推しの結婚式に出たいだけの人生だった……_:(´ཀ`」 ∠): 作:かりん2022
「いやエッグ。傑騙されてるじゃん」
「そう思いますよね!? 髪の毛とか血とか渡したわけでもないですし! でも、呪霊操術手に入れた悟さんて本当最強で、誰も口出しできないんですよ」
「傑は?」
「傑さんは、その件に関しては、自分が悪かったって心から思ってますので……。あと、五条家に入った以上は、五条家としての命令は聞きますし、悟さん当主ですし。あ、ご友人としてはよく喧嘩してますけど」
そのことに五条はほっとする。傑と完全な上下関係になっていなくて良かった。
「でも、そっちの僕、楽しそうね」
「以前は呪詛師狩りにも精を出してましたね。傑さんに手を出されたことの見せしめと、術式試したいから。その結果呪詛師がめっきり減って、愚痴こぼしてました。最近はその代わりに生徒の実戦試験なんかも力を入れてます」
「傑に?」
「傑さん、呪詛師にしてやられやすいので……幼い子供を出汁にして人質取って煽ればOKみたいなマニュアル広めた呪詛師がいて。そういうのもあって、悟さんが傑さんを心配するのもわかります。わかりますけど……こう! それでも! 悟さんが傑さんとベタベタしようとするの、ムカムカしちゃって!」
「ヤキモチかな? そしてベタベタしようとはするんだ」
「そうです! 傑さんとすぐゆさんって本当可愛いですよね! 呪霊操術までついてくる! 五条さんって本当、なんでも持ってますけど、一番持ってるなぁって思うのは最強の養子だと思います!」
「ああそう」
若干引き気味の五条。
「呪詛師になるの、予想つくんですよね。どうせ子供とかが出汁に使われて、かっとなっちゃったんだろうなって。だから、五条さんが前線から引かせようとするのが正解だったのかもって思うんですけど。夏油さんを背後からぎゅうって抱きしめてマウントとってこられるとムカムカっと」
「聞きたくないそんな昼ドラ。そういえば、日本壊滅狙いの呪詛師の事は聞いた?」
「なんですか、それ」
情報交換は続く。
書面にして互いの世界の差異や情報を交換していると、悟と傑がすぐゆを抱いて飛び込んできた。
「さささささ、さとゆ! すぐゆ、すぐゆが! 製作者早くつれてこないと」
「どうしたの、傑。そんなに慌てて」
「落ち着けって傑。大丈夫だって。でも早急に製作者に色々聞きたくてさ。僕もあんまり空けるなって言われてるし、早く製作者引き渡してくんない?」
「すぐゆが妊娠したんだ!!!」
「はあ!?」
「すぐゆ!」
「さとゆ」
ちんまいチビちゃん達がチュウをする。
「次は僕達の番だね、傑♡」
悟はボコられて蹲り、傑はパニックになったまま製作者の引き渡しを訴える。
「なんだよ、冗談じゃん、傑ー」
その平和な様子に、こちらの世界の悟は思わず笑ってしまうのだった。
そうして、五条悟の覚悟は決まった。
「もう話す事ないです、勘弁してくださいよぅ」
ヒィヒィと愛衣が泣いていると、五条が入ってきた。
「やあ、色々情報提供ありがとね、愛衣」
「五条悟! 頑張りました!」
「ところで、すぐゆに子供が生まれるみたいだけど」
「頑張りました!! 特級二人の呪力を長年掛けることで、新たな種族が完成することを確信してました! どんどん増殖させて、呪術師の代わりをさせられないかなって」
「フゥン。君、イカれてて凄いじゃん」
「ありがとうございます!」
「いいよ」
「はい?」
「結婚式ではないけれど、そんな感じの式に出席させてあげて、引き出物もあげる。お望みの揃いのマグカップをね。その代わり、ほしい物があるんだけど」
「なんでも作ります!!」
そんなわけで、愛衣は雲隠れしている間に大事に育てていた夢卵を提供する事になった。
「五条悟の! ワクワク! クッキングー!」
台所で、五条は笑う。
「本日用意するのは! 大鍋と、夢卵。それに素敵な物沢山!あと親友!以上!」
「ムームー!」
特級呪霊(すぐゆプレゼンツ)に囚われた夏油傑がもがく。
大鍋に夢卵と、お菓子と、お砂糖とスパイス。そして思い出の品とかゲーム機などを容赦なく入れていく。最後に、夏油傑の髪を切って、血を提供してもらって、自らの髪と血と共にイン。呪力と友情を込めて、かき混ぜていく。
「うわ、本当に溶けてく。すごいねぇ。傑も見る?」
夏油傑はもがく。
そして、卵が完成し、孵る。生まれたのは、チイちゃな悟とチイちゃな傑。
それをみて、五条はホッとした。なぜなら、成功したという事は、夏油からの情もあるという事だから。
「ぷはっ 君は……! 君は、私なんか殺すべきだ! 君なら、髪の毛一本残さず処分する事だって……!」
「え。やだ」
「やだじゃないんだよ! 私は、非術師を皆殺しにしようと考える大罪人だよ!?」
「心配しなくとも、傑。傑はもう誰も傷つけられない。この六眼を持つ五条悟が太鼓判を押してあげるよ」
「は?」
「証 愛衣も、特級術師ってこと。僕も呪殺できる実力者ってのはマジなの」
「何を……!」
そして、傑の体は縮んでふくふくしくなっていき、すぐゆは大きく凛々しくなる。
「さとゆ!」
大きくなったすぐゆは楽しげに悟に甘える。
「ん、よしよし、すぐゆ。良い子だね」
「なんなんだ、この体!? 小さくなって……!?」
「呪具の効果だよ。入れ代わりっていうのかな。そのうちリンクが強固になったら、傑も子供作れるようになるよ! 5年、上手くいけば一年でイケるって。その上、こう見えてもすぐゆは呪具だから、肉体の乗っ取りはできないらしいよ」
「はあ!!?」
「え、えぐい……!」
見届け人をしていた七海が思わずつぶやく。
こうして、一人の呪詛師は五条家の呪具へとクラスチェンジした……。
「夏油傑が五条傑になる所とさとゆとすぐゆの結婚式に参加できるなんて夢みたい……嬉しすぎて死んじゃう」
ホワホワとした感じで言う証 愛衣。
式に出た後、愛衣は元いた世界へと戻った。
五条家の専属呪具製作師としてである。
だが、転生者は知らない。
傑の体でない以上、メロンパンを見つけるのは困難であり、メロンパンからガチで狙われることになる事を。だけど良いのだ。
だって、転生者の夢はもう叶ったのだから。
(後日、怒り狂った傑にマグカップは怒涛の勢いで破壊される)
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マシュマロ
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