ウマ娘 プリティーダービー GTR最速伝説 作:frostvernt
しばらくは頭文字Dネタはないです。
第0話 移りゆくレースの中で
■トレーナー視点
雲一つない晴天だ、まさにレース日和といった感じだろうか。
夏が終わりかけのこのタイミングで、俺は選抜レースが行われるコースにて、外ラチの外に集まるトレーナー集団の中にいた。
大方のトレーナーは既にウマ娘をスカウトしており、ここにいるのはチームに空きがあるトレーナーか、有望なウマ娘をスカウト出来なかった新人トレーナーくらいのものだろう。
その他は研究半分娯楽半分で観戦するトレーナーとウマ娘達といった野次ウマといったところか。
その中で俺は、有望なウマ娘をスカウト出来なかったトレーナーという位置づけだろうか?違うのは新人ではないということだ。
もともと俺は、チームのサブトレーナーとして活躍してきた。
どうやら俺は調整や走りの矯正というところが得意だったようで、けがや休養明けのウマ娘の調整や、芝ダート間の転向の調整をすることが多かった。
去年、チーフトレーナーからそろそろ独立しろと言われ、理事長からも「期待!サブトレーナーとして辣腕を振るった君の更なる活躍を祈っている!」と応援され、4月から選抜レースを見続けて今日に至る。
選抜レースを見始めたころは楽観していたんだ。大きなチームに所属していた実績もあり、スカウトできない!みたいなことはないと思っていたのだが・・・
まぁ、もしスカウト出来ていたら、こんな場所に立ってはいないということだ。
現実は想像の通りにはいかないもので選抜レースを見ながら、私は声をかける相手がまだ見つからないことを感じていた。
主に自分側の問題だということは理解している。所属していたチームとつい比べてしまうのだ。
自分はチーフトレーナーほど優れているとは思っていないし、自分の得意とするところは「調整」だが、担当を持つとなればそれだけではいけない。担当を鍛え、支えていかなくてはいけない。
以前であれば、大きなチームだったこともあり、素質のあるウマ娘が集まってきたし、チーフトレーナーや他のサブトレーナーたちとトレーニングをすることができたので、自分の長所を活かすことができた。
しかし、最近は目が肥えすぎたのかもしれない。強いウマ娘ばかりを見てきたからなぁ・・・そして強いウマ娘は、実績のあるチームやトレーナーの元に行く。それは分かっていたことだ。
先頭のウマ娘がゴールを駆け抜ける。何人かのトレーナーがそちらに駆け出していく様子が見える。
果たして、今日の選抜レースでスカウトができるのだろうか?自分が高望みしすぎているのかもしれない。
ああでも。
つい数日前のことを思い出す。
次のレースの準備が行われるのを横目で見ながら、俺は数日前の光景を思い返すのだった。
こんな感じでいいのか。不安だ。。。