惡の帝王   作:承認欲求

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初投稿です。


1.偶像と自分

 目が徐々に徐々に醒めていく。

 ふと気が付けば、俺は何故か岩の上に突っ立っていた。目線がとても高く、日本人の平均身長は軽く超えているだろうことは伺える。

 身体を見てみると、とても筋肉質であることが解った。自分の身に何が起きているかが全く理解できない。

 俺はこんな化物みたいな筋肉はついてないし、身長もこんな高くはない。

 身体を軽く動かしてみたが、大した違和感はなく。寧ろ絶好調に近い状態にあるだろう。

 ならば、この異物感はなんなのか。

 

 

「どういう事だ……?」

 

 

 俺の喉からとても濃く、そして聞き覚えのある声が発せられた。

 記憶が違わねば、恐らくCV子安武人とついているだろう声だろう。

 

 

「……。とりあえず、状況確認と情報整理が先決だな」

 

 

 情報量が多すぎてなにがなんだか。

 ただ一つ確かなのは、こんな異常としか言えない状況になっても、変わらず俺の心が凪いでいることだけだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 周囲を暫く探索してみると、ここが小さな洞窟という事が解った。洞窟の出口付近に光が若干差し込んでいたので、今の時間帯は昼だろう。

 ……『太陽』と『昼』という言葉が忌々しく、そして恐ろしく感じる。外を見て解ったが、アレらは俺の身体に害を成すものなのだろう。直感だが、確信がある。

 

 

 次に情報整理だ。といっても、簡単に纏めるだけだけだが。

 一つ、俺には前世があり、その時の記憶と自我を引き継いでいる。前世で俺がどのような人生を送ってきたのかは大まかに解るが、それ以上は霧の様な物がかかっており思い出せない。

 二つ。俺は洞窟の中に居る。さっき判明したことだな。

 三つ。俺は人間という種族と乖離している。もし人だったら『昼間』や『太陽』等の言葉に忌避感を持つわけがない。

 

 

 ……こんなところか。

 願わくば、この体の詳細な情報を識っておきたいものだが。

 俺が脳内でそう念じた瞬間、目の前に『ステータスプレート』が現れた。何故名前が解るのは不明だ。

 先程から解らない事尽くしでいい加減自分に腹が立ってきたが、今は情報を集めることに専念しよう。話はそれから始まる。

 

 

 

ーーーーーーー

 

 

 

 名称:ディオ・ブランドー

 種族:『真・吸血鬼(ハイ・ヴァンパイア)

 加護:なし

 耐性:物理攻撃耐性 精神攻撃耐性 状態異常耐性

 備考:この世の(正規)から外れた存在。それは絶対的な力を持つが、同時に致命的な弱点も持つ。

 ―――月夜に吼えた紅き月は、闇夜に浮かぶ赤き(意志)によって完全へと至るであろう。

 称号:なし

 ユニークスキル:『幽波紋・惡(イーヴィル)』『共感者(ワカリアワントスルモノ)

 エクストラスキル:『惡のカリスマ』『惡の帝王』

 コモンスキル:自己再生

 

 

幽波紋・惡(イーヴィル)

 究極生命体(アルティメット・シイング)……無辜の怪物のその末路。老いず、死なず、あらゆる生物の力を兼ね備え、究極の美を体得した者にのみ贈られるスキル。【未開】

 世界(ザ・ワールド)……高すぎるプライドの最終系。世界を”停滞”させ、時を停める。この力に対抗出来得るものは存在せず、存在することも無いだろう。

 ???……らせん階段、カブト虫、廃墟の町、イチジクのタルト、カブト虫、ドロローサへの道、カブト虫、特異点、ジョット、天使(エンジェル)、紫陽花、カブト虫、特異点、秘密の皇帝。この14の言葉は、其を天国へ押し上げる道しるべとなるだろう。【未開】

 キラークイーン……独り平穏に生きようとした者の魂の具現化。それは、きっと叶わぬ理想であったのだろう。対象を跡形も無く爆殺・爆破が行う事が出来る。【未開】

 キング・クリムゾン……それは自己の開示を何よりも恐れ、忌み嫌った。時を飛ばして『過程』を消し去り、結果だけをその場に残すことができる。【未開】

 備考:―――其の魂が真に『惡』を知ったとき、それは理想でなくなる。

 

 

共感者(ワカリアワントスルモノ)

 魅惑のカリスマ……それは人を無意識に引き寄せる力であり、一国をまとめ上げるに足る権能である。

 相互理解……物事を極めて穏便に進めることができる話術。応用が利く。

 貧民街の技巧……生きる為の技術。窃盗、詐欺、殺人。なんでもござれ。

 気化冷凍法……自身の腕を凍らせ、そこから大気を伝って対象に攻撃する。こちらも応用が利く。

 努力義務……計画、演算、実行。この三つを極めて効率的に行う事が出来るようになる。

 赫耀の波紋(オーバードライブ)……とある英国紳士が使っていた生命エネルギーの具現化を模倣し、使いやすいようオリジナル化した物。途方もない破壊力を持つが、同時に自身の身体を破壊する諸刃の剣。

 備考:人の理から外れ、体のみではなく精神も乖離した者の傲慢。

 

 

ーーーーーーー

 

 

 

 ―――――。

 言葉が出ない。その言葉が今の俺の総てを表わしていた。

 究極生命体(アルティメット・シイング)世界(ザ・ワールド)、14の言葉、キラークイーン、キングクリムゾン。

 極めつけには波紋の字。

 どれもこれも―――ジョジョの奇妙な冒険に出てくる設定であった。

 ジョジョの奇妙な冒険。俺が生前愛読していた漫画である。

 ただ、逆に言うとそれだけでしかない。

 なのになぜこんな……。疑問を解消する為にステータスプレートを開いたのだが、寧ろ増えた。

 何故このような状況に陥ったのか心底疑問に思いながら、俺は洞窟の暗闇に消えていった。




あとがきって何書けばいいの?

ヒロイン(スライム)について

  • YES, YES, YES!
  • NO,NO,NO!
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