説明回……というよりは説明会ですかね、この場合。
だらだら喋り散らかすだけの会です。悪しからず。
「いやー、本当に久しぶりだね
どうも、球磨川
「らしくもない演技なんてしちゃって。まあお似合いだったけれども、やっぱり君は君らしくしているのが一番だよ」
「……そりゃどうも。で、善吉くんは無事なの? まあ無事だとは思っているけれど、念のためね」
はあ……途中までは上手くロールプレイできていたのに、最後の最後でメッキが剥がれてしまった。本当は私だってあんなことしたくない。何が楽しくて大好きな親友を殺さなきゃいけないんだ。
「善吉くんなら無事さ……それよりだ、
「……顔、近くない? 何をそんなに覗き込んでるのさ」
「いや、本当に綺麗な顔だと思ってね。引っ剥がしてやろうか」
「怖すぎるからやめて!?」
なんだこいつ怖いよ。お兄ちゃんにやられた事なんだからお兄ちゃんに返してくれ。私は悪くない。
「それはそうと、
「いやっ、その……だって、だってさ、私のせいで目も見えなくなってて、足の腱も斬られてるのにさ、それでもあんな優しくしてくれて……抱きしめてくれたりとか……」
「もう少し大きい声で、はっきり言ってもらおうかな。多分聞こえなかった……というより文字が見えなかった読者の人もいるだろうしね」
「抱きしめてくれたりとかやめろ!」
まったく、油断も隙も全く無えなこいつ! 何のスキルだよ今の……一京のスキルは伊達じゃないな……。
「わっはっは、いや失礼。
よし、よくそこで止めたな安心院さん。それ以上言うようだったら私は自分で自分を斬り裂いてたぞ。自己嫌悪がヤバいからな。
「おーよしよし、泣かないでおくれ
「泣いてないし……! それと順位については心配しなくてもいいさ。第二回では十位、第三回は七位だからね。安心院さんが心配することなんてないよ」
「そうかい、そいつは重畳。それで
……ごめん、少し泣く。
「はあぁ〜……善吉くん怒ってないかなぁ……嫌われて当然だけどさ、嫌われたらぼく立ち直れないよぉ……」
「善吉くんも罪な男だねえ。出会った女の子殆ど惚れさせちゃうんだから。まあ
やあ、僕だ。墨守で有名な僕だぜ。
今僕に抱かれて泣いてるのは球磨川
しかもどうやら
物事を上から俯瞰して、全ての事象にさながら
上手いこと名付けられたもんだぜ。てっきり罪を
「めだかくんにも絶対嫌われたぁ……今考えるともっと良い手があった気がしてくる……絶対そうだよ嫌われずに済む方法あったよようやぐでぎだどもだぢがぁ」
「いやー見事な泣きっぷりだねぇ。僕としてもあやし甲斐があるぜ」
……
ああ、それともう一つあった。めだかちゃん達はどうやら「
「
えっ? 「本人を目の前にして同じ動きをしてた時があるだろ」って? ああ、してたさ。ただし「変数」は関係なしに、身体能力だけで。
つまり、だ。僕がこれの心の中にいる限り、
おっと、もう一つ思い出した。
最初出会った時、僕は
いや、もっと厳密に言うと……
まあまだ
「ぐすっ……ありがどう、安心院ざん……ちょっどはおぢついだ」
「おや、もういいのかい? 僕の胸の内で涙を流すとか、生きてるうちには二度と経験できないかもしれないんだぜ? もったいなく無いかい?」
「生きでるうちにっで……ぼくはもうじんでるでしょ」
違いないね。わっはっは。
ふう、落ち着いた。いやー、みっともないとこ見せちまった……私っていっつもみっともないとこ見せてない? 気のせい?
「ほんとありがとね。演技しっぱなしってのもなかなかに疲れるものでさ、たまにはこうやって発散しないとだね」
「君もまた難儀なことだね。その生き方って余りに生きにくいと思うんだが」
「生きにくい? いや、そう思ったことはないかな。私がこの世界に生まれたのは、きっとみんなを笑顔にしてあげるためだ。そのためなら何だってできるよ」
「善吉くんは怖がらせてたのにね。とんだダブスタだぜ」
それは言うな。また泣くぞ。すぐ泣くぞ。
「あっそうだ。そろそろ向こうに帰んなきゃだし、安心院さんには今のうちに言っておかないといけないことがあるんだよね」
「おや、珍しいこともあるもんだね。同胞の頼みだ、何でも言ってみるといい。一京のスキルでどうにかできる範疇ならどうにかしてやってもいいぜ」
「頼もしすぎる……えっとね、
「何だ、そんなことならお安い御用さ……ただ、それだけじゃ面白みがないな。よし決めた。お安い御用とは言ってしまったし、
え? マジ? 普通に嬉しいぞ。これでまた目的の成就に一歩近づいた。ありがとう安心院さん……むぐっ。
「──はい、これで
「……………………いまならなんでもできるよ」
「そうかい、それじゃあさっきまでいた所に戻るといい。多分近いうちに再会することにはなると思うが、それでも一応、別れの挨拶くらいはしておこうか」
「……またね、か……」
『おはよう
「……さいこう。いい夢見れたからね、夢見心地だよ」
寝起きにお兄ちゃんの顔……最高だな。まんまるな目がチャーミングで愛くるしい。いつまででも見ていられる。
『うーん、その調子だとやっぱり
「うん。あのねあのね、聞いてお兄ちゃん。わたし、ファーストキスもらわれちゃった」
『……………………………………………………?』
あれっ? お兄ちゃんどうしたんだろ。急に固まっちゃって。おーい、お兄ちゃーん?
『えっとつまり、彼女が彼女になったってことかな?』
「展開すっ飛ばしすぎだよ!? 一回キスしたくらいじゃ恋人にはならないから! 少年漫画ばっかり読んでるからそんなことも分からないんだよ!? たまには少女漫画も読まないと!!」
全くもう……困っちゃうな。一回キスした程度で恋人になっちゃうんだったら、幼少期のめだかくんとかどうなるんだよ。一妻多夫多妻とかいう訳のわからない状況になるぞ。
『うーん……釈然とはしないけど……まあいいや。
「あー……そのことなんだけどさ……」
『口籠ることないさ。もし取り戻せなかったのなら、どこかでもう一回会いに行けば……』
「いや、
『……まあいいさ。妹にできることが増えたのなら、素直に喜んでおくべきだよね、兄としては。おめでとう……でいいのかな? この場合って』
「うん……? 多分、合ってるんじゃないかな……?」
いやー、スキルを貸してもらえるなんてまさかまさかだよ。しかも私の
「あっ、そういえばさ。善吉くん達は地下駐車場に向かったの? 志布志くん達はしっかり血の海で海水浴して、死体の山を築けたのかな?」
『ああ、その辺は心配しなくてもいいよ。
そっか。それなら良かった。ちゃんと原作通りに進んでいる……いやまあ、喜ばしい反面、やっぱり私がいても変わらないんだな、という虚無感はあるけどさ。
『いやー、それにしても……まさか善吉ちゃんがあそこまで強くなってるとはね。前見た時は普通の弱っちい男の子だったのに、今や漢って
「いや、あの、えっと……んふふ……いや、さっき、抱きしめられたのを……んふ、思い出して……んふ、んふふ……だめだよ善吉くん、君にはめだかくんという人が……」
『……相変わらず惚れやすいなあ。さすがは僕の妹って感じだぜ……どうしてくれるんだよ善吉ちゃん。
善吉くんの体、おっきかったなあ……。
んふふ、いつかまた抱きしめてくれるかな?
なんちゃって。不埒すぎるぜ。
『それじゃあ
「えっほんと!? 行く行く! 歌いまくるよ今日は負けたからね!」
久々お兄ちゃんとのカラオケだ! この三年でどれだけ上手くなったか見せてやるからな! 覚悟しとけよ!!
なんか勝手に
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