皆さんのおかげで、「TSした上に『負完全』の妹」が、タグ「めだかボックス」が付いている小説の中で総合評価が一位になりました。本当にありがとうございます。
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勢い勇んで押っ取り刀で操縦席の外に飛び出したはいいものの、こいつ……いまいち得体が知れねーんだよな。
それに、
……何はともあれ、俺の方が先に動くしかなさそうだ。ほっといたら何されるか分かったもんじゃねーし、さっさとこいつの能力を明かしておきたい。
何をしてくるか分かったもんじゃねーから、念のため俺のスキル、「
あーあ、こういう時は妹と兄貴が羨ましくなるぜ。なんせ、俺はこの身で
とりあえずは、挑発から。
「口で鎌なんか咥えちまってさ、キャラ付けのつもりか? そういうのは中学生のうちに卒業しておいた方が身のためだぜ、おばさん」
「ほほほ、そこまで歳も離れとらんのに、おばさんに見えるゆうことは……あんたはんから見て、それだけうちが、
「……なんだお前、ぶっ殺すぞ……」
いやいや、殺しは無しだ。既に人体実験やらなんやらで限りなく黒に近いグレーゾーンにいる俺が、人を殺しちまったらガチで真っ黒になっちまう。
挑発には皮肉で返して来て、なおかつ余裕を崩した様子もない……本当にやりたくないが、全身氷漬けにしてやるしかないだろうなあ。
「……ぜ先輩、名瀬先輩!!」
「うおっ!? なんだよ善ちゃん、びっくりするからあんま大声出すなよ。ほら、俺って小心者だから……さあ、配慮してくれよな」
「なんで不用意にそいつに近づいたんですか!! 今すぐ離れてください!!」
はあ? 何言ってんだあいつ。俺がそんな子供みたいなミスをやらかすかよ。まったくもー、心配性な後輩を持つと大……変……。
「お前……俺に何かしたか?」
「ほほ、何もしとらんよ。うちはここでただ
「……俺は、他の奴らに比べれば、十分に
「
「
「うちは
……調べるまでもねえ、
「ところで、その鎧……随分と雅どすなあ、ほんま羨ましいわあ。もっと
「ん? おう……ったくよー、しょうがねーな。羨ましいんなら羨ましいって、さっさと言ってくれりゃあいいのによ」
俺は叶野に近づき、
「名瀬先輩!!」
「だから、あんまり大きな声出すなって。俺だって考えなしに近づいたわけじゃ……? あれ、俺……どうして近づいたんだ?」
「今更気付いてももう遅いわ」
俺は身を翻し、その場から離れようとするが……しかし、叶野が投げた
「──ちっ、俺もまだまだ詰めが甘いな……いつもならあり得ねー判断ミスばっかだぜ。叶野の、お前の
「そんな風に言われると傷つくわあ。
「たった今仕込んだ……?」
どこに? 仕込まれた感覚はない……いや、しかし、叶野が嘘を吐いているようには全く見えねーし、だが石なんて、どこにも──。
「石にも気付かんくらい、体が強いんやねえ。その頑丈な体に感謝しなはれな、夭歌はん」
──そう言った瞬間、
「──ッ!!?? なっ、ぐっ……はーっ、はーっ……お前、マジでなんなんだよ……
「ほほ、赤色が映えてて綺麗やねえ。ぺっぴんさん過ぎて、少し妬けてまうわあ」
即座に傷を凍らせて出血を止めるが……いやしかし、どういう
「名瀬先輩の全身が傷だらけに……まるで志布志殿の『
「お前は戦挙の時まだいなかっただろ……だけど『
善ちゃんの言う通り、これは「
いや、しかし……
……
──まさか、
さっき俺が
しかしその
つまり、叶野の
そこまで分かれば、後は検証するだけだよな。いつもの俺らしくいこう。別に片方に限定する理由はないし、ここは
「……そろそろええかいな? うちかて漆黒宴には遅刻した身やけども、うち自身はそこまで長ーい気はしとらんのよ。まあそういうわけやし──」
「あー、すまんね叶野の。あんまりにもダラダラとしてるもんだから、その間、俺は俺で
俺は足元から氷を伝わらせ、
「……うちは、氷をも砕ける女どす。それはもうさっきの攻撃で、分かり切っとることやと思うとったけどなあ」
「そうは言うけどさあ、氷を砕いたのはお前じゃなく、石礫のほうだ哀炎気炎!!」
「なっ、名瀬先輩……セリフの途中で攻撃ぃぃぃぃッ!? 卑怯だ! 卑怯すぎる!!」
善ちゃんちょっとうるせえよ。この攻撃で叶野の
「下は氷塊、上は炎塊……これ、なーんだ? 別に答えなくていいぜ、答える間もなく焼き尽くすからな」
「はて、分からんなあ。どれだけ考えても、ほんまに分かりませんわあ。いやはや、肝が冷える思いどす」
「いつまでその余裕を保っていられるか疑問だぜ。たった今から焼き尽くされて、お前は無様に負けるっていうのに──」
「せやから言うとるんよ。
叶野はそう言うと、
だから次は、この仮説を
「……今のは流石に、肝が冷えたわあ。ギリギリで氷も溶けてくれはったし、運はうちの方に向いとるみたいやね」
「どうだかな。むしろ今の攻防で、俺の方はお前の
「無理や無理や! いくら考えても本家仕込みの平和な脳では、うちの
……えらい災難、か。そりゃあ確かに、お前から見たら俺の境遇は、災難としか表現できねーだろうよ。
「関係ないのに巻き込まれて、訳のわからん攻撃に晒されて、頼りのスキルは一個も通じんで……ほんま、不幸のどん底ゆう感じやろ?」
「出た変態ーっ!
「ち、ちょっと、善吉くん! なんで僕の目塞ぐのさ、ぼくにも見せてよ名瀬くんの笑顔。別に見てもいいでしょ?ねっ?」
「お前にああいうの見せるとお前の兄貴が滅茶苦茶文句言ってくるんだよ!!」
……善ちゃんには迷惑かけるなあ。が、しかし、俺が最高に最悪な場面に立たされて嬉しいってことも理解してくれ。
「つーわけでよ、叶野の。
「……これはまた、随分なことを言いはりますなあ。元気がある子みたいで、何よりやわ」
さて、こっからが正念場だぜ、名瀬夭歌。後輩が見てんだ、かっこ悪いとこなんて見せてられっかよ。
京都弁に自信がないので京都弁に自信がおありの方は、どしどし誤字報告をよろしくお願いします。
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