はたして無事にクリアできるのか。
アンジュの店
「リオカちゃん、これが頼まれてた装備だよ。いやぁー我ながら惚れ惚れしちゃう出来の良さだわ!」
「おおぉぉぉぉおぉぉ!!防御のステータスが結構上がったよ!攻撃も前よりかなり上がった!」
「そりゃぁ初期装備に比べりゃあな。とはいえ序盤素材からこれだけ出来のいい装備品作れるのは、流石アンジュさんって所かな。今度お礼しますんで。」
「いいのいいの!安くしてるとはいえお金は貰ってるんだし、笑顔が見られただけで十分だわ!何より新規利用者を取り込めるのは生産職としても好都合だしね?」
「あぁ、そういう事っすか。」
「よぉーし!早速ダンジョン行こう!スキルの試し打ちと新装備の試し斬りも兼ねてさ!」
「おい待てって!俺は魔道士だから足遅いんだってば!おーい!」
挑戦者の洞窟
「おし、着いたな。ここは挑戦者の洞窟ってダンジョンらしい。事前調べの情報によると最奥には挑戦者のアーティファクトってのがあるらしい。それと道中にも戦利品クレート、いわゆる宝箱があるらしい。」
「宝箱!お宝だぁ!」
「戦利品クレートには主にレア素材や高品質防具が入ってるらしい。まぁこの挑戦者の洞窟は最序盤ダンジョンだから大したもんは入ってないと思うけどな。」
「なるほど、戦利品クレートで装備を整えるのもありなのか。」
「そんで最奥のボスを倒してゲットしたアーティファクトはレア素材としても使えるし、各エリアの商業スペースにあるガチャを回すのにも使える。」
「ガチャ!ロマンだぁ!アーティファクトっていくつ集められるの?」
「一度の攻略で一人一つだ。複数集めたいなら周回必須だな。このゲームならクリアしたプレイヤーから横取りってのも場所によっては出来なくは無いらしいけどな。」
「うわぁ…狡いことする人もいるんだねぇ…。」
「まぁ安心しな。このダンジョンの入口は
「へぇ〜めっちゃ優しいじゃん運営さん!」
「まぁ最初だけだろうけどなぁ。」
話をしていると洞窟の奥から何かが聞こえてきた。
「今何か聞こえなかった?」
「モンスターかもしれないな。気をつけろよ。」
「おっけー!この時のために今朝から練習してたからね!」
「来るぞ!」
洞窟からは5mはありそうな大蛇が現れた。
「アイスボール!」
フレッドは氷魔法を放った。
大蛇は氷のせいで地面にくっついて動けないようだ。
「よし!今だ!」
「いっくよぉ!ジャンプ切り!」
大蛇の首を切った。
大蛇は消滅した。
「よし!まずは一勝だな!」
「やったー!あ、見て!大蛇の鱗だって!」
「素材アイテムだな。あとでアンジュさんに届けような。」
「うん!」
その後、コウモリやヘビのモンスターを倒しながら進んでいくと、戦利品クレートを発見した。
「あ、あれ!アーティファクトじゃない!?」
「いや、ありゃ戦利品クレートだな。」
「なんだぁ、しょんぼりぃ…。」
「お前たまにあざとい時あるよな…自覚ないんだろうけどさ。まぁ戦利品クレートにもいい物入ってるだろ。」
戦利品クレートを開けた。
中には強化の指輪が入っていた。
「強化の指輪だって!なんだろうこれ?」
「えーっと、発動すると一撃だけ威力が二倍になる。再使用には三十秒のクールタイムが必要と。最序盤のアクセサリーなのに結構強いんじゃないか?物理攻撃系だからお前が使って良いんじゃないか?」
「ほんと!やったー!見て!オシャレじゃない?」
「ん?あぁ。そうだな。」
「反応薄!なんで!?」
「個性出すんだろ?効果もデザインも在り来りじゃないか?」
「た、確かに!捨てようかな…。」
「バカやめろ!勿体ないだろ!普通に強いし要らなくなっても売るとか譲るとかしろよ!」
「冗談だって、じ ょ う だ ん!」
「はぁ、まぁいいか。とりあえず先進もう。」
その後もいくつか戦利品クレートを見つけるが、レア素材やジョブ的に装備できない武器や防具だったので、収穫としては薄かった。
モンスターを倒しながら進んでいくと、ようやくボス部屋らしき場所が見えてきた。
「ついに来たか、ボス部屋の扉だ。この先にボスが待ち構えてる。」
「すっごく緊張してきた!勝てるかな!?」
「お前は相変わらず元気そうだな。そんだけ元気いっぱいならまぁ行けるっしょ!扉開けるぜ!」
ボス部屋の扉が開かれ、リオカとフレッドは中へ進んだ。
二人が部屋の中に入ると扉が勝手に閉まった。
外に出るためにはボスを倒すか全滅するかの二択だ。
「いよいよボスのお出ましだ。さぁてどんな奴が出てくるかなぁ?」
「う、うわぁぁ!めちゃくちゃデッカイ蛇だぁ!」
挑戦者の洞窟 ボスモンスター
猛毒の大蛇
ジャイアントコブラ
「あの見た目、コブラだよな?って事はまさか毒持ちなのか!?解毒薬持ってきてねぇぞ!」
「解毒できないとどうなるの?」
「知らんのか?毒でやられる。」
「ヤバいじゃん!僕も解毒薬なんて持ってきて…あぁぁ!そういえば戦利品クレートで二個だけ出てたよ!」
「おお!初心者救済アイテム!ナイス運営!」
ジャイアントコブラが威嚇をした後、突進攻撃を仕掛けてきた。
「のわぁぁぁ!あっぶねぇ!リオカは大丈夫か!?」
「こっちもOK!それより上見て!」
「上?」
「そう!あの天井の鍾乳石揺れてない?きっとあれを落として攻撃するんだよ!」
「おお!それ有り得るかも!試してみるか!ファイアボール!」
「よし、僕も!ウィンドカッター!」
フレッドは火炎弾を放ち、リオカも剣から風の斬撃を繰り出した。
狙い通り大きな鍾乳石が落下してジャイアントコブラの頭に直撃した。
かなりダメージを与えられたうえに動きがフラついている。
今が攻撃チャンスだ。
「よし!畳み掛けるぞリオカ!くらえ、サンダーショット!」
「ダブルスラッシュ!もう一回ダブルスラッシュ!」
ジャイアントコブラが倒れ込んだ。
「フレッド!あれ試すなら今じゃない?」
「そうだな!よし、構えろ!」
リオカが剣を頭上に構えた。
フレッドはそこに火炎弾を放った。
「ファイアボール!」
「属性付与!火炎落下突き!」
炎を纏った剣がジャイアントコブラの頭に突き刺さった。
最後の一撃でボスのHPを削りきった。
「やったー倒したよ!」
「ギミックに気付いたってのもあるが、案外楽勝だったな!」
「レベルも一気に上がったし、大蛇の鱗もいっぱい手に入ったよ!あれ?ラストアタックボーナス?」
「そういえばトドメを指したプレイヤーにはラストアタックボーナスってのが入るらしいぜ?」
「へぇ〜そうなんだぁ。えーっとラストアタックボーナスはっと。ポイズンスラッシュだって!切った相手に毒を与える攻撃だってさ!」
「うお、厄介そうな能力だな。お前とPvPやる時は毒対策必須ってことだもんな。」
「よし、帰ろうか!」
「そうだな!」
ボス撃破後に出現するワープゾーンに入ることで、挑戦者の洞窟の入口まで一瞬で帰って来れた。
「二人なら案外楽だったね!」
「まぁまだギルドシステムが未実装だしパーティ結成が必要なダンジョンは少ないんだろ。ん、誰か気だぞ?」
「あ、もしかしてお二人はこれからダンジョン攻略ですか?」
「いや、今終わった所だが、あんた誰だ?」
「あ、ごめんなさい!自己紹介が遅れちゃった!私ミーナです!今からそのダンジョンを攻略しようかと思って!」
「ここ一応複数人向けのダンジョンっすけど大丈夫なんですか?」
「大丈夫大丈夫いけるいける!私こう見えて強さには自信あるんですよ!」
「へぇ〜強そうだなぁ〜。ソロ攻略頑張ってください!僕たちも応援してます!」
「ありがとぉ〜!私も頑張るね!」
「行っちゃった。優しそうな人だったね!」
「まぁさっきの人はそうだったけど、初対面のプレイヤーは疑った方が良いぜ?たまに初心者狩りプレイヤーとかもいるからな。」
「げ、今度から気をつけよ。」
「さあ、何はともあれダンジョンクリアだ!使い道ない戦利品は売ったり交換したりするとして、アーティファクトでガチャ回そうぜ!」
「イイネ!行こう行こう!」
始まりの街の商店街
「よし、まずは俺の番だな。何か良いの来い!」
ガチャが起動し光る玉が出てきた。
光る玉が弾けて中からアイテムが出てきた。
「よっしゃ!MP消費軽減の指輪!悪くないぞこれは!」
「じゃあ次は僕の番だね!」
リオカがガチャを回すと、虹色に光る玉が出てきた。
虹色に光る玉が弾けて中からレアアイテムが出てきた。
「奇跡の翼だって!装備アイテムだからつけてみるね!」
翼系アイテムを装備すると、しばらくの間空を飛ぶことができるようになる。
また、奇跡の翼には魔法攻撃反射の効果と移動速度1.5倍の追加効果もある。
「だって!これ凄くない!?」
「マジかよ絶対大当たりじゃん!いいなぁ、これがビギナーズラックって奴か?羨ましいなマジで!」
「これって移動でも戦闘でも役立つよね!いい物手に入れちゃったなぁ!」
「くっそぉ悔しいからもっかい回すぞ!ダンジョン巡りだ!」
「良いね!ガンガン攻略してジャンジャンレベル上げよう!」
その後も何回もダンジョンを攻略し、アーティファクトを集め続けた二人。
リオカは最後にもう一回だけレアアイテムを引き当てたが、フレッドはあまりレアなアイテムは手に入らなかった。
「炎の指輪に氷の指輪、それと雷の指輪も出たな。まぁ俺が普段使ってる魔法が2割強化されるから悪くないかもな。」
「見て見て!最後にエンジェルリングっていうのが出たよ!飛行時間の延長と死亡時一回だけ蘇生だってさ!強くない!?」
「はぁぁぁ……お前の引き運が羨ましいよ。」
「まあまあ今後は大したもの出ないでしょ。それで、この後はどうする?今日はそろそろやめとく?それともあと一回ぐらいダンジョン潜ってみる?」
「うーん、どうしようか…」
ピコッ
「運営からお知らせだ。えっとなになに?一週間後に第一回公式イベント開催!内容はバトルロイヤル形式のPvPバトルだってさ!そんで来月には新マップ追加とギルドシステム実装!」
「おおぉぉぉぉ!!めっちゃ盛り上がってるじゃん!一週間後のPvPイベントとか凄い楽しそう!一緒にやろうよ!」
「今回のPvPはソロプレイヤー限定だからチーミング無しだってさ。どうする?」
「全然OK!お互い頑張って生き残ってラスト二人で戦おうよ!」
「そう上手くは行かないと思うけどなぁ。ま、やるならやるで精々頑張ろうぜ!」
「うん!」
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いやぁ来週のPvP楽しみだなぁ!
レベル上げとスキル習得とアイテム集めと、やる事多いなぁ!
マジで楽しい!
誘ってくれたハルオミには感謝しないと!
本編で語られない設定について語るコーナー
フレッドことハルオミは同じ名前で別のVRMMOをプレイしていた経験がある。
現在プレイしているのがドラゴンレジェンズRPGで、以前遊んでいたのはブレイブストーリーRPG(BSRPG)というゲーム。
アンジュとはそこで出会った。
当時の二人はそれなりに名の知れた中規模ギルドの剣士と錬金術師だった。
ちなみにBSRPGは現在サ終している。