推しの結婚式に出たいだけの人生だった……_:(´ཀ`」 ∠):   作:かりん2022

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本日はお日柄もよく

結婚式の日である!

 

本日はお日柄も良く! ぬいぐるみのギャラリーもいっぱい!

 

「すぐゆ」

「めっちゃ綺麗。本当に綺麗。すぐゆ様、とうとうお嫁に……!」

 

 私は、小さなすぐゆが手製のウェディングドレスを着ているのに感涙した。

 すぐゆが灰原にエスコートされ、バージンロードを歩いていく。私は写真を撮りまくった。しょこちゃんは花をまく役である。

 

「すぐゆー! 可愛い! 可愛い! 超可愛い!!」

 

 さとゆが手を差し伸べ、二人で歩いていく。

 

「さとゆ」

「すぐゆ」

 

 二人はチューをする。神父役はななだ。

 

「可愛いー! キャー!」

 

 披露宴でケーキ入刀を終えて、私は引き出物を持ち、幸せだった。

 

「うーん、いやー幸せ。やったわ! 推しの結婚式に出たわ!! 我が人生に一片の悔いなし!」

「さとゆ」

「すぐゆ」

「あーもう、可愛い! 夏油様を騙して10年高跳びした甲斐があったわ♡ 今夜は、最後の仕上げをしようね。私、一世一代の大呪術! あ、灰原とななも結婚する?」

「なな」

「はいばら」

「しょこ! しょこしょこ!」

「そうね。結婚はついででするものじゃないか」

「満足か」

「あ、矢田さん! 助かったわ、ぬいぐるみたくさん貸してくれて♡ やっぱり結婚式にギャラリーが少ないのはね」

「大呪術と言うのは、何をするんだ? 命を狙われたというのは。同じ系統の呪術だからな。他人という気がしないというか、心配なんだ」

「ありがと、矢田さん♡ 私はもうきっと殺されるわ。いくら迷惑を掛けるつもりはないと言っても、御三家に呪いを掛けるってそういうことだしね。でも、その前に何としても大儀式は成功させたいの」

「だからそれはなんなんだ」

「結婚式と言ったら、次は子供でしょう? 最強コンビの子供……胸熱!!」

「お前は悟と傑のなんなんだ」

「他人ですが何か? だって格好いいじゃない! めちゃくちゃ格好いいじゃない、五条悟と夏油様! こうして知らない所でキャーキャーやってる分には迷惑かけるわけじゃなし! でも呪詛師にバレて狙われてるのはマズイかなって」

「ハァァ……」

 

 何故か矢田さんは頭を押さえて大きなため息を吐いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方、話は1週間前に遡る。

 

「ふざけてんの学長!? 傑は男でしょ!? 第一、呪詛師でどこにいるかもわからないじゃん!」

「し、しかしだな……! その噂で持ちきりで」

「不謹慎にも程があるでしょ。誰がそんな噂流してるのか教えてよ、僕が直接お話しするから」

 

 調査結果はすぐに出た。

 

「式場借りて、僕のぬいぐるみと傑のぬいぐるみで結婚ごっこして遊ぶぅ!?」

「すまなかった。無駄に相手がコソコソしてたのもあって、その……疑ってすまなかった!!」

「本当だよ学長! てか、ムカつくなぁ。いくらなんでも高すぎるでしょ、有名税」

「とりあえず、潜入してみるつもりだ」

「はあ? 学長自ら?」

「私と同じ、ぬいぐるみを媒体とする術師らしくてな」

「なんか腹立つから僕も行く。ぶち壊しても良いよね?」

「当然、お前にはその権利がある」

 

 

 

 

 

 ということで、結婚式の打ち合わせをするのを、影から見守ったのだが。

 

「何あれ」

「どうした、悟」

「学長と同じ? ふざけてんの。比べるのも烏滸がましい」

「どうしたんだ、悟」

「あれ、僕の術式までコピーしてる。傑、七海まで……」

「なんだと!?」

「呪具って言っていいのかわからないけど、間違いなく、特級呪具だよ」

「なるほど、しばし様子を見るか」

「そうだね……。それにしても、なんで僕の術式がコピー出来たのか……」

 

 五条は、最大限警戒するのだった。

 

 結婚式当日。

 

 

 結婚式には多くのスパイが入っていた。

 例えば夏油一派とか、呪専メンバーとか、冥冥さんのカラスとか。

 

「これは人権侵害じゃないかな……!? とにかくなんらかの法令に違反していることは確信するよ!」

「夏油様、落ち着いて!」

 

 ブチ切れそうになる傑を見るに、傑の関係者ではなさそうである。

 

「傑、傑の事騙した後に高跳びって言ってるけど、僕の血とか髪とか精子とか渡した? 流石にちょっと看過できないんだけど。後お前は自分が法令守れよ」

「そんなことするわけがないだろ! 呪専に通う前から、髪の毛や血をわたすヤバさは理解してるつもりだったし、大体、君の精子なんて手に入りようがないだろ!」

「夏油様! あいつ子供作らせるとか言ってます!」

「夏油様が妊娠!」

「私ではないよ!?」

「あ、学長から合図があった。僕、あの厄介ファン確保しにいくから、じゃあね。あのチビ達は全員こっちで保護するから」

「待って私も殴りに行く」

 

 僕達は、すっかりあの女を舐めていた。

 あからさまにバカなあの女が、強いはずないなんて思い込んでいたんだ。




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