倉庫内に侵入した俺達は月光を発見した。
既に運び出す準備は整えてる様で、固定用ロープが準備されている。
そして千束とたきなが俺の元に到着した。
「うわぁ~…あれがそうなの?」
「そうだ、あれが月光だ」
「あんな小さなものなんですか?」
たきなは今運ばれようとしている月光のサイズを見て言う。
あんなので小さいと言っていたら駄目だ。
「今はコンパクトになってるが、起動したら脚部の人工筋肉が起動して、大きな兵器になるんだ。装甲は戦車並だし、機動力はアスリート並の動きだよ。だから厄介なんだ」
「え?人工筋肉?? そんなのがあるの?」
千束は意外そうな物を聞いて驚いた表情を見せる。
「装甲が戦車並ですか…。では破壊はどのように?」
「装甲の間に脆い部分がある、そこを銃撃で攻撃する事で破壊は可能だし。グレネード弾でも破壊は可能だ、何発かお見舞いする必要があるけどな」
「弾は大丈夫?そんなにないでしょう?」
千束が俺の銃弾の数を聞いて来た、まあここはあえて言うか、この決め台詞…。
「心配ない。“無限バンダナだ”」
親指を頭に示しながら言った後、俺は反対方向に向かい、兵士を無力化しに向かった。
俺が向かった後、千束とたきなは顔を見合わせる。
「…はい?」
「何ですか今の?」
『あまり気にしない事だ』
ブレードウルフがすぐ後ろに居て、千束とたきなに言う。
『今のは単なる決め台詞だ。お前たちは反対側を頼む。俺はチャドと共にここに居よう』
「わ、分かった。たきな!始めよう!」
「はい!」
千束とたきなは俺とは反対方向に向かい、兵士を無力化しに行った。
「ワウ~…」
『そう言うなチャド、お前も行きたいの分からなくもないが、今行けばハチの巣だ』
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兵士がタブレットで月光の様子を見ていた背後に、俺が麻酔銃で眠らせる。
異変に気付いた近くの兵士がそれを見て言う。
「おい、どうした!」
チッ、どうやら近くに兵士がいた様だな。
まあどっち道、CQCで対応するだけだ。
兵士がこっちに近寄ると、俺は瞬時に飛び出し、兵士に飛び掛かる。
当然兵士は驚いてライフルを構えるが、俺はそれを瞬時に掴み、それをCQCで一気に地面に叩きつける。
地面に叩きつけられた兵士はその場で気を失い、同時に麻酔銃でもう1人の兵士を眠らせる。
麻酔銃で首元を撃たれた兵士はその場で眠る。
すると反対方向からは銃声がし、それに振り向く。
「お~お~、千束の奴堂々と銃をぶっ放すな? サプレッサーは付いてないのか?」
俺とは正反対の千束の戦いぶりにちょっと呆れてしまう。
でもよくよく考えると、あいつの銃はストライクハイダーとフレームとの一体化していた物を使っていたな。
それだとサプレッサーは使えないのか…。
その銃を使ってるなら仕方ないかな?
俺がそう思っていると、3人の兵士が騒ぎに駆け付けて来て、1人が俺に銃を向けてくる。
「侵入者だ!!撃て!!」
兵士がアサルトライフルを構えて撃って来て、それを俺は即座にかわして、オペレーターを出して撃ち、相手のアサルトライフルを破壊する。
そして即座に麻酔銃を取り出し、麻酔弾を連射して眠らせる。
「ふぅ…」
一息して、俺は奴等の武装を見る。
破壊したアサルトライフルは『SCAR-L』のカスタムバージョンか。ハンドガードにはバレルを被さるブースターらしき物が付いている。M-LOKだなこれ。
更に拳銃は『SIG SAUER P320』だ。おいおい…どえらい金持ってるじゃんか…。
そうとう稼いでいるんだな~。
まあいいか…俺は今はこっちを何とかしないとな。
俺は月光の方を見て、破壊作業をしようとした時だ。
「おーい!進一君終わったの?」
っと千束とたきながやって来る。
そっちも早いな…さすがDAであり、リコリスか…。
「ああ、こいつを破壊する所だよ」
そう言って俺は月光の方を見る。
すると俺の気付かない所で俺が最初にCQCで倒した筈の兵士が意識を一時的に意識を取り戻し、震えた手で端末を操作する。
ピーッ!
「「「っ!!?」」」
俺達は後ろの方を見ると、兵士が端末を操作しているのが見え、そして再び意識を失う。
そして俺の背後のあの兵器が…。
デェェェェェェェェェェッ!!!
不思議な鳴き声の様な音を鳴り響かせ、脚部の人工筋肉を膨らませながらそのまま立ち上がって、そして俺達の方を見る。
俺達はその音の方を向いて、それは舌打ちをする。
「チッ! ちょっとばかし厄介になった…」
「ちょいちょいちょい!!ちょっとじゃなくかなりヤバいって!!」
「くっ!」
たきなは拳銃で月光を撃つも、分厚い装甲には歯が立たず。
更に内部の機銃をぶっ放して来た。
それに俺達はすぐに退避し、俺は左に逃げ、千束とたきなは右に逃げた。
だが月光は照準を俺に向けて来て、そのまま追いかけて来た。
おいおい!俺狙いかよ!
俺はグレネード弾を足に向けて撃ち、そのまま片足で踏ん張りながらも体制を崩す、チャンスと見た俺はそのまま月光の上に乗り、そのままフルオートで月光の薄い装甲に5.56mm弾を撃ちこむ。
M4カスタムのフルオート連射に月光は悲鳴を上げる。
モォォォォォォォォォォォッ!!!
牛の鳴き声の機械音と共に内部から爆発が起き、俺はすぐにその場を離れる。
同時に月光が爆発し、俺はその爆風に吹き飛ばされてしまい、地面にスライディングしてしまう。
「ぐぅ…!」
「進一君!!!」
「大丈夫ですか!!?」
千束とたきなが爆風に飛ばされた俺を見て駆け寄り、俺は2人の手を借りながら立ち上がる。
「ああ…、何とかな。どうにか処分出来た様だ」
「もう!心配させないでよね!」
「すまない…。ウルフ!引き上げるぞ!!」
俺はブレードウルフにそう言うと、ブレードウルフはチャドと一緒にやって来る。
『すぐに引き上げよう、傷を見たが、腕の擦り傷だけの様だ。スーツの治癒機能ですぐに治る』
「そうかい…、千束…ミズキさんは今何処か分かるか?」
「うん!今こっちに向かってる! それとクリーナーを頼んだから、後処理は大丈夫!」
千束はそう言うと同時にたきなと共に俺に肩を貸して、ミズキさんが乗った車がやって来る。
それに俺達は乗り込み、すぐにその場を後にする。
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此処は別は違う場所、とある一室である男がスマホを片手に持ち、その通話内容を聞いて「チッ」と舌打ちする。
そのまま男はスマホを切り、机の上に置く。
そしてその部屋に1人の老人がやって来る。
「どうかなさいましたか?」
「どうも月光の回収に失敗した様だ。全く無駄な大金を使ってしまった」
どうやらその人物は月光をPMCに頼んでいた様で、上手くいかなかった事に愚痴っていた。
すると老人がこんな事を言いだす。
「それなら私が近々日本に行きましょうか? 私も日本にちょっとばかし用がありますから」
「いや…日本に行くなら私も行こう。
っと男は外の窓を見ながら呟き、日本に行く事を決めた。
何やらまた大事件が起きそうな予感がするのは言うまでもなかった…。
今回はちょっと短めです。