メタルギア・リコイル   作:ライダーGX

26 / 97
第24話

キャンベルからの連絡で台湾付近の島に不法投棄している空母にテロリスト達が月光を手に入れたとの情報を入手し、俺はマザーベースのスタッフからハリアーⅡで現場へと向かった。

 

ハリアーⅡはフルアップグレートされた状態で渡され、移動している間に俺はこのハリアーⅡを調べている。

 

武装面は変わりはないが、計器類がかなりデジタル化されてる、他にベイロードのパワーアップや装甲面の強化、更に現在使用中のアフターバーナー機能…そして新装備として付け加えられたフレアがある…。

これなら通常の任務だけじゃなく、戦闘機としての役目も出来る。そして新しいコクピットガラスは流体力学を応用した最新式だ。

 

「皆よく頑張ったよ…、でも目的地までの時間は約5時間か7時間…アフターバーナーを起動してもかなり時間があるな」

 

「そうだよ。なんせ国外だから、かなり時間が掛かるよ」

 

メタルギアMk4のモニター画面に映るオタコンがメタルギアMk4から伸びるコードを計器類のソケットに接続している。

今現在メタルギアMk4によって自動操縦をして貰っているんだ。ずっと操縦していると疲れるから。

 

「このまま僕が操縦しておくから、進一は仮眠を取るいいよ。何かあったらすぐに起こすから」

 

「ああ…分かった」

 

オタコンの気遣いに俺は少しだけ仮眠を取る事にした。なんせ出発したのは夜の9時、眠気が襲って来そうで危ない。

 

シートにもたれながら、俺は仮眠を取った。

 

 

 

そして6時間半。

 

俺は眠気が覚めて、目を開けると、辺りはまだ夜、暗いから当然か、でも月が出ている為、水面が思った以上に綺麗だ。

 

「…凄い景色だ」

 

「あ、目が覚めたかい?」

 

「ああ、今どの辺り?」

 

「今台湾付近まで来たよ、そろそろミラーたちが居る洋上補給母艦【ディスカバリー】が見えてくる頃だよ」

 

その言葉に俺は一度座り直しながら辺りを見渡す、すると左前方の海上に船らしき物が見えた。

おそらくあれがオタコンが言っていた、ミラー達が居る洋上補給母艦だろう。

 

「あれだな…」

 

「うん、操縦を君に戻す。後は着艦するだけだよ」

 

俺はその言葉と同時に操縦桿を握り、そのままディスカバリーへと向かった。

でもディスカバリー…まさかな。

 

そしてミラー達が俺が乗るハリアーⅡの音を聞いて振り向き、スタッフが着艦指導ライトを照らして、ハリアーⅡを誘導し、そのままゆっくりと着艦する。

俺はコクピットを開けて、一呼吸をし、塩の香りを嗅ぎながら、メタルギアMk4を持ってハリアーⅡを降りる。

 

ミラーは俺が降りて来たのを見て寄る。

 

「よくぞ来た進一! 待っていたぞ!」

 

「ああ、それよりミラー。この洋上補給母艦、どう見てもMGS2のタンカーだよな?」

 

「そうだ、本来は捕鯨船だった物を使おうとしたんだが。中にタンカーがあったからな、それを活用する事にしたんだ。その方が補給母艦として活用できるし、何しろあれより排水量が多いからな!」

 

ふ~ん…なる程、それなら納得だ。

確かにこいつならば捕鯨船の倍の排水量もあるし、パワーもあるから航海だって楽勝だよな。

 

まあそれはさて置き、俺はミラーに現状の事を聞く。

 

「ミラー、テロリスト達が居る空母は何処?」

 

「ここから数キロ先の島にある。俺達が支援ヘリ数機でテロリスト達をおびき寄せ、足止めする! その間に進一は特殊潜水艇に乗り込んで、島に接近して空母に乗り込んでくれ!」

 

「了解した! じゃあその特殊潜航艇に案内してくれ!」

 

「分かった! 彼を特殊潜航艇へ!」

 

「了解!こちらです!」

 

スタッフが俺を特殊潜航艇がある場所へと案内し、俺はそれに付いて行く。

向かう際に戦闘班の者達と遭遇し、戦闘班は俺を見て敬礼をする。

 

俺は思わず敬礼をし、俺が通り過ぎるとすぐに駆け足で移動していった。

 

彼らは俺が発案したバトルドレスを着用していて、重装備の武装をして足止め役を買って出たのだろう。

 

「皆…俺の為に動いてくれて助かるよ」

 

「とんでもございません!我々はあなた様がメタルギアを破壊する為ならどんな時でもお助けします!」

 

スタッフは笑顔満面で俺の方を見ながら言う。まあスカルキャップを被ってるけど。

 

その事を聞くと俺は思わず心が揺さぶられる、これはしっかりと期待に応えてやらないとな。

話している内に特殊潜航艇がある場所に到着する。

 

特殊潜航艇はレールに吊り下げられていて、階段から乗り込む仕組みの様だ。

 

俺はスタッフから潜水道具を受け取り、それを身に着け乗り込み、スタッフが端末を操作して、特殊潜航艇のハッチを絞める。

 

その際に俺はミラーに連絡を入れる。

 

「ミラー、俺は特殊潜航艇に乗り込んだ。このまま出るから作戦を開始してくれ」

 

『了解だスネーク! 全隊員!出撃だ!!』

 

その言葉と同時に支援ヘリ数機がディスカバリーから発進し、空母へと向かった。

そして俺が乗る特殊潜航艇もゆっくり降下し、床が開いて海面が現れ、その中に入って行き、特殊潜航艇は発進する。

 

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

暫くして俺が乗る特殊潜航艇は島の付近までやって来て、ハッチが開いて、俺は特殊潜航艇を捨てて泳いで進む。

そして島に着くと目の前に空母が挫傷しているかの様に浜辺に乗り上げていた。

 

しかも原型はかなり良い状態…、お~お~…テロリスト達はよくこんな所を手に入れたな?

 

「まあいい、今は月光が最優先だ」

 

俺は潜水装備を外し、武器を取り出す。

 

今回は千束とたきないない、しかもテロリスト達は今ミラー達が誘導して足止めしているから、ステルスは無理だ。

だから今回は…。

 

「2人には悪いけど、殺しをする他ないな」

 

俺はM9やオペレーターじゃない物を取り出した、それはMGSでスネークが最初に手に入れるハンドガン【H&K Mk23 SOCOM】だ。

 

特殊部隊向けのハンドガンで、専用のLAM『レーザー・エイミング・モジュール』を装備している、装弾数は12発のこいつが適任だ。

しかもこいつはフルアップグレートされてるからな、グリップ部は滑り止め加工されていて、更にこいつには小型のドットサイトが取り付けてある。

 

即座に構えて撃つことが可能だ。

 

少々デカいが問題はない、こいつの他にM4カスタムを取り出して空母へと向かって行く。

 

M4カスタムを構えて空母内を捜索していると、残っていたテロリスト達を発見する。

当然テロリスト達も俺を見つけると、即座に驚く。

 

「て!敵だ!!」

 

「殺せえええええええ!!!」

 

テロリスト達はアサルトライフル【G3】を構えて撃ち始める。

俺はすぐに隠れて、M4カスタムを構えて反撃する。

 

テロリスト達の首元に直撃し、それに倒れるテロリストの1人。

 

仲間がやられたのを見て、すぐに反撃に出ようとしたが、俺がそうさせない。

 

俺はすぐに別の奴を狙い撃ち、それに対応できない者達はすぐに倒れ、あっという間に殲滅した。

 

奥に進むにつれて、倒れた奴を見る。

首から血をながし…、既に絶命している。死体はまだ温かく、すぐに冷たくなるだろう…。

 

俺はすぐに気持ちを切り替えながら月光を探し、格納庫の方に向かう。

 

広い格納庫に到着した俺は辺りを見渡す。

 

辺りには物資や木箱、更に錆びて動かない戦闘機もあった。その戦闘機は過去で有名な戦闘機【F-14 トムキャット】だ。

 

「おいおいこんなのを捨てていたのか? まあいい…目的の物は…あった!」

 

俺は目的の月光が奥にあるのを発見し、そこに向かう。

メタルギアMk4が俺の隣に来て、モニター画面を起動して、オタコンが月光を見る。

 

「進一、どうやらうまく行ったみたいだね。さあ、早く破壊しよう!」

 

「ああ、勿論だ」

 

数は20機、かなりの数だな…動く心配はない。さあ…さっさと破壊…。

 

 

 

 

カチャ!

 

 

 

 

っと何かが音がして、俺はすぐにその方向に向くと、一発の銃弾が発射される。

 

即座に後方に飛んでかわし、後方宙返りしながら着地し、M4カスタムを構える。

すると左右の月光の後方から何者かが俺の周りを囲む様にし、武器を構えた。

 

だが俺はその連中の着ている物に驚きを隠せずにはいられなかった、何故なら奴等は“()()()()()”を身に着けているのだ。

 

全身に装甲服の様な物と、それを補う人工筋肉、外見が日本古来の鎧に満ちた姿…。

 

間違いない…こいつ等は【天狗兵】だ!

 

何故こいつ等が此処に!?

 

「進一!!」

 

「オタコン!隠れてろ!」

 

いや、今は考えるのは後だ! こいつ等を排除するのが先だ!

 

俺はメタルギアMk4を下がらせて、天狗兵達と向き合う、数は4人…そう多くない!

 

そして今のこいつ等の武装は忍者刀やP90の他にSCAR-Lを持っている、どうやら何処かの兵士である事で間違いない様だな。

 

天狗兵達は俺を狙い撃ちし、1人は忍者刀で俺に斬りかかって来た。

 

その銃撃を俺は躱して、更に斬りかかって来た天狗兵の腕を掴み、CQCで叩きつける。

そして俺はM4カスタムを構えて撃つ。

 

天狗兵はスーツの跳躍を活用して、俺の回避している。だが俺はあいつ等の攻撃パターンを知っているから読める。

 

着地の同時に俺は天狗兵の頭にM4カスタムの銃弾を食らわせ、それにより天狗兵は倒れる。

そして地面に倒れている天狗兵には、首元を足で強烈に踏みつけ、首の骨を折って殺す。

 

残った天狗兵は1人を撤退させ、残った天狗兵は俺に特攻仕掛けて来た。

 

だがそんな事はさせない!

 

「邪魔だ!」

 

俺は特攻して来た天狗兵にM4カスタムのグレネードランチャーを撃ち、奴の胴体に直撃させ爆死させる。

 

そして逃げた天狗兵をMk23で狙い撃ち、頭を撃たれた天狗兵は糸が切れたかのように倒れる。

 

一気に殲滅した俺は一息をし、天狗兵達を見る。

 

「なんで天狗兵達が…」

 

「進一!大丈夫かい!?」

 

「ああ何とか、オタコン…どう思う?」

 

「分からない…どうしてアーセナルの天狗部隊がここにいるのか…。それすらも分からない」

 

だよな…いきなり聞いても分からないのは当然か。

でも調べればわかる事だ。一応俺はミラーにこの事を伝え、ミラーはすぐに回収部隊を送る事にしてくれた様だ。

 

あとは月光の破壊だ、俺は月光にC4を仕掛け、天狗兵の死体を退かして、月光を爆破させ、木端微塵と化す。

 

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

 

そして回収部隊が来て、天狗兵の死体を回収、俺も引き上げようとした際、ミラーに止められる。

 

「待ってくれ進一」

 

「どうした?」

 

「実はちょっと考えてたんだ…。この空母…“フルトン回収”してくれないか?」

 

………ん? 今何て…?

 

俺の聞き間違いか? 今この空母をフルトン回収…マジで?

 

「ミラー、君は一体何を言ってるか分かってるかい?」

 

っとオタコンが画面越しでミラーを見ながら言い、それをミラーはサングラスを掛け直しながら言う。

 

「勿論だ、ただ俺も闇雲で言っている訳じゃない。確かに今の船はディスカバリーやミズーリ、他の物もある。だがこれを野放し、また別のテロリスト達が使うと厄介だ。

そこで俺達マザーベースで回収し、これを有効活用する事にする、大改修させて、近代化と原子力搭載にして、今と同じ原子力空母にするんだ。そうすれば俺達の活動範囲は更に広がる」

 

「…それがミラーの目的?」

 

「今回の様に気付かれずに日本国外に運ばれる事は多くなる。それに進一だって何時までもここには来れる訳じゃない、俺達が出来るだけ外側の事は俺達がやる。日本の方は…進一、あんたに任せる」

 

ミラーの言葉を聞いた俺はそれに口を積もらせてしまう。

確かに今回の様に俺達の情報網をくぐり抜け、海外に売り飛ばされる可能性だってある、それに俺もいつまでもこの様に参加出来る訳じゃない。

 

日本にあるメタルギアを破壊しなくてはならないしな…。仕方ない…ミラーの誘いに乗るか。

 

「分かったよミラー、あんたの提案に乗るよ。それでどうすればいい?」

 

「これを使ってくれ」

 

ミラーは俺にフルトン回収装置を渡して来た、だが通常のフルトン回収装置とは違い、色は青色だし少しだけ大きい。

 

「それは大型専用のフルトン回収装置だ、これを使えば船や旅客機などの大きい乗り物を回収する事が出来る」

 

それを聞いた俺は、この空母を回収するべく、近くのフックに繋いで、フルトン回収装置を起動する。

するとフルトン回収装置が起動し、上空にワームホールが出現する。

 

俺はミラー達が乗る支援ヘリに乗り込み、その場から離れる。

 

空母は徐々に上昇を始め、そのままワームホールへと入り、空母は消えた。

 

それを見届けた俺達は洋上補給母艦へと帰投する。

 

 

 

ディスカバリーに帰投した俺達、その際俺は帰投もハリアーⅡを帰ろうとしたが、それをミラーが止めた。

 

「進一、帰りは支援ヘリで頼む。そんなに急ぐことは無いと思うから、ヘリの中でゆっくりと休んでくれ」

 

「そうか?ならそうさせて貰うよ」

 

俺はそう言って支援ヘリに乗り込んで、そのまま支援ヘリ日本へと向かう。

 

パイロットは2人で、内1人が俺に声を掛ける。

 

「寝ても構いませんよ? 途中で給油機が来て、空中給油して行きますから、時間は掛かります」

 

「となると日本に着くのは丁度夜頃か…なら途中寝るとするか」

 

俺はちょっとばかり横になり、疲れを癒しつつ寝る。

途中で何度か空中給油を行って、目が覚めたのは言うまでもないけど。

 

 

そして長時間の末、時刻は夜の8時。

 

長きヘリのフライトから解放された俺は俺の車のある場所に行き、喫茶リコリコへと向かう。

 

喫茶リコリコに到着して、店へと入る。

 

「おーい、帰ったよ~」

 

「あっ!進一君!」

 

「進一さん、お帰りなさい」

 

千束とたきなが俺を見ると駆け寄って来て、俺はようやく戻ったと実感を持つのであった。

 

 

 

 




久々の5000文を書きましたwww。

そしてお気に入りが1000に近づくと嬉しいです。

この作品で初めての事ですから。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。