シャドウバース 短編集   作:クリリ☆

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デジフレの苦悩~がんばれデモニア君~【F】

シャドバプレイヤーには一人に一体ずつ、デジタルフレンド、通称デジフレが存在する。どのプレイヤーもデジフレを可愛がりそれぞれに絆を深めていく。しかし、中にはデジフレに対して冷たく扱う者もいた。その一人が邪星リョウガである。

 

リョウガがデジフレに対して冷たいのには理由があった。それはリョウガがシャドバを始めたきっかけまで遡る。

 

ある時、リョウガの友人がシャドバをプレイしていた。リョウガは何となくその様子を眺めていた。すると、友人は対戦相手に勝利した。すると、その友人の前にどこからともなく可愛い女の子が現れた。

 

「わーい、やったぁ。けんぞくぅ、よくやったえらいえらい」

 

その女の子は、リョウガの友人の頭をナデナデする。

 

「ん、なんだそのコは?」

 

「ああ、彼女か? ヴァンピィちゃんと言って、シャドバを始めた時に俺に設定されたデジフレなんだ」

 

「デジフレ?」

 

「デジタルフレンド、通称デジフレ。シャドバプレイヤーみんなに与えられるデジタルデータの友達なんだ」

 

「へえ、いいじゃないか」

 

「でもよ、勝ったときはいいけど、負けた時は悲惨なんだぜ。雑魚呼ばわりしてなじってくるしよ」

 

「雑魚呼ばわり・・」

 

リョウガはふと、自分が対戦に負けた時の事を想像した。

 

 

 

「けんぞくぅ、負けちゃったじゃないの。ざぁこ、ざぁこ」

 

「あ、わりぃ。まだ慣れてなくてよ」

 

「それで謝ってるつもり? 誠意が感じられないわねえ」

 

「ええと、負けてすまん」

 

「まだちょっと偉そうねえ」

 

「負けてしまって、ごめんなさい・・」

 

「ごめんなさいが、聞こえな~い!」

 

「ええー・・」

 

 

 

 

「・・いい」

 

「ん、何か言ったか?」

 

「いや、何でもねえ。それより悪い、急用があった。俺帰るわ」

 

「あ、そうか、じゃあな」

 

リョウガはすぐに自宅に帰ると、すぐにスマホを取り出してシャドバをインストールした。そして、メインクラスに迷わずヴァンパイアクラスを選択する。

 

「さあ来いヴァンピィちゃん。オレをけんぞくぅにしてくれー!」

 

しかし次の瞬間、青色の奇妙な生物が現れ、嬉しそうにリョウガの足もとにすり寄ってきた。

 

「デモ~ww」

 

「あ、なんだこいつ?」

 

「デモデモ~」

 

リョウガがスマホの画面を見ると、そこには『デジタルフレンドにパンクデビル デモニアが選ばれました』と書かれている。

 

「はあ、何だそれ、ふざけんなよ!」

 

「デモ~」

 

「デモじゃねえ、オレは言い訳は嫌いなんだよ!」

 

「デモデモ~」

 

「だから、言い訳なんかすんじゃねえ! くそ、最悪だ、こうなったらリセマラだ。こんな得体の知れないモンスターをデジフレにして何が楽しいんだ」

 

リョウガはスマホ画面を開き、シャドバのアプリをアンインストールする。その瞬間、デモニアも消えてしまった。それを確認してから、改めてシャドバを再インストールする。そして再びシャドバを起動する。すると、それを同時に再びデモニアが現れる。

 

「ああ!? んだよこれ、リセマラできない仕様かよ、ふざけんなよ!」

 

「デモ~」

 

「デモもテロもねえ、そんなにデモがしたいなら国会議事堂前にでも行きやがれ!」

 

リョウガはデモニアを蹴り飛ばし、部屋の外に追いやってしまう。

 

「くっそぉ、オレの甘酸っぱい青春が。最悪な気分だぜ、ちきしょう!」

 

そうしてデモニアの苦難の日々が始まったのでした。

 

 

おしまい。

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