重なる音に呪いを籠めて   作:ZG

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どうもZGです!
ちょっと他の作品が上手く書けていないので息抜きでいつか書こうと思ってたシンフォギアに手を出してみました。
それでは第2話よろしくお願いします!

1話の後書きに載せ忘れたもの置いときますね

■■ 福眞ふくま
年齢:15歳
幼少期を孤児院で過ごしていたがある時に施設が爆発炎上。命からがら逃げ伸びたが行き倒れていたところをOTONAに保護される
その後、無気力なまま小学校の生活を過ごし中学で立花響と小日向未来と出会う。
因みにご飯は響以上に食べる。

好きなもの:歌、親友、兄弟
嫌いなもの:孤児院、兄弟


呪いの音

「ライブのチケット?」

二人と合ってから順風満帆な中学校生活を送っている福眞に保護者となっている大柄な男……いやOTONAが3枚のチケットを渡す。

 

「ああ。今度の二人のライブお前も観客として来るといい」

 

男の名前は風鳴弦十郎。特異災害対策機動部二課の現司令官、福眞も形式上属している組織のトップ要は上司だ。

 

「ライブって言ってもネフシュタンの鎧の起動実験だろ?良いのかよ、部下を遊ばせておいて」

「部下である前にお前はまだ子供だ、少し位は羽目を外してこい。他の奴らも文句は言わんさ」

 

大きな手が福眞の頭に乗る。そのまま力任せに撫でた後に家をでて仕事場へと向かっていった。昔、クズ共にされた力任せに髪を引っ張るのとは違いわしゃわしゃと頭を撫でられるのは少し照れくさい。

チケットが3枚もあるのは、前に少し教えた親友二人を誘ってこいという気遣いあっての事だろう。保護されてから世話になりっぱなしで頭の上がらない相手の一人だ。

渡されたチケットを見るとツヴァイウィングと書かれている。顔見知りの二人が主役のドームライブ。歌が好きな福眞からすると何があっても逃したくないライブだったのだが、残念な事に応募は全て落ちて今までにないほどに落ち込んでいたところに渡されたチケット。帰ってきたらとびきりのご馳走を用意してお礼をしようと心に決めた福眞は抑えきれない程に高鳴る心臓を宥めながら学校へと駆け出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

遅刻10分前に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ!ふー君助けてー!」

「なんでお前は毎朝木の上にいるんだよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人助けが趣味の親友、立花響と子猫を回収した福眞はそのまま全力ダッシュで開けられていた窓からダイナミックエントリーをするのだが、余裕の遅刻をかました福眞はたっぷりと絞られ疲労困憊のまま昼休みまで過ごしたのだった。因みに猫は学校が里親を探してくれるそうだ。

 

「本当に二人はいつも人助けで遅刻するね」

「えへへ~それほどでも~」

「絶対に褒めてないし俺は毎回巻き込まれてるんだけど⁉」

 

もう一人の親友、小日向未来を交え屋上で3人一緒に弁当を食べながら他愛もない会話をする。いつも通り代り映えの無い時間だが、何よりも大切で少し胸が苦しくなる。

少しすると福眞は会話を切り上げて二人に今朝渡されたチケットをプレゼントした。

響はあまりこういった物を知らないので微妙な反応だが、生粋のファンである未来は大喜びしている。

 

「本当に良いの⁉これすっごいレアなのに!」

「世話になってる人が関係者みたいでさ、あんまり外で遊ばないのを見かねてだってさ。二人の事も何回か話したから、二人を誘ってこいって3枚もくれたんだ」

「ん~私こういうの行った事ないからよく分からないんだよね」

「だったら尚更行こうぜ。どんな事にも初めてはあるんだ、絶対に後悔しないよ」

 

昼休み終了のチャイムが鳴り、教室へと帰る。午後の授業を眠い目を擦りながらノートを取る。時折居眠りがバレて説教をくらう響を横目に今日も変わらない一日を噛み締めていく。この日常がきっと続いていくんだと信じて。

 

 

 

 

学校が終わると二人と別れ、学校の駐車場へと向かう。そこにはいかにもといった車が駐車されており、福眞が近づいているのに気付いたのか一人のスーツを着た男が出てきた。

 

「お疲れ様です。福眞君」

「緒川さんもお疲れ様です。毎回迎えに来てもらってすみません」

 

その男は緒川慎次。ツヴァイウィングのマネージャーであり二課のエージェントとして活動している忍者の末裔というまるでアニメに出てくるような設定を持つ紛れもないOTONAである。

 

「本部の場所が場所ですからね。変に細工するよりもこうして迎えに行った方が手早く済みますから」

「本当に……なんであの場所にあるんだか。それはそうと、二人の様子はどうですか?ドームライブもう直ぐでしょ?」

「翼さんは緊張してるようですね。やっぱり大切なライブと聖遺物の起動実験という重要な日ですから」

「まぁ……翼は責任感が強いですからね~もう少し奏みたいに楽にしたらいいのに」

「僕個人としてもライブを楽しんで欲しいんですけど、あの性格ですから。分かっているとは思いますが、奏さんはライブの日が待ちきれないといった様子でしたね」

「でしょうね。奏が緊張する姿なんてちょっと想像つかない」

 

そんな話をしていると目的地が見えてきた。特異災害対策機動部二課、その本部が設立されているのは私立リディアン音楽院……なんと女子校の地下である。

そんな所に福眞が真正面から入るわけには行かないので、こうして毎回誰かしらに迎えに来てもらっている。

駐車場を経由して本部の地下に入れば、そこは今までの和気あいあいとした学校とは打って変わってまるで研究所のような施設が見えてくる。入口からそのまま通路を渡れば巨大なモニターや複数のコンピューターと大勢のスタッフが忙しなく動いている部屋にたどり着く。

 

「着いたよ弦十郎さん」

「おお来たか。すまんなこんな時に来てもらって」

「いいよいいよ、二課の皆最近忙しいからね」

「そう言ってもらえると助かる。今回お前に来てもらったのは「二人の息抜きがてらの模擬戦でしょ」その通りだ。」

「二人とも学校とライブと二課と大忙しだしね。軽く体を動かして気分転換をしてもらわないと、特に翼は」

「説明するまでもない……か、だが一つ忘れているぞ」

「?」

 

そういうと弦十郎は朝の時と同じ様に福眞の頭撫でながらやさしい声で話始める。

 

「お前も連日の実験でストレスが溜まっているだろう?おまえ自身の息抜きも含まれているんだ。それを忘れるな」

(……本当に頭が上がらないよ)

 

確かに特殊な出自をもつ福眞を対象とした実験もここ最近多く行っていたので、ストレスが溜まっているのも確かだが、それを気取られないように過ごしてきたのにそれがあっさりバレていたのだ。

 

「形式上、戦闘データの収集と稼働限界の調査といった体をとっているが……おまえも体を動かして気分転換してこい!ストレスが溜まって大切な日に来れないなんて事が無いようにな」

 

そう言い、福眞の背中を思いっきり叩き送り出す。弦十郎に感謝すると共に痛む背中をさすりながら、本部に設けられた訓練場にたどり着く。訓練場といっても二課が相手にする超常災害に対人戦のデータは対して役に立たないので実際に使われることは少ないのだが、体を動かすのには十分なスペースがあり。部屋に入ると二人の少女が待っていた。

 

「遅いぞ福眞。こっちは待ちくたびれたっての」

「わざわざ来てもらってごめんね。学校終わりで疲れてるだろうに」

 

蒼い髪の少女風鳴翼と赤髪の少女天羽奏。件のツヴァイウィングの歌姫達だ。

 

「学校から直で行けるわけじゃないんだから勘弁してくれ、奏。翼も体力はある方だから気にしないで大丈夫だよ」

「元気いっぱいで良し!じゃあ、早速始めるぞ!」

 

 -Croitzal ronzell Gungnir zizzl-

 

聖詠うたを口ずさむと奏のペンダントが光り槍を携えた戦姫のような衣装へと変わっていた。

 

「奏!まだ来たばかりなんだからもう少し待ってから……」

「大丈夫大丈夫!、中学生の体力なめんなって。それよりも翼も早く準備して、せっかく時間を取ってもらったんだから」

「ほら福眞もこういってるんだからとっとと始めるぞ」

 

二人がそういうと翼も渋々と聖詠を口ずさむ。

 

-Imyuteus amenohabakiri tron-

 

二人の戦姫がそれぞれの装いと武器を携え構えを取ると、福眞も心臓に手を当てて目を閉じる。

どれだけ時間がたっても風化しない思い。空の器に注がれた僅かな激情を糧に音を奏でる。

 

Kill thme all

 

聖詠うたではない呪いの言の葉を。

 

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