メタルギア・リコイル   作:ライダーGX

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第26話

ミカさんからリコリスが襲われ、その上連れ去られたと言う情報を入手した俺はミカさんに協力を頼み、それをミカさんは承知して情報を待つ事にした。

 

しかしなんでリコリスを狙ってるんだ…? 狙うならお偉いさんを狙えばいいのに。

敵は一体何を考えてる…。

 

そう考え事をしている中で、俺はミカさんが大量に仕入れたスイカを包丁で切っていた。

ミズキさんが辛そうに切ってる中、俺はスパッと綺麗に切り分け、賄い用に少し置いておく。

 

「安かったからって、大量に仕入れ過ぎじゃない!」

 

「ジュースにすればいい、流行ってるだよ」

 

「へぇー、スイカのジュースがあるんですね?」

 

「感心すな!」

 

ミズキさんが俺にツッコミを入れる中、クルミがコッソリ賄い用のスイカを取り、食べようとした。

 

俺はそれを見逃さず、クルミに言う。

 

「クルミ、それは後で皆と一緒に食べるスイカ。今は早いって」

 

「ええ~ちょっとぐらい良いじゃん」

 

「何がちょっとぐらいだよ! アンタも働け!」

 

「フフフ…ボクは電脳戦専門だから」

 

「あん? ゲームして遊んでいるだけじゃない! ってかスイカ返せ!」

 

っとミズキさんとクルミが喧嘩し始め、俺はその事に思わずため息が出る。

 

するとミカさんがクルミの所に向かい声を掛ける。

 

「クルミ、手伝って貰いたい事がある」

 

「だから僕は…」

 

「勿論、電脳戦だよ」

 

ミカさんが薄っすら笑みを浮かばせ、クルミはそれに真剣な表情になりながらもスイカを一口食べる。

 

「アアーーーッ!!」

 

「やれやれ…」

 

「そうだ進一君。エメリッヒ博士にも協力をお願いしたい」

 

「え?オタコンに?」

 

「僕に何か用かな?」

 

するとメタルギアMk4が姿を現し、モニター画面を展開してオタコンの顔が映し出される。

 

ステルス迷彩で隠れてるから便利だよな、って言うかステルス迷彩…俺の装備リストの中にあったっけ?

あったら使いたいけど…。

 

「ああ、貴方のその能力…是非お借りしたい」

 

「…分かった」

 

そう言ってオタコンはミカさんの所に行き、俺は仕込みを再開する。

するとドアから千束とたきながやって来る。

 

「おはよう!労働者諸君!」

 

「おはようございます」

 

「おはよう、聞いたぞ…大変な事になってるな」

 

俺は現状の事を言いつつ、千束は満更でもない様な事を言う。

 

「ああ~私らDAじゃないから大丈夫だよ♪」

 

「いや仕事している時点でDAと変わらんって!」

 

「そうですよ千束、進一さんの言う通りです」

 

「ああ~!!2人で私によって掛かってくる~! 酷いよ~!」

 

…全くこいつと来たら、心配して言ってるのに、相変わらずだな~。

 

まあ千束とたきなは問題なさそうだけどな。

 

でも敵の狙い…、一体何だろうな。

 

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

そして別の場所では…。

 

1人のテロリスト…否、兵士が何やら大きな機械を手動で回し、一定の回転をした後、その隣に置いてある二つの棒を取る。

その棒を近づけると…。

 

 

 

バシュ!!…バシュ!!

 

 

 

大量の電流が流れ、触れると一気に引き離される。電圧が高い余り生身では触れる事は出来ない。

電流が流れている棒を、ある者に向ける。その先には椅子に手足を拘束具で固定され、震えながら見ている少女…リコリスが涙目で顔を横に振る。

 

「いや…、いや…!お願い!やめて!」

 

リコリスの言葉もむなしく、兵士は電流棒をリコリスの身体に触れさせる。

同時に彼女の身体から途轍もない電流が流れだす。

 

「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」

 

電流の痺れと痛みに耐えきれないリコリスは悲鳴を上げ、徐々に身体から煙らしきものも出て来る。

 

そんな彼女を震えながら見ていた残りのリコリス達は、拘束され涙を流しながら見る事しか出来なかった。

 

そして電流が弱まると、兵士は再び電流を高める為、電流装置を手動で充電させる。

 

するとそこにオセロットがやって来て、兵士は手を止めて敬礼する。

 

「どうだ?」

 

「情報ゼロ、喋りません」

 

「…あれから3人捕まえ、こいつで4人目だ…喋らないのは構わんが…徐々に苦しむだけだ」

 

オセロットは失神しかけているリコリスを見ながら、ある注射器を出す。

 

「これはとても強い自白剤、だが強力な余り下手すればお前が死ぬ場合がある…。死ぬんじゃないぞ」

 

「…や、…やめ」

 

リコリスは弱りながらも拒絶反応を見せるが、オセロットはそれを無視し、彼女の首元に自白剤を投与する。

 

「あああああああああああああああ!!」

 

「さあ…じっくりと味わえ。そして…楽になれ」

 

オセロットの拷問を遠くで見ていた真島、彼はつまらなそうにしていた。

そしてもう1人、真島の隣で見ていた者が居る。

 

「な…何だよあいつ!? あんな爺さん見た事ねえよ!?」

 

ロボットの被り物をする青年の名は【ロボ太】。彼はウォールナットが死んだ事によりダークネット界では“自称”ナンバーワンのハッカー。

 

そんなロボ太はオセロットの拷問を見て恐怖を覚えてしまった。

 

「爺さんの得意分野だとよ。じわじわ味わっていたぶるが好きらしい、それよりも気に入らないのがここに『PMC』の連中が居る事だ」

 

っと真島は後ろを見ると、PMCの兵士が警備している様子が見える。

真島の部下達はその近くにいるが、彼らは真島の指示で様子を見ている。

 

「とは言え、あんまり居座ってもこっちが気持ち良いもんじゃねえな。おいハッカー…さっさとこいつ等を解析して残りのリコリスを見つけろ」

 

真島は4つのスマホをロボ太に投げ渡し、それを慌てて受け取る。

 

「え?これを? い…何時まで?」

 

「3日までだ」

 

「はぁあ!? マジで言ってんのか!?」

 

「あ?文句あるか?」

 

すると鋭い目線をロボ太に向ける真島、それをにロボ太は怯えながら耐える。

 

「っ…わ!分かったよ! 全力で見つけてやる!!」

 

そう言ってロボ太はブツブツ言いながらその場を去って行った。

 

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

そして3日後の夕方、俺は今日使用した食器の洗い物を終え、帰宅準備に入ろとした際、たきなが俺に話しかけて来た。

 

「進一さん、あなたは知っていましたか?」

 

「ん?知ってる?何を?」

 

突然変な事を聞いて来た、って言うか何を…?

 

「千束の心臓が機械である事です」

 

……え? 千束の心臓が機械?

 

嘘…マジ、それ初耳…どう言う事?

 

「たきな…それどう言う事だ?」

 

「実はこの間松下さんの護衛依頼の日、千束が自分の心臓を示しながらこういったんです」

 

 

──いえ、丸ごと機械なんです。

 

 

「…丸ごと機械、おいウルフ、この話本当か?」

 

俺がウルフに問いかけると、ステルス迷彩で隠れていたブレードウルフが姿を現し、それに答える。

 

「ああ、その話は本当だ。俺の心拍センサーで調べて見たが、彼女から心音が検知出来なかった。そして電流類を調べたら心臓から機械電力が検知されたんだ」

 

「マジか…」

 

その事を聞いて俺は驚きを隠せなかった、あいつ…機械の心臓を使っているのかよ、いや待てよ…だとすると千束のあの運動能力はそれのお陰かも知れない。

まあ瞬時に弾を見抜く目の方はきっと別だろうけどな、あれだけはきっと違う方だ。

 

何しろそれは俺も出来るからな、ザ・ボスに散々鍛えられて、出来る様になったからな。

 

「ねえ進一君! 終わったら一緒に帰らない!」

 

千束が外の掃除を終えて、駆け足で俺達の所にやって来た。

お前本当に早いな…、あいつ何処かサボってる訳じゃないよな? これが本当ならズルいぞ。

 

「ああ分かったよ、それじゃあまず最初にたきなの自宅まで送るよ」

 

「あ、言ってなかったけど、私達今同棲してるの~♪」

 

「変な言葉を言わないでください。敵がリコリスを狙っている以上何時何処で襲われるか分かりませんから、24時間いるんですよ」

 

たきなは千束と同棲している事を否定し、ただ一緒にいると答えただけ。

 

うん、完全に同棲に近いねこれ…。

まあたきながそう言うのであれば良いけどな、でもバディを組んでいるこの2人なら当然一緒に住んでると思ってたけど。違うんだな。

 

「そうだ!進一君!今日私の家でご飯食べない? たきなの料理超美味しいよ!」

 

「それってたきなをとことん利用してない?」

 

「はい、完全に利用してます」

 

「酷い!!」

 

いや何処がだよ…。そう思いつつ、俺は掃除を全て済ませ、千束とたきなと共に千束の自宅へと向かった。

当然チャドとウルフも一緒だ。

 

 

 

 

そして千束の自宅に到着した際に千束が駐車場を開けてくれて、そこに駐車する。

 

降りて千束の部屋に行こうとした時だった。

 

「…ん?」

 

空に何やら飛んでいる影が見え、振り向くとそれは何処かに消えて行き、それはそれに目を細めた。

 

「(どうやらうるさいハエが飛んでいる様だ…)」

 

俺はそう思いつつ、千束達と共に部屋へと向かった。

 

 

 

 

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