母なる海に抱かれて   作:どうしてこうなった?

7 / 10
↓ただの作者の愚痴です! 本文からどうぞ


感想に答えるために読み返してたら、まだ作中時間において2日も経過していない事実に直面してsan値チェックを食らった件

えっ完結までどれくらい掛かるのこれ?

というか毎日投稿とか隔日投稿で7000~8000字とか書いている人って本当に同じ人間なの?

メフィスト耐久100分終わるまでに原稿用紙一枚くらいしか書けてなかったりすることあるんだけど???


文才欲しい…




蜘蛛の糸

「ルビーちゃんは見た」

 

ダンスのレッスン終わり!

「お疲れさまでした。上がりま~す。」

 

「はい、お疲れさまです!」

「お疲れでーす。…ミミはもう少し頑張ろう(補習だよ)ねー」

「うぎゃー!」

「ほどほどにねぇー」

 

新生B小町メンバーの声を後ろに聞きながら事務所へと向かう。

 

「くぅ~疲れたぁー」

かなちゃんが抜けてから半年、新生B小町も人が増えてようやく形になってきた。新しく入ってきた子たちの中には癖の強い子もいるけど皆良い子で一緒に居て凄く楽しい。

今は私とMEMちょが引っ張ってる面が多いけど、磨けば光る子たちばかりで数年後にはB小町の名前自体がブランド?になって売れていくかもしれないってミヤコさん(お母さん)が言っていた。

 

まぁセンターは私だけどね♪

 

 

今私はアイドル活動に専念する傍ら…をしている。

 

「こっちはすぐじゃなくて良いんだけどね」

だけど準備は大切だ。なんだっけ、備えあれば嬉しいな?

 

 

でも今はB小町の全国ツアーの準備に集中しないと…

あの事件があってミヤコさんは暫く落ち込んでいた。まぁ殆ど絶縁状態の夫とはいえ彼が捕まったことに思うことがあったのだろう。帰ってきたアクア(お兄ちゃん)があんな状態なこともあってちょっと無理していた。

 

やっと持ち直しているところなのだ、

 

ルビー()の晴れ舞台だからね 力も入るもの」

 

泣きそうになった

B小町、ううん。事務所初の全国ツアーなんだ。絶対に成功させてみせる!

それでツアーが終わって時間が取れたら家族みんなで旅行にでも行きたいな。静かな場所でミヤコさん(お母さん)と一緒にゆっくりしたい。もちろんママも一緒に、ね。

 

…ところで、アクア(お兄ちゃん)はさぁ…

 

カ〇キといい、壱護といい、アクアといい…

私の知ってる男は本当にっ、ロクなのがいない!

 

「あかねちゃんにアレだけ尽くさせといて居なくなるとか…」

あの事件から帰ってきたアクアは、抜け殻も同然だった。仕事の調整はしてたみたいで問題は出なかったけど…ほんと無気力というか、言われたことしかしないロボットというか。なんかそういう感じ。

カウンセリングしていた先生もお手上げといった風で時間を掛けてゆっくり進めると言っていたけどあれって…いや何でもない。

 

かと思っていたら医大受験に向けて狂ったように勉強し始めて唖然とした覚えがある。

 

「でも失踪したんだよね…」

アクアが東大に合格したときは私もミヤコさんも凄い嬉しかった。かなちゃんやあかねちゃん、アクアの知り合いの今ガチのメンバーやララライも祝福しにきてくれた。

姫川さんから困った事あったら掛けてこいって名刺貰ったんだけど…何だったんだろ?前にお兄ちゃんが紹介してくれるって言ってた人だよね。悪い人では無さそうだけど?

結局あれからお兄ちゃんとはまともに話せなかったからなー

 

 

…って東大だよ! しかも医学部!? お兄ちゃん元から頭良かったけどさぁ。まともに学校に行ってない上にあんなスケジュールでなんで合格しちゃったのほんと!?

 

ララライの人たちはそうでも無かったけど、かなちゃんとか監督さんとかなんか頭良さそうな人たちが話を聞いて恐怖してたから…

それであかねちゃんが一緒に行こうねって話してるのを聞いて二度見していたメルトくんの顔が忘れられない。完全に理解不能なナニカを見る目だったよアレ

それを聞いていたかなちゃんの顔も中々だったけど

 

 

お兄ちゃんにあんな友達がいると思ってなかったからびっくりしたのは秘密

 

その後暫くしてアクアは失踪した。ご丁寧に戸籍まで変えて縁を切って…

お祝い会ではちょっと元気そうな顔していたから私もミヤコさんも安心して、いた、のに…ッ

 

意味が分からなかった。あの猛勉強はなんだったの?

百歩譲って私に知らせなかったのは良いとして、ミヤコさん(お母さん)に何も伝えなかったのはなんで?

ほんっと意味が分からない! 全国ツアーが終わったら探し出して吊るし上げてやる。

お母さんどれだけ心配させれば気が済むのもう!?

 

 

「…って、まぁ分かってるんだけどね」

 

あの事件だ… あのくそ野郎(〇○○○○〇)が殺害されて壱護元社長が捕まった事件

あの時お兄ちゃんは現場にいた。

いや寧ろお兄ちゃんが起こした事件といってもいいのだろう。

 

「でもアレも分からない事だらけなんだよね」

 

あの男は私が殺してやろうと思って調べていたから分かる。

あの事件はおかしい

 

まず報道されている内容からして眉唾ものだ。

「うーん。壱護さんがなんかした--?」

 

って分からないものは分からない。

うん、切り替えよ!

 

 

 

見せるなら、一番綺麗な私がいいからね!

 

 

「お兄ちゃんも前世の記憶があるって言ってたし…意外と転生って珍しいことじゃないのかも?」

 

生まれたての赤ちゃんが立ちあがって話しかけてきたことを思い出す。

 

「あっ、でもまだ子供だったらどうしよう」

私が死んでからママの子供になるまで4年の間があった。せんせは私たちが生まれる当日に殺されたと聞いた… 私と同じように転生しているなら今は14歳のバリバリの中学生ということになる。

 

「中学生のせんせか~。」

あの憎々しいまでの澄まし顔が思い浮かぶ。私が何を言ってもビクともしなかった鉄面皮…

せんせが数年前まで通っていた中学校の男子みたいなところを想像すると…なかなかに愉快だ

 

「ふふっ、半袖短パンで膝に伴倉庫をつけてるせんせとか」

赤いハチマキ付けて全力ダッシュしてるせんせ、同年代の友達に引きずられて恋バナしてるせんせ、図書室で眼鏡を掛けずに静かに本を読んでるせんせ、サイリウムを振り回しながらB小町()を応援してるせんせ、右手にグローブ嵌めて難しい漢字を叫んでるせんせ、放課後呼び出されて告白されてるせんせ…

 

「・・・・・」

 

 

私はママに似てとても美人さんだ。アイの大ファンだったせんせは私の魅力にイチコロに違いない。

現に私を応援してくれてるんだし!

ふっふー、今度は私がせんせをヤキモキさせてあげるっ!

 

 

 

「さりなちゃん。俺もう待ちきれないんだ、今すぐにでも君と結婚したい」

「えーでも、せんせって今中学生だよね」

「18歳にならないと結婚って出来ないんだよ。18歳になったら真面目に考えて あ げ る(4年待ってね) ♪」

「そんな…」

 

私の笑顔に顔を赤くしながら項垂れるせんせ

 

「それに私アイドル続けたいからな~。 あのね、アイドルって恋愛しちゃいけないんだよ?」

 

 

そうして18歳の誕生日に花束を持ってくるせんせ

 

「それでも僕は君を幸せにしたいんだ!」

不安そうにしながらそれでも私の目をみてしっかりと告白してくれるせんせ!

 

「きゃー! いいよ! いいよせんせ!」

「そこまで言うなら結婚してあげる♪」

 

 

「あっ、でもせんせの事だから。思わせぶりなこと言って同級生の女の子から言い寄られて…」

学校で一人だけ大人びてて同学年の女の子たちから密かに噂されてるせんせ、そんなせんせが何の気なしに言った言葉で振り回されている女の子の姿が見えた気がする

 

「むーっ!」

 

やはりいち早く見つけて…監視しておくべきでは?

 

 

そういう意味でも今度の全国ツアーは成功させないとね

「人手も増やさないと…」

 

 

そうして自分の部屋に戻ろうと事務所のドアに手を掛けて、目にしてしまったのだ。

事務所で繰り広げられている、かなちゃんとあかねちゃんの大喧嘩を…

 

 


 

 

気が付くと俺は高台から町と海を見下ろしていた。

 

目の前には点々とした人の営みの明かりが無数にあり、その奥に真っ黒な水面が海が広がっていた。

ざぁ…ざぁ…耳を澄ませば潮騒のおとまで聞こえてくるようだ。

 

「海…か」

 

確かあの疫病神(クソガキ)は言っていたな。

 

「星野アイの魂は崩れて()()に還っていった。もう二度と再形成されることはない、か」

 

だからだろうか?

こうまで海に惹かれるのは

 

「俺も海に…」

黒い、何も見えないけど、確かそこに在るモノ()を見つめる。

 

 

こうしている間にも胸奥から溢れ落ちる怨嗟は止まっていない。

 

「そんな血まみれの手で誰が救える?」

「お前は自由に生きろ」

「彼女を見届けるまで死ぬわけには」

「俺が生きている意味なんてあるのか」

「幸せになりたいだなんてムシが良いヤツ」

 

 

もう、慣れた

 

あの日から声は止まない、両の手からは鉄錆の匂いがする。気を抜くと視界にあの男が映る。

何かに集中していれば症状は穏やかになるが、毎時間何かに集中し続けることは不可能だ。

だから…諦めた。

きっと今この瞬間も俺の心は擦り切れ続けている。

 

俺に出来ることはない。

せいぜい平静を心掛けて感情を抑える事くらいだ。

それでもいつかは限界が来る。そして生命活動に必要なことをしなくなって死ぬのだろう。

 

…せめてその時があの子の姿を見届けた後であることを祈る

だが、どうせ死ぬなら死に場所を選べるというのなら…

 

「海が…いいな。」

 

波の音、潮の香りと少しばかりの浮遊感…静かに逝きたい。

 

 

「隣、いいかい?」

 

「・・・・」

 

渋い声と共に隣に誰か来た。

人当たり良さそうなおっさんだが…まぁいい。

善人だろうと悪人だろうと構うものか通り魔だろうと構わない。

殺されたならそれはそれでいい、俺なんかが死ぬことで誰かの命が助かるなら安いものだ。

…場所を移す気力も起きないしな

 

「海が好きなのかい?」

話しかけてきた。

 

「…えぇ、まぁ」

お節介な善人か

 

「僕も好きなんだ。ここの海と人たちがね」

 

「そうですか」

 

「うん。この辺りは砂浜が多いだろう?」

「水が澄んでいて夏には他の地方からも人が集まってくる。学生も多く来てね。活気が出るしマリンスポーツなんかも盛んだ。」

 

「はぁ」

 

「僕はそういう人たちを見て話すのが好きでね。」

 

じゃあなんで俺と話してるんだよ(俺は正反対の人間だろ)

 

「そうなんですね」

 

「うん、だから君もやってみたらどうだい?」

 

「はっ?」

なんで俺がそんなこと

 

「海、好きなんだろう?」

 

「・・・・・」

 

「ここには色んなものがあるからね」

「考えるのは、それからでも良いんじゃないかな」

 

「…っ」

 

見透かされてる。

穏やかに俺を見つめて来るそいつは胸元から名刺を取り出して渡してきた。

 

ここ(Bar Routes)でマスターをしているんだ。君も話したいことがあったら、おいで」

 

そう言って帰っていった。

 

 

そいつが帰った後も俺はまだしばらく水面を見つめていた。

 

「はぁ、気が向いたらな」

 

そう吐き捨てて俺も帰路に就いた。

車を停めていた駐車場は意外と近いところにあったのが幸いだった。

 

家に着いて風呂に入る。

身体が凍えていたのかと思うほどシャワーは熱くて、まだ生きてるんだって実感が少しだけ感じられた。

 

「寝るか…」

 

もういい時間だ。

明日は足りていないモノを買いに行って保存食でも買いだめしとくか。

こんだけ部屋広いんだし車もあるし使わないと勿体ない。

最近の非常食や缶詰は凄い種類があるし、面白いものでもあったら買ってくるか。

 

…その後時間があればマリンスポーツだっけ。そういうところでも巡るかな。

 

それにしても…

 

「久々に人と話したな」

独り言が漏れる。今日はすぐ眠りにつけた。

 

 

 

 




カンダタの蜘蛛の糸って欲を掻かなければ切れずに浄土にいけるってだけで、自分から行かないと救われないよねって…


明日もう一話投稿してで序章終わらせます(`・ω・´)ゞ
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