【Limbus_Company】自囚人と創作キャラの創作物まとめ 作:彩花@clover
そもそもの世界観を軽く。
踊り子→神子。基本的には女性がなるとされているが、ごく稀に男性がその資格を得ることがある。
その資格は神のと謁見にて神託という形で決まる。
ちなみに国ごとに踊り子は一人とされている。
踊り子たちの役割は神との対話、祭事の主役。などなど。
護衛→踊り子の護衛。基本的には国から選ばれるが、個人で選べる国もある。基本的にはとても強い。武具は本人の好きな物を選んでいる。
踊り子を守れなかった時、使えないものとして処刑される国もあるとか。
人は人として生き、神からの神託を受けて国を動かしている。
そのものは神子であるが、人々からは踊り子と呼ばれている。
そしてその踊り子には各種1人護衛が着いている。理由は簡単だ。その国の力ともなりうる踊り子は必要ものであるからだ。それが狙われる事は実際問題として存在する。
そして、その護衛は踊り子を残して死んだとしてもまた別の代わりが用意される。
国から護衛が用意されるか、…踊り子自身が護衛を選ぶか。どちらかである。
爽やかな朝、優しい朝の日差しが入ってくる。柔らかなベッドに1人の男性が眠っている。少し紫ががかった黒に近い髪で、かなり長い。ベッドで眠る足が長い男性がそこにいた。服装は汚れないようになのか黒色のアジアンローブだった。腰元で軽く結ばれている。なぜ、足が長いのか分かるのかと言うと、どうやら暑かったのか上にかけていたシーツは下に落ちているからだ。アジアンローブから見える足が明らかに長いことを証明している。
そのに1人の男性がやってくる。扉を雑にバンっと開けてカーテンを開ける。
男性は茶髪で左目を髪で隠している。後ろ髪は長いの様子です軽く結んでいる。前髪は邪魔では無い様子でスタスタと歩いている。茶髪の男性の格好は動きやすい格好なのか上に薄手のジャケット、中には黒のインナー。下はゆったりとしたズボンで脹脛の中間あたりから足首のあたりから邪魔にならないようにキツめに黒い布が巻きついている。
足袋を履いている様子だ。腰には赤みを帯びた布をつけている。
その茶髪の男性は軽く怒りを露わにして眠っている男の方を見た。そして声をかけた。
「炳吾!起きろ!朝だ。」
「うぅ、寝かせてくれよ…眠い…俺は夜型…。」
「起きろダアホ!」
「いっで!」
下に引かれたシーツを引っぺがして、炳吾と呼ばれた男を落として起こす。
受け身も取れなかったが、下はそこまで固くない床だった。高さでダメージは受けた様子だが。
「ガラハドぉ、何すんだよ……。」
「なかなか起きないからだ。」
「一応お前の護衛対象だぜ…?」
「うるせぇぞ、堕落人間。さっさと起きて支度しろ。」
茶髪の男性、ガラハドと呼ばれた男性はビシッと言ってシーツとかを片付けている。炳吾は仕方ねぇとポリポリと頭をかいて準備を開始した。
顔を洗って髭とか生えてないよなと確認して剃る。服を着替える。髪を結ってもらっていつもかけてる色つきの眼鏡をつけて。
問題ないとガラハドからOKが出た。
その服装は黒のインナーに薄ピンクの薄いストール。腰には薄紫の腰巻に濃い紫のズボンを履いて、足袋をつけて外に出る。
「…護衛、今日の予定は。」
「はい。今日は定例の朝の会議とその後に神託の受領。お昼からはリチョウ様とその護衛。マリア様とその護衛がお見えになります。夜のご予定は王との会食です。」
「……わかった。」
まるでスイッチが切り替わったかのように話し方が変わる。
仕事のやる気は無いのだろうとガラハドはわかっていたが、周りの目がある時はこんな感じで険しい感じになる。最初こそは驚いてはいたが、今ではすっと受け入れられる。そもそも厳しい人だと思っていたらちゃらんぽらんな男だったというオチなのだから。
あのちゃらんぽらんな姿を見た時は偽物かと疑ったくらいだ。
あの場に炳吾の古くからの友人が居なかったらつい護衛として仕事をこなしてしまう所だったと、ガラハドは語っている。
朝の会議が終わって次に神託を受けるということで祭事場へと向かっていた。
そこは水の美しい場所だった。丸い舞台があって周りには水が円に沿うように敷かれている。貯められているが正しい表現でもあるように思えるが、とても薄いので敷かれているとも言えるだろう。
周りは壁に。天井は円形になっている。美しくも見える。光は入っていないはずなのに、人工的にあかりも蝋燭だけなのに、それ以上に明るさを感じる。ここが神域であると分からされているようにも思えた。
炳吾はそこに入る前に足袋を脱いで、周りにある水を軽く汲んで、その水をかける。その後そのまま舞台の真ん中へと進む。チラっとガラハドの方を見る。ガラハドは水の方にも行かず、舞台の外に座り込み、ガラハドは持ってきていたカーヌーンという弦楽器をその膝に置いた。それは台形のような形をしており26組の三重弦の楽器である。軽く呼吸をして、ガラハドは2本のピックを用意して弾き始める。その音は軽やかでどこか優しい音だった。その音に合わせて踊り出す。
炳吾は動く。その腕もその足もゆったりではなく割と素早い。軽やかな音楽に合わせるのだからそれはそうなのだろう。
だが、足をしっかりと軸にして動いている。足を動かして、止める時はピシッと止める。緩急をしっかりとされており、髪もそれに合わせてよく揺れる。
どこか、踊っている時の表情はまるで妖艶である。薄い笑顔で笑っている表情がこちらを罠にかける様でもある。薄い目を細めて踊っている姿は挑発しているようにも見える。まぁ、ガラハドはその姿をしっかりと見ないで音に集中しているのでこれを見ている人間は居ないのだが。
音楽が終わる。右腕を上げて左腕をその右の腰の方へ持って行って、足は交差させて踊りの終わりを示していた。顔は下を向いた。そして少したってから入口とは逆の方を向いてお辞儀をする。そこには明るい光が見える。
そこに炳吾は手を伸ばす。
「………承知いたしました。」
そういうと光が消える。炳吾はくるりと入口の方に向き直してそこから出ていく。ガラハドは最後に軽くお辞儀をしてその場を後にする。
外に出るとでかいため息を吐く炳吾。それを把握していたようにタオルを渡して足を拭けとガラハドがいう。それとはいてきた足袋もしっかりと渡す。
「毎回毎回忘れるなよ。」
「わりーわりー。」
反省もしないのでガラハドは言うだけ言って諦めている。とりあえずかなりの汗をかいているので水分を補給しろと飲み物を渡す。併合はそれを受け取って飲む。この国は少し暑めの場所であるから基本的には薄着である故にだ。水分補給もしっかりとしないといけないとガラハドはある程度水を持ち歩いている。ただ、出来うる限り人がいる所では控えないと何か言われるかもしれないとあまり出すこともない。
この辺りは神域なので基本的に普通の人間は居ない。だからこそ割と素を出しても許される節はある。ほかの踊り子もそうだろうとどこかガラハドは思うのだった。
「で?リチョウとマリアとのお茶会か。」
「あぁ。」
「アニー達が来ないのは~いやまぁお勉強あるもんなあいつ。」
「まぁ……今のところ最年少だしな…。」
ほかの国の踊り子達と友好関係を築く為に行われているお茶会がある。
和平を結んでいる国と限定ではあるが、交流を深めるところもあるのだと言う。
いつもだいたいはリチョウという踊り子とその護衛、マリアという踊り子とその護衛、アニーという踊り子達とその護衛とでしているのだが、アニーは特殊な踊り子で、姉であるアニーと、妹であるアニーの2人の踊り子がいる。大体ひとつの国に1人の踊り子と大体はそうなっているが、ここは神の選択で2人が選ばれたのだという。まだ妹の方が6歳の子供であるが故に、勉学がまだまだということで来れないことも多いのだという。片方だけ来ればというのも言われたこともあるが、心配だからと一緒に学ぶ姿勢を見せていた。
「そろそろ神域出るぞ。」
「言わなくても分かってる。驚かないように言うなら朝も言ってくれ。」
「…そりゃあ、無理な相談だなぁ?」
軽口を適当にこいて神域を出る。雰囲気が変わって自室に戻って着替えをする。あれは仕事用の為なので、今回のお茶会はゆったりとした服装で挑むことに。別の国から取り寄せた浴衣と呼ばれるものだ。男性用はシンプルなデザインばかりで面白みがないと言っていたが、紺がベースの桃色の花びらが散りばめられた浴衣は気に入っている様子で高頻度で着ている。着付けをガラハドに頼んでガラハドも別の服に着替える。別室で着替えようとしたらここでいいだろと、炳吾の自室で着替える羽目になった。これは甚平と呼ばれるものだ。橙色のものでないと似合わないと爆笑した輩が居たので、何とか探して見つけたのだった。
「よし、じゃあ、茶会に行くか。」
「だな。」
会場へと向かう。そこは室内で窓はとても大きな場所であった。テーブルはラウンドテーブル。椅子があり洋風なものであった。
そこには既にお客人達が居たのだった。
1人は紺色の髪で水色の混じった白のメッシュが右に入っている男性。水色の韓服の羽織である。とても大きいものであり、長袖で下の長さも膝下くらいまである。その足もよく見ると黒いレギンスのようなものを着ている。顔はとても優しそうな水色の瞳の男性である。ただ、中世的な顔をしており、女性にも見えなくは無い。髪型のせいか耳は見えない。その後ろには護衛だろうが、とても似た顔の男性がたっていた。メッシュの位置が反対の左であり、目付きが少しするどい。長袍(チャンパオ)と呼ばれる格好をしている。ただ、それを少し改造しているのか、前の部分の布を短くして後ろをそのままの長さにしている様子だ。水色を少し濁らせたような色をしている。暑くは無いのかと思われていても不思議では無いが、当の男は汗ひとつかいていない。水色の韓服の男性はリチョウという人物だ。その後ろにいるのは護衛の敦という人物だ。
もう1人の客人は灰色髪で右側の方はウェーブのかかったロングヘア。今日は綺麗に結んでいる様子で、編み込みをされている。やった人間の趣味だろうか。白のエンパイアワンピースを着ており、くびれている部分にはワインレッドのリボンが着いている。顔はとても美しい女性であり整っている。優しい瞳ではあるが灰色の瞳である。
その後ろには長い茶色の髪でウェーブがかかっている。青い瞳が特徴的で、タレ目である。化粧をしている様子ではある。服装は動きやすいようにミディ丈のワンピースを着て下にはレギンスを履いている様子だ。
身長がとても大きな女性だ。よく目立つ立ち姿とも言えるだろう。白のエンパイアワンピースの女性は踊り子のマリアという人物であり、その背後にいるミディ丈のワンピースを着ている女性はロージャという人物である。
「待たせたな。」
「いえ、待っていませんよ。そのお召し物とても素敵ですね。どちらで?」
既に2人は座っていたので、炳吾は軽く謝罪を込めて発言をした。服に関して、リチョウが口を開いて聞いた。
「あぁ、別の同盟の国の商人が売りに来たんだ。ガラハドの分も合わせて買ったんだ。」
「なるほど、だから素材が似ているように見えたのですね。」
そう、この服は炳吾が合わせて買ったものだ。自慢という訳ではなく、そばに居る時にあの普段着ている服だと合わないと言った結果、選ぶ羽目になって周りの目が痛いと思ったガラハドだったとか何とか。マリアも衣装の感想を告げていた。そう言えばとリチョウが口を開く。
「今日はアニーさん達は来れなかったんですね…。」
「そうですね。さすがにこればっかりは仕方ありません。護衛たちも必死でとめたんでしょう。多分今頃……。」
「大暴だろうな。これを楽しみにしてくれてるしな。」
そんな姿を思い浮かべてすこしだけ笑った。その間護衛たちはあまり口を開かなかった。人は居ないと言えども、ここに居るのは奇跡に近しいので、彼らは許可が出ない限りは喋ることは無い。まぁ、その許可は割とすぐに降りる。
「お前らも情報共有するといい。ガラハド。」
「拝領しました。…………はー、息が詰まる。」
「そうですね。ロージャ、いいですよ。」
「あーんもう、やっとぉ?疲れちゃったわよ、マリアー!」
「もう…。すみません。」
「ふふ、仲がいいことはいいことです。ね?敦。」
「……否定はしない。」
各々口を開く。
やれ堅苦しいだの、しきたりがどうのだと、割と散々である。敦はそもそもあまり喋る質では無いので相槌を打つレベルではあるが。
ガラハドとロージャは割とお喋りの質なので2人は普通に喋る。世間話に花が咲くというものだ。
「そういえば、ここに居るヒースは元気?」
「あぁ、キャシーって言う彼女の為に頑張ってるよ。」
「あらぁ~。1度見てみたいわ。その彼女さん。」
「前に1度見たけど綺麗な人だったな。そういえばそっちの…イシュメールだっけ?そっちは?」
「あぁ、あの子なら貿易の方で色々やってるみたい。クィークェグって子と仲良くやってるぽいね。」
「貿易か。さすがだな。そっちの国は。」
「………そちらもしているだろう。」
「多少はな。」
敦が入ってきても普通に会話を続けていた。それを楽しそうにお茶を飲みながら見ているリチョウ。踊り子たちも会話をしているが、基本的に話すのは炳吾だ。踊りの時の練習がキツイだのたまにはウィスキーを飲みたいだの。そういった愚痴から始まって話を振ることが多い。お茶菓子は美味しいが、つまみと酒を飲みたいと言うのが炳吾の本音だ。まぁ外でそれを出すことは無いのだが、ここにはそれを聞いて文句を言う者はいない。時間が少しづつ過ぎてゆき、楽しい時間は終わってしまう。そろそろ時間だと、敦が言った。
「はぁ、穏やかな時間はすぐに終わるなぁ。」
「否定はしません。でも、またありますよ。」
「今度はアニーさんたちも一緒に。」
リチョウとマリアは護衛に手を引かれてその場を後にする。炳吾はこの後にあるこの国の王との会食のことを考えるだけでため息を吐いた。
この国は王政であり、ほかの国も大体は王政である。マリアの国だけは違うようだが基本的には人の王がいる。踊り子は基本的にその下にあり、神託の内容を伝えて政治を任せなければいけない。どう解釈するかということで意見を求められる時もあるため、踊り子達はそれなりに学もないと行けない。
今日聞いた内容をどう解釈するかと聞かれるだろうと分かっている為、炳吾は
「面倒くせぇ……。」
「言うと思った、頑張れ。」
「お前も考えてくれよ…。」
「生憎、俺は学は無いんでな。」
津島と織田作なら手伝ってくれるのにーと雑な悲鳴をあげて、机につっ伏す。津島と織田作というのは炳吾の古い友人達である。ここにもう1人居るのだが、今は省略しよう。彼らは元々作家をしていたのだが、前の代の踊り子が亡くなって、その後に選ばれたのが炳吾だった。ここに来てからは書物を読むのはできるが自分で書くのは外に出すのは禁止されてしまったのだ。手紙も禁止という事になっている。その理由としては神託を外に出してしまう可能性があるということで禁止されている。まぁ、間違ってはいないだろう。だから、炳吾はやっていた職を奪われてここに居るのだ。一応、原稿は貯めている。その度にガラハドに呼んでもらってここが良かったとかここがわかりにくいとか感想を貰ってある程度満足する程度に済ませている。先程、ガラハドは学が無いと言ったが、読む為にこの国にいる良秀という兵士とイサンという学士から勉強を教わって言葉を沢山覚えていた。そもそも、兵士など炳吾の本の文字は読めるが意味までは分からない者の方が多い。既に炳吾の本を呼んで理解出来ているのなら、問題は無いように見える。
「………はぁ、とりあえず俺は伝える内容を考えた。くそ、全く自分で少しは考えて欲しいよな。」
「どうせろくな考えに行き着かないんだから、お前が言った方がマシだろ。」
「……ガラハド?お前もだいぶ失礼じゃね?まぁいいけどな。じゃ、準備していくか…。」
お茶会の会場を後にする。
準備をしっかりとして服装も豪華なものへと変わる。仕事着に戻して、さらにそこに宝石などを追加して着飾る。この用意だけでだいぶ時間がかかる。しっかりと夕食の時間に被る。そして会食の時間が迫る。
「だぁ!おら!」
「よし!終わったな!行くぞ!」
男2人で苦戦しつつ何とかつけ終わった。そのまま王との会食。その食事にありつけるのは炳吾であり、ガラハドは先に軽く食べている。だが、その食べている食事が美味しそうで、美味そうに見えるから困ると言ったところだ。会食の際は先程の真剣な顔になる。食卓へと向かう。王はまだおらず炳吾は先に座って待つことに。その数分後、王がやってきた。少し小太りしており、炳吾よりも年が上であることだけは理解出来る。炳吾は1度椅子をたってお辞儀をする。王が座った後にまた座る。食事を食べ、その後に王は口を開いた。
「神子、今日の神託は。」
「…はい。我らが神からの神託は」
『いづるとき、必ずや災厄の時訪れる。結びし縁、使うべき時。』
今日の神託はわかりやすい方だなと思いつつガラハドは聞いていた。これなら聞かれねぇだろうと。だが、
「ふむ…して、神子これはどうだと思われる。」
「私めの考えであれば。」
「是非とも聞かせておくれ。」
「私めは、いづれこの国になんならかの厄が訪れる、だがいままで同盟を結んだものたちと協力せよとそういう意味だと取りました。」
ガラハドも同意見だった。
会食は毎回ある訳では無いがここまで王が理解しないのかと少し思う所はある。だが、この国に住まう以上、こればかりは多少受け入れなければ行けない。炳吾は毎回毎回で辟易しているが。
「ふむ、なるほど。では、同盟を少しづつまた増やしていこう。」
判断は問題なくできるのに解釈は出来ないというのはどうなのだろうかとガラハドは思う。まぁ、この王は政治はできない訳では無い。その辺は信用しても問題ないだろう。そうして会食は終わる。王から先に部屋を出てそのあと炳吾が部屋を出る。自室に戻って疲れたと宝石とかを全部とってベッドにダイブする。
「おつかれ。」
「おぉ、疲れた……。」
「……明日は……業務はほとんど無さそうだな。」
「まじ?やったな。」
「俺はまだ起きてるけど、炳吾、シャワーを浴びて体拭いてから寝ろよ?」
「わーってるよ。おやすみ。ガラハド。」
「おやすみ。」
夜も更けていく、美しい月が出ている。
こうして彼らは日常を生きていく。