愛し子    作:桜並木

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アイさんの二人に当てたであろうビデオレターで引き続き脳を破壊されています。




オリジナル設定、駄文が含まれておりますので注意してください。

草餅美味しいですよね。ヨモギに花言葉あることに書いているとき気づきました。



1話 アイと儂にとっての日常

 

 儂とアイが出会ってから何日か経ち、長らく人が来なかったせいもあってアイが来る日は待ち遠しくて仕方ない。あ奴を見ると感情が高ぶって耳と尻尾が揺れるのはもう抑えられぬのはもうどうしようもない。最近ではアイが鳥居をくぐったときに儂の空間に来れるようにしておいてある。

 

 

 一度アイが来たとき驚かせようと高ぶった感情から悪戯心が出てしまい、儂の姿を大人に変えて、服装も変えて見せたりしたが、その時驚きというより感情が抜け落ちたような形相をしており、あの星々の様に光り輝く瞳が真っ黒に染まっていくような錯覚に陥り、予想外の反応で慌ててすぐに戻って、儂だと気づいたらすぐいつもの笑顔に戻ったが、あれはなんだったのか儂には解らぬ。  ちょっとちびるかと思った

 

 

 

 それからアイの様子を見ていく内に解ってきたことがある。こ奴の瞳がこ奴かなりの我が儘じゃな。一度儂の尻尾をモフらせてくれとせがまれたて最初は断っておったが、明らかに拗ねてべそをかかれそうになってから、渋々許してしまった。

 

 

 「あ~今日もふもふさいこうだよ~♡」

 

 

 「それはなによりじゃ。」

 

 

 アイめ、味を占めたのか毎回ねだってくるようになってからというもの、いつも顔を思い切り尻尾にうずめて気持ちよさそうな顔をしおって。今まで誰かに尻尾を触らせたことなど無かったから、こそばゆいやら奇妙な感覚ではあるが、アイの表情を見ておるとまんざらでもない。だからついつい甘やかしてしまう。興が乗ったときは等は普段隠している8本の尻尾を出してモフらせてやる。

 

 

 「ねぇヒスイ~今日もモフらせて~」

 

 

 「解った。わかった。じゃが今日は少々趣向を変えるとしよう」

 

 

 「どうするの?」

 

 

 「少し待っておれ。」ほっ

 

 

「おー尻尾が9本になったー!」

 

 

 「ほれ。こい」

 

 

 「えへへ~じゃあ遠慮なく~!」

 

 

儂に突撃してくるアイを尻尾で包み込みもみくちゃにしてやる。窒息せぬように気を付けながらアイの体全体を覆ってやれる。アイは小柄じゃから儂の尻尾でも十分覆える。大人の姿でなら尻尾でもっと色々できるがまだ長くは持たんしまたあの顔をされたら今度はちびるかもしれん…辞めておこう。

 

 

はぁ~♡ここが天国じゃないかな~♡

 

 

尻尾の中でふにゃふにゃになっているアイの声を聴いて、思わず笑みがこぼれる。最初来たときは何かに縋るような表情をしながら参拝に来ていたのに最近では律儀に参拝した後、儂の住む社務所で美味しそうに儂が用意した飯を食べる顔や緩み切った表情しか見せておらん。しかしこ奴にも施設の生活もあるだろうに大丈夫じゃろうか?

 

 

思い返せば封印されてからかなりの年月が経ち、儂を封じた奴らもこの神社により付くものも居なくなってアイが来てくれなければ儂は一生独りぼっちだったもしれん。アイが来なくなったら儂はその次に何時来るとも解らん人間を待っていられるだろうか?

 

 

アイが心配なのは当然じゃが、儂はこんなに誰かと居て、尽くすことが心地いいと感じるのは初めてかもしれん。叶う事ならずっとこのままアイがここに居てくれれば良いのに

 

 

「…イ…スイ…ヒスイー?」

 

 

「ム…お、おお。なんじゃ?アイ」

 

 

「急にブツブツ言いだしてどうしたのかなって」

 

 

「いや済まぬ。何でもないんじゃ」

 

 

「そう?なら良いんだけど。」

 

 

いかんいかん。儂は何を考えておるんじゃ。寂しさのあまり気が変になってるんじゃそうに違いない。それにアイもまだ童だ。ここに束縛させすぎるのも良くないじゃろう…

 

 

「一杯モフモフさせてもらったし、今度は私が尻尾ブラッシングしてあげようか?」

 

 

アイに気を遣わせているかもしれんが、実際9本もブラッシングするのが面倒でいつも隠しておったがこの際じゃ。アイに頼んでみよう。

 

 

ほわあぁ~♡

 

 

「あはは!ヒスイったらひどい顔~」

 

 

これは仕方ないのじゃあ~♡

 

 

 これはいかん。アイのやつ上手すぎる…!梳く力加減も中々じゃし、なぜ儂の気持ちのいい場所を知っているのじゃこれはあれか?モフモフしながら弱点を知られてしもうたのか?くぅ…何たる不覚

 

 

「かゆいところは無いですか~?」

 

 

「あ~付け根あたりをもそっと頼む~」 

 

 

「はーい。付け根ですね~」

 

 

おほぉ~♡

 

 

いや~これは癖になるのぉ~♡また頼んでみてもいいかもしれん。アイが尻尾を梳いて儂を癒し、その尻尾でアイをモフり癒す。うむ正にwin-winの関係というやつじゃな!不覚と思ったのは撤回するとしよう。くふふ。次は何時頼もうかのぉ~♡ああ、そうじゃまずは梳いてもらった礼にアイに草餅を出してやるか。

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 ヒスイと出会ってから私の生活はヒスイとの時間を重視するようになった。

 

 

 今まで周りの雰囲気に合わせて自分の言葉に嘘をついてきた。施設の子達とも仲直りしたいけど、何故かみんな私を避けるばかりで話をする間もない。なんでだろう。

 

 

私の周りからの浮き具合を見て声を掛けてくれる先生の顔を見れば、問題は起こさないでくれという感じが伝わってきて私はダイジョウブです。と作った笑顔で噓をつく。嘘は良くない。でもそのほうが丸く収まるから。私はもう嘘に慣れすぎて、何を思っているのか自分でも分からなくなっているんだと思う。

 

 

 でもヒスイとの生活は噓つきの私でも楽しいと思えているはずだ。ヒスイも私が行くといつも耳や尻尾がブンブン揺れてるし。本当に可愛い。

 

 

 ヒスイはとても料理が上手くて、ガラスの入ってない美味しいご飯、神社の裏の畑で取れたっていう野菜で作った料理、ヨモギっていう葉っぱから作ってくれる餅のお菓子は本当においしい。最近お願いしてやっと触らせてもらえた尻尾にモフモフしたり、たまに吸ったり。ヒスイの機嫌がいいと尻尾を9本でモフらせてもらえて、もう最高に気持ちよかった。本当にヒスイ一緒だとばかりだと思う。

 

 

この気持ちはきっと嘘じゃないはず。でも言葉にすると嘘になりそうで少し怖い。

 

 

ある日いつもの様にヒスイに会いに鳥居をくぐり、神社に入ると、ヒスイの居る社務所からおしゃれなワンピースを着た見知らぬ女性が出てきた。

 

 

えっ?

 

 

なんてことはない。私以外にも来たお客さんをヒスイが歓迎したんだろう。 ナンデ? でも私とヒスイの特別の場所に知らない人に入られた。 ナンデ? たったそれだけなのに良く分からない気持ちで一杯になってぐちゃぐちゃになっていく。 ドウシテ?

 

ヒェ!?ア、アイ?儂じゃよ儂。ヒスイじゃ。】

 

 

ほれ!この通り!

 

 

女性が話し出したと思ったらそこには普段の巫女服にいつもの私と同じくらいの背のヒスイが立っていた。

 

 

「あれ?さっきの姿はなんだったの?」

 

 

「あれは儂の大人の姿じゃ。」

 

 

「な~んだ!それなら早くいって欲しかったよ~!」

 

 

「ハハ…す、済まぬな。つい驚かそうとしてしもうた。」

 

 

「も~う。びっくりしちゃったよ~! ホントウニネ

 

 

あれ?私今何か変な事言ったかな?うーん。きっと気のせいかもしれない。たぶん

 

 

今日もヒスイの料理を堪能した後いつもの様に尻尾でもみくちゃにされて私の声を聴いたヒスイが笑いながら尻尾でモフモフしてくれる。最近はこのパターンが多い。

 

 

でも今日はなんだかヒスイの様子が笑い声じゃなくてブツブツ何かを言い始めて、尻尾も全然動かさなくなっちゃったから呼びかけても全然反応してくれないからちょっと大きい声出したらようやく反応してくれた時、ヒスイはボーっとした顔してた。

 

 

ボーっとしてるもんだからモフモフするの疲れちゃったのかな?って思ってブラッシングを提案してみて、いざやってみたらヒスイ凄いふにゃふにゃになってて笑っちゃった。いつも尻尾をモフモフしてたからどこが気持ちいいか解っちゃってるんだよね~♪

 

 

こんなふにゃふにゃのヒスイ見れるならまたしてあげても良いかもしれない。いつも私が尻尾でふにゃふにゃになってるんだし、お相子だよね。

 

 

ブラッシングが終わった後、しばらくヒスイはふにゃふにゃだったけど、なんとか立ち直って、ちょっとしてから私の大好きなヨモギ餅を出してくれた。

 

 

そして毎日の様に来る私のことを心配して大丈夫なのか?と聞いてきてくれた。ヒスイの顔や声からは本当に心配しているって感じが伝わってくるんだけど、私は心配かけさせたくないのといつもの悪い癖が出てしまってダイジョウブと答えてしまう。ああほんと、私って嘘つきだなあ。

 

 

 

 

 

 

 




昨日だけでUA700越え、今お気に入りは21人もあるなんて本当に有難うございます。こんなに嬉しい気持ちになるとは思いませんでした!


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