I will always love you!   作:リアム

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ビギナーズラック。

 

叫び声の味。

 

そういえば、と頭に一つの事実が浮かぶ。

今までの人生ではそれを見る事が無かった。悪い印象を持っている訳では無かったが、必要としていなかった。

 

でも、私は今、それの知識を必要としている立場にある。

 

大人と子供が入り混じり、たった一点を見つめて応援の言葉を掛ける姿。

食事をする場所も多く、グッズショップには沢山の商品が並び、イベントなのか小さな馬の人形が可愛らしく展示されている。

思わず人形の展示を写真に収めながら、プログラムを開きG3と書かれたレースのページを見つける。

始まるのは15:45。ならば、もう少しだけ余裕がある。

確か競馬というのは数字が付いているものが目玉のレースで、今回の目玉レースは作品でも人気のあるツインターボが勝ったレースだった筈だ。

そのレースが見られる様に軽く食事をして、良い感じの場所に陣取らせて貰おう。

 

 

 

 

 

記念だからと、馬券を買ってみる事にして、人が沢山いる投票所なる所に行って、マークシートを手に取る。

携帯で調べながら塗っていくがなんだかよく分からなくて首を傾げていたら、競馬慣れしていそうなおじさんが詳しく教えてくれて、漸く塗り終える。

一枚は「がんばれ」と書かれた応援馬券を双子座の名前が付いた子に。

一枚は三連単?という競馬らしいものをウマ娘でも同じ名前を持つ15番の子を一着にして、二着は可愛い名前の4番、後は三着にインターネットでこの騎手は内枠の時に買え!と熱意を感じたコメントをそのままに2番の子。

人生初の馬券にドキドキしながら携帯のケースに挟んで、偶々空いていたゴールの目の前の所に立ち、レースが始まるのを待った。

 

時間になり、一斉にサラブレッドがスタートを切る。

頭の中では16番!15番!4番!2番!と叫んではいるが、一塊になった状態では数字が見辛くて、尚且つ私は勝負服もサラブレッドの顔の違いもわからなくて、途中からはずっと番号も気にせず走る皆へ応援をしていた。

初めて競馬というものを見たが、手に汗握るとはこういう事なのだなと思った。

ラストの何十メートルか前、スッと紫色の輪っかが付いた勝負服の人が前に出て、一番でゴールを切った。

熱狂の中、モニターに着順が表示されて、私が応援していた子の中から三頭が一着から三着を飾っていた。

 

「わ、わー!!!!当たった!」

「へぇ!お嬢ちゃん競馬は初めてか?」

「はい!馬券も、初めて買って!」

「ほぉ。良かったなぁ、幾ら賭けてたんだ?」

「応援馬券に200円と、三連単?に100円です!」

「おー!良いじゃねぇの、三連単はどいつに賭けたんだ?」

「えっと、15、4、2です!」

「へっ……どっちも当たったのか?」

「いえ!応援馬券は7番の子にしてて、当たったのは三連単の方です!」

「はー、これがビギナーズラックっつうもんかねぇ」

 

 

 

 

 

馬券を買う時におじさんから教えて貰った通り、馬券のコピーをして貰って本物の方を機械に入れる。

おじさんは一番当たり辛いと言っていたし100円が500円くらいになるのかと思ったら、出てきたのは一万円が沢山。

タッチパネルに表示された金額は自分が思っているよりも何倍も多い額で。

 

「え、ええぇぇぇえええ!?!!!?」

 

競馬場中に私の叫び声が響き渡った。

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