無冠の王 IF 禍福の天秤   作:カグ槌

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戦姫2 邂逅 どの世界でも折り合えない?

 

 

 

前回のあらすじ

 

女の子を追いかけ回す、小悪党どもに始末したハルトはアルキメテルの協力者を名乗る青年 五十鈴大智と邂逅し後処理を任せると逃げていた女の子 立花響を食事に招くのであった

 

 

ーーーー

 

 

ハルトの拠点

 

 

 

「さて……と響ちゃんはアレルギーとかある?」

 

 

「ない」

 

 

「そっか……んじゃあ簡単に作るかね少し待ってな」

 

 

そうしてハルトは手を洗うと鶏肉と玉ねぎを切ると麺つゆを入れた鍋で煮込み始める

 

 

「んで溶き卵をっと」

 

 

溶き卵を半分入れると蓋をして少し待つ、そして残り半分を流し込むと

 

 

ハルトは炊いたご飯に先程仕込んだを併せるとネギと卵黄を乗せて完成だ

 

 

「はい!親子丼〜!玉ねぎの味噌汁もあるよ〜」

 

 

「……………」

 

 

響の目は爛々と輝いていたがハッとして

 

 

「私…お金ない」

 

 

その言葉を聞いてハルトは呆れた顔をして

 

 

「いらん、あるお婆ちゃんが言っていた…食事とは一期一会、毎回毎回を大事にしろと」

 

 

天に指を掲げるあのポーズを取るハルトを見て

 

 

「…………いいの?」

 

 

「腹減ってる奴には取り敢えず食わせる事が俺のモットーよ……で、お前も食うか?」

 

 

ハルトは目線を向けるとそこには五十鈴大智がいた

 

 

「是非お願いします」

 

 

「わーった用意するから、ちと待ってろ」

 

 

ハルトは席を外すと響はオロオロしているが大智は穏やかな顔をして

 

 

「大丈夫ですよ僕も彼と同じですから」

 

 

「そう……」

 

 

「しかし何故、追われていたのです?」

 

 

「……」

 

 

響がポツポツと話し始めた

 

 

ツヴァイウイングのライブを見に行ったらノイズに襲われた事、生き残ったら周りから迫害された事、そして家族が失踪した事、そして

 

 

「誘ってくれた親友が何も言わないでいなくなったんだ」

 

 

その時に何かがキレてしまったと響が言うと

 

 

「随分と気分悪い話だなオイ」

 

 

「聞いてましたか流石ですねハルト君」

 

 

「っせぇよ、ほらお待ちど」

 

 

「では」

 

 

「「「頂きます」」」

 

 

そして全員が一口食べると

 

 

「っ!美味しいですね…」

 

 

「まぁ家庭料理レベルだけどな、そっちは」

 

 

「……………………っ!!」

 

 

泣きながら食べる姿を見て何か胸が痛くなる

 

 

「はぁ…取らねぇからゆっくり食べろ、五十鈴さん悪いけど追加で作ってくる」

 

 

「分かりました、それと僕の事は呼び捨てで構いませんよ…僕もおかわりを」

 

 

「わーった俺もハルトで良い、んじゃ五十鈴頼んだ」

 

 

「はい」

 

 

そんな感じで夕飯が終わるのであった

 

 

腹が満ちたからか響は布団に飛び込むと気絶したように眠りについた

 

 

その部屋の扉を閉じて大智とハルトはコーヒーを飲んでいる

 

 

「ったく少しは警戒しろよ」

 

 

「それは同感です…まぁ今まで気を張っていたのでしょうね」

 

 

「そっか…んで五十鈴、お前の事で聞きたいんだが」

 

 

「お答えしましょう、僕はー」

 

 

そこからの大智の要件を纏めるとこんな感じである

 

元々、大智はデザグラのプレイヤーであったがジャマトに興味を持ち運営側になった

 

そしてニラムの依頼を受けた後アルキメテルとルサルカは大智を援軍として派遣したとの事だった

 

 

「大体分かったが爺さんとルサルカがニラムさん警戒してんのは何でだ?」

 

 

「正解は今回の調査に対してかなり強引に話が進められたと聞いています」

 

 

「え?」

 

 

聞けば、前回のジャマトライダー無双は一部から非難の声が上がったらしくゲームプロデューサーないし運営の一部が俺を秘密裏に始末しようとしてるのではないかと考えているらしい

 

 

「始末する奴が、こんなにバックル渡すかねぇ」

 

 

貰ったケースを開けてバックルを見せると大智は

 

 

「これは凄い、まだ実装されてないバックルもある…」

 

 

「テストするにしても評価する奴が死んだら元も子もないだろう?」

 

 

「そうですが運営も一枚岩でない可能性がありますね自衛の為に渡した可能性もあります」

 

 

「ならお前も安全じゃないな」

 

 

「えぇ…ですが面白いと思います、知識を得るには危険もありますから」

 

 

「は?」

 

 

「貴方ですよ、ジャマトバックルを使って人間のまま居られるイレギュラー…とても興味深い」

 

 

「ふーん…やっぱりこれ使えるのはイレギュラーなのか」

 

 

ジャマトバックルを見せると大智は頷いて

 

 

「そもそもジャマト専用の道具を使って普通でいる人間がおかしいんですよ、侵食されてジャマトになる可能性が高いのに」

 

 

「ふーん…んでとても大事な質問をするけどよ五十鈴、お前は敵か?味方か?」

 

 

ハルトの目は細まる、実を言えば死角を生かしてドライバーは装填しているのである

 

 

「味方ですよ」

 

 

しかし即答され毒気が抜かれてしまい

 

 

「そっか、ならゆっくりしてけよ」

 

 

「えぇ、そうさせて貰います」

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

そして翌日

 

 

「……………ん?」

 

 

響は起き上がると冴えない頭のまま部屋を出ると

 

 

「やっと起きたか、さっさと顔洗ってこい飯だぞ」

 

 

エプロン姿のハルトを見て思わず

 

 

「………お母さん?」

 

 

呟いたのを見て大智は笑いだす

 

 

「ぶっ!」

 

 

「あ、おい何笑ってんだ五十鈴てめぇ!」

 

 

「失礼…くく…」

 

 

「………っ!ごめんなさい…顔洗ってくる!」

 

 

食後

 

 

「んで響ちゃん、君これからどうする?」

 

 

家無し、親無し、頼れる先なしなど絶望しかないのだが

 

 

「…………………わからない」

 

 

 

「警察と言ってもご時世的に不味いですよね」

 

 

「だな…駆け込んでも無視される可能性もある……となればだ響ちゃん」

 

 

「………はい」

 

 

「行く当てないなら暫く此処で暮らすか?」

 

 

 

「………え?」

 

 

「そっちが良ければだけどな」

 

 

 

「どうして…同情した?」

 

 

「は?ただ単純に善意だが?それに助けてって言われたらほっとけねぇよ」

 

 

「いいの?私呪われてるよ?」

 

 

「安心しろ俺も呪われてるようなもんだから」

 

 

何せイジメを苦に死んだと思ったらジャマトライダーになって街一つ滅ぼしたりしたし!とは言えないがな

 

 

「君の場合は特殊でしょう…」

 

 

「ん?何か言ったか五十鈴?」

 

 

「いいえ…それに呪いなんて非科学的なものはありません、あるなら見てみたいです…というより僕も住む前提ですか?」

 

 

「その方が効率良いだろう色んな意味でよ」

 

 

今後の戦闘や連携も考慮するならば必要になると判断したまでの事だ

 

 

 

「確かに…では厄介になります」

 

 

「おう」

 

 

「いいの…私が…」

 

 

「だからそう言ってんだろ?んじゃ言ってやる此処にいろ、嫌じゃなきゃな」

 

 

「………うん…うん」

 

 

泣きじゃくる彼女の頭を撫でるくらいしか出来る事は無かった

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

そんな感じで数日が経った

 

 

「ここがこうなります」

 

 

「…………うん」

 

 

「大丈夫か響?頭から煙出てるけど」

 

 

「平気ヘッチャラ」

 

 

「には見えねぇよ、休憩なおやつ作るから待ってな」

 

 

「よし!」

 

 

「その前に此処を解いてからです」

 

 

「……はい」

 

 

大智は響に勉強を教えたり、ハルトは家事全般を担当するなど役割を分けている

 

 

 

ハルトの任務の都合上基本的には荒事は少ない為か穏やかに過ごせている、しかし

 

 

『!!!』

 

 

スパイダーフォンから来た通知を見て2人は溜息を吐くが

 

 

「悪い響、俺達少し出るわ」

 

 

「先程の問題解いておいてくださいね」

 

 

「うん…気をつけてね」

 

 

見送られた2人はスパイダーフォンが案内した先に向かうと、ノイズが街で暴れていたのだ見る範囲にある炭素の山…なるほど

 

 

 

「人を襲ったって事か」

 

 

「そうだね……ん?」

 

 

と2人のスパイダーフォンに提示されたミッション内容を確認した

 

 

『MISSION ノイズを倒せ』

 

 

「さて、このミッションの正解は」

 

 

「バックルの性能テストだろ?」

 

 

「正解だ早く終わらせよう」

 

 

「おう、出ないと響が空腹で倒れる」

 

 

「それも正解だね」

 

 

2人はドライバーを取り付けるとハルトは完成したばかりのジャマトバックルを大智は寝ているクマのような顔をした黄色のバックルを取り出したのである

 

 

『『SET』』

 

 

装着するとハルトは右手で顔の右半分を覆い隠し、大智は拳を握りしめるとメガネをクイっと上げた

 

 

「「変身!!」」

 

 

『ニャ!』

 

 

同時にハルトの体にはツタが絡まり大智はバックルの頭の部分を叩くと可愛らしい悲鳴と共に装甲が形成されると素体に装着される

 

 

『JYAMATO』

 

 

ハルトはお馴染みのジャマトライダー、そして大智は茶色のスキンヘッドと黄色と青のツートンカラーの装甲を纏う戦士

 

 

『MONSTER』

 

 

 

叡智を求める舌切雀 仮面ライダーナッジスパロウ

 

 

「問題、僕達はノイズを倒せるか?」

 

 

「んなの試してみりゃ良いだろうが!」

 

 

『JYA JYA JYA STRIKE!』

 

 

ジャマトライダーは地面を強く踏み込むと伸びたツタがノイズを貫き炭素に還すと

 

 

「では僕も…はぁ!」

 

 

ナッジスパロウはモンスターフォーム専用装備であるガントレットでノイズを殴ると可愛らしい音と共にノイズを炭素に還した

 

 

 

「成る程、僕達の攻撃はノイズに有効と」

 

 

 

「ジャマトの変わりにノイズ倒すゲームもありか?」

 

 

「それは良い、あの人の愚痴を聞かなくて済むからね」

 

 

「だな…んじゃノイズども」

 

『JYAMATO ZOMBIE』

 

 

ゾンビジャマトフォームになるとゾンビブレイカーを構えたジャマトライダーは悪い笑みを浮かべ

 

 

「今まで散々人を不幸にしたろ?なら今度自分が不幸になる時間だぜ…取り立てだ!」

 

『POISOM CHARGE』

 

 

ジャマトライダーはゾンビブレイカーのレバーを操作すると

 

 

「らぁ!」

 

『TACTICAL BREAK』

 

 

ノイズ目掛けて振り抜き斬撃波を放ち炭素どころか泥のように溶かす

 

 

「ふぅ……げっ!」

 

 

ジャマトライダーの視界の先には逃げたノイズが一塊になると巨大ノイズになるのを見て一言

 

 

「……みんな集まれば怖いないとかス○ミーかよ」

 

 

「不正解…魚ではなくノイズの塊ですよ!」

 

『MONSTER STRIKE!』

 

 

「はぁ!」

 

右手から伸ばしたストレートが巨大化すると巨大ノイズの顔面?を的確に捕らえて空高く吹き飛ばし塵が雪のように舞うのを見て

 

 

 

「スゲェな…流石は爺さん達が援軍にご指名する位はある」

 

素直に大智の実力に関心していると

 

「そんな事ないさ…君の勢いには驚かされるとまさかいきなり必殺技で攻撃するなんてね」

 

 

「戦いなんてのはノリの良いが勝つ!俺の憧れが言っていた言葉だ」

 

 

以外と体当たりしたら上手くいくと伝えると

 

 

「成る程…君とは仲良くできそうだ」

 

 

「それは良かった」

 

 

ノイズを切り捨てると肩にゾンビブレイカーを担ぎながら呵呵大笑するジャマトライダーであるが

 

 

「さて……さっきの一撃で粗方は始末したかな?」

 

 

合体したから数はいないだろうミッションクリアかな?と思っていたらだ

 

 

バイクのエンジン音がしたと思い2人は振り向くと透き通った声が響くと刀を持った青い髪の女性が立っていたのだ、そして

 

 

「お前達は何者だ!」

 

 

「……………」

 

 

ジャマトライダーは予想外の展開に硬直していたのでナッジスパロウが頭をこづいて再稼働させた

 

 

「ふにゃ!……って何するのさ!」

 

 

「君が思考を放棄していたからだろう?」

 

 

「っせぇ…んで誰だアレ?」

 

 

「正解は風鳴翼、ツヴァイウイング…アイドルだよ」

 

 

 

「ツヴァイウイング?…それって…」

 

 

響がライブに行ってた、あの?

 

 

 

「そうだよ…因みにライブにノイズが現れたけど彼女達は咎を受けていないのさ」

 

 

大智の言葉にハルトは静かに答えた、思い出すのは響の涙である

 

 

「そうかい…」

 

『POISOM CHARGE』

 

 

「え?」

 

 

冷静にゾンビブレイカーを操作してエネルギーを貯めるのを見て大智は驚く

 

 

 

「所属は?何故ノイズを「いやちょっと待ちたまえ!」「テメェがあのライブの加害者かぁ!!」っ!」

 

『TACTICAL BREAK!』

 

 

力任せな斬撃波を翼目掛けて放つ回避されたが翼は動揺して

 

 

「やってしまった…」

 

 

「いきなり何を!」

 

 

「っせぇ!お前のライブで不幸になった人間が沢山いる…ならよ…テメェも不幸にならなきゃ帳尻が合わないよなぁ!!」

 

 

「っ!まさかあのライブの…」

 

 

 

翼は翼で勘違いしているが

 

 

「来いよ歌姫(セイレーン)不幸の時間だぜ!」

 

 

 

 

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