フィジカルお化けおじさん、異世界へ行く 1alternative   作:タラバ554

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こちら、3のエピローグからがっつり地続きで書いてあります
ご了承ください


1 夜明け

「好きに生きるか……」

 

勘違いをしたまま吹っ切ったおじさん。

オラリオの朝日を浴びながら憑き物が落ちた様に心が晴れていく様な気がする。

ある意味何時も通りだと。また積み重ねればいい。

現状に嘆いても変わらないから自分を変えて、その上で周りを変えて行けば見える景色もまた変わってくるはずだ。

だからこそ、あまりウジウジとしている時間はない。

そうと決めたらやりたい事、やるべき事の候補が色々と湧いてくる。

 

「おぉ……めっちゃやりたい事あるな。自分の基盤作りとオラリオでの基盤作りだな。よっし、やるぞー!」

 

朝日に吠えながらおじさんは日本へと飛んだ。

 

 

 

その頃のヘスティアファミリア。

 

「見つかりませんね……」

「うん……あっ」

「神様、どうしました?」

「おじさんの反応が消えた」

「えっ」

「それって……」

 

全員が沈黙し悪い想像をする中、ヘスティアが否定の声を上げる。

 

「ちっ、違うよ!? 恩恵が無くなったんじゃなくて……コレ多分おじさんが帰った時と同じだ。生きてるけどこっちに居なくなったんだと思う」

「「「は~~」」」

「しかし何故おじ様はホームに戻らなかったんでしょう?」

「案外迷子だったりしてな」

「そんな訳ないじゃないですか」

「そうだよヴェルフ、いくらおじさんでも迷子は無いよ」

「だよなぁ」

(※人生迷子中)

 

 

 

日本に戻って来たおじさんは両親を呼び出して2年は遊ぶと宣言した。

今まで何事にも無気力でぼーっとする事が多かった一人息子が遊びとは言え態々宣言をし……顔つきが少し変わって見えた事に父は喜び、母は呆れながらも勉強はしろと言う。

そんな二人に笑顔で返事をすれば二人共笑顔で返してくれる。それが嬉しくて、その勢いのまま自分の正体を吐露した。

3歳を超えた辺りからの記憶は全部残っている事。その頃には自意識がしっかりと有った事。

『自分』の前世を知っている事。

その記憶と経験を引き継いでいる事。

 

最初こそ疑いの眼差しだったが目の前で【テレポート】【トラベラー】といった科学では再現不可能な魔法を見せると納得した。

 

「はー、お前昔からみょーに達観してたのはそういう事か」

「一時期天才かもって騒いだわよねぇ」

「……あの騒動って俺からしてみたら黒歴史に近いんだけど」

「そんな事を俺達に言われてもなぁ」

「生んだ側は普通の子って思ってるし」

「そっすね……」

 

両親共に俺の特異性を理解してくれたが、どうやらおじさんの態度からそういう奴とどこかで認識してたらしい。

実は海外を遠出感覚で出歩てると言った時は驚かれたが、おじさんの部屋のコレクションを知ってた母は納得してた。

 

「だってあんたの部屋に飾ってる花、幾つか日本に自生してない奴なのよ? 花屋で買ってくるってタイプじゃないからどっから持ってきてるか気になってたけど……まさか摘んできてるとはね」

 

そんな話をしてたら親父が何か思いついたらしくカメラを持ってきた。

……ちょっと待て、これ俺が年とってから見た事あるぞ……クッソ高い奴じゃん! レンズが縦二つの奴!

 

「これは父さんが若い頃に趣味にしようと思って買ったカメラなんだがなぁ……買ったは良いがあんまり使う機会が無くてな!

 お前にやるよ。折角なら海外の風景撮ってきてくれ」

 

そう言ってホイと二眼レフカメラを渡される。

未来での価値を知ってるとおっかなびっくりだが……まぁ思い出の品だから受け取るか。

 

「あー、そうね。それなら適当に写真撮ったらフィルム渡すわ。どっかリクエストあれば撮って来るけど?」

「おー、そうだな。今2月だろ? って事はフィリピンでカーニバルやってるんじゃないか?」

「時期的にはそうだけど時差で向こうは夜中でしょ? 夜は流石に危ないんじゃない?」

「あ、そーいうのは平気平気。拳銃処か手榴弾とか爆弾でも死なないし。なんなら俺も銃持ってるよ。ホラ」

 

そう言ってトラベラーに突っ込んでおいた拳銃や猟銃、大型銃にBC兵器までゴロゴロと出せば場が凍り付く。

やっべとは思ったのでそそくさと仕舞う。

 

「お前どっからそれ……」

「いや、昔の『俺』がちゃんと買った奴だから。それに製造年数で言えば未来だから大丈夫(?)」

 

流石に胡乱な眼をしている両親と対面し続けるのは居心地が悪い為、さっそくテレポートでこの場から離脱する事にした。

 

「んじゃぁ、ちょっとさっそくフィリピン行ってくるわ。夜中ならむしろカーニバルやってるだろうし写真撮って来るよ」

「あっ、おい!」

「なーに、拳銃に撃たれても相手がケガするだけだから、大丈夫大丈夫! んじゃ行ってきまーす」

 

残った両親は一息ついてからから息子の秘密に対して感想を言う。

 

「何て言うか」

「そうねぇ」

「「無茶苦茶だな(だわ)」」

「「若い頃のお前(貴方)そっくり」」

「「……」」

「お前だろ?」

「貴方でしょ」

「お前の所のじーさんそっくりじゃん! 戦争で特攻してた!」

「それ言うなら貴方の所のおじいさんだってそうじゃな! 神風部隊で生き残ってる時点でお察しよ!」

 

この後何やかんやありましたが夫婦仲は良い様です。

後、リオのカーニバルはヴィジュアルもそうだけど、それ以上にリズムが凄かったです。

親父は綺麗なサンバ踊ってるねーちゃんの写真にニッコニコしてかーちゃんに殴られてた。




オラリオでスッキリしたおじさん(?)

地球と異世界を行き来するおじさんは何を成すのか

……いやコイツ何も考えて無いとやらかしオンリーでは?
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