I will always love you! 作:リアム
Surprise and delight.
「えぇ!?ウインディちゃんのレースを見に来るのだ!?」
穏やかな日の昼食時、一つの驚いた声が食堂に響く。
感情豊かに大きく目を開いたのはシンコウウインディ。
そして、ウインディが驚く原因となったデイヴィッド。
2人は正反対の性格をしているが、信頼し合った良き友人であった。
ウインディは目の前で湯気を立てる美味しそうな食事の事も忘れ、もう一度デイヴィッドが口にした言葉が間違いでは無いのかと確認する。
デイヴィッドの方も「間違えでは無い」と証明する様に先程よりも大きく頷いた。
「で、でもどうして……ウインディちゃんと子分は芝とダートで違うのだ」
ウインディは至極当然な疑問を口にする。
2人は友人ではあるが、走る地面は違う。
シンコウウインディは砂を、デイヴィッドは芝をメインに戦っている。
それなのに何故、自分を応援しに来るのか。
「お……とも、だち。……の、応援を、したい。ダメ、ですか?」
答えは至極簡単だった。
まさか、考えもしていなかった答えにウインディは無意識に箸を落とす。
最近のデイヴィッドが昔よりも感情表現や行動を起こす頻度が高くなっていた事をウインディも感じていた。しかし、それでも自分の応援をしに来るなどとは思ってもいなかったのだ。
「ほ、本当なのだ……?」
「うそ、は……言い、ません、」
「えっと、有難うなのだ」
「うん。頑張って……ね……」
時間が止まる。
デイヴィッドは元から自分で話すタイプでは無いが、ウインディはデイヴィッドから向けられた感情をどうすべきなのかを考えていた。
考えて、考えて、考えて、考えた結果。
「ウインディちゃんは!!もうすっごい、すっごい頑張るのだ!!!」
食堂中、いや学園中にその声が響く。
周りからの不思議そうな視線を向けられても尚シンコウウインディはフンスフンスとやる気に満ち溢れた顔で、デイヴィッドを見つめている。
デイヴィッドも何時も通りの顔で目の前のウマ娘から溢れたやる気にエールを送る様に、もう一度頷いた。
「……食べ、ますか?」
「……うん。食べるのだ」
少しの間。
落ち着いてから耳に入ってきた言葉にウインディは席に座り、運良く盆の中に落ちた日本の箸を持つ。
緩くなったおかずや白米を口にしながら何時もと変わらない食事の時間を続ける。
「ご馳走様でした!」
「ご、ちそうさま、でした」
同じタイミングで両手を合わせて感謝の言葉を口にする。
盆を持ち、立ち上がった瞬間にタイミング良く予鈴の音が響く。
「デイヴィッド!急ぐのだ!」
「う、ん」
返却口から「美味しかったです」の声を叫んで、教室へと急ぐ。
お互いのクラスに入り、自分の席から教科書を取り出した瞬間に大きなチャイムが響いた。