福眞の聖遺物は色々考えていたのですが、まあシンフォギア使えないので前回の最後、福眞の聖遺物起動は聖詠ではないです。ややこしい話ではありますが。
原作前の話は5話ほど(1話のAパート含め)で考えているのでもう少しお付き合いください!
「相変わらず凄まじいな……」
「本当に、一体何回訓練場を壊せば気が済むのかしらね。その分良いデータは取らせてもらってるけどね♪」
二課の司令、風鳴弦十郎と研究者の櫻井了子は今現在行われている三人の戦闘を記録しながら、片方は呆れとも何とも言えない表情をもう片方は嬉しそうに笑みを浮かべている。
それは周囲にいる二課のスタッフも同様だった、最も今に始まった事ではないので慣れたようなものだが。
「もっとギアを上げろ‼」
「本当に豹変するなお前」
二人の奏者が奏でる歌と鳴り響く破壊音が鳴り響く部屋に一人の少年の笑い声が混ざる。
自身に眠る聖遺物を起動させた福眞は学校の制服から、黒いアンダースーツに両手両足を覆う鎧を纏った姿に変わる。だが、一番の変化は外見の変化ではなく起動させた福眞のテンションが著しく上がる事だった。それもより好戦的に。
「福眞!実戦じゃなくて模擬戦なのよ!」
「だからこそだろ!」
「何が⁉」
会話の受け答えすら怪しくなっているものの、戦い方は乱雑なものではなく洗練されたものだった。振り下ろされた剣を横に払い、空いた胴に拳を打つ。が寸前で拳を止め上体を反らし背後から振るわれた槍を避け、そのまま両手を地面に着くと体の上下を入れ替え、間髪入れずに蹴りを放つ。蹴りはギリギリ槍を間に挟むことで防がれたものの力に物を言わせ大きく後退させる。
「お前のその反射神経と身体能力は本当に何なんだよ!」
「才能じゃね?」
「クソガキが!」
狙って言ってるのか、天然なのか奏を煽りどんどんヒートアップしていく二人。翼も巻き込まれ、ドンドン訓練場が破壊されていく。横なぎに払った槍を飛んで回避し、それを見計らったタイミングで翼がさらに上から切りかかる。ガントレットで剣を弾き腕を掴み追撃を掛けようとする奏に投げつけ二人の体制が崩れたところに右腕を振る。腕を振ろうとしたのを見たタイミングで翼と奏はすぐに左右に飛びのく。ズガンッと凄まじい音がすると共に先ほどまで二人がいたところが大きく切り裂かれていた。
「相変わらずなんて速度と範囲」
「見てから回避しといてよく言う!」
左右から振るわれる剣と槍。槍は持ち手を掴み剣はガントレットで受け止める。翼を蹴りで距離を離し、槍を引き寄せ自由になった左拳で打ち抜こうとするが、寸前で動きが止まる。
「……⁉やってくれる!」
視線を足元に向ければ自分の影に短刀が刺さっていた。完全にスイッチが入った福眞の動きを止める事は出来ないがそれでも、無防備な状態に変わりはない。先ほどのお返しとばかりに奏の蹴りが腹に炸裂し、続けて体制を立て直した翼の斬撃が鎧を切り裂く。続くコンビネーションにろくな防御も出来ずにダメージが蓄積する。普通なら焦りが見えようなものだが、当の本人は笑っていた。
(そろそろ十分だろ!)
力任せに強引に翼の影縫いを突破し左腕を振りぬく。すると先ほどの斬撃とは違い爆炎が放たれる。
「ラストスパートだ……」
右腕の斬撃に左腕の炎。翼と奏が剣と槍を固有の武器とするように福眞が持つ武器がそれだった。それが聖遺物由来の物なのか、それとも何かしらの要因で付与された物なのかはその出自が分からない現状では把握できないが。現状分かるたった一つの事がある。それは圧倒的な範囲と破壊力を両方とも有している事だった。
続けざまに左腕を横なぎに振るいその動きを辿る様に爆炎が広がり、二人に襲い掛かる。翼も剣に蒼い炎を纏わせ炎にぶつける事で相殺しようとするが、押しとどめる事が精一杯で動きが封じられ動きの止まった翼に斬撃を放とうとする福眞に炎を飛び越えた奏が槍を突き立てる。咄嗟に斬撃の軌道をずらしたせいで威力が減衰したそれでは奏を吹き飛ばす事が出来ずに突破されてしまう。飛び退くことで辛うじて直撃はしなかったものの懐に入られ格闘戦を演じることになる。意識が離れた事で翼を襲う炎が消えすぐさま二対一の状況に移り、じりじりと福眞が押され始める。影縫いでダメージを負い過ぎた事。大技を多用したせいで集中力が落ち始めた事で序盤とは異なり防御に粗が出始めた。奏と翼はそれを見逃さずにより苛烈に攻め立てるが福眞は両腕により力を溜める。
(このまま一気に畳みかける!)
(もう斬撃も炎も使わせねえ!)
(最大火力を近距離で炸裂させて一撃で決めてやる!)
翼の一閃がもろに直撃し福眞の体制が大きく崩れる。膝をつこうとするのを見た二人は決めにかかろうとそれぞれの武器を振るうが。低い姿勢で地面を蹴り砕き剣と槍の下を抜けるとそのまま斬撃を放……
「そこまで‼」
タイマーが鳴ると同時に弦十郎の声がスピーカー越しに響き渡り3人の動きが止まった。
残念な事に決着はつかずに模擬戦が終了してしまったようだ。最も、あちこちから火花が散ったり、切り裂かれた後があり始まる前の面影が全く無いことを考えれば最後までやらせてもらえたこと自体が奇跡のようなものだが。
訓練場が使い物にならなくなった事でお叱りを受けた福眞はぐったりしながら二課に設けられた休憩スペースで何となく手に取った新聞を読みながらダラダラしていた。
内容は時事ニュースやらなんやらと大して珍しいものは無いが、その中でも目を引くのはツヴァイウィングのライブの記事だった。新聞を読んでいると突然福眞の背中に衝撃が来る。ソファで寝っ転がっていた福眞の背中に誰かが座っているようだ。
「今どきの中学生は新聞なんて読むのか?」
「人の背中に座って言う事がそれかよ奏」
結構座り心地良いぞと言いながら奏は体重を乗せ始める。潰されている福眞がうめき声をあげるがお構いなしで持っていたコーヒーを飲んで楽しむ奏を何とか退かし、座りなおすと目の前にコーヒーが出される。
「あったかいものどうぞ」
「あったかいものどうも」
どうやら翼が二人分のコーヒーを持ってきてくれたらしくそれを受け取る。3人でソファに座りながら談笑をしているとふと翼が新聞をのぞき込む。福眞が自分たちのライブの記事を読んでいることに気づいたようだ。
「福眞はこの日どうするの?」
「弦十郎さんから休み貰ったし観客として見に行くよ」
「あれ?この間チケット取れなかったって言ってなかったか?」
「なんと弦十郎さんがくれたのだ、三枚も」
そう言ってバックからチケットを見せる。翼は知り合いが見に来るのが少し気恥しいのかちょっと赤くなっているが、そのチケットを見ながら奏はニヤニヤしている。
「……何だよ?」
「嫌なに、残りの二枚は一体誰に渡したのかな~ってな」
嫌な予感がした福眞はそそくさとその場を離れようとするが、すぐさま奏に捕まる。
「だあああああ!離せ!誰でもいいだろ!抱き着くな!」
「まあまあ、そう言うなよ。大方前に言ってたあの子たちに渡したんだろ?」
「そう言えば私達のファンが友達にいるって言ってたわね」
「ああ、写真で見たけど中々かわいい子達だったぞ」
その言葉にビクッと福眞の動きが止まる。
「オレ オマエニ フタリノシャシン ミセタコトナイ」
「お前から見せてもらった事はないな。いや~二課は本当に人材の宝庫だよな~」
そう言い自身のスマホを福眞と翼に見せる奏。その画面には福眞が作った料理を美味しそうに食べる響と未来の写真が写っていた。
このアイドル盗んだスマホから勝手に写真を盗み見た上にデータを勝手にコピーしたのである。主犯は自称「出来る女」
「やっぱりプライバシーもなんもねえじゃねえかあああああ!」
「また新しい写真を見に行くからな」
「本人の前で犯行予告をするな!」
「翼にもパクった写真全部送っとくよ」
「ええ、私も見させてもらうわ」
「本人の目の前で盗品の受け渡しをするな」
本文はどの位の量にすべき?
-
現状の2000~約3000
-
3000字以上