メタルギア・リコイル   作:ライダーGX

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第39話

ミカさんと吉松さんとの極秘の会談を尾行した俺達、そこで吉松さんがアラン機関である事を知る千束、そして俺もそこで吉松さんが全く信用出来ない人物である事を知る。

見た目は良い人そうだったが、中身は馬鹿を騙す詐欺師の様な人だ。

 

俺はあの人を信用しない…絶対に。

 

あの後俺達は何事も無かったかのように仕事をし、千束も普通に店に出ている。

 

千束の様子を見ると大丈夫そうだ。

 

その後オタコンとミラーから連絡が入って来た。

マザーベースに来て欲しいと…。

 

その連絡を受け、俺はブレードウルフと共にマザーベースへと飛び、オタコンとミラーの元に行く。

 

「よう、一体どうしたんだ?」

 

「やあ進一」

 

「来たか。実は会ってもらいたい人物がいるんだ」

 

ん?会ってもらいたい人物…? ミラーの言葉に俺は首を傾げていると、誰かがやって来た。

 

「知っているか? ある競技には【耳引き】と言う競技がある。単に力で引くんじゃなく精神力で補いながら引くのだ。これはアラスカの極寒に耐える力を得る為のな…」

 

「っ!」

 

このセリフにこの声…どこかで聞き覚えのある奴だ、俺は振り向くと…そこには身長2m10㎝の巨体の男が俺に歩み寄って来る。

当然俺はこの男を知っている。そう…奴は!

 

「バルカン・レイブン…!」

 

『巨漢のシャーマン…』

 

「ハハハハハ!俺を知っているとは話しが早いな。そうだ、俺はお前が知っている男…バルカン・レイブンは俺の事だ」

 

その言葉を聞いた瞬間、俺は腰に持っているオペレーターを取り出そうとした、だがそれをミラーに止められる。

止められた事に俺は驚く。

 

「ミラー!?」

 

「心配ない、彼は味方だ」

 

「え?」

 

「その通りだルーキー、俺はお前を更なる進化を導く為に女神から送られた男だ」

 

何!?女神から送られただと!? そんなのは初耳だ…ていうか俺に伝えて来ないなんて、あいつ最近サボってる感じがするのは俺だけか?

そう言えば俺は女神からあんまり会話とかしてないな…ここ最近仕事で忙しかったし…。

 

まあそれは言い訳になるからあんまりしない方がいいか、でもここに来たのがバルカン・レイブンだって事は驚くな。

 

あのバルカン・レイブンは異常な怪力を持つ上に高い知識力がある、なんせあのアラスカ大学を卒業している程だから。

 

そんなバルカン・レイブンを寄こしたって事はそれだけ深刻な事態って事か?

するとレイブンは俺の元に来る。

 

「さて…進一、お前を此処に連れて来たのは他でもない。お前をVR訓練で更に強くさせる為に呼んだのだ」

 

「何?俺を強くさせる為? 必要なのかそれは…?」

 

「当然だ、俺はお前と違い大将の実力を良く知っている。お前が戦った大将の実力はもっと上だ。あれはまだ序の口に過ぎない」

 

な!何!? リキッドの強さがまだ序の口!?あれほどの実力がまだ序の口だって言うのかよ!?

確かに最初に戦った感じはまだ実力を隠している感じだったが、それほどの実力者だって言うのかよ…!

 

「…クソッ、あいつを倒すにはまだまだ実力不足って事かよ」

 

「そう言う事だ。さあ来い、今からその訓練をする」

 

そう言ってレイブンは俺を連れて訓練所へと連れて行くのだった。

 

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

レイブンによって専用のVR訓練所に連れて来られた俺。まあ元々行くつもりだったし、リキッドを倒す為なら遠慮など要らないよな。

 

『それでは始めるぞ。一応言っておくがこれはお前が考えてるよりかなり厳しいぞ』

 

何?かなり厳しいのか? でもまあそれも想定している内の1つだろう。そうでなきゃあいつを倒せない!

 

そしてVRシミュレーションが開始され、目の前にリキッドが出現し、銃の引き金が引かれた。

 

バンッ!!

 

「おおっ!!?」

 

おいおい待て待て!!いきなりかよ!? ザ・ボスのあの訓練が無かったら即死だぞ俺!?でもVRだから油断したって事もあるけど、流石にいきなり過ぎるだろう!

 

俺が体制を立て直した瞬間、またしてもリキッドが目の前に現れ、俺に向けて銃を撃つ。

 

「くっ!!」

 

『ほう~?中々俊敏だな。だがこれだけで終わるとは限らないぞ。大将はどんな対応にも適応できるからな。お前はまだまだだ』

 

レイブンの言葉を聞いた俺は少しばかり歯を噛みしめる。

確かにレイブンの言う通りだな…この行動を見る限り俺はまだまだの様だ。俺は自分の能力やザ・ボスに鍛えられたからって慢心に浸っていた可能性だってある。

 

ここ最近は店の事ばかり考えてて、訓練の事を怠っていた…。そのせいでなまっている感じがあった事もある。

単に気のせいだと思っていたが、それをレイブンによって目が覚めた様だ。

 

俺はすぐに立ち上がり、集中力を高める。

するとすぐに目の前にリキッドが現れ、俺に銃を構えた瞬間、俺はリキッドの銃を蹴り飛ばして拳を放つ。

 

同時にリキッドが姿を消し、辺り一面が白い景色へと変わる。

 

それに俺は驚きながらも辺りを見る。

 

『今日は此処までだ、最初にしては少し関心したぞ。俺はてっきりくたばると思っていたからな』

 

レイブンの容赦のない言葉に俺は少しばかり傷つく。そんなにはっきりと言わなくても良いと思うが、今の俺を見てそう思うのだろう。

これは日頃の影響が関係しているだろうな、仕事の忙しさとメニューの開発がそれを怠っていた事だろう…。

 

今日の事で十分理解出来た…。

 

『次回も同じようにしていくぞ。お前の帰宅後の訓練で鈍った感覚を研ぎ澄ませるようにな』

 

俺はレイブンの言葉に頷き、VR訓練所を出る。

その様子をレイブンは静かに見ていて、ミラーが隣に来る。

 

「本当に必要だったのか?それを…? 進一だって日頃の事や任務も的確に…」

 

「いくら与えられた能力とは言え、日頃から鍛錬をしていなければ能力は上がらず衰えるだけだ。今回やあの時の襲撃がそれを示している」

 

「…それを言われると痛いな」

 

「だがこの調子で行けば一週間かほんのちょっとで超えて行けるだろう。俺の訓練を耐え抜けばな」

 

俺の知らない所でミラーとレイブンの会話がしていた事など、俺は知る由もなかった。

 

 

 

 

そしてその後、俺は毎日帰宅後マザーベースでVR訓練を行い、レイブンの特訓を受けていた。

彼の特訓はまさに過酷、慣れて行くと更に難易度を上げて行くから、付いて行くのがやっと、もう疲れたって感じじゃない。

 

「ふぅ…」

 

「どしたの?ため息なんかついて」

 

俺のため息に千束が見て聞いて来た。おっと…こんな所を千束に見せちゃったよ。いけないいけない。

 

「ああ、ちょっとな、何でもないよ」

 

「ええ~こういう時こそ相談し合おうよ~」

 

「そうですよ進一さん。私も相談に乗りますよ」

 

千束ど同様にたきなも俺の隣に来て相談に乗ると言い出して来た。

おいおいマジかよ…これまさか喋らないと帰れないって奴? どうしよう~…下手に俺達の基地を話すのも変に思われるからな~。

 

どうしたらいいか…とそう思っていた時だった。

 

 

カランカラン♪

 

 

「失礼するよ」

 

「ん?おお~ミラーか。よく来て……え?」

 

俺が振り向くと同時に固まってしまった。

 

「どうした。俺を見ると固まった感じになるのは?」

 

その言葉に俺が固まった理由は一つだけ、それはレイブンも共に来ていたんだ。しかもちゃんとした上着を着てな。って言うかよく上着とかあったな。

エリカはレイブンの方を見て呟く。

 

「うわ~…おっきい人」

 

「誰っスかこいつ?」

 

「お嬢ちゃん。初対面の人物に失礼のない言葉をしない様に心がける事をお勧めする。その様子だと返って悪い印象を持つ事や、今後の関係が最悪になる可能性だってある」

 

「お?何っスか? 私に文句でもあるんすか【バシッ!!】痛って!!」

 

「馬鹿野郎、それが原因だろうが」

 

相変わらずの減らず口のサクラを叩くフキ。まあそれはいいとして…どうしてここに?

 

「それで…どうしてこの店に?」

 

「い、いや…彼が喫茶店に行った事がないと聞いてな。それで今進一が居るこの店に来る事にして…」

 

「そう言う事だ。心配するな、別に変な事をするつもりはない」

 

そう言ってレイブンは座敷の方に座り、メニュー表を見る。よく見ると座敷が彼の巨体で覆われてる…。こんな事ってあるんだな。

 

「ねえ進一君。後で教えてね?」

 

「お願いします」

 

っと千束とたきなに念を押され、俺は渋々了解する事にした。

はぁ~…どう説明したらいいんだろう。っと思いながら俺はコーヒーをミラーとレイブンに持って行かせるのあった。

 

 

 

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