推しの結婚式に出たいだけの人生だった……_:(´ཀ`」 ∠):   作:かりん2022

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後日談長くなるかも。


とても厄介な後処理

 

今日は交流会ついでに合同で授業をするという事で、両校の1から3年生が一堂に会していた。そこで話されたのが、一年前の事件の顛末だった。あとさとゆとすぐゆの結婚式も冥冥プレゼンツの編集付きで上映された。

 

「……ということがあったんだよ。ところで、結婚式の映像流す意味ある?」

「全く迷惑な呪詛師じゃった」

 

 五条がいうと、京都の学長はすっと目線を逸らして話も逸らした。

 

「同世代だから、真正面から入学して接触してきてくれれば、なんとか矯正の道もあったんだけどね」

「酷いことした人にも優しい。さすが教師……」

「恐ろしい……。ただ有名で強くて格好いい、それだけでそんな狙われ方を……」

 

 三輪が感銘を受ける。その横で、加茂家次期当主が恐れ慄いていた。

 

「男と男をくっつけて結婚式に出るために暗躍する呪詛師……有名人って大変ですね……」

「本当だよな、順平」

「加茂先輩ハ大丈夫ダロウ」

「どういう意味かな?」

「ということで、小さい五条先生を見かけたらすぐに逃げて連絡な」

「「はーい」」

 

 2年生担任の日下部先生の言葉に、元気の良いお返事。

 

「で、そんときのすぐゆの産んだ卵っぽいのがこちらです!」

「おおー」

 

 実際は違うのだが、それはこの場の誰も知るゆえもない。ただ、卵を見て感心した声を上げる。

 

「今日の授業は、この卵を使ってみよう! だよ! 交流会の最後にするから、楽しみにしててね」

「はあ!? 六眼をコピーする呪具ですよ!? しかも、上位互換が疑われる品です!」

「そして君は相伝の術式持ちね。御三家で意見を擦り合わせた上でやってるから安心して。なんかね。一回の人数が大きければ大きいほど、絆が深ければ深いほど良いらしい。とりあえず僕一人と、多人数で試すことになったんだよね。ということで、君達の今回のお仕事は、本気でぶつかって、本気で遊んで、絆を育むことだよー。色々考慮して卵の使い先決めるけど、とりあえず憲紀、恵、乙骨、東堂あたり、無二の親友になってくれると嬉しいかなー。選ぶかどうかはわからないけどね!」

 

「そ、そのメンバーか……恵以外は厳しいぞ」

「勘弁してください。その中で仲良くなれるの乙骨さんぐらいですよ」

「む。仕方あるまい。親友になるか乙骨」

「僕には里香ちゃんがいるので」

 

「ん〜見事にバラバラ! 終わる頃には息ぴったりになってるといいね♡」

 

「絆だったら負けねーが、呪力がなぁ」

「あら、真希。友達いるのぉ?」

「てめーのことだ、真依。あとオネェちゃんて言え」

「あ、その、うあ。おねぇちゃん……」

 

 そんなこんなで、交流戦を行い、交流会時に襲ってきた呪霊を撃退し、水族館や遊園地、海で遊び、一緒に任務をいくつかこなし、一ヶ月の時が過ぎた。

 

「じゃあ、皆仲良くなった事だし、京都の任務も滞ってる事だし、チャチャっと作業するよー! ……ガクチョー。なんで僕の私物持ってんの?」

「悟。これは任務だ。全力を尽くせ。というわけで、思い出の品の使用は上層部からの命令だ」

 

 沖縄のキーホルダーやゲームソフト、ゲーム機、埃を被った格闘技の本などを見て、一瞬苛立ちを見せる五条悟。

 

「はぁー。高くつくよ?」

「六眼を増やすのだ、どれほど高くなろうと問題ない」

 

「じゃー。先んじて、僕作りまーす! 火に水を入れた鍋を掛けて、夢卵と術者の血、髪の毛などを入れる。後は、その人を構成する思い出のもの、素敵だと思うもの、大事なものをひたすら入れて愛情込めてかき混ぜながら水がなくなるまで煮る。以上!」

 

 野外に設置したかまどに、大鍋をドーン!!

 

 お砂糖とスパイス、夢卵、キーホルダーやゲーム機、ソフト、CD、机、イスなどをどんどんぶち込んでいく。それらはスルスルと溶けていった。

 

「こうなればもうヤケだよ、どんどん持ってきて!」

 

 入れるのは、五条悟が大切にした青春を象徴するもの。

 それは、まるで絆を断ち切られるようで。

 五条の胸に去来する青春は、あまりにも青く。

 次第に無言になっていく五条を気遣う生徒。

 やがて、呪力をすっかり空にした頃、水は消えて大きくなった卵だけになった。

 

 五条悟は卵を取り出す。

 五条の手に包まれた卵が、孵る。

 

「さと!」

「さと!」

「さと」

 

 ちいちゃくてふくふくとした、子供達。さとゆ2とすぐゆ2とひとまわり小さいしょこちゃん2である。

 

「……なるほど。こうなるのか」

「傑が作ると5人になるわけね。身の回りのものでいいんだ。いや、凄いな」

 

 それは勘違いなのだが、それを知るものはいない。

 そうして、さとゆ2とすぐゆ2としょこちゃん2。

 

 キューキューと腹を鳴らすおチビさん達に、生徒達は喜んで食事を与えた。

 

「しょこ」

「硝子だよ、しょこちゃん?」

「しょーこ」

「そう、いい子だね。……ん。触ったら多分呪具に呪力が登録された。呪力が吸われる」

 

 それから、硝子は指を傷つけて血を与えた。

 

それをしばし飲んだあと、しょこちゃん2は反転術式で指の傷を治す。

 

「ふむ……興味深いな。術者が死んでいるらしいのが口惜しい」

「本当だよね。これ、僕のダメージを肩代わりするけど、これのダメージは僕に来ないようになってる。凄いよ。野薔薇は追える?」

「んー……ちょっと試していいですか?」

「もちろん。さとゆで試して」

「さとゆ! さとゆさとゆさとゆ!」

「さとゆ。さとゆさとゆ」

 

 さとゆ2がビクッとして、すぐゆ2としょこちゃん2が必死で懇願する。

 

「や、やりにくい……ごめんねごめんね」

 

 プルプル震えるさとゆ2の手に釘打ち。

 

「来ないね」

 

 五条先生と夜蛾学長が何やらして、リトライ。

 

「もう一回」

「えいっ」

「来たっ 実験成功!」

 

 五条先生が腕に怪我をして、すぐに癒す。

 

「じゃあ、野薔薇。ようこそ、呪具研究部へ。すぐゆ使って、傑を縛れないか色々やるよー」

「それでは、卵を使うものを選ぶぞ」

 

 いくつかの絆テストの結果、東京校の一年生組に決まった。

 

「いやったああああああああああああ!!」

「元気だな虎杖」

「私の呪具も領域展開できたりするのかしら」

「い、一応僕らを縛るものでもあるんだよ? 虎杖くん」

「恵は、津美紀の呪具つくんないようにね」

「気をつけます……」

 

 という事で、素敵なもの沢山。血液と髪の毛。

 夜蛾が推奨した、呪術の教科書沢山。

 友情特盛で、頑張って呪具を作ったのだった。

 

 

「ということで、自己紹介できるかなー?」

 

「ゆじ!」

「めぐ!」

「ばら!」

「ペー!」

「よくできました! なんかみんな眼鏡装備で賢そうでいいねー!」

 

 そんなわけで、おチビさん達の訓練をする事となったのだった。

 

 そして、10月31日。

 すぐゆを利用した、夏油傑の捕獲隷属作戦が計画・決行される事となる。  

 所が計画始動の最中、渋谷事変が起こり、事態は混沌としていくのだった。




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