「これはこれは、ようこそおいで下さいました閣下。社員を代表して、深く感謝を申し上げます。」
「ふん……。これも私の仕事だ、貴様らとの繋がりを密にせねばな。」
ここは、月面都市フォン・ブラウンに根差すアナハイム・エレクトロニクス本社。社長室の中には、アナハイムの社長と向き合ってソファーに腰掛ける、桃色の髪を靡かせたスーツ姿の女性が居た。
彼女の名は、カトレア・ペンタス。小惑星イサベルのネオ・ジオンを率いる指導者である。両者がこうして対面で会う事は、今回で2回目だった。
「貴様らの力もあり、我がキュベレイは完成した。礼を言うぞ。」
私は腕を組みながら、僅かに目を細めてアナハイムの社長を見つめる。私の感謝の言葉に対して、恰幅の良い社長は満面の笑みを浮かべながら、仰々しく言葉を返してくる。
「いえいえ、とんでもないっ。閣下の助けになるのでしたら、この程度の事など朝飯前で御座いますから。」
この言葉を受けて、私もフッ…と笑みを浮かべるのみに留め、小さく頷いていく。調子の良い事を言っているが、この男は我々との繋がりも保ちつつ、連邦軍にも多大な支援を施しているのだ。正に企業利益を優先する思考、狡賢いやり方だと感じていくが、その強かさは個人的に嫌いではなく、寧ろ参考にしたい程だった。
愛機であるヤークト・キュベレイは、ベースとなったオリジナルのキュベレイを継承しながら進化を果たした機体である為、大部分はイサベル内のモビルスーツ建造工廠で製造する事は出来ていた。然し、ゼータ・プラスの主兵装であるビーム・スマートガンの流用や、サイコフレームの導入と調整等、アナハイムの知恵と技術を借りた事でより完成度が増した事は事実であり、資金面の支援についても大いに助けになっているのである。
何故こんなにも我々に肩入れをするのか、その理由を問う事はしない。イサベルのネオ・ジオンは大いなる目的の為に軍備増強が必要であり、アナハイムにその分の見返りを支払う事で、武器や弾薬、モビルスーツなどの軍需品を流してもらっているのだ。今はこの関係性が保てるのであれば、それ以上余計な詮索はする必要がない。私はそう判断しながら、ソファーから立ち上がっていく。
「おや、閣下。もう行かれるので?」
「あぁ、次の作戦があるからな。今後もよろしく頼むぞ。」
私の言葉を受けて、アナハイムの社長は深々と頭を下げながら私を見送った。それをチラリと横目で眺めつつ、ヒールを鳴らして社長室を後にしていく。次の作戦の為に、イサベルへと戻らなければと思いながら、その姿はエレベーターの中へと消えていった。
※
遥か彼方から、ビームの閃光が無数に放たれ、其れは薙ぎ払うように海賊達のモビルスーツを次々に喰らっていった。
「ッ───!?、これって……。」
私は呆気に取られながら、ガンダムのコックピット内でその光景をただ眺めていく。ビームの威力、そして軌跡の長さから、これは艦砲によるビーム攻撃だとすぐに分かった。このマゼンタ色のビームは、連邦軍のビームの証。識別信号を確認すると、これは馴染み深いルナツーからの警戒パトロール艦隊の識別だ。そして、呆気に取られているのは、海賊達も同じのようであった。
正に一瞬の出来事……海賊達に回避行動を取る余裕は無く、初撃の奇襲だけで5機のモビルスーツが爆散した。迎撃しようと此方へのロックを外し、攻撃が来た方向へと皆機体を向けていくものの、次の艦砲射撃は海賊達のモビルスーツには向けられず、別方向に放たれた。その軌跡の先には、海賊達の母艦がある。緊急回避を試みようとしていたようだが、安易と逃す程連邦軍は甘くはない。数多のビーム砲が降り注ぎ、艦の側面や主砲に当たっていくと、最後はメインエンジンに直撃して母艦が内側から爆発していった。爆発の衝撃波が、ある程度距離のあるこの場所にまで及び、機体が僅かに軋むのが分かる。
さぁ、残りの5機は私が始末しようか。
「余所見なんて…ッ!」
運が良いのかどうなのか、全機連邦軍の増援に意識を向けている。ガラ空きとなった背に向けて、私は思考を飛ばしてファンネル達を一斉に差し向けていく。
「行け、フィン・ファンネルッ。」
6基のフィン・ファンネルが次々と海賊達のモビルスーツに襲い掛かり、ビーム攻撃が四方八方から撃ち込まれていった。直ぐに反応して回避する機体も居れば、反応が遅れて頭部やコックピットに直撃し、爆散していく機体も居る。自分で手を下している筈なのだが、自分では直接的に手にかけている実感が無い所に、私はサイコミュ兵器の空恐ろしさを感じてしまう。オールレンジ攻撃を掻い潜り、隊長機と思われるギラ・ドーガが、此方へ肉薄しようと一直線に突っ込んで来た。
『この、化け物め…ッ‼︎』
ノイズ混じりではあるものの、敵のパイロットの吐き捨てた言葉が通信を介して響いてくる。この私が、化け物?と、思わず首を傾げてしまいたくなるが、向こうからすればファンネルが如何に脅威であるかの現れであろう。なら、化け物らしく引導を渡してやるまでだ。
「墜ちろッ‼︎」
ハイパー・ビーム・ライフルのトリガーを引き、高出力のビームが放たれると、ギラ・ドーガの右腕に直撃して小さな爆発が生じた。突貫してきた敵の勢いは、此方の攻撃を受けた事で殺されてしまい、体勢を崩して無防備な姿を一瞬晒している。その一瞬こそが、正に命取りとなるのだ。
ライフルの攻撃が本命ではなく、真の狙いは確実に敵にトドメを刺す事。今度は此方がスラスターを全開にして一気に距離を詰めていき、左腕をファンネル・ラックへと伸ばしてビーム・サーベルを引き抜くと、勢いそのままにギラ・ドーガのコックピットへとサーベルを突き刺した。
ビームが機体の装甲を溶解させていき、バチッ、バチッ、と火花が飛び散りながら、一瞬だけ聞こえた敵のパイロットの断末魔は、瞬く間にビームの中に溶けていってしまう。そして、ギラ・ドーガの胴体を蹴り飛ばしながらサーベルを引き抜くと、程なくして最後の1機も目の前で爆散していった。
「はぁっ……はぁっ…、ほんっと…勘弁してよね…ッ。」
ヘルメットのバイザーを上げ、滴る汗を指で拭っていきながら、殺した海賊達へと言葉を吐き捨てていく。全く、グラナダ工場を直接狙って襲撃して来るなんて、普通の神経とは思えない。これが普段使っているジムIIIだったなら、私が殺されていたかもしれなかっただけに、ガンダムの性能に今回も助けられたと感じていく。
『聞こえるか、少尉。生きてるか?』
「ッ──!は、はい、無事です!」
突如としてヘルメット内のスピーカーから響いてきた聞き馴染みのある声に、私は直ぐに反応を示して答えていく。この通信相手は、私が所属する警戒パトロール艦隊のモビルスーツ隊を指揮する隊長…私の上司の声だ。余りにもここ数週間で目まぐるしく事態が変わっており、このハキハキとした声も随分と懐かしいような印象さえ受けてしまう。
『それなら良かった、周囲の索敵と警戒は我々が引き受ける。お前は工場に戻れ。』
「はっ…、了解です。」
短いやり取りで通信は終わったが、私は励まされたように感じ、活力が戻ってくるのを体感していく。人の言葉というものは、何とも不思議な力を持っているものだ。隊長の言葉が終わったと同時に、私の眼前にはクラップ級が数隻現れ、続々とジムIIIやジェガンが発進してはこの宙域の警戒活動を開始したのが見える。これでようやく戦闘が終わったのだと、肩の荷が降りたように息を吐いた。
私はこの場を警戒パトロール艦隊へと引き継ぎ、ガンダムと共にグラナダ工場の格納庫へと帰還していく。
「まずは…シャワー浴びたいな。」
※
グラナダ工場襲撃事件から、早2週間が経過した。その間、連邦軍が常に警戒活動を続けているおかげか、海賊達からの攻撃は無く、その姿も現れなくなった。だが、ガンダムが存在している限り、隙を見て襲撃される事は想定しなければいけない。
新型ガンダムのテストパイロットであるシーナ・ランチェスターは、上司であるウォルド・シャウラと共に、ある場所に訪れていた。此処は、連邦軍の宇宙拠点の一つであるルナツー。その中の司令官室に、揃って出頭して話を受けている。
「シーナ・ランチェスター少尉、ウォルド・シャウラ技術顧問。君達と技術チームには、ある任務に就いてもらう。」
司令官の話を受けて、つい2人揃って顔を見合わせてしまう。このタイミングで私達に任務と来れば、ガンダムに絡んだ一連の襲撃事件についての任務ではないかと、容易に想像がつく。だが、ルナツーの司令官が続けて発した言葉に、私達は目を見開いて驚いてしまった。
「参謀本部からの情報によれば、ネオ・ジオン残党が大規模攻勢を仕掛けてくる可能性がある。一連の海賊組織による襲撃は、作戦を遂行する為の目眩しだったようだ。そこで、君達ガンダムチームにはロンド・ベルの部隊に帯同してもらい、実戦でテストを実施しながら、ネオ・ジオン残党の作戦を阻止、殲滅を行ってもらう。」
「……私は大丈夫です、が…。」
まさかネオ・ジオンが絡んでいるとは思っておらず、驚きはしたものの、私は軍人なので直ぐに事態を理解して受け入れていく。敬礼をしながらも、民間人の立場である上司のウォルド・シャウラへと視線を向けてみる。アナハイム職員が連邦軍の作戦行動に常駐するなど、私自身は聞いた事が無いからだ。それに、身の安全が保障出来ない状況に身を投じる事に、彼は納得するのか心配になる気持ちもある。
だが、彼の返事は単純明快だった。
「了解しました、私もチームもご一緒させて頂きます。まだまだガンダムは調整作業の真っ只中ですからね。」
答えはYES。何の躊躇いもなく、彼はルナツー司令から告げられた突然の命令にも、穏やかな表情で即答していた。寧ろ私が動揺してしまったくらいだ。
「さて、2人の意思も確認出来た所で……これが作戦命令書だ。君達が乗艦する事になる艦と、出港日が記載されている。所定の日時までにガンダムと物資の搬入を済ませてくれたまえ。」
私と彼は揃って司令から命令書を受け取り、敬礼をした後に司令官室を後にした。目の前でいきなり読む程無礼でもなければ、速読出来る程命令書の中身が薄い訳でもない。これは自室でしっかりと目を通さなければならない重要なものだ。
2人揃って廊下を歩いている最中、思わず私の方から彼へと疑問を投げかけていく。
「…シャウラさん、何で引き受けたの?民間人なんだから、別に拒否したって構わないのに…。」
これは彼の意思を疑問視してしまう行為だが、私にはどうしても確かめておきたかった。危険を承知でこの作戦を引き受けた真意を。
「…私達は技術屋だ。未完成なモビルスーツを君に託す訳にはいかないのだよ、少尉。それに……、君に死なれたら寝覚めが悪いからね。」
彼は何かを言おうとして、然し言葉を飲み込みながらも、少し間を空けながら答えてくれた言葉を受け止めていく。私からすれば、彼は父親と言ってもおかしくない年齢なだけに、娘のような年頃の私を気遣っての発言だろうと感じる。だが、彼の眼差しから感じるのは、それ以上に何か固い決意のようなものもあるように見えてならない。それが何なのか、私には察する事は出来ないが。
だが、これで私の疑問はある程度は晴れた。私は私のやるべき事をやるだけだと、気持ちを切り替えていく。
「…私が必ず皆を守るから。」
「ふふ、期待しているよ少尉。我々も全力で君をサポートしていくさ。」
私達は最後に笑い合いながら、グラナダへ帰る為の輸送機へと搭乗しにスペースドックに向かった。
※
ラー・ネイジュ。
ロンド・ベルの艦隊を指揮する、ブライト・ノア大佐が乗艦するラー・カイラム級機動戦艦の姉妹艦であり、ラー・カイラム級の中では先日処女航海を終えたばかりの最新鋭戦艦だ。その艦は現在、ルナツーのスペースドックに停泊中であり、シーナ・ランチェスター始め、アナハイムのガンダムチームが皆世話になる艦でもある。
命令書の通りに出航日前に、ガンダムと補給資材を艦に搬入を終えると、私は艦長室へと出向いていた。
「シーナ・ランチェスター、入ります。」
艦長室のドアをノックし、ボタンを押して扉を開き、中へと入室していく。ラー・ネイジュの艦長は書類を読んでいたようで、私が入って来ると書類を机の上に置き、視線を此方へと向けてくれた。艦長が口を開くまで、私は敬礼をしながらジッと見据えていく。
「ご苦労、少尉。楽にしたまえ。」
艦長の言葉を受けて私は敬礼を解き、足を揃えて直立になりながら机の前で佇んでいく。艦長も帽子を脱いで机の上に置くと、ウォルド・シャウラと同じくらいの年齢だと思えるような見た目と、顔に刻まれた皺、色素が薄くなってきて白ずんだ金髪をオールバックで固めている髪が露わとなり、つい観察するように眺めてしまう。表情は柔らかいものの、その眼差しには年齢を感じさせないような強い意思、或いは威圧感のような凄みを感じ、自然と私の気も引き締まっていく。
「私の名はレイ・アンダーソン。このラー・ネイジュの艦長を務めている。君の力には期待しているよ、少尉。」
「はっ…、全力を尽くして任務を全うしますっ。」
口調は柔らかく、微笑みを浮かべながら告げられても、やはり背筋が勝手に伸びるような凄みが艦長から感じられる。艦長に選ばれるという事は即ち、私には想像もつかない実績や戦績を積んで来たのだろうと容易に理解出来る。私の言葉も、自然と力が入ってしまった。
そんな私の様子を見てクスッと笑みを溢した艦長は、この艦について簡単に説明をし始めてくれる。各部署について、その位置関係について、搭載されているモビルスーツ部隊について…等。私はその中でも試作機で構成されたモビルスーツ部隊に配置されるようだった。
「聞いての通り、主力部隊はジェガン部隊となるが、君が所属する事になる部隊は、ある種実験的な意味合いが強い部隊だ。連邦軍内での次期主力モビルスーツ選定において、その評価試験も兼ねた実戦運用も我が艦は担っている。…これは余談だがね。」
艦長は、何処か困ったように笑みを浮かべている。そんな事情は確かに一兵士である私には関係の無い話ではあるものの、知っていて損はない。これから背中を預ける事になる部隊の内情は、これから先の戦闘において重要となるからだ。私は少しだけ笑みを浮かべながらも、艦長の言葉を遮らないように頷くだけに留めておいた。
「では、出航まで身体を休めておいてくれたまえ。……と、整備長が君に話があると言っていたな、最後にモビルスーツデッキに寄って行ってくれ。」
「了解しました…では。」
私は再度敬礼をした後に、一歩下がってから踵を返し、艦長室を出て行った。整備長はまだ会った事は無いものの、モビルスーツデッキに行けば自ずと分かるだろうと思い、私は極低重力となっている艦内を、壁に設置されている移動用ハンドレバーを利用して素早く移動していく。
長い廊下を通過し、何度か曲がり角を曲がり、居住区画から鉄と油の臭いが漂うモビルスーツデッキに出た。扉を開いて中へと足を踏み入れると、既にメカニックマン達は整備作業や調整作業の真っ只中であり、皆ツナギをオイルで汚しながら忙しなく仕事をしている。工具の駆動音、ロボットアームの作動音、メカニックマン達の掛け声がデッキ内に響き、ある意味複雑なハーモニーを奏でていた。
「すみません、整備長って今何処に?」
私は手が空いてそうなメカニックマンを呼び止め、整備長の所在を訊ねてみる。彼は「あそこに居るよ。」と言いながら、ある人物を指差してくれた。
その人物は、メカニックマン達に囲まれつつも、携帯端末を手に機体の調整作業を行っているナイスガイな中年男性だった。並のパイロットよりも体つきが大きいので、それだけメカニックの経験が豊富なのだろうと思わせてくれる。
「あの、整備長っ。」
私が側まで歩み寄り、割と大きな声を張りながら彼を呼ぶと、整備長は此方に振り向いてくれた。
モヒカンヘアーは中々の厳つさがあるものの、表情はとてもハンサムで爽やかな笑みを浮かべており、人の良さというものが滲み出ているようだった。
「おぉ、君があのガンダムのパイロットか?話は聞いてるぞ、シーナ少尉。凄まじい活躍だったそうじゃないかっ。」
「あ、ありがとうございます…!」
丁度整備長と私は、ガンダムの前に立っている。整備長の言葉を受けながら、私はゆっくりとガンダムを見上げた。
私の力というよりも、正直な所を言えばガンダムの性能のおかげだと言うのが正しいだろう。素直に喜んでいいのか微妙な所ではあるが、私は一先ず感謝の言葉を返していく。
「それで、私に用件が…?」
「そうだった、少尉。コイツの名前を登録してもらいたいんだよ。」
コイツ、と言われて指を刺されたのは、ガンダムだった。私は「あぁ……。」と、納得したように言葉を漏らす。
ガンダムとは、あくまでも通称に過ぎない。正式な名前でないと、整備する側にとっては色々と不便な所があるらしい。仮に違うガンダムがこの艦で運用された場合、整備記録の照会や整備パーツの管理等、ごちゃ混ぜになってしまう危険性があると、整備長は語る。
「直ぐに決めるのが難しいって言うなら、考えてからでも構わないぞ?」
「……いえ、決まりました。」
私の即答に、整備長は一瞬目を丸くしながらも、次の瞬間にはまた朗らかな笑みを浮かべていた。すると、彼が手に持っていた携帯端末を私に差し出してくる。画面上では、機体名の部分が空欄となっていて、手入力で名前を打ち込む状態となっていた。私は端末を受け取ると、小気味良くガンダムの名前を入力していく。
「…これでお願いします。」
私が整備長に返した端末の画面には、『Luminous Gundam』と表示がされている。彼は何度か頷きながら、満足したような笑みを浮かべて登録を済ました。
「光の満ちるガンダム……。いいじゃないか、少尉。君が俺達の光になってくれよ?」
「……はいっ。」
──この日、名もなき灰色のガンダムは、宇宙世紀の只中において、微かな光を齎すガンダムとして産声を上げたのだった。
ルミナスガンダム(Luminous Gundam)
型式番号 RX-93-L
頭頂高 20.0m
本体重量 26.5t
装甲素材 ガンダリウム合金
武装
・ハイパー・ビーム・ライフル×1
・ビーム・サーベル×3
・60mmバルカン砲×2
・右腕部ビーム・ガトリングガン×1
・シールド(ビーム・ガン内蔵型)
・フィン・ファンネル×6
搭乗者 シーナ・ランチェスター
地球連邦軍ニュータイプ専用試作MS『Hi-νガンダム』のプロトタイプ機。アナハイムエレクトロニクス社が、フィン・ファンネル稼働評価試験の為に製造した実験機であり、実戦配備の為急造されたνガンダムの兄弟機にあたる。初期段階ではファンネル以外の武装は無く、機体色もグレーだった。ロンド・ベル隊へのHi-νガンダム納品と共に役割を終え、以来アナハイム社の格納庫に保管されてきた代物。
シャアの反乱以降、サイコフレームの超常的な力を解明するべく、機体を一度分解して骨格部分から再設計を施し、全身をサイコフレームにリファインされたフル・サイコフレーム機の試作機として生まれ変わる。結果的に骨格の材質変更により、Hi-νガンダムより本体重量が軽くなっている。ニュータイプの感応波を持つパイロットが操縦すると、駆動系にダイレクトに思考が反映され、圧倒的な機動性と俊敏性を発揮する。また、フル・サイコフレームの力を最大限発揮する為に、各部関節の強化とスラスター系も再調整され、背部ファンネル・ラックのスタビライザーも大型化し、バーニアノズルが2基から4基に増設されている。長時間の戦闘を想定、及びスラスターの再調整に合わせ、プロペラントタンクの大型化とタンクスラスターの出力増加も行っている。
武装面では、機動性向上の為にバーニアを増設した事により、ハイパー・バズーカは廃止となっている。また、ビーム・ライフルを再設計し、ルミナスの出力に最適化させたより高出力のハイパー・ビーム・ライフルを装備させている。
カラーリングはグレー単色から、白と青を基調としたものに再塗装され、よりガンダムらしさを強調したものとなった。ニュータイプの感応波に反応し、装甲の隙間や露出したサイコフレームが発光するが、何故発光するのかは不明である。また、フィン・ファンネルにも同様にサイコフレームを実験的に導入しており、互いに呼応し合い増幅するのかどうか目下研究中。