ウマ娘 プリティーダービー GTR最速伝説   作:frostvernt

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第0.5話 トレセン七不思議あるいは幽霊 登場

数日前、トレセン学園の業務の手伝いをしていた。担当がいないのでやることがないのだ。

学園の端の方にある倉庫の整理を終えたころには、すでに暗くなっていた。

その帰り道でのことだった。

 

帰り道、途中にあるコースが目に入った。

普段はあまり近づかない場所だったから、こんなところにコースがあるのかと思ったものだ。

でもそれだけだった。そのまま目を外して終わり。そこに光が見えなければ。

 

光が見えた時、誰かが寮を抜け出して自主練をしているのかもしれない。そう思った。とっくに門限は過ぎているはずだ。

声をかけておいた方がいいかと思い、コースに近づいていく。しかしなにか違和感がある。

 

コースが真っ暗だ。当然だ。こんな外れの方にあるコースにナイター設備などないし、使えば警備に見つかってしまうはずだ。雲が月明かりさえ遮ってしまっている。

 

そこでとある噂話が頭によぎった。前のチームの娘に聞いた内容だ。所謂、トレセン学園の七不思議というやつだ。この何故かオカルトな出来事に事欠かないトレセン学園において、七不思議が何個あるか知らないが・・・

 

確か・・・そうだ。

夜中にコースを走る幽霊の話だ。ありきたりな噂話。トレセン学園では似たような話が山のようにあるが・・・

コースが見えない闇の中を光が疾走し、恐ろしく速く、コーナーでも速度が遅くならないらしい。

ウマ娘とは思えない走りだとか。

 

外ラチに近づいたとき、闇の中をその光が走り出した。

俺は立ち止まって、それを見ていた。なぜかそうするべきだと思った。

トレーナーとしての本能だろうか、とっさにタイムウオッチを取り出した。

 

確かに何かおかしい。速度が上がったり、下がったりしている。

でもそれだけだ。トレセン学園に入ったばかりならそういうウマ娘もいる。

自分のペースが分かっていないウマ娘の走りだ。

 

でも、そうじゃないように見える。何かおかしい。

わからないが、心が沸き立つのを感じる。

 

半分すぎてわかった。速い。どんどん速くなっていっている!

1度速度が下がるたびに、その前よりもスピードを上げていく!

 

驚異的なスピードだ。そしてコーナーに差し掛かる。

速度が落ちない。そして、まったくぶれない。

あの速度でコーナーを走ることなんてできないはずだ。速ければ速いほど遠心力がかかる。

しかし、あの光は内ラチをなめるように走る。

 

コーナーを抜ける。

光の速度が上がる。ゴールを駆け抜けた。見たこともない速さだった。

手元に視線を落とす。タイムは・・・衝撃的だった。驚きと興奮が胸を満たした。

 

光が消えた。コースから立ち去ろうとしているのが分かる。

そこに偶然だろうか。月明かりが差し込んだ。

月明かりに照らされ、黒みがかった青い髪が一瞬だけ見える。

そして、彼女は闇に消えていった。

 

俺は確かに彼女の姿を見た。

だが、彼女が一体何者なのか、なぜこんな驚異的なスピードを持っているのか、まだ分からないままだった。




ようやく、第1話に入れる。。。
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