メタルギア・リコイル   作:ライダーGX

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第30話

リキッド達の部隊に襲われた俺と千束とたきな、絶体絶命の危機にミラー達の部隊が救援に来てくれて、一時難を逃れた。

リコリコに戻った際、クルミの罰をなしにする代わりに最後まで協力を得る事に約束したたきな。

 

そんな中で治療を終えた俺は一旦スニーキングスーツから普通の服へと着替える事にする。

 

っとその時、リコリコの入り口から誰かが入って来て、それに俺達は一瞬警戒をした。

 

「失礼、突然の訪問お邪魔するよ」

 

店内に入って来たのはミラーだった。

 

どうやらミラーは無事に難を逃れた様だ、俺はミラーに問いかける。

 

「ミラー、無事だったようだな?それにしてもどうしてあの場に?」

 

「実はブレードウルフのシグナルが急に途絶え、更に進一のバイタルがイエローゾーンに入ったんだ。丁度俺は日本に来ていたから部隊を集結させたんだ。日本には極秘に部隊を忍ばせているからな」

 

「…なる程な」

 

俺はその場で納得する風に言ったが、それはこの場を凌ぐ嘘、本当は亜空間で部隊を転送させ、この日本に送り出したのだろうな。

あれだけの物、この日本に忍ばせるなんて不可能だ。

 

ただでさえDAのラジアータが見張っている可能性もあるし、何より体内通信であのリキッド達にも知れ渡ってる可能性も否定できないし…。

 

「あ、そうだ。ミラー、ウルフの方は?」

 

「ああ、ブレードウルフは今俺達の所でナノマシンによる自己修復機能が異常がないか調べて貰っている所だ。あれがないと今後の任務にも支障が出る」

 

俺達がそんな会話していると、見ていた千束が俺達に問いかけて来る。

 

「…ね、ねえ…ちょっと聞いていい?」

 

「ん?どうした?」

 

「進一君…あのリキッドって人と話していた、【愛国者達】って…何?」

 

「それは私も気になってました。一体何なんです?その【愛国者達】と言うのは」

 

千束だけじゃなく、たきなもその事を聞いて来た。

…やはりあの場でその言葉を聞くと、絶対に気にはなるよな。これは少しだけ話すしかない。

 

「…【愛国者達】、これは嘗てアメリカでの政治、経済、軍事の全てをあらゆる面で支配していた組織だ。ただこれは俺も少ししか知らない、重要な部分である情報は全て闇の中に消えて行ってしまったんだ」

 

「え?闇の中って…」

 

「それって、知ってはならない事がその中にはあったって事ですか?」

 

たきなの問いに俺は頷く。

 

「そうだ。俺の知っている部分と言ったら、その組織の構成しているのは人ではなく、AIによるネットワークで構成していたんだ」

 

「AIネットワーク!? ラジアータよりも前にそんなのがアメリカで行われていたのですか!?」

 

「まあな、だがそのAIはちょっと…いや、かなり癖の強いAIなんだ。そのAIは人類をナノマシンを使って思想、行動をコントロール下に置き、完全な支配下に置きたかったんだ、でもその目録はある人物によって崩れたけど」

 

俺は大体あってるかどうか分からない説明を千束達に話す、実際は説明とはかなり違う、こればかりは俺の口からじゃ説明できない。

 

「ある人物って誰なの?」

 

考え事をする俺に千束が問いかけて来た、おっと…まだ話の途中だ。

 

「その人物のは…【ソリッド・スネーク】、オタコンの元相棒だよ。彼が全てを終わらせてくれたお陰で、何とか終えたんだけどね」

 

「…でもそれ可笑しいぞ、ボクが知るにはそんな事無かった」

 

「当然だ、君では到底調べる事は出来ない程の情報統制が強いられたんだ」

 

クルミの問いにミラーが俺の代わりにそう言ってくれた。

まあクルミの能力があれば、調べられない事は無いと思うけど、この世界じゃないからな。

 

「まあ、そう言う事で、愛国者達は機能停止し、滅んだはずだったが…リキッドがこの世にまたあれを作り出そうとしてる。絶対に止めないと…世界が大変な事になる」

 

「う、う~ん…私の頭じゃ分かんないけど、進一君達があの人達ととんでもない戦いをするって事は分かった。ただ…」

 

「やっぱり気になるか? 進一はともかく俺達があいつ等と殺り合うのは?」

 

「…だって殺しって良くないんだよ! あの時…進一君の言ってる意味…分からなくはないよ。でも私…せっかくの命を散らすのは」

 

千束のその言葉に俺はただ黙ってい見つめていた。

 

確かに千束からすれば殺しは決して気持ちいいものではないだろう。だがリキッド達はその考えを一気に覆す物。

血も涙もない奴に同情なんて全くない。

 

残念だけど、千束のその思いは届く事は無いだろう。

 

「千束…、俺はあのリキッドを止める為にも、血を流す事は避けられないと感じている。俺も出来るだけ不殺はするが、万が一の時は…」

 

「…分かってる。…でも進一君!これだけは約束して!!」

 

すると千束は俺にある約束をしろと言い出して来た。一体なんだ…?

 

「…絶対に、絶対にそのリキッドって人を殺しちゃダメ。これだけは守って欲しい!」

 

「……何とかして見る」

 

「何とかじゃない!絶対にお願い!!」

 

「千束」

 

するとミカさんが重たい口を開かせ、千束はその方を向く。

何時もの穏やかなミカさんの表情は重く、鋭い目線で千束を見る。

 

「…進一君の任務に、口を挟むんじゃない」

 

「っ…、ごめんなさい」

 

っとそう言って千束は黙り込んだ。

…すまない千束、でも約束されたからには、あいつとの決着…どうするか考えないと。

 

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

その後、俺達は一旦追跡を逃れる為、リコリコで一晩過ごす事になった。

 

ミラーは一応戻り、辺りに隠密班が周囲の警戒をしてくれることになっている。

何かあればすぐに連絡してくれるとの事だ

 

そんな中で俺は外に出て、夜中の空を見上げながら考えていた。

千束はどうしても殺しをする事は否定的だ、…一応リコリスである事は間違いないよな? あいつも殺しの訓練…していた筈だ。

 

それなのに何故彼女はあそこまで殺しを拒むのかが分からない。

 

俺はどうしてもそこが理解出来なかった。

 

考えても仕方ない為、店の中に戻る俺。するとカウンターにミカさんが座っていて、ミカさんが俺の方を見る。

よく見るとウイスキーを飲んでいた。

 

「…やあ進一君、まだ眠ってないのかい」

 

「ミカさん…一体何処からそのお酒を? よくミズキさんに取られませんでしたね」

 

「あはは…こう見えて隠すのは得意なのだよ」

 

ミカさんは笑いながらそう言い、俺はミカさんの隣に座る。

 

そして近くに置いてあった水を取って、コップに注いで飲む。

するとミカさんが…。

 

「進一君…すまなかった」

 

「え? なんでミカさんが謝るんですか?」

 

「千束の事だよ、あの子が君が行う任務に口を挟んで来ただろう。あの子はどうしても救える命を救いたい…そう言う子なのだ」

 

ミカさんは千束が絡んで来た事に代わって謝罪をして来た…、いや…別にミカさんが謝る事じゃないと思うけど…。

 

まあこの際、俺は気になっていた事をミカさんに問う。

 

「ミカさん…俺からも聞いて良いですか?」

 

「なんだい?」

 

「どうして千束はそこまでして命を大事に? あいつとはもう数ヶ月の付き合いですが、命を大事にって言う流儀はリコリスでは絶対にありえない。もしかしたら彼女の機械の心臓に関係があるんですか?」

 

これはたきなから聞く以前に気になっていた事だ、あれだけの身体能力で不殺を行うのは相当な事だ。

それに実弾だったら即行で終わらせる程の腕前を持っている筈なのに、不殺をするのは絶対に訳がある、それをミカさんは知っている筈だ。

 

当然ミカさんは俺の問いに答えてくれた。

 

「…あの子は幼い頃…人工心臓になる以前に、先天性心疾患を患っていたんだ」

 

「っ!千束が…先天性心疾患を!?」

 

俺はその言葉に驚いた、あいつ…幼い時にそんな病気が!?

 

「そうだ…。それに元々リコリスやリリベルは全員親に捨てられた孤児だ。その中で千束は先天性心疾患でもう命が尽きる時にある人物と出会ってね。その人物から機械の心臓…人工心臓を与えてくれて、生きる希望を持てたんだ。

その時だよ、あの子が命を大事にし、味方だけじゃなく敵にも救おうとしているのが…」

 

「そうだったのか…」

 

それを聞いて俺は驚きを隠せなかった。

 

あいつ…そんな疾患を持っていたのか。でもそんな心臓を与えてくれた人って一体…っ! まさか…!

 

「ミカさん…、千束にその人工心臓を与えた者って…【アラン機関】?」

 

「…フッ、流石だね。やはり君にはお見通しか」

 

「そりゃあ人工心臓って事を考えると、どうしても医療関係になります、そうなるとあの機関が動くのは考えられなくはない。それに一度千束にフクロウのペンダントを見せてくれました」

 

「そうか…」

 

ミカさんはウイスキーが入ったグラスを飲み、空になったグラスに再びウイスキーを注ぐ。

 

「進一君…君は君の任務をするんだ。不殺は君の必要な場合でもいい、でも後悔する様な事はしない様に…」

 

「勿論です、だから俺は…」

 

水が入ったコップを握り締め、俺は決意の目をする。

 

 

 

「必ずリキッドの陰謀を阻止する。それだけです」

 

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

そして別の場所、真島はリキッドに詰め寄り、首元を掴みながら言う。

 

「おい…、てめぇ良い所で切り上げんじゃねえよ」

 

「おいおい…。あのままあの場に居たら警官隊とやり合う事になって居たぞ。そうなると計画に支障が出る」

 

「チッ…」

 

真島は舌打ちをして、リキッドの首元を離す、リキッドは服装を整えながら言う。

 

「真島よ、焦るんじゃない。必ずチャンスは来る。その時がお前のターンだ…」

 

「…分かってるよ。それよりもリコリスからどんな情報を手にしたんだよ?」

 

すると真島は以前ロボ太の部屋でオセロットが言い出した事を問う。

それにリキッドは答える。

 

「オセロットが手にしたのは…」

 

リキッドがそれを言うと同時に笑みを浮かばせながらこう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リコリスの隠れ家だ。

 

 




最後辺りで分かる通り、リコリスに危険が迫るって事です。
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