最近生活がめだかボックス漬けになってきてます。
助けてくれ。
やっほー。過労で倒れた杵築
おひさ。
前話……前箱? になるのかな、この場合。
ともかく、
まあ誤魔化しきれてはいないと思うけど……それでも、やるべきことはやった。つまり、
この私が軽々しく口を滑らせ、わざわざ「憧れの人」だなんて透き通る声で言ったことには、当然理由がある。というか理由もなく口を滑らせるやつなんてバカだろ。
私があんなことを言った理由は単純だ。お兄ちゃん……つまりは
ああいや違う違う、確かに私は長年の間、妹を名乗る不審者だったわけだけれど、今回そんな思わせぶりなことをしたのは、要するに
自慢じゃないが、私は割とお兄ちゃんに気に入られているらしい。そしてそれがどうやら『憧れてほしい』という気持ちにもつながっているらしい。だから尊敬している人を明確にしてみた。
するとびっくり、封印が強まった。お兄ちゃんってかわいいところあるよね。そういうところが大好きだ。
いやー、それにしても、ビックリしたよ。本来であれば完全に封印されているはずの、
それはまずい。もしあの調子で封印が緩んでいくとすると、時計塔の宝探しが終わったタイミングで右手まで自由になってしまう。
そのまま芋づる式に封印が緩むまでの時間が早くなり……最終的にクリスマスの生徒会信任投票で、自殺を試みる、
本当に危なかった。多分
……いや、やめだ。実際私の憧れは
と、まあそれはひとまず置いておこう。どうやら私達が保健室に向かった後、事態はやはり原作通りに進んだらしく、めだかくんの後継者を作ろうということで方針は決まったらしい。
そんで私は今、生徒会主催の学園見学会……中学生を対象とした箱庭学園への体験入学の説明会へとやって来た中学生達を整列させていた。対外的な業務になるので、流石にメイド服は脱いだ。これからは隙を見て着ようと思う。
さて、この間に生徒会メンバーは校庭に集まることになるが、それで生徒会の業務が滞ってしまってはいけないので、
それにしても……ここにいる632人中、実に600人が
……ま、ご存知の通り。様々な界隈で名高い彼らは、あくまで前座で噛ませで無個性なモブキャラでしかないわけだが……狙われているな。
元々が
視線の数は……5人分。まあ予想はできていたけれど……お兄ちゃんの洗礼を耐える5人だろうね。ちょこざいな。まあでも今は仕掛けてこないと思うから放置放置。私は生徒会第二庶務として職務を全うするのみであります、なんちゃって。
さて、そろそろかな。
中学生632人は、礼儀正しく整列する。
これでよし、と。んふふ、混乱してるな、みんな。
実は私、
そうそう、話はズレるのだが、このスキルって本当に
「めだかくーん!! なんかさっきまでわちゃわちゃしていたはずの中学生が、突然自発的に軍隊もびっくりの統率の取れた整列をしてくれたから、始めちゃっても大丈夫だよーっ!!」
「流石私の友だ、
なんだかんだで、めだかくんとも仲良しのまんまだ。というよりむしろ、以前よりも仲良くなっているかもしれない。不思議なこともあるもんだね。
おっと、マイクを持って壇上に上がったのは……お兄ちゃん、つまりは球磨川禊だ。流石に5人……じゃない、7人で600人は面倒見きれないからね、見切りをつけるしかないってわけだ。
さ、来るぞ。耐性のない奴は目を瞑って耳を塞げ。
たったそれだけの一言で、お兄ちゃんは約600人余りの心をへし折った。心を折られた中学生たちはその場に倒れ込む。しかしそこで終わらないのが、うちのお兄ちゃんだ。
『どうしました個性なきみなさん!』
追撃。
『怪我はありませんかその他大勢のみなさん!』
連撃。
『気分が悪いのなら早く帰った方がいいですよもう出番のないみなさん!』
終劇。
おーおー、こりゃまた壮観だぜ。気迫に溢れていた600人の中学生たちが、5人を残して全員虫の息だ。流石お兄ちゃん……いや、この場合はお兄ちゃんの
さ、こっからが本題だ。
きっと忙しくなるぞ。
私はめだかくんにどやされるお兄ちゃんを見ながら、そそくさと倒れた中学生たちを綺麗に並べたのでした。
こんにちは。
球磨川
書類仕事もひと段落ついた頃に善吉くん達も帰ってきたので、ここはみんなで一回休憩でもしようかなと思っていたら、善吉くんの肩に
どうやら彼女の言葉によれば、「黒神めだかの後継者作り」はフラスコ計画と全く同じらしい。
騙されるようならぼくが訂正しようと思ったけれど、善吉くん達はそもそもバカじゃない。だから
ただまあ、問題があるとすればそこではなく、次に彼女が口走った方だろう。お兄ちゃんの選別……どうやらなにやら楽しそうなイベントがあったらしいんだけど、それに耐えた5人の恐るべき中学生の中に、
なんて厄介なことをしてくれたんだろう。このせいでぼく達は、この上なく理不尽な5択ゲームを強いられるハメになった。許せない。
ま、いいけどね。どうせ
聖カーゴ女学院の
お兄ちゃんの選別を簡単に耐えて見せた彼女らは、今現在生徒会メンバーによってそれぞれ面接を受けている。それぞれの性格や人間性の確認のために、また、誰が端末なのかを識別するために。
ぼくと善吉くんは第四面接会場で、与次郎くんの面接を任された。張り切って見極めていこうと思う。ちなみにお兄ちゃんと
「缶詰中学三年D組、与次郎次葉です。えーっと……その……えっと……?」
この子かわいい!!!! えすっごくかわいくない? ふわふわしてて儚げで、話し方とか声とかもかわいい!! 肌もすべすべしてるし髪もサラサラだ!! いつまででも触ってられるなこれ。
「あのー……私の髪に、何かついてますか……?」
「いや? さらさらすべすべで凄く可愛いなって思って、そこら中触ってただけだけど」
「
「いやまあ、髪や肌に触れるくらいならいくらでもやってもらって構いませんけど……」
わお、寛容。緊張を困惑で上書きして話しやすくしてあげようと思ったけど、この分だと必要なさそうだ。善吉くんの見た目に気圧されてるわけでもないし、中々に豪胆だね、この子。
「……まあいいです。不束者ですが……不束者? 不届き者? えっと! 不束者ですがよろしくお願いします。人吉さん、球磨川さん」
「あー……どうするよ
「別にいいよ。
「では親しみを込めて、
かわいい呼び名だ。なんとなくほんわかしてていいね。
お兄ちゃんと
「それと人吉さん、
「ん? ああ悪い、確かに男っぽい名前だしな」
「多分そういうことではないと思うけど……それで、ぼく達は君のことをなんて呼べばいいのかな?」
「いえ、与次郎次葉というのは人間界で使っている仮の名前で、私の本名は『ツギハギスタ・
「…………」
ごめん、ぼくが悪かった。
お兄ちゃん、
助けてくれ。
全員際物なのでみんな貧乏くじです。
残念でした。
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