手違い転生者とブラックな職場の死神さんの転生録 作:あましのの小説部屋
手違いの転生者
・・・・僕の名前は喜多崎 泰晴
夢もなければ好きなこともないただの高校生だ・・・・
今日も変わらない日を過ごすはずだった・・・
何か顔の写真が張り付いている紙が僕の横を通り過ぎていったと思ったら急に顔に張り付いてきた
その紙を取ろうとしたとき、体に強い衝撃を感じ、紙がはがれた瞬間、僕は全てを理解した。
運悪くトラックにはねられたのだ。
宙を舞うその体は一瞬のことなのに数時間にも感じられた。
しばらくして、最初の衝撃を受けた時よりも強いものを感じたとたん、痛みも感じなくなった
泰晴「ああ、これが死ぬってことなんだな・・・」
なぜか死への恐怖は感じなかった
歩道に目をやると薄っすらとさっきまでいなかった黒髪の女性が顔をとても青ざめて立っていた
そしてなぜか体が軽くなった
泰晴(ああ、完全に死んだんだな)
そう思い僕は起き上がった
さっきの女性ははっきりと見えるようになった
彼女なら何か知っているかもしれないそう思い僕はこう言った
泰晴「ねえ、あの世に案内して」
彼女は驚いていた
昔孤児院で見た転生もののように異世界行けると思ったからだ
なんでそんなものを信じていたかわからなかった
すると彼女は僕に言った
エナ「どうしてそんなに落ち着いてられるんですか!あなたは死んだのですよ」
泰晴「だって、死んだらそこまでって話じゃん」
エナ「軽い!?」
泰晴「だからはやくあの世に案内して」
思えば何もない人生だったな
エナ「分かりました、ついてきて下さい」
僕は移動中に今の状況を説明してもらった
泰晴「やっぱり、僕は死んだんだね・・・」
エナ「お気持ちはすごくわかります、納得できないかもしれませんが」
泰晴「いや、納得は出来た」
エナ「吞み込みが早くありませんか!?」
泰晴「ただ・・・あなたは誰?」
エナ「・・・今更ですか」
そういえば名前聞いてなかったな
エナ「私はエナ・・・ただの死神です」
泰晴「僕は喜多崎 泰晴・・・というか死神って本当にいたんだな」
エナ「そりゃいますよ・・・・人手不足ですけど。それに私のことは何だと思っていたんですか」
泰晴「成仏しきれてない幽霊?」
エナ「あながち間違っていませんよ、実際の所はまだ転生もしていませんので。
ですが聞きたいことがあります、なぜあなたは生に固執していないんですか」
泰晴「悪いけどそれは教えられない」
エナ「・・・そうですか」
そうこうしているうちに閻魔の法廷に着いた
エナ「では、私はこれで」
僕はエナと別れた
そしてなぜか鎖につながれている
閻魔「その鎖に繋がれているものは嘘はつけない」
泰晴「そんなことしなくても噓はつきません」
閻魔「これより裁判を開廷する」