忘れもしませぬ、あれは拙僧が「ゆーちゅーばー」なる職業をやっていた頃……   作:匿名

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ンンンン……みなさま感想欄で拙僧の事を疑っておいでのご様子。
拙僧は何もせぬと申しておりますのに……拙僧、悲しい。(笑)





忘れもしませぬ、あれは拙僧が映画撮影を見に行っていた頃……

 

(なんかめちゃくちゃでかい人いる……)

 

 などと思われているのでしょうなぁ。

 

 あ、言い忘れておりました。

 拙僧、本日は映画撮影を見にきております。

 ええそうです。五反田監督のやつで御座います。

 

 あの後も色々御座いました。

 

 まずはB小町関連。

 アイ殿と他B小町メンバーの仲が、若干良くなっております。なんでも最近アイ殿にまとわりつく、怪しい大男への結束感なんだとか。

 

 やはり共通の敵というのは、団結力を生みますからな。

 それにしても怪しい大男とは……はてさて、誰の事なのでしょう?

 

 まあ欲を言えば、もう少し腹を割って話せるような関係になって欲しい所ですが……現状はこのような所で良いと致しましょう。

 

 お次はアクア殿とルビー殿について、で御座います。

 

 そう! あれはある晴れた日の事……いや雨だったかもしれませぬ。(ガバガバな記憶力)

 拙僧が書類整理に励んでいた所、斎藤社長とアイ殿がやって来て言うわけで御座います。

 

 この子たち私の子なんだ、と。

 

 ええ! ええ! きっと拙僧の事をようやく信頼してくださったのでしょう。拙僧、嬉しい。

 まあ定期的に気付いてるようなことを、匂わせたりはしておりましたが。

 まあその後社長がこれ以上コイツに隠し続けてたら、俺の胃が死ぬと申しておりましたが。

 

 きっと拙僧の事を、信頼してくださったに違いないのです!!(クソデカボイス)

 

 いいですね?

 

 ……おっと、こんな事をしている場合では御座いません。

 拙僧、本日は双子たちのお目付役として来ておりますからな。すぐに楽屋へ向かわねばなりませぬ。

 

 アクア殿! ルビー殿! 道満が参りますぞ!!

 

 

 

道満が参りましたぞ!!

 

 そう大きな声をあげて楽屋に入る拙僧。楽屋挨拶は大切ですからな。

 

「うわ道満だ」

「うわ道満じゃん」

 

 入った途端に双子からそう言われる拙僧。大変、当たりが強いですな。

 ちなみに有馬殿は、まるで化け物でも見たかのように震えておいでのご様子。おお、可哀想に。

 

「まま、二人ともそうおっしゃらずに……拙僧が悲しみますぞ。ところでそちらのお方は?」

「コイツは今日の──」

 

 アクア殿が紹介しようとすると、すっくと立ち上がる有馬殿。

 

「あ、あ、あ、あんたなんかに言われなくても、自己紹介くらいできるわよ! 有馬かな、今日の出演者!!」

 

 そう気丈に振る舞う有馬殿。

 まるで生まれたての小鹿の様ですな。脚が震えておいでですぞ。

 

「おお! あなたが『10秒で泣ける天才子役』と名高い、有馬かな殿でしたか。これはこれは……拙僧、苺プロで雑用係兼タレントをやっております、名を蘆屋道満と申すもの。以後お見知りおきを」

「ふん! 聞いた事ない名前ね、どうせ木端俳優かなんかでしょ! かなの邪魔だけはしないでよね!!」

「おやこれは手厳しい……そうですな、拙僧も有馬殿を見習って精進せねば」

「立場をわかってる奴は嫌いじゃないわ! せいぜい頑張りなさい!! ……ADさん、かなのカバン持って!!」

 

 そう言って楽屋を出ていく有馬殿。

 最後の方は緊張もほぐれておりましたな……感心、感心。

 

「嵐のようなお方でしたな……ところでお三方は何を話していたので?」

「あ! そうだ聞いてよ道満! あいつママの悪口言ったんだけど! 許せなくない!? 

 コネで役とったとか何とか……

「落ち着けルビー、あいつはまだガキだ。命までは取らないでおいてやろう」

 

 そう話すアクア殿とルビー殿。ずいぶん物騒ですな。

 

 ……ん?

 

「拙僧も、なかなか罵られていたと思うのですが……擁護して下さらないので?」

「道満はいいや」

「道満はいいよ」

 

 ソソソソソソソソソ……拙僧、悲しい。

 

 

 

 

「今のかな……! あの子より全然だめだった……!」

 

 そう言って泣き出す有馬殿、原作の()()()()わからせシーンですな。

 ンンンンン……甘露、甘露。

 

「やだ! もっかい!! お願いだから!! 次はもっと──」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ただいま、有馬殿が落ち着くまでの小休憩中。

 ちなみに肝心の彼女は、他のスタッフになだめられております。

 

 ……おや、あれは監督とアクア殿。どうやら何か話しておいでのご様子。

 はてさて、原作では何を話しておりましたかな……?

 

「──俺の意図を読み取るのも、一つのコミュ力だ。もちろん演出や意図を理解して演じるのは役者の基本だ。だけど言語化できない意図まで、読み取ってくれる役者ってのは貴重。こっちからしたら喉から手が出るほど欲しい」

 

 なるほど。確か、役者にもコミュ力が必要云々(うんぬん)かんぬん……みたいな話でしたな。

 

「演出家の頭の中には正解の画があるんだからな。お前はすごい演技よりぴったりの演技ができる役者になれ」

「いや……役者にならないし……」

 

 そう言いつつも、ちょっとニヤけるアクア殿。

 

 いやあ……原作でもなかなか良い話でしたが、あらためて現実で見るとさらにグッとくるものがありますな。拙僧も大変感動いたしました。

 

 このまま感動的な感じで終わらせても良いのですが……。

 

 ですが………………………。

 

 ここで()()()()()発動ですぞ!!

 

コミュ力ならば拙僧も持っておりますぞ!!!

「うおっ! びっくりした……なんだお前か」

 

 やはり人を驚かせるのは楽しいものですな。

 

「それにアクア殿も満更ではないご様子。ンンンンン…… 僥倖、僥倖!」

「茶化すなよ道満……」

 

 人をいじるのも楽しいですな。

 

「んー……お前、蘆屋道満って言ったか」

「はい。拙僧の名は蘆屋道満ですが……どうかなされましたか、監督?」

 

 おやおや、何やら拙僧に話があるご様子。一体何でしょう?

 

「その不気味さ……お前やっぱり出てみねぇか?」

「ンンンンン!?」

 

 

 

 

 あの後のことを説明いたしましょう。

 

 急遽、映画に出演する事になった拙僧。

 ですがさすがはこの道満ボディ。監督の求める演技をすぐさま理解し、一発OKを頂きました。

 ンンンンンン!  御馳走様ぁ~っ!!

 

 という話はさておき。

 

 原作通り、映画はアイ殿が全て持っていきました。それは良い、良いのですが……。

 どうやら拙僧も一部界隈で、若干話題になった様子。

 何でも不気味ながらコミカルな動きをする大男が、一種の清涼感になっているのだとか。

 

 うーん、ここでこのような目立ち方をするつもりはなかったのですが……まあ良いでしょう。

 

 ん? これは監督のインタビューがのった雑誌ですな。

 どれどれ……。

 

 〜〜インタビュー始まり〜〜

 

 ──いやー、アイさんの演技凄かったですね。彼女を起用したのも監督だとか、慧眼ですねぇ。

 

 ──それほどでも(笑)

 

 ──そういえば出演者ですが、もう一人。アイさんほどではないですが、少し話題になった方がいましたよね? 名前は蘆屋道満! 変わってますよねぇ。何でもコミカルな動きが特徴だとか。

 ……彼の起用はどういった理由で?

 

 ──ああ彼ですか。そうですね、最初は私も少し悩みました。実際は素晴らしい演技をしてくれましたが、一歩間違えれば作品も彼のタレント人生もおしまいですからね。ですが……。

 

 ──ですが?

 

 ──ですが……考えているうちに、おぼろげながら浮かんできたんです。掎角一陣(きかくいちじん)*1という言葉が。

 

 〜〜インタビュー終わり〜〜

 

 ンンンンンン!! また後ほど!!

*1
FGOに出てくる陳宮というキャラの宝具。味方を犠牲にする事で打つことができる。強い。




道満はいくらいじめても心を痛めずに済むからいいね。
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