背信の陰陽師   作:もやしナムル

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私の奥底に仕舞っていた厨二病が再発しました。


安息

 

ーーこれは、まだこの世界の本来の物語が始まる前。

 

 

 

 

 

 

土御門一族。

 

それは超常黎明期以前、妖が蔓延っていた頃、妖怪退治専門の陰陽師一族である。

代々の当主は自身の祖先、最強の陰陽師 安倍晴明 にあやかり当主を継ぐ時、名を清明とした。

 

 

 

 

 

そして時代は移ろっていった。

異能の時代から個性の時代へ。

 

 

 

 

 

しかし土御門一族の中で陰陽術を使える者が減る一方で『個性』を発現する者は誰一人現れなかった。

 

 

 

 

まるで呪いだと誰かは言った。

 

 

 

 

そして陰陽術を使えた最後の土御門当主は死ぬ間際、こう言った。

 

 

 

「妖はいなくなり、我らの時代はひとつ終わりを迎えた…。だがッこの誇り高き土御門家不滅なり!落ちぶれるなど到底受け入れられまい!なればこの土御門清明!最後の仕事として次期当主達にコレを残す!」

 

 

 

 

 

それから土御門一族は当主のみ『個性』として式神が使えるようになった。

 

 

 

 

その式神の名は犬神。

 

 

 

犬神とは犬霊の憑き物である。

犬を首だけ出して土に埋め、ギリギリ届かない所に餌を置き飢餓状態の犬の首を落とすと、首は餌の方に飛んでいって食らいつく。

それを焼いて骨にし、器に入れて祀ったものが犬神となった。

 

他にも諸説あるが、全て非道。まともなものは無い。

 

 

 

 

そしてこの犬神は当主が死ぬと次の当主に受け継がれた。

その時の使役の儀式こそ『式鬼卸(しきおろし)』と呼んだ。

 

 

 

 

 

これは土御門家四十五代目当主、土御門清明の話。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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土御門総本山、はなれの裏庭の端、小さな墓石があった。

その石の前に中学生くらいの男女が二人佇んでいた。

 

 

一人は宗家長女の土御門アセビ。

絹糸のように艶のある黒髪を腰まで届かせており左の眼球には次期当主の印である五芒星が描かれていた。

 

 

もう一人は宗家長男でありアセビの弟のアザミ。

こちらもサラサラとした黒髪を首の所で揃えている少年であった。

 

 

 

「…姉さん、病み上がりに無理して来なくたって母さん怒ったりしないよ。そろそろ戻ろう?」

 

 

 

弟は心配そうに姉を覗き込むと、姉の方は軽く目を瞑り、もう少しだけ、と言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この墓石は10年前に死んでしまった母のものだ。

母は元々体が強くなかった。第2子である僕の産後肥立ちが悪く、病状が悪化してそのまま。

 

 

そんな体の弱い母が当主の妻になったのも、分家の中でも土御門の祖先である安倍氏の血が濃い家系だったかららしい。

 

僕にとっては記憶の中に母はいないので、父が何を思って母を妻としたのかはわからない。

 

父は……母屋から出てこないし姉弟ははなれに住んでる。

会うのは年に1度。新年になると分家の代表者が土御門本邸に来るので、その時宗家として母屋に行き、父と共に挨拶を受ける時だけ。

 

僕にとっての家族。それは姉だけだった。

誰よりも優しく時に厳しく。姉であり、母であった。

 

 

姉の真っ直ぐな目がすきだ。翳りようのない宝石の様な瞳の中に五芒星がキラキラしているのが、より一層姉を輝かせていたから。

 

 

 

 

そんな姉大好き人間がここに完成したわけだけども。

 

姉が結婚してしまったら僕は泣いてしまう。絶対。

それでも姉の幸せは願っているので泣いた分だけ笑って祝福しよう。

 

 

 

 

 

 

「お待たせ。お母さんに先月のお話出来たし、戻ろうか。」

 

そう言って姉は僕の手を取り歩き出した。

 

 

「ねえ、母さんに何話してたの?」

 

「それはね……貴方が優しく育ってくれますようにーって」

 

「なにそれ!絶対違うじゃん!時間かかってたじゃん!」

 

 

僕が拗ねた顔をすると姉はあらあら、と笑う。

こんな日常が好きだ。

そんな姉の笑顔が好きだ。

 

 

 

 

 






エタらないようにふわーっと完結まで書いてます。

私の至らない文章力のせいで読みにくいと思いますので、加筆しつつ投稿しております。

それでも読みにくいおもいますのお気をつけください、、、
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