ドーバー海峡沿いに存在するフランスの都市カレー。
トンネルとフェリーでイギリスとフランスを結び、ダンケルクに立場は奪われつつあるものの、中継都市として栄えてきた都市だ。
「では…こちらの乗船券をお持ちください。Dホイールはお預かりします」
「ああ、頼む」
Dホイールを職員に任せ、貴重品の入ったカバンだけを手にした青年がフェリーに乗り込む。
彼の名はヒイロ・リオニス。
かつてはシグナーとしてダークシグナーやイリアステルと戦い、WRGPでも途中からとはいえチーム5D'sと共に戦ったデュエリスト。
今、彼はフェリーに乗り、出港すればあと1時間半でイギリスに到着する。
「クリー」
船内にあるベンチに座ったヒイロを見つめる彼の精霊、プチクリボーのコロが心配そうに彼の顔を正面から見つめる。
「気にするな、少し疲れただけだ」
「もう、ウィンドも言ってるけど、ちゃんとした布団でも寝ないと、事故しちゃうよ」
「わかっている。イギリスについたら、ホテルで宿泊する。それでいいだろう」
「宿泊するなら、カレーでもよかったと思うけど…マスター?」
返事をしなくなったヒイロにもう1度声をかけるマリンフォース・ドラゴンのアクアだが、帰ったきたのは静かな寝息だ。
ベンチに座り、わずかにかがんだ姿勢の状態でヒイロは眠りについてしまった。
「まったく…そんなに早くロンドンに行きたかったの?マスター」
静かな波の音とカモメの鳴き声がかすかにヒイロの耳に届く。
ほんのわずかな冷たい風が肌に当たり、それが心地よさを与える。
平和な日常となり、当たり前のように得るようになった平穏。
その平穏な眠りに不釣り合いな走行音が聞こえてくて、ヒイロの目が開く。
「なんだ…ここは?」
目を開いたヒイロの視界に映るのは暗い海と夜空、そしてコンクリート製の足場。
目の前には焚火があり、そばにはカバンがある。
「俺は…フェリーに乗っているはずじゃないのか?おい、コロ、アクア、ウィンド…」
立ち上がったヒイロは身近にいるはずの精霊たちの名前を呼ぶが、呼べばすぐに応じて姿を見せるはずの彼らからの返事はなく、おまけに姿も見えない。
後ろを向くとそこにあるのはヒイロのDホイールであるストライクチェイサーで、先ほどまでのヒイロはそれを背もたれのようにして眠っていたといえる。
更には、なぜかデュエルディスクもデッキも既にストライクチェイサーに取り付けられている状態だ。
「一体どうなっている?それに…」
暗いモニターに映っているのは青年としてのヒイロではなく、ネオドミノシティにいたときの、WRGPの半年前くらいの年齢の状態のヒイロが映っていて、服装もその時のものと同じだ。
若返った自分自身にいなくなった精霊。
フェリーに乗り、ベンチで眠るまでは何も不穏なことはなかったはずだ。
夢と断じるとしても、見えているものも肌で感じているものも現実的すぎる。
火を消し、ヘルメットをかぶったヒイロはストライクチェイサーを起動させる。
目覚めるときに聞こえた音は間違いなくDホイールの走行音であり、おそらくはライディングデュエルをしているはずだ。
音が聞こえた方向にヒイロはDホイールを走らせる。
走っている中で周囲に映るのは屑鉄の山で、まるでかつてのサテライトのような景色。
だが、違いがあるとしたらそこは巨大な工場の跡地といえるような場所で、スラムというよりも廃れた地方の工業都市というべきかもしれない。
「こんな場所に来た覚えはない…。この音は…」
急に水に何かが落ちる音とバイクが横転する音が聞こえてくる。
水路が左側にあるトンネルの中であり、現場はそれほど遠くない。
その場所まで走ったヒイロの目に映るのは前輪部分から煙を出し、横転している赤いDホイールとそのそばに留まる白い巨大な輪の形をしたDホイール。
「遊星とジャックのDホイールだと…それに…」
倒れた遊星のDホイールにセットされたままになっているカードを引き抜いて確認し、投げ捨てる白いライディングスーツ姿の男。
それは見間違えるはずのない男の姿だ。
「ジャック…アトラス…」
その姿は自身と同じ時期のかつてのジャックと同じ姿といえる。
己の名前を呼ぶ声が聞こえた男が顔を向ける。
「誰だ…?貴様は」
「何?」
「見ない顔の男だな、サテライトのクズ、というわけではなさそうだな」
(サテライト…だと?まさかとは思うが…)
かつてゼロ・リバースで分断されたネオドミノシティにおいて、最下層に位置付けられたスラムであり、幼少から遊星たちと共に過ごしてきた故郷の名前。
それをクズと断じるジャックの言動はかつてキングであった頃のジャック以上の傲慢さが感じられた。
だが、サテライトと言ってもそれがネオドミノシティのサテライトかどうかまではわからない。
「…この町の名前は…?」
「何?それも知らずにここへ来たというのか?Dホイールに乗り、決闘疾走者であるにも関わらずか…」
何かの冗談かと笑うつもりでいたジャックだが、目の前の見知らぬこの男は真顔でたずねており、本当に何も知らないということがわかってしまう。
決闘疾走者の中で、この町やサテライトのことを知らない人間など見たことも聞いたこともない。
「ここはネオドミノシティだ。聞いたのなら、馬鹿にされる前に覚えておくのだな」
「ネオドミノシティ…ここが…」
ヒイロにとっては見慣れないこの場所がネオドミノシティのサテライト。
目の前にいる自分のことを知らないジャックに様変わりしたサテライト。
自分がおかしくなったのかという不安がよぎる。
「…貴様、デュエルをしろ」
「何?」
「絶対王者として、この町に来た貴様の実力を測らせてもらう」
「…いいだろう。だが、後悔はするな」
ホイール・オブ・フォーチュンに乗ったジャックがヒイロの隣まで移動する。
デュエル開始のため、ヒイロはパネルを操作するが、さっそくそこで違和感を覚える。
(《スピード・ワールド3》が存在しない?ライディングデュエルでは必須のはず?それに、これは確かに俺のDホイールのはずだ?)
《スピード・ワールド3》がないにも関わらず、ライディングデュエルモードに移行するストライクチェイサー。
(《スピード・ワールド》のないライディングデュエル、このネオドミノシティ。どういうことなんだ…?)
「世間知らずの貴様に見せてやろう、このジャック・アトラスの力を!!」
「「デュエル!!」」
ジャック
手札5
LP4000
ヒイロ
手札5
LP4000
(なんだ…このカードは!?)
デュエル開始と同時にドローした5枚のカード。
そのカードはすべて、幻獣でもイクイップでもない、ヒイロが使ったことも見たこともないカードばかり。
デュエル前にデッキを確認すべきだったと思うべきだが、このような理解不能な状況ではそこまで気を回す余裕が彼にはなかった。
「俺の先攻!俺は《灰燼王アッシュ・ガッシュ》を召喚!」
ホイール・オブ・フォーチュンの周囲に灰燼が発生し、それが集まると出刃包丁を手にした黒い神官へと変化していく。
灰燼王アッシュ・ガッシュ レベル4 攻撃1000
(《アッシュ・ガッシュ》…。俺の知るジャックは持っていないカード…)
「そして、カードを2枚伏せて、ターンエンド!」
ジャック
手札5→2
LP4000
場 灰燼王アッシュ・ガッシュ レベル4 攻撃1000
伏せカード2
ヒイロ
手札5
LP4000
場 なし
ターンを終え、前を走るジャックに対してヒイロの視線は見知らぬカードたちに向けられる。
(チューナー…装備…。もう少し、情報が欲しい)
コンセプトも何もわからないままデュエルをするわけにはいかないヒイロはデッキトップに指をかける。
デッキの内容を知ることができるカードが出ることを信じて。
「俺のターン!」
ヒイロ
手札5→6
「よし…俺は手札から魔法カード《サイボーグ・サプライ》を発動。相手フィールドにのみモンスターが存在するとき、デッキからレベル4以下のサイボーグモンスター1体を手札に加える」
ディスプレイに表示されるデッキの中身。
決闘疾走が自分の知るライディングデュエルとどこまで違うのかはわからないが、いつまでも見ているわけにはいかないであろうことはわかっている。
あらかたカードを確認した後で、手札に加えるべきカードを選択する。
「俺はデッキから《C:Hアンノウン》を手札に加える。そして、《C:Hアンノウン》を召喚」
召喚されたのは左腕と右足が機械でできていて、黒いライダースーツを身に着けた灰色の髪の少年。
現れたと同時に彼は左耳に着けているバイザーで相手モンスターの観察を開始した。
C:Hアンノウン レベル4 攻撃1500
「そして、《アンノウン》の効果。手札に存在するサイボーグモンスターを装備カード扱いとしてこのカードに装備する。俺が選択するのは《C:Aアンデッドブレイカー》」
ヒイロの頭上に出現する紫の泥と人骨でできた人形がその姿を紫色のチェーンソーへと変化させ、《C:Hアンノウン》に装着される。
「《アンデッドブレイカー》を装備したモンスターの攻撃力は1000アップする」
C:Hアンノウン レベル4 攻撃1500→2500
「バトル。《C:Hアンノウン》で《アッシュ・ガッシュ》を攻撃!デスブレイク」
チェーンソーを握る《C:Hアンノウン》が飛び上がるとともに引き金を引き、チェーンソーを起動させる。
回転する鎖鋸からは紫色の液体が放出され、《灰燼王アッシュ・ガッシュ》を強引に切り裂く。
切り裂かれ、灰燼へと戻っていくそのモンスターだが、紫の液体に触れた灰は溶けて消滅してしまった。
「ふん…この程度のフィールで決闘疾走者とはな」
「フィール…?(また、わからないことを言う…)」
ジャック
LP4000→2500
ダメージはともかく、こちらに襲う衝撃はジャックにとって明らかに拍子抜けだった。
かつて戦った決闘疾走者がこれほどのダメージを与えるような攻撃をした時にはこちらもフィールを使って相殺して無意味にしてきたが、この世間知らずの場合はそんなことをする必要もないほどに軽い。
「俺は罠カード《ダメージコンデンサー》を発動。俺が戦闘ダメージを受けたとき、手札1枚を捨てることで、デッキから受けたダメージ以下の攻撃力を持つモンスター1体を攻撃表示で特殊召喚する!俺はデッキより《変容王ヘル・ゲル》を特殊召喚する!」
ブクブクと水路が泡だち、その中から飛び出したのは全身に目のある人型のエイリアンといえる不気味な王だった。
その目には《灰燼王アッシュ・ガッシュ》を殺した《C:Hアンノウン》が映っていた。
変容王ヘル・ゲル レベル1 攻撃100(チューナー)
手札から墓地へ捨てられたカード
・紅蓮王フライム・クライム
「《ヘル・ゲル》の効果。このカードの召喚・特殊召喚に成功した時、このカード以外のモンスター1体と同じレベルにする。《ヘル・ゲル》のレベルを《アンノウン》と同じ4とする!そして、俺は対象としたモンスターのレベル1つにつき200、ライフを回復する」
変容王ヘル・ゲル レベル1→4 攻撃100(チューナー)
ジャック
LP2500→3300
「俺はカードを1枚伏せ、ターンエンド」
ジャック
手札2→1
LP3300
場 変容王ヘル・ゲル レベル4 攻撃100(チューナー)
伏せカード1
ヒイロ
手札6→3
LP4000
場 C:Hアンノウン(《C:Aアンデッドブレイカー》装備) レベル4 攻撃2500
C:Aアンデッドブレイカー(装備カード)
伏せカード1
「俺のターン!!」
ジャック
手札1→2
「貴様に見せてやろう、この絶対王者のフィールというものを!俺は手札より《幻影王ハイド・ライド》を召喚!」
灰色の鎧を身にまとい、黒い馬に乗った騎士がホイール・オブ・フォーチュンと並走する。
幻影王ハイド・ライド レベル3 攻撃1500(チューナー)
「自分フィールドのこのカードをシンクロ素材とする時、このカードをチューナー以外のモンスターとして扱うことができる。俺はレベル3の《ハイド・ライド》にレベル4の《ヘル・ゲル》をチューニング!天頂に輝く死の星よ!地上に舞い降り生者を裁け!シンクロ召喚!降臨せよ!《天刑王ブラック・ハイランダー》!」
2体の王のチューニングによって生まれた光から巨大な鎌が落ちてくる。
地面に突き刺さった鎌を引き抜いたのは骸骨の仮面をつけた黒い司祭であり、大我麻の存在から死神としての印象を強めていた。
天刑王ブラック・ハイランダー レベル7 攻撃2800
「攻撃力2800のシンクロモンスター…」
「貧弱な体を武器で覆い隠すならば、俺からも与えてやる!俺は手札より装備魔法《呪われた盾-カースド・シールド》を貴様の《アンノウン》に装備!このカードを装備したモンスターの攻撃力は500ダウンする!」
一つ目と生々しい肉、そして数本の角が融合してできた盾が《C:Hアンノウン》に装着され、そこから力を吸い取られた彼はその場にうずくまる。
C:Hアンノウン レベル4 攻撃2500→2000
「《アンノウン》の攻撃力をさらに下げたか…」
「この程度で音を上げるとはな…主であるあの男と同じく、拍子抜けだな!!《ブラック・ハイランダー》の効果!1ターンに1度、相手モンスター1体に装備されているカードをすべて破壊し、1枚につき400のダメージを貴様に与える!」
「何!?」
「貴様に盾も剣も不釣り合いだ。その弱弱しい本体をさらすがいい!!」
《天刑王ブラック・ハイランダー》の大鎌が《C:Aアンノウン》に装備されているチェーンソーも盾もまとめて切り伏せる。
砕けた装備の破片がヒイロに降り注ぎ、その一つ一つが肉体と機体を傷つける。
「そして、《カースド・シールド》の効果。このカードが墓地へ送られたとき、貴様に500のダメージを与える!」
「ぐ、おおおお!!(ダメージが実体化しているだと…!?)」
C:Hアンノウン レベル4 攻撃2000→1500
ヒイロ
LP4000→3200→2700
「どうだ…?この絶対王者のフィールは」
「これが、フィール…」
ヒイロは己が受けたダメージ以上に、この決闘疾走におけるフィールの存在に意識が向いていた。
ヒイロが知るデュエルでのソリッドビジョンではデュエリストが傷つくことはない。
だが、ジャックのいうフィールは本来なら人を傷つけることがないはずのソリッドビジョンに実体を与え、相手にもダメージを与える。
(俺が知っているデュエルじゃない…まさか、別の世界だとでもいうのか!?)
「ほぉ…俺のフィールを受けてもなおも走るとは、なかなかやるではないか。世間知らず!だが、これはどうかな?《ブラック・ハイランダー》で《アンノウン》を攻撃!デス・ポーラスレイ!!」
装備カードを根こそぎ葬った大鎌が今度は立ち上がろうとしている《C:Hアンノウン》に振り下ろされる。
「罠発動!《ハーフ・アンブレイク》!フィールド上のモンスター1体はこのターン、戦闘では破壊されず、戦闘で発生する俺へのダメージを半分にする!」
大鎌を阻むように泡状のバリアが《C:Hアンノウン》を包み、その刃を受け止める。
だが、剣閃はヒイロを襲い、Dホイールの装甲に傷をつける。
「くっ…Dホイールを壊すつもりか」
ヒイロ
ライフ2700→2150
「あくまでもこのザコを生かすか…。だが、装備のないそのモンスターでは我が《ブラック・ハイランダー》は倒せん!俺はこれで、ターンエンドだ」
ジャック
手札2→0
LP3300
場 天刑王ブラック・ハイランダー レベル7 攻撃2800
伏せカード1
ヒイロ
手札3
LP2150
場 C:Hアンノウン レベル4 攻撃1500
「俺のターン!!」
ヒイロ
手札3→4
「俺は手札から魔法カード《死者蘇生》を発動!その効果により、俺は墓地の《アンデッドブレイカー》を復活させる」
C:Aアンデッドブレイカー レベル3 攻撃1000(チューナー)
「チューナーモンスター…だが、無駄なこと。《ブラック・ハイランダー》が存在する限り、お互いにシンクロ召喚を行えない!天を支配する孤高の王を前にシンクロ召喚など許さん!」
「なら俺は手札から速攻魔法《禁じられた聖杯》を発動。フィールド上のモンスター1体の攻撃力をターン終了時まで400アップさせる代わりに、効果を無効にする」
天を支配する孤高の王の頭上に現れる聖杯から落ちるしずくが王の頭に当たる。
それは彼にとっては危険な代物のようで、激しい頭痛に頭を抱え、大鎌を手放す。
天刑王ブラック・ハイランダー レベル7 攻撃2800→3200
「ええい、王に対してこのような無礼を!!」
「これで俺はシンクロ召喚を行える。俺は《アンデッドブレイカー》の効果を発動。このカードは俺のフィールドのC:Hの装備カードとなる」
C:Hアンノウン レベル4 攻撃1500→2500
「シンクロ召喚が可能であるにもかかわらず、わざわざ装備しなおすだと…何のつもりだ?」
「《アンデッドブレイカー》の効果。装備カードとなっているこのカードと装備モンスターになっているC:Hを素材として、C:Hシンクロモンスターのシンクロ召喚を行うことができる。レベル4の《アンノウン》にレベル3の《アンデッドブレイカー》をチューニング」
再び手にしたチェーンソーを地面に突き刺した《C:Hアンノウン》がそれから放出される紫の液体を全身にかぶっていく。
「屍を切り刻む刃よ、戦士に鎧を与え、冥府の番人とせよ。シンクロ召喚。現れろ、《C:Hゾンビバスター》」
液体を振り払った《C:Hアンノウン》の体は黒ずみのある白い包帯で破損個所が隠れた紫のアーマーを包む。
左手には大きな鉤爪のついた義手が取り付けられ、バイザーで隠れた左目も紫の光を見せる。
C:Hゾンビバスター レベル7 攻撃2600
「せっかくのシンクロ召喚だが、攻撃力2600では俺の《ブラック・ハイランダー》は倒せん!」
「俺は《ゾンビバスター》の効果を発動。このカードはサイボーグ装備カードの効果によるシンクロ召喚かそれ以外かで別々の効果を持つ。サイボーグ装備カードの効果の場合、1ターンに1度、相手フィールド上のモンスター1体の攻撃力を半分にし、効果を無効にする」
「何!?」
鉤爪に紫の液体を集めた《C:Hゾンビバスター》がそれを《天刑王ブラック・ハイランダー》に向けてふるう。
ふるうと同時に紫の裂傷が生まれ、そこに付着した紫の液体が王を蝕む。
天刑王ブラック・ハイランダー レベル7 攻撃3200→1600
「更に俺は手札から《C:Aガンフォックス》を召喚」
《禁じられた聖杯》と毒に苦しむ王の前にさらに現れたのは胴体にリボルバーの弾倉がついている白い狐で、側面には2門に機銃が装備されていた。
C:Aガンフォックス レベル2 攻撃800(チューナー)
「またチューナーだと?」
「《ガンフォックス》の効果。このカードを装備カード扱いとしてC:Hに装備する。そして、装備モンスターの攻撃力は400アップする」
機銃を取り外した《C:Aガンフォックス》が白いライフルへと姿を変え、チェーンソーを背中の鞘に納めた《C:Hゾンビバスター》が握る。
C:Hゾンビバスター レベル7 攻撃2600→3000
「《ガンフォックス》を装備したモンスターが戦闘で相手モンスターを破壊した時、破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える!いけ、《ゾンビバスター》!!」
《C:Hゾンビバスター》が大鎌を踏みつけて飛び上がり、上空からライフルを連射する。
銃弾を受けた《天刑王ブラック・ハイランダー》だが、どうにか起き上がって拳でここからの攻撃を防ごうとする。
それに対して《C:Hゾンビバスター》がライフルを投げ捨て、チェーンソーを抜くとそれで拳ごと切り裂こうとした。
「そうはさせん!俺は…」
「待ちなさい、我が息子よ。このデュエルは中止とする」
「何…?」
急にヒイロとジャックのDホイールに男の姿が映り、同時に両者のDホイールが停止し、ソリッドビジョンも消えていく。
「どこのだれかは存じ上げませんが、なかなかの力を持つ者とデュエルをしている。わが息子、ジャック・アトラスが大変失礼いたしました」
「レクス・ゴドウィン…」
モニターに映る男は自分の知るゴドウィンではないかもしれない。
だが、それでもヒイロにとっては厄介者であることには変わりなかった。
C:H(サイボーグヒューマン)アンノウン
レベル4 攻撃1500 守備1000 効果 地属性 戦士族
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか発動できない。
(1):このカードに装備カードが装備されていない自分メインフェイズ時に発動できる。手札に存在する「C:H」以外の「サイボーグ」モンスター1体を装備カード扱いとしてこのカードに装備する。
(2):このカードが墓地に存在する状態で、自分フィールドに存在する「C:H」Sモンスターが相手によって破壊されたときに発動できる。墓地に存在するこのカードを特殊召喚する。
C:A(サイボーグアームズ)アンデッドブレイカー
レベル3 攻撃1000 守備0 チューナー 闇属性 アンデッド族
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分メインフェイズ時に自分フィールドに存在する「C:H」1体を対象に発動できる。フィールド上に存在するこのカードを装備カード扱いとしてそのモンスターに装備する。装備モンスターの攻撃力は1000アップする。
(2):このカードが自分の「C:H」モンスターに装備されている場合に発動できる。このカードと装備モンスターを素材として「C:H」SモンスターのS召喚を行う。
(3):「サイボーグ」カードの効果によってこのカードが装備されている場合に発動できる。装備されているこのカードを特殊召喚する。
呪われた盾-カースド・シールド(漫画オリカ)
装備魔法カード
(1):装備モンスターの攻撃力が500ダウンする。
(2):このカードが装備モンスターがフィールドを離れることで墓地へ送られたとき、または破壊され墓地へ送られたときに発動する。相手に500ダメージを与える。
C:Hゾンビバスター
レベル7 攻撃2600 守備1400 シンクロ 闇属性 アンデッド族
「C:A」チューナー+チューナー以外の「サイボーグ:モンスター1体以上
(1):このカードがS召喚またはS召喚以外の方法で特殊召喚に成功した時、その内容によって以下の効果を適用する。
●「サイボーグ」装備カードの効果によるS召喚:1ターンに1度、相手フィールドのモンスター1体を対象に発動できる。そのモンスターの攻撃力を半分にし、効果を無効化する。
●通常のS召喚もしくは「サイボーグ」装備カード以外のカード効果による特殊召喚:S召喚もしくはこのカードの効果によって特殊召喚されたこのカードが相手によって破壊され墓地へ送られた次の自分スタンバイフェイズ時に発動できる。墓地に存在するこのカードを特殊召喚する。この効果で特殊召喚されたこのカードはフィールドを離れたとき、ゲームから除外される。
C:Aガンフォックス
レベル2 攻撃800 守備0 チューナー 炎属性 獣族
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分メインフェイズ時に自分フィールドに存在する「C:H」1体を対象に発動できる。フィールド上に存在するこのカードを装備カード扱いとしてそのモンスターに装備する。装備モンスターの攻撃力は400アップする。また、装備モンスターには以下の効果を適用する。
●装備モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊したときに発動できる。破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。
(2):このカードが自分の「C:H」モンスターに装備されている場合に発動できる。このカードと装備モンスターを素材として「C:H」SモンスターのS召喚を行う。
(3):「サイボーグ」カードの効果によってこのカードが装備されている場合に発動できる。装備されているこのカードを特殊召喚する。