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それはそうと、雲仙くんって普通にかわいくないですか?
そう思うのって僕だけですかね。どうなんでしょう。
第4箱「やろうって言ってるんだよ」
さて、晴れて副会長代理として生徒会執行部に就任した私であったが、やはりというか何というか、生徒会が万全の体制になったということもあり、
間違いなく私が入ったことがきっかけなので、出来るだけの投書は私が解決に動いている。今日だって花壇の整備、立て付けの悪い扉の付け替え、不良共を更生させる等々大忙しだった。今だって善吉くんと一緒に壁の修繕作業をしている。
「ときに善吉くん。阿久根くんと喜界島くんは何してるの? 今日は一回も顔合わせてないんだよねー」
「ん? あの二人なら壁にポスター張りに行ったり、学校中の窓を拭いたりしてるが……そういえばめだかちゃんはオーケストラ部の騒音をどうにかするって言ってたな」
ん?
「善吉くん善吉くん、突飛な質問にも思えるかもしれないが、もしやめだかくんってばマーチングバンドの衣装着てたりしたかな?」
「おお、よく分かったな! 今日も今日とて会長様は少しズレたコスプレだよ。この前なんて微妙な感じの犬のコスプレしてたしな」
……今日が風紀委員会との戦争の日かよ。何の準備もしてないから木刀も竹刀も持ってないんだけど。って事は今頃残虐ショタこと
じゃない、半袖くんがまな板だとか断崖だとか絶壁だとかそういう話は今はどうでもいい。問題なのは、
このまま善吉くんと一緒にいてもいいが、それをやると風紀委員会の副委員長である
うーん、うーん……何か私に出来る事はないだろうか。代理とはいえ副会長に就任しているのだし、最低限の副会長としての役は演じたい。だけどなー、私に出来ることなんて……。
──あっ、あるじゃん。
「人吉くん、ちょっと私は
「ん? ああ、任せな! 杵築も働きすぎには気をつけろよ? お前にぶっ倒れられたら今度こそ生徒会がヤベえからな」
「分かってる分かってる。生徒会の三分の二は私とめだかくんで回ってるんだし、そんなへまはしないさ」
善吉くんは白い歯を存分に見せびらかし、親指を立ててニヤリと笑っていた。私は最高に気持ちのいい友達を持ったなあ。
さて……なんとか階段で待ち構える風紀委員たちのことを思い出したはいいものの、流石に今すぐどうにかするわけにもいかない。こちらから先に仕掛けてしまうと正当防衛にならないからな。
おっと、危ない危ない。流石に風紀委員を素手でどうにかするのは無理だからほうきを持って行こう。うし、しっくり来る。みんなやるよな、掃除の時間にほうきでチャンバラ。
「うーん、いつ頃にやり始めれば漫画映えするかな……」
「よお、副会長さん……早速だが、風紀のために死んでくれや」
んえっ? マジ?
「やったやった! さっさとやろうぜ!」
数えた限りでは20人の風紀委員が私を取り囲んでいる。こんなに活躍する機会をくれるなんて、本当に神様がいるなら凄くいい人なのかも! 人じゃなくて神だけど!
「ハア……お前、自分が置かれてる立場分かってんのか?」
「分かってる分かってる。分かった上でやろうって言ってるんだよ。来ないならこっちから行くよ?」
「どうやら何も分かって無えらしいな! いくらお前が剣道が得意だからって、20人に勝てるわけねえだろうが!」
その言葉を合図に、私目掛けて風紀委員たちが一斉に飛びかかってくる。確かにさ、今までの私だったら成す術もなくやられてたんだろうさ。だけど、
……今窓ガラスが割れた音したな。って事はあと一分でケリを付けないと、ここに到着しためだかくんにカッコ悪い所を見せることになる。それは嫌だな。よし、剣道の試合だと仮定しよう。
私vs20人の風紀委員会の勝ち抜き戦。合計試合時間一分。一本勝負。成程かなりの逆境だ。しかし剣道ってのは、逆境だからこそ燃えるってもんさ!
一人目。正面から飛びかかってきたので喉笛を一突き。痛みを感じさせるのは可哀想なので、突いた瞬間にほうきを捻って脳を揺らす。一勝。
二人目。金属の棒のような物を使って襲いかかってきたので、棒で殴られる寸前に回避。そのままの勢いで頸動脈に直接ほうきを叩き込んで気絶させる。二勝。
三人目。二つに分けたフラフープらしきものの一振りで首を攻撃してきたのでしゃがんで回避。直後にもう一振りで足下を刈ろうとしてきたのでしゃがんだ状態から地面と水平になるようにジャンプ。相手は女子だったので顔は狙わず、
四人目。手入れされていない木刀で殴りかかってきたので殺す──じゃなくて、面を狙ってきたところに返し技の小手を打って腕の骨を折る。もう片方もついでに破壊。これで木刀は持てまい。四勝。
五〜十六人目。全員素手で掛かってきたので、殴りかかって来た拳や蹴りかかってきた足に的確にほうきを振り下ろし、痛みで動きを止めてから鼻頭に突きをお見舞い。当然、女子の顔は避ける。とりあえず当分は動かないだろう。十六勝。
十七人目。後ろからゴルフクラブで攻撃され、何とか防げたはいいものの、ほうきが折れてしまった。ので、二つに割れたほうきで擬似二刀流。長さが短くなって威力が出ない分、手数でぶちのめす。手首に本気の打撃を打ち込んだあと、両方のほうきで首をぶっ叩いて気絶させる。十七勝。
十八人目。「止マレ」と書いてある看板で攻撃してきたが、真正面から打ち合って看板を粉々に破壊。戦意を喪失してしまい、相手が試合放棄したので私の勝ち。十八勝。
十九人目。鎖を使って片方のほうきを絡め取られてしまった。実質小太刀一本となってしまったが、この手の相手は接近してしまえば脅威にはなり得ない。懐に潜り込み、顎をほうきで打ち上げて気絶させる。十九勝。
二十人目。釘バットでほうきを粉砕されてしまい、得物を失ってしまった。刀や長い物が無ければ私は攻撃できないので、しょうがないから手刀で代用。釘バットを無刀取りで弾き飛ばし、ガラ空きになった胴体に手刀をお見舞い、肋骨を粉砕。相手は痛みのあまりに気絶。二十勝。
「ふう……ありがとうございましたっ!」
あー楽しかった。何とか50秒ちょっとで全員に勝つことができた。難易度高めの組み手って感じでものすごく疲れたが、いい汗かけたぜ。……っと、めだかくんが到着したな。自転車のブレーキ音がしたし間違いない。
「……間に合わなかったか……雪、無事で何よりだ! それにしても、この人数を一人で退けるとは流石だな!」
「そんなに褒めないでよー。褒めたって私には人の海を割ることしかできないぜ? 実際、人海戦術は退けたしね。杵築の海割り、なんちゃって」
我ながらしょうもないことを言っている自覚はあるが、気分が高揚しているので歯止めが効かない。なんならもう一回やりたいくらいだ。
「それにしてもその調子だと……生徒会が風紀委員会に襲われてるのかな? 善吉くんはこの先にいるから助けに行ってあげて。私は疲れたからちょっと休むよ」
「すまないな雪、本当に助かったぞ! いくら私といえど、自転車で人海を割るのは無理があったからな!」
そう言うとめだかくんは、大体自転車で時速80kmくらい出して階段を登って行ってしまった。字面だけだとインフルの時の夢みたいな内容だな。
それにしても、「
……あっ、やべ、今思い出したけどめだかくんは
数十分後、生徒会メンバーは怪我なく生徒会室に集合していた。全員集まったところでめだかくんは
めだかくんは原作通りにスーパーボールの破壊力を実践してみせたが、あれを避けるのはいい反射神経のトレーニングになった。私は制服を着崩す等の校則違反はしていないし、今度冥利くんにお願いしてみようかな。
おっ、パチパチという拍手の音がするってことは……。
「いやーお見事お見事! 一年以上そのテクでやってきたけどタネを見抜いたのはテメーが初めてだぜ、黒神!」
来たな、風紀委員会委員長、残虐ショタこと雲仙冥利くん……意外とかわいいな……じゃない、じゃなくはないけど、そうじゃない。あっ、冥利くん今鍵閉めたな。どうしよ。
なんてどうでもいいことで悩んでいるうちに、冥利くんは高性能スーパーボール……
「何このヒネてそーな子供。全然可愛くないんだけど」
「喜界島くん、見る目がないね。あーいう子供は生意気だからこそ愛おしいんじゃないか」
((喜界島と杵築は空気読んで!!))
むっ、善吉くんと阿久根くんに何やら失礼なことを考えられている気がする。第六感に頼った当てずっぽの直感だけど。
おっと、冥利くんがめだかくんと話しながら窓際に移動したな。子供とはいえ流石は委員長、意識を逸らす術をふんだんに使用しているし、実際不自然には全く感じない。原作を知らなかったら私もヤバかったかもな。
……冥利くん曰く、「めだかくんは人間のキレーな面しか見ていない」らしい。成程確かに
トランプを表にしたまま神経衰弱、上手い例えだとは思う。が、
……いやまあ、例外もいるにはいるんだが。ぶっちゃけると私のお兄ちゃんこと球磨川禊なんだけどね。
さて……「言うまでもなくオレは人間が大嫌いだ!」が出たので、そろそろ爆発する時間のはずだ。善吉くんに時間稼ぎの質問をして、窓の鍵を閉めた直後に爆発する……はず。たしかそうだったはずだ。多分。
「なあ杵築ィ、テメーならオレの言うこと分かんじゃねーの?」
……おかしいなあ、まだ善吉くんに質問しないのかな。
「おい杵築? 質問されてるけど……」
えー? 何の話ー? 聞こえないなあははー。だから冥利くん、私の答えなんて待たなくてもいいんだぜ?
……しょうがねえな、このままじゃストーリーが進まない。全くもって不本意だが、善吉くんの代わりに私が責任を持って答えるとするか。
「私としては、善とか悪とか考えるだけ無駄だと思うけど。人間ってのは状況によって善悪を取捨選択する生き物だからね」
「オーケー話にならねェから黙ってろ」
…………………………ひどい。
「ま、まあ杵築、お前の言うことにも一理あるって! だから部屋の隅でスーパーボールを触っていじけるのはやめようぜ?」
「いいし……私は話にならないらしいからほっといてよ……」
「雲仙冥利テメェどうすんだ俺のダチが落ち込んじまったじゃねえか!」
「はあー? 知らねえよんなこと。杵築が論点ずらすのが悪いんだろうが」
……よし、不自然には見えない形で火薬玉に触ることができた。これでスーパーボールが実は火薬玉だと大声で言いふらせる。
「……ん? このスーパーボール、少し火薬臭い……?」
「──ッ! 貴様たち離れろ! さっきこやつがバラ撒いたのはスーパーボールではない!
「おっとバレたかい? だがもう遅えよ! 仕込みはギリギリ終わってる!」
よし、自然な形で原作合流。ふー、全く困ったもんだぜ。私というオリキャラがいるだけで
「どーするよ黒神。こっからオレを見事改心させて見せるんだろ? それともやめてくださいってお願いしてみるか?」
──直後、生徒会室は爆炎に包まれた。
この先の展開、実は不安なことが一つだけあります。
雲仙冥加のセリフ、どうしましょうか。あれ再現するとか普通に地獄だと思います。
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