I will always love you!   作:リアム

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ウマ娘世界のね。



Villager A.

 

Did you get anything out of it?

 

最初は只の興味からだった。

世界中で様々なムーブメントを起こしているが、私はそこまで興味のないウマ娘のレース。

大きなレースがあって、毎日テレビやラジオで中継されてて、大きなレースに何度も勝ったり凄い成績を残すウマ娘がいる。そういった噂は知っているけれど、本物をしっかりと見た事は無い。商品として並んでいるテレビから流れていたりするものを横目した程度。

でも、友人がウマ娘のレースが大好きで、毎週の様に話しているから気になって、近場のレース場に初めてやって来た。入場でまごついて少し恥ずかしかった。

 

レース場はとても賑わっていて少し窮屈だと感じたけれど、入場の時に助けてくれたスタッフさんが持っておくと良いですよと教えてくれたプログラムを開いたら、大きなレースは無いもののちょっとした注目を集めるレースがあるらしく、タイミングが悪かったなと思った。

邪魔にならない様に端に寄ってプログラムが写る様に写真を撮って送信すれば、「!?」「何故!、!?」と返ってくる。

本来仕事をやっている時間である筈の彼女からの返信の速さに笑いながら、興味があったからとだけ付け加える。

お土産を頼まれて、それは出来たらねとやり取りしながら、場内を歩く。フードコート、グッズショップ、今日は必要無いけれどちびっ子達のエリア。

これだけの食事場所、絶えず行われるレース。これなら私でも楽しめそうだ。

 

 

 

時々レース観戦をしながらグッズを見たり、食事をしたり、文字通り歩き回ったりしていたらいつの間にか15時過ぎ。プログラムを見る限り、もう少しで次のレースが始まる時間が迫っていた。

人の波に乗って菊っぽいマークがある所の近く、良い感じの場所で待つ。

直ぐにウマ娘さん達が出て来て砂の上に置かれたゲートに向かって行く。あぁ、そうか。次は砂のレースなのか。少しだけ、位置取りを間違えたかもしれない。

 

 

 

今、2人が全く並んでゴールインッ!!!内か外か!僅かに内、シンコウウインディが優勢の様に見えましたが、最後はカメラ判定となります!皆様は順位が確定となるまでもう少々お待ち下さい。

 

熱狂に掻き消されて辛うじて聞こえた実況へ耳を傾けながら、走り切ったウマ娘さん達へ自分なりの拍手を贈る。

レースは正に大接戦と言って過言ではないだろう。

名前は分からないけれど、茶髪の子と黒髪の子が他の子を置き去って前に出て、大きな差を付けながらゴールする。

ゴールの前にいる訳ではないから、どちらが前にいたかなんて分からないけれど何となくレースに夢中になる人の気持ちが分かる様な気がした。

 

私の隣にある仕切られたスペースはウィナーズサークルと呼ばれ、勝利したウマ娘さんがインタビューを受けたりする場所の様で、時間を掛けて行われた順位判定の後、先程とは一転とても良い位置で見る事が出来た。

今回のレースを勝利したウマ娘、シンコウウインディさんと惜しくも2着となったデイヴィッドさんはライバルだった様で、シンコウウインディさんはとても嬉しそうに誇らしそうにインタビューを受けていた。

それを見ていると、私の中にあるナニカに火をつけられた様な気持ちになった。

 

「これが、熱くなるという事かな」

 

今までの人生で何処か足りない様な気がしていた部分。

それは、私自身の全てに対して本気になれない寂しさ。

でも、今日のレースを見てそこを埋めて貰った様な気持ちになった。溢れる事の無かった空っぽの入れ物へ、熱を入れて貰った。

 

「……頑張っちゃおうかな」

 

これまでは思い付いただけで行動をして来なかった「興味のあるもの」へハッキリと意識が向いた、気がする。

出来るかどうかは分からない、成功しない確率の方が高い。

だけど、この熱がある内にやっておきたい。

 

その力を私は貰った。

 

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