「で、みはり…真尋死んだけど?」
「もう……おしまいだぁ……」
「ほ、ほら!げ、元気出して〜」
みはり…その慰めは効かないと思うが。むしろ酷くなると思うが。
「じゃあどうすりゃいいんだよ〜」
「どうもこうも…他のことしなよ。ゲーム以外で」
「逃げ道潰されたぁ⁉︎」
言わなきゃ多分ゲームするし、それじゃあ前と変わらな…ちょっとは変わってるけども。
…私にも関係はある。
「女性の快感は男性の100倍」…聞いたことはあった。快感を得る方法も、まあ…知ってる。
それを今知るというのは、5歳の幼児が快感を知るようなもので。
知ったらやばい。主に脳が。
「はーい、お腹出してー…」
「はーい」
「…歩夢…まさかみはりとそういうプレイを…」
「「健康診断だよ⁉︎」」
『一応治験だから』ということで、私と真尋は健康診断を毎日することになった。安定してきたら頻度は減らすらしい。
まあ…少しは恥じらいもあるわけで、多分ちょっと強張った顔になっちゃってると思う。
聴診器が触れるたびに冷たさが伝わってきて…ちょっとくすぐったい。
「っ…んっ……」
「…(ふゆにぃ…漏れる声が…うん…それに、胸もあるし…なんなら私より…)…はい、終わったよー…次おにいちゃんね〜」
「…これ、ほんとに毎日やんの?」
「一応だけどね、言ったでしょ?」
「うー…」
真尋の嫌がる気持ちも分からないわけじゃないよ?でも、一応治験を受けることを決めたの私だし…自分で言ったことだしやらないとね。
「はーい、じゃあ後ろ向いてー…っ‼︎」
「みはり?真尋になに…か……」
…嘘でしょ真尋…女の子として、いや人としてダメな匂いがしてるんだけど?
「ん?なんだ〜?」
「おにいちゃん…洗ってない犬の匂いがする…」
「……真尋…お風呂……最後にいつ入った?」
「え……えっとぉ…………5日前?」
「ほら真尋、座って〜」
真尋をお風呂用の椅子に座らせ、髪にヘアブラシをかけていく。昨日みはりに髪の洗い方聞いといてよかったよ。
「濡らす前に、まずはヘアブラシで汚れを落とす。その後、ぬるま湯で素洗い」
「……」
真尋に言い聞かせながら、口に出しながら思い出す。真尋は自分でも悪いと思ったのか、大人しくしてる。
「その後、シャンプーをしっかり泡立てて、頭皮を揉むように…」ワシャワシャ
「んう…」
真尋はくすぐったそうだ。まあ、まともに洗ったの久しぶりみたいだし、仕方ないと言えば仕方ないかな?
「あ、この後五分くらいすすぐからね〜」
「五分⁉︎」
「そ。女の子は大変なんだよ?」
「お前も元々男だろ…ソレナノニコノムネハ…」ボソッ
「どしたの?」
「……いや、なんでもない」
「な……なんだよ!これ〜!」
「かーわーいーいー♡妹で着せ替え遊びするの夢だったの!」
「まさかその為に作ったりしてないよね?」
真尋はみはりセレクトのかわいい服を着せられて、これからの悲しい運命が見てとれるよ。
…完っっっっ全にみはりの趣味全開だね。
……私もいつか着せられたりはしない…よね?
「歩夢ちゃんもかわいいー♡」
「誰が歩夢ちゃんだ…」
そう、この服は仕方なく…不可抗力だから……
…真尋のよりはマシなのを選んだと思いたい。
【歩夢は事前に「あんまりかわいすぎるのはちょっと…」と伝えたため、みはりセレクトの「多少かわいい」に落ち着いた……歩夢としては十分恥ずかしいが…余談だが、今の歩夢はオーバーサイズの黒パーカーにショートパンツである。(作者の趣味)】
…まあでも、楽だしいつもこういうのにしよっかな……スカートはまだ抵抗感あるし…
「あ、今日からお兄ちゃんの着替えはわたしが用意するから」
「はぁ⁉︎」
「真尋はほっといたら同じ服ばっか着るからね…」
「ぐぬぬ…」
「あ。私は自分で用意するからな」
「…うん」
「なんだその解せぬって顔は」
…あ、もうこんな時間
「みはり、買い出し行ってくる」
「え⁉︎…あぁ、うん、ありがとう」
「メニューのご予定は?」
「えっと…焼き鮭と……」
…おりょうりたのちい…
…っと、危なかった…慣れない身体とストレスで心まで幼児化しかけた…
やはりこの身体…無駄に気を遣われる…
そりゃまあ見た目は中学生、ワンチャン小学生にも…いやないか。それでも夕ご飯の買い出しに来てたら「えらい!」ってなるよね…
…考えながらも手は休めない。こちらは居候の身。流石に仕事をしなければなるまい。
しかし…
「…手足が短い…」
なんとまあ、前は真尋と同じくらいだったはずの背丈が、今では真尋より低いのだ。
まあ3センチ程の差で、気にするほどでもなく。
…それに、胸に無駄な脂肪があるんだが?
重いし、たびたび邪魔になるし…女になりたいとは言ったけど、胸が欲しいとは言ってない。
「力も落ちてるな…」
買い物袋を持つのもキツくなった。
いつもの感覚で持とうとしても引きずってしまい、
だいぶ力を込めなければならなかった。
「…不便だ」
だが、慣れていくしかあるまい。
自らサンプルになると啖呵を切ったのだ、ここで折れたらただの甲斐性なし。
幸い真尋と違って趣味に影響が出るわけでもない。心の支えがあると言うのは素晴らしいことだとしみじみ思った。
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真尋side
「真尋ー、みはりー、ご飯できたぞー」
「ほーい」
歩夢の声で、ゲームを一旦止め、返事をして階段を降りていく。
「歩夢…料理できたんだな…」
「微妙に失礼!」
みはりの一言を流しつつ、従兄弟の意外な特技に驚く。
…そういや家事とか全部できるって言ってたっけ。
「っ!ウマイ!」
「美味しい!」
「それは良かった」
かなりの美味しさに思わず声を漏らしたオレたちに歩夢はお礼を言う。エプロンを外しつつちょっと屈み込んで……って、
「…歩夢……やっぱり、でかいな…」
「おい」
歩夢からジトっとした視線と遠慮のない言葉が飛んできたけど…見えちゃったんだよ。その角度からだとさ……その…
「……確かに…」
「みはり…」
歩夢は呆れたようにこちらを見る。
み、見るな!そんな目でオレたちを見るなぁ!
「「ごちそうさまでした」」
「お粗末さまでした」
普通に全部美味かった。
「後片付けまでごめんね?」
「いいのいいの。私もこれくらいはしないと」
着々と後片付けを進めるその後ろ姿はまさしく
新妻……いやまじでそう見える。
「そういえば、2人ってだいたい何時くらいに起きてたの?」
「…わたしは結構早いけど、お兄ちゃんは…」
「えと……あはは…」
みはりから向けられる視線に少し申し訳なさを感じる。
「ちゃんと早起きしなきゃダメだからね?」
早起き…早起きかぁ……オレには程遠いものだ。
やっぱり昼夜逆転に慣れきっちゃったし、簡単には変えれないんだけどなー…
「なあ歩夢〜?起こしてくれたりとかは…」
「うん、いいよ〜」
「いいの⁉︎」
「だいぶ早く起こすけどね〜?」
「…お、お手柔らかに…」
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「…甘やかしすぎは良くないと思うけど?」
「いいじゃない、少しくらい」
…と、みはりに言われたものの、私としてはまだ足りないくらいだと思うんだけどな……。
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ありがとうございました。
作者の私情も含めて不定期でアンケートを実施するつもりです。
解答は自由です。
歩夢ちゃんと一対一で絡むなら、緒山家以外で誰との絡みが見たいですか?
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穂月もみじ
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穂月かえで
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桜花あさひ
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室崎みよ
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天川なゆた
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吾妻ちとせ
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桜田ゆうと
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千川みなと