【Limbus_Company】自囚人と創作キャラの創作物まとめ   作:彩花@clover

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みんなに銀魂題名って言われた。わかる。


XX.5章【ファンレターはいいか迷惑のかからないように送るのが常識的であって迷惑がかかるように送ってしまったらそれはもうファンレターではないのだ。】

 

例のD社のねじれを叩きのめして解決した後に、急遽LCCAの居住区兼研究所に足を運んで問題を解決するように言われたLCBの私達。

本社からの依頼というよりは研究所からの依頼の様子だ。一応これに関しては向かっていいと本社からは問題ないと言われているらしい。

内容はおそらくねじれであるはずでは有るのだが、確証がないのでバス部署に来てほしいとのことだそうだ。

後、炳吾宛のお客人も来ているので来てほしいというのもあったらしい。

黄金の枝もまだ見つかっていないので少し寄り道がてら向かうことに。

 

「ちわーっす…っておぉ?」

 

炳吾が先陣きって入っていく。そこにはいつも人が座っているソファーで横たわっているマリアと。

その近くに別の椅子を置いて座ってピクリとも動かないジョリオ(マリアの保護している子供)と、苛ついているガラハドがいた。

あと近くにさすらいの狐の小さいバージョンが居る。

収容違反ではと思ったが、ジョリオの近くでマリアのことを心配そうに見ている様子だ。

後、本棚の方には炳吾の友人の壇もいた。友人が来ているとうのは割りと本当だったらしい。

 

「え、マリだいじょ…!」

「しー…今お姉さん寝てるだけだから…。」

 

マリアに近づこうとしたロージャ、しかも声をかけながらだったからか、ジョリオが小さな声で止めた。

ロージャはマリアの近くに座る。マリアの方を心配そうに見ている。

横向きに眠っているおかげか顔は少し見えた。化粧はしておらず、目の下には結構濃いめの隈。

おそらく限界まで眠っていないのだろうか。顔も疲れた様子が見て取れる。

こんなになるまで仕事を?と思ったがどうやら違う様子だ。

炳吾は気になってあっちの苛立っている方ではなく、話しかけやすい壇の方へ話を聞いた。

 

「壇、お前なにか知ってるのか?」

「…知ってるも何も俺が持ってきたものが原因だ。」

「はぁ?」

「…俺が持ってきたのはお前宛のファンレターだ。」

「俺宛のぉ?」

 

どうやら壇は炳吾宛のファンレターを持ってきていたらしい。

なぜ壇がファンレターを持ってきているという。そういえばマリアが炳吾に手渡していたときもあったけどあれはもしかしてそれかな。

ちなみになんで壇がファンレターを持ってきているのかというと、壇が炳吾の原稿を出版社に持って行って本を制作を依頼。

そして本を店にだしてその本を読んだファンからファンレターが届くと当人に届けるために、壇を呼ぶのである。

今は炳吾はバスの中で暮らしているため、ファンレターを送ることができないので、マリアの居るここ、LCCAの居住区兼研究所に届けてもらっているらしい。

何なら色々手助けもしているらしい。

っと、少し話がそれそうになったけれど、一応ここに持ってくるときに軽く中身を確認するのだ。

と、言っても、中に変な金属片が入っていないかとか、明らかに紙以外のものが入っている場合にのみ

抜いていたらしい。謎の指輪が入っていたりとか、明らかに都市の特異点を使ったものなど色々入っていることがあった。

そのため、一応そういう確認はしていたらしい。

 

「で、その後はマリアさんに渡して一度戻ったんだ。」

「ほう。」

「で、帰っている最中にガラハドにな。呼び戻されたんだよ。で戻ってきたら、」

 

マリアさんの肩に小さな歪んだ女性みたいな何かが居るのを見たんだ。と壇は言った。

そういえばよく見るとジョリオがマリアの近くで何かを握っているのが見える。

右肩が上になっているからそのあたりを握っている。もしかして言っていたのがそこにあるのかもしれない。

 

「歪んだ女ぁ?」

「あぁ。」

 

どんなのがいるのか見せてやりたいけど、今はマリアがぐっすりと眠っているのでだめだという。

マリアの眠っているソファーの頭の方にロージャが言ってこっそりと頭をその太ももに乗せる。

それを確認したのかガラハドが言い始めた。

 

「確かに、壇の言う通りファンレターは全部紙だった。」

「?ならなんで…?」

「どんなのかしらねぇけど、紙に何らかの仕掛けがあった。」

 

ファンレターの中身を一応LCCAは確認をしなければいけないのだという。

理由はバス部署の面々はメンタル面に打撃を受ける事象が色々と多い。

その関係でLCCAの面々が彼らに届くものを確認しているそうだ。

それと、バスの中に不確定要素があるのは問題がある。メフィストフェレスに悪影響が出る可能性もある。

基本的に紙以外のものは外部から渡すことはできない。

バスメンバーが買い物をするときはファウストが確認する。

一番の問題は精神面のほうが問題のほうが多いので手紙の内容は確認されるという。

その理由で渡す前にマリアが中身を見て問題がある、ないを確認していた。

ガラハドが紅茶を置いてもらって確認をしていた。その後ガラハドは上に掃除に向かっていた。

ジョリオもそれを手伝っていた。その時、下から悲鳴が聞こえてすぐにガラハドとジョリオがすぐに降りた。

 

「マリアさん!?ご無事ですか!?」

「あ…はい。少し驚きましたけど。平気です…これは…?」

「…?肩に女性のような何かが…?」

 

そう、そこには黒髪で顔がてんで見えない女性のような何かがマリアの肩にいたという。

どこか歪んた印象を受けていたといいう。

なぜそんなことにと言ったが、どうやらファンレターを確認していたときにそれがいたというのでおそらくファンレターが原因では有るのだけども。

そのファンレターが変形したらしく、元のファンレターがないらしい。

中身を確認しよとした瞬間に姿が変わったらしい。

 

「その、肩の大丈夫なんですか…?すぐに外さないと…?」

「それがへばりついているみたいで、剥がそうとするとそれなりに痛いんです…。」

「神経と繋がってる…?」

「可能性はありますね…。下手に切ってこのあたりを血まみれにするのもどうかとは思っています。それに。」

 

今のところ作家:坂口安吾のことについて馬鹿みたいに語っているだけだから無害では有るということで時間経過でいなくならないなら助けでも呼びましょうかと。

マリアが決めたらしい。

 

「…で、今に至る。」

「消えなかった、と。」

「あぁ、しかもずっとずっと同じことを永遠と繰り返してマリアさんが全然眠れない状態になって、ジョリオが寝かせた。」

 

正確にはそこに寝てと言って、肩のそれをジョリオがギュッと掴んだ。

するとすっかりと大人しくなって疲れとかもあってぐっすり眠りに落ちたという。

流石にそれはとバス部署の面々は嫌だなと思った様子で、眉をしかめた。

 

「ジョリオの手の中にいま…いるんだ。」

「うん、多分、ねじれだとはおもうんだけど僕はねじれか幻想体か区別つけられないから…。」

 

シンクレアとジョリオが話をしている。

ジョリオは色々あって半分人でありながらもその半分は幻想体に等しいという事になっているせいでわからないという様子である。

なので、一応私が見る。手は離せないのでそのまま見てほしいという。

ただ、ジョリオの気配とまたそれに等しいガラハドの気配と完全にねじれの魂がまだそこに有るリチョウの魂で少し見えにくいが、ねじれで間違いないだろう。

もう一つ言うのであれば。

 

<これが本体かどうかは私にはわからないけど、反応がなんとなく薄い気がする。>

「…と、すると本体ではない、可能性が有るんですね…。」

「別に本体が居るのか。」

 

リチョウがいってガラハドが言う。

厄介やなぁと頭をかいているアンがいる。かなり苛ついているように見える。

そういえば、この騒動の元?とも言うべきか、このファンレターを送られた作家の坂口安吾こと、炳吾はというと。

何やら考えているらしい。どこかに思い当たる節でも有るのだろうか、だがいまいちピンと来ていない様子だ。

どう言うべきか。こういう事をしそうなことをしてたやつがいた気がするんだけども、思い出せない。

ただ、前に送られたファンレターに圧の強いけれども、というようなものを見たことがあったからもしかしたらとは思っている。

 

「ダンテ、ちょっと部屋行ってくるわ。」

<え…?>

「多分、そいつの居所がまえのファンレターに書かれてるかもしれねぇし。」

 

という、確かに書かれていればなにかわかることも有るかもしれない。私も理解できたので許可を出した。

そういえば炳吾の部屋は少し前にちらっと見たが大分汚かったような…。

そんなことを考えていると、マリアを膝枕しているロージャが口を開いた。

 

「マリが寝不足でこんなふうになるなんてなかなかよね…。」

「ぐ…被害を減らすために、身代わりになれれば。」

「盾が聞いて呆れるなぁ。」

「ぐ…。」

「ウーティスのかみさんの言う通りで何も言えないガラハドも少しかわいそうだな…。」

 

そんなふうに話をしている。もしもマリアが聞いていたら被害は少ないですから平気ですとか言いかねない。

他にも気になる点は有るがおそらく追求しないほうが良いものだ。

どこか言い方が引っかかるが、これは私があまり追求することではないのだろう。

追加で文句を言っているのが偶然聞こえた。いつもならすぐに気がついて止めるのにと。文句が有りげだった。

現状、マリアはとても深い眠りについているのか、起きる気配はない。

いつもあまり寝ていない様子では有るから偶にはこういう日も有るのも良いのではないかと思う。

ただ、肩のそれは本当に悪影響が出ているので取り除かないと行けないのだろう。

…マリアが眠れなくなるほどの炳吾への愛か…。自分に憑かれるのはご勘弁願いたいけれど、当人に取り憑いてむしろ何をするつもり付だったのだろうか。

それも後で分かるのだろうか。

 

少し待っていると炳吾が戻ってくる。その腕の中には少し大き目のダンボール箱。

といっても顔が見えるくらいの高さでは有る。

よいしょっと箱を地面に置いて炳吾を言った。そのダンボールの箱の中には手紙が割りときれいな状態で入っていた。

しかも箱の中にいっぱいだ。これだけファンが居るのかとふと思ってしまう。

 

「多分、この中にその女だと思うんだけど、そいつからの手紙が来てると思うぜ。」

「意外と…まめ、なんですね…。」

「確かに」

「意外とは余計だっての、リチョウ。」

 

ただ、整理整頓はできておらず、手紙をそのままつっこでいるだけなのでここから探さないと行けない。

一応ファンレターのはずなのだからもっと丁寧に扱えばいいのにとふとふと思うが、まぁ炳吾らしいといえばらしいかもしれない。

流石にヒントなしでは探せないので、中身のことを軽く聞く。

炳吾は言った。『おそらく、私を作品の登場人物として出してくださいとかかいてあるやつじゃないか?』と告げた。

というわけで手紙を開けてみんなで探すことに。

それにしても手紙が結構な量有ることにみんな少し驚いている様子だ。

 

「ちなみに、ちゃんと壇から仕分けられたやつしかねぇよ。」

「他にも、ものが届いたりすることもあったな。」

「あぁまぁ、あったなぁ。正直部屋で一緒に開けたとき爆笑した記憶しかねぇ。」

「両親からのもなんか来てたよな。」

「あんなのは来てたんじゃなくてさっさと帰って来いって意味だろ、無いもんだ、みなかったことにしようぜ。」

 

どうやら両親との関係はあまり良好ではない様子だ。

少し気になった、炳吾は身なりこそは適当だが、本で使っている言葉とかはそれなりにきれいにも見える。

かなり教養のあった人間であることはすぐに分かる。

彼は今までどこに暮らしていたのかは知らない。こういうのは詮索しても良いのだろうか、

 

「…気になるか?ダンテ。俺がどこで生まれてどう過ごしてきたのか。」

<気にならないと言ったら嘘になるね。>

「確かに、炳吾って足癖とか悪い時有るけど、食べるときは上品なとき有るわよね。」

「…これでも一応巣のちょっと大きな家の出なんだよ。それでその家業をうんたらって言われてるんだわ。やらねぇけど。」

 

シンクレアと同じくらい、あるいはそれ以上のお金持ちだったのかもしれない。

ホンルと同じかと言われると不明では有るが、まぁ近しいところもあったんだろう。

で、少し続ける。今壇が住んでるところは俺が元々住んでたところで、巣の中だという。

巣に住むにはかなり大変だと聞いたが、単純に高層マンションの人気のない一角を買い取っただけだという。

普通はできないのだが、作家としての炳吾はそれなりに稼いでいるということだろう。

今は壇が暮らしており、掃除などはすべて全部やっている。

 

「まぁ、炳吾には悪いけど俺好みに快適に暮らせるようにはしてる。」

「あぁ、そこに関しては気にしてねぇさ。好きにしてくれ。」

 

そんな話をしつつ、探していると、ファウストはサラッと告げてくる。

 

「ありました。これでしょうか。」

「見せてくれ……ふむ……。あぁ、これだな。」

 

その人物からの手紙を確認すると、そのとおりだ。記憶に間違いはなかったと一安心だと言わんばかりだ。

しかしなんでこの手紙なのかというと、こればっかりは直感だという。

違ったときは別の手紙だったと諦めるか、あるいはダンテが探してくれと言う。

この人物の手紙には嘘であるだろう内容にしか思えないものだらけでいっそ面白かったから記憶には新しいと思っていた。

内容はおそらく、裏路地の娼婦を雑に観察したものだろうし、正しいとは思えない内容だったという。

 

「ん……。」

「あ、お姉さん…?」

「………おはよう……?え、っと?」

「はぁい、マリ、おはよう。」

「…?……ろーじゃぁ…?」

 

どうやらマリアが起きた様子だ。まだ寝起きで隣にジョリオが居るのは理解できたが、自分が枕にしているのがロージャであることは一瞬理解できなったらしい。

とりあえずロージャが居るので、バス部署が居ることは理解した。

寝起きボイスが良かったのか、ロージャは嬉しそうにニッコリと笑っている。

寝ぼけ眼では有るが、見目が整っているのは正直おかしいとは思うがこれは突っ込んでは行けない類のものなのだろうか。

まぁ今は良い。少し時間が立つとマリアは意識を覚醒させたらしく、膝枕から頭を動かして起き上がる。ジョリオはマリアの右側に握ったまま膝立ちする。

 

「……もしかしてこれ。」

「うん。」

 

マリアはジョリオが握っているそれを指さしてこれが原因であると認識できた。

なるほど確かにそれが原因ならば仕方ないと言った様子である。

 

「これがねじれかもしれないというのは、私も思いますね。…ジョリオもう大丈夫だから、普通に座っていいわよ。」

「でも、…あ。お姉さんがだっこしてくれればこれ握ってられるけど…。」

「ううん、平気。さっき大分寝れたし。どんなのか見やすいほうが良いでしょ。」

 

ジョリオを諭すように話す。まぁ、たしかに確認したほうが早いというのはそのとおりだとは思った。嫌そうでは有るが、ジョリオは手を離す。

マリアの右肩には確かにとても小さな女性の人形みたいなものが上半身だけそこにあった。

その人形は防がれていたものがなくなると、急に音がなり始める。

いや、一応人の声では有るのだが、人形が人の声で人の言葉を話をしているというのが奇妙に思えるのだ。

 

【本当に坂口安吾様の作品は素晴らしいものなのですわ!貴方様の作品は人の核心をついていると私は思いますの。】

【私は、何度も何度も、作品に出られる日を待っているのですわ…。だって私にもその資格が有ると思っていますもの!】

【あぁ、あぁ!楽しみですわ。貴方にあえるその日までずっとずっと貴方の耳元で貴方の作品について語りますわ!】

 

みたいなことを延々と言っている。マリアの額に青筋が浮いている。

珍しく怒っているのかもしれない。心配しているのか、小さなさすらいの狐がマリアの目の前に来てこーん?っと言った様子である。どうやら心配している様子だ。

マリアは、疲れた顔をしているようにも見えるが、青筋のほうがよく目立っているように見える。

 

「あぁ!もう本当にしつこいですね!狐!!私の肩に居るこれを食べてしまってください!遠慮なく一気に!」

「待て待て!お前、それそんなにへばりついてるならお前の肩ももげるだろやめとけ!」

「そ、そうですよ!マリアさん落ち着いて!」

「マリ、落ち着いて!おチビちゃん、それもっかい握って!」

「う、うん!」

 

ジョリオはしっかりとぎゅっと掴み直した。そして狐はガラハドが回収して大丈夫だから戻るぞと狐を抱っこしていた。

というか、なんで狐は収容違反して放置されてたのか気になった。

ロージャがなんで狐が外にいるのか聞いたら、よく出てくると言っていた。

マリアに懐いているから割りと問題がないらしい。

炳吾は良いのか…と言っているが、まぁ問題がないのなら良いのだろう。

ちなみに、カエルとかもたまーに脱走してマリアの研究室で遊んでいるらしい。

それは、良いのかい…?

まぁ研究所の内情は深く踏み込まないほうが良いのだろう。とりあえず彼女?は手紙の相手で間違いないなと炳吾が核心を持てた様子で。

この手紙の住所に行ってみようぜと行くことになった。

再収容して、マリアも一緒に行くことになった。ちなみに、ロージャが掴んでも問題なく黙らせられたのでロージャの膝の上に諦めて座ることにしたそうだ。

 

<結局ねじれってなんだろうね。こんなふうにマリアの肩に乗ってるけど強いとかじゃないみたいだし…。>

「ねじれについてだぁ?そんなの、人だろ?変わってしまったってくらいだ。」

「あら、炳吾なにか分かる感じなの?」

「まぁ人間観察得意だもんな、炳吾は。」

「わかるわけじゃねぇけど。俺の解釈、だな。」

 

炳吾が言うとロージャと一緒に乗っている壇が会話をする。

解釈と言ったのはねじれについてわかっていることはあまり無いからであろう。

人がなったものであるのは事実だ。でもそれがどういう原理でなってしまうのか、何が原因でなるのかはあまりわかっていない。

 

「作家としての観点からお聞きしたいですね。」

「たくっ…仕方ねぇな。……俺の解釈したねじれは、歪んだ者と生きることを求めた者だ。」

 

炳吾曰く、種類としては2つに分けられるなのだそうだ。

一つは間違った悟りを開いて、人の形を保てなくなってしまったものだ。手を取ったというよりすがったものだと言った。

カルメンとか言うのが居るって言うのはマリアの黄金の枝が見せてくれた自我心道とドンランがその名前を口にしてたから確実だろうなという。

あとは、あの本のねじれもおそらくはその分類だろうと言った。

大体はこれになることが多い。心が折られる、あるいは大きな衝撃を受けてしまったときに対話が発生してカルメンと会話で悟りを開いた場合にねじれる。

もう一つはめったにない例だろうけど、人が生きることを諦めきれなくて悪魔との契約のように生きるという方法を捻じ曲げることだ。

これに関してはまぁ細かく言わなくてもわかるだろうと炳吾は誰が例とは言わなかったけどたしかにわかりやすい。全員理解した様子だ。

ねじれは二種類ある。けれど、両方とも結論は変わらねぇ。開花E.G.Oを発現する可能性を秘めている。

ただ、まだ考える時間の長い悟りのほうが開花E.G.Oを発現する可能性は高いとは思うがと言い放った。

 

「今回のはまぁわかりやすいだろ。生きる、じゃない。間違った悟りを開いたほうだな。…まぁ悟りというか開き直りに近いか。」

 

そういえばマリアが子供になったときのねじれも開き直りだったような気もする。

生きる云々のパターンとか言うが、俺は基本的に見れてねぇから知らねぇけどという。

確かにリチョウの件は正直違和感はある。なぜあの瞬間に話しかけたのかと言うのはあった。

それだけリチョウの願いが切実だったのであれば有るのかもしれない。それは炳吾も思っている様子である。

 

「まぁ、あれが例外だったとか、言われたら元も子もねぇんだけどさ。」

 

まぁ、殆どが悟り開かされるパターンだから他にもあったらわかるかもしれねぇけどという。

ねじれは私達が認識していないだけでほとんど見かけないのだから当たり前ではある。

炳吾が持っていた手紙の場所まで到着した。

そこには塔のようでもあり前にJ社の裏路地で見た御城らしいものにも見えた。

流石に氷ではなく普通に石レンガでできたものっぽいけれど、割りと頑丈そうである。

ここは一応都市の翼の巣であるのだが、こんなものが急にできてしまっては困りものだろう。

 

「扉はあそこか。」

<気をつけて入ろうか。>

 

ということで中はそれなりに広い様子であり、シンクレアの家より少し大きく見える。

扉を開けてみんなで入る。マリアと私は後ろの方でゆっくりと入ると、扉がバンっと大きな音を立てて閉まる。

 

【あぁ!やっとやっとやっと来てくれた!私の坂口安吾様!!!】

「え…!?」

「マリア!!」

 

その声が聞こえた瞬間天井から真っ赤なリボンが降ってきてマリアに巻き付いた。

そして空中に浮かび上がってそのまま奥へと消えていく。

 

奥へと向かう。しかしなぜマリアを持っていったのか。というか理由は明白だろうと炳吾が言う。

あの肩にいたのが端末で、この奥に居るのが本体だ。端末から発せられる電波(これはたとえ)でその位置を掴んで持っていったということだ。

つまり、この事件を起こした張本人は手紙を開けるのは坂口安吾本人であると謎の自信を持っていたということだという。

あの端末は人を区別できない。そもそも顔出ししてないのにどうやって坂口安吾だってわかるんだって話だ。

手紙を開けた人間が坂口安吾だって言う保証はどこにも無いけれども、その核心をしてしまった。

だからこそこうやってマリアが被害にあっているのだから。

まぁ、簡単な話、開けた人間が坂口安吾以外で有ることを一切考えていない隙しか無い計画だったというわけだ。

 

「いた!」

「マリア!」

 

この城はそこまで大きくない様子である。上に上がるだけで割りとすぐに見つかった。

リボンでぐるぐる巻きにされて動けない様子である。その隣には大きな女性のような存在がいた。

なんて言い表すべきか少し悩むが、露出が多いようにも見える。

真っ赤なドレスを来ている。肩を出して真っ赤なルージュをつけている。

頭は見えないように黒い髪でぐるぐる巻きにされており、手はリボンになっている。

足はドレスのせいで見えないが、こちらもリボンになっている。ただ、胸とかの露出部分が人の肌色になっている。

主に、胸と首と肩の部分は人の肌の色だ。

 

「ぐ…!」

【安吾様ったら逃げなくてもいいじゃないですかぁ~。】

「だから、人違いだっていってるじゃないですか…!」

 

マリアも何度か人違いであることを言った様子では有るが、聞こえていない様子では有る。

耳が見えないから聞こえていない…というわけでもないらしい。

冗談で有ると思われている様子だ。

 

「本当に間違えてやがるわ…。」

「…とりあえず、我慢ならないから下ろすわね。」

 

炳吾は頭を抱えており、ロージャはどこかいつもよりも怒りを抱いているように感じる。

いつの間にかEGOを使わせろという目をしており、私はそれに従った。

実際問題マリアをあのままにするのはどうかと思ったのも有る。

オノを投げてリボンがブチブチとちぎれていく。痛そうな悲鳴とともにマリアが落ちるのが見える。

落ちる前にマリアの方にダッシュしたロージャ。動けない状態のままであるマリアは衝撃に備えた。

だけど、衝撃は来なかったのを理解したのか、周りを軽く見る。自分の体をしっかりと抱き、受け止めている女性がそこにいた。

もちろんロージャだ。マリアはホッとした様子で息を吐いた。

 

「地面とキスなんてさせるわけ無いじゃない。」

「それでも、怖いとは思うんですよ…。」

 

まだリボンが完全に解けていないせいで動けないマリアをロージャは抱える。

マリアは恥ずかしそうにしていたが、諦めてその身を委ねた。

 

【なんてことするの!?私は…!】

「まぁまぁ、落ち着けよ。無関係の人間を巻き込むのはどうかと思うぜ?お嬢さん。」

【…?無関係…?】

「坂口安吾は俺だしな。」

 

激高するねじれを相手に炳吾は告げる。ねじれの動きは完全に止まった。

え、私がミスをするわけ無いわと言わんばかりである。だけど炳吾はある言葉を言う。

 

『死ぬ時は、こうして、二人一緒だよ。怖れるな。そして、俺から離れるな。火も爆弾も忘れて、おい俺達二人の一生の道はな、いつもこの道なのだよ。この道をただまっすぐ見つめて、俺の肩にすがりついてくるがいい。分ったね』

【!!!そ、それは…!】

「これは俺の書いた白痴の伊沢のセリフだ。ここまでしっかりと完コピできるのは俺か壇とかくらいだろ。」

「否定はしない。」

 

あとは証明になるかわからないけれど、とファンレターの中身をかるーく読み上げた。

ねじれはとても恥ずかしそうにしているようにも見える。

というか今回のねじれは人と話ができるのかと思ったけど人の形を残して愛を呟きたかったのだから人の言葉くらい喋れるかと納得した。

 

【う、そ…じゃあ本当に貴方が…?】

「おぉ、まぁ、今はとある会社に努めてるせいでほとんど執筆はできてねぇけど。」

【な、なんで…?だって、私ファンレターを…。】

 

なんでと言われてもファンレターが他の人が開ける可能性を一度も考えなかったのかと言う。開けないと思っていたらしい。

しかも今は色々あって会社勤め。中身が問題があれば破棄されてしまう可能性を解く。

最初に届くのは出版社。その時点でも空いてしまう可能性は有る。その時点でこれが発動してしまえばどうなるのか。

その後家に届きはするけど同居人の可能性を考えていない。同居人が中身を確認しておこうと言うことも有るかもしれない。

まぁ今回の場合はセキュリティの万全な会社のそれでこうなってしまったのだが。

まだ欠点は有る。その小さな肩に乗っていたそれは顔の判別ができないこと。炳吾はどうやら男であることを公表はしているとという。

ペンネームでは性別というのは意外とわからないものである。

明らかに名前的に女性だろという人間が男性のときもある。割りとありえるはなしではある。

まぁ、今回のに関しては性別を明かしているのに関わらず、女性であるマリアにくっついていたのは少々どころかかなり愚かであると言わざるをおえない。

男性であるガラハドや壇にくっつくのならわかるが。

 

「まぁ、あんたのやらかしはそれなりに有るな。」

【う、うぅ…!】

「で、なんでこんなことをしたんだ?」

【安吾様が私を出してくれないので、その理由が知りたいのです!】

「そりゃ、嘘の内容の手紙で出せるわけねぇだろ。」

【え!?】

「あんたの送ってきた手紙はあんた自身の事は書かれてなかった。だから出さなかった。」

 

そう言い切ったあとに女性の鳴き声が聞こえる。まるであのねじれが泣いているような気がする。

そして本当にトドメと言わんばかりに炳吾は言った。

 

「いいか。第一にあんたは堕落してない。」

 

手紙の内容の娼婦の女はあんたが見ただけの人物だ。それをモデルにして本を書いたとしても面白くならないのさ。

あんた自身を出してほしいと言ったのに違うのはどうなんだ?という。

首がガックリと言わんばかりに落ちる。すると頭がズルっと落ちた。

シンクレアとリチョウが短い悲鳴をあげたが、そこにはそれなりにきれいな黒髪の美女だいたい19~20くらいだろうが立っていた。

先程までのねじれはまるで見せかけのようだった。

 

「俺からはあんまりもう言うことはねぇかな。…人を巻き込んでんのは良いことじゃぇんだ。わかるな?」

【はい…。】

「まぁ、とっても声のきれいな女に諭されたのかもしれねぇけどさ。…お?なんだ俺らの本は全部持ってんのか。」

【だって、無頼派は私の一番の憧れで…!】

 

と女性が言うと、炳吾は頭をぽんっと叩く。好きな作家の本を全部持ってるのは良いことだという。

まぁ今回は人を巻き込んでいるので良いことではないが。

その点に関しては反省しろと言い放つ。すみません…っと小さな声ではあったが誤っていた。

どうやら誰を捉えていたのかもわからない様子でこちら側にすみませんと誤ってきた。

どうやら反省はした様子だ。

 

「いいか?ファンなら作家に迷惑をかける行為は間違ってる。進められる原稿も物語も進まなくなっちまう。」

【!】

「あんたもわかってるだろうけど、人なんて色々居るんだからな。作家以外にも。」

 

今回は俺がメインでこうやって話をしているのだから殺さないだけであって、もしも言うことを聞いてくれないだったら俺は手を出さないで殺されてるのを眺めるつもりでもあったという。

少女はひえっと言う感じではその手を震わせる。近くにあったノートを炳吾は取って自分の胸元のポケットからペンを取り出す。

そこに珍しくというべきなのだろうか、炳吾は自分の名前を書き始める。

どうやらサインを書いてあげたらしい。

 

「この世界から、俺という存在がいなくなるまでは書き続けてやるから、待っててな。」

 

と告げてその屋敷からみんな出ていく。やることなんてもう無いのだから。

炳吾と壇が一番最後に出てくる。

 

「かっこいいこと言えるじゃないか、炳吾。」

「よせよ。……なぁ、壇。」

「なんだ?」

「アイツラの生きた証をあんたが書いてくれねえか?」

「………あぁ、いいぞ。しっかりと書いてやるさ。」

「…ありがとな。」

 

そこに自分は入っているのかと思ったけど私は聞けるほど強くはなかった。

 

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