メタルギア・リコイル   作:ライダーGX

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第41話

リコリコの経営危機に陥った事を知った俺達、以後たきなが経理を担当する事になったが、それを更に経理を担当する者が現れる。

 

それはフキである。フキがたきなと共に経理をすると言い出して、それを俺が聞いた。

 

「フキ、お前も経理をするのか?」

 

「当然だ。たきなだから問題はないと思うが…最近千束に甘い感じになって来た所があるからな。それとも私がやったら問題があるのか?」

 

「いや、別にそんなつもりは…(たきなが千束に甘くなった…、言われてみればそんな感じもするな…。まあコンビとして動いている分その影響が完全に移ってるんだろうな)」

 

俺はそう思いながら仕事を終えて掃除の準備をする。

すると端末から連絡が入り、俺はそれを見ると千束達と共に休憩所に入り、その端末を起動させる。

 

端末のホログラム画面に出たのは久々に見るキャンベルだった。

 

「暫くだな、進一」

 

「キャンベルか、久しぶり。最近連絡してこなかったらからどうしたかなっと思ったよ。何やってたんだ?」

 

「すまない、最近PMCの動きが活発になって来てな、その対応に追われていたんだ」

 

俺が話している中でフキ達はキャンベルの正体を知らない為、千束達に問いかけていた。

 

「おい千束、この爺さんは誰だ?」

 

「ロイ・キャンベルさん。国連の人だって」

 

「「「「国連!!?」」」」

 

フキ達は千束が言った言葉に驚きを隠せないでいた。俺はフキ達が驚いた声を聴いて振り向き、キャンベルはフキ達を見る。

 

「ほう。リコリスが居るっと言う事はエメリッヒ博士から聞いた話は本当だったんだな。DA本部の壊滅は」

 

「ああ、だがフキ達はDAは壊滅していないと考えてる。自分達と司令官である楠木が居る時点でまだ終わってないらしい」

 

「そうか。だがリキッドの事を甘く見てはならん。奴は如何なる手段を使っても敵対組織を潰す…それがやつのやり口だ」

 

キャンベルの言葉を聞いたフキ達は振り向く。

 

「何だと?完全に私達DAと同じやり方じゃないか!」

 

「単純に似ているだけ?」

 

「そうじゃなかったら何なんっスか?」

 

「それは分かんないけどさ…」

 

フキ達はリキッド達の行動を不思議に感じている。敵対組織を潰すやり方…完全に似ていると言ってるが俺からはすれば全くの別物だ。

あいつはそんな考えは持っていない筈、そう感じるんだ。

 

でもこれは後からでも考えられるからいい、俺は今日連絡して来たキャンベルに問いかける。

 

「キャンベル、それで連絡して来たのは?」

 

「ああ、実はリキッドが率いるPMCの一部が月光を見つけたとの情報がこちらに入って来たのだ。その場所が沖縄にあると言う事が」

 

キャンベルの言葉を聞いた俺達は驚く。沖縄だって…?またしても日本の端にあるものだな…。

 

でも月光がそこにあって、リキッドのPMCが動いているとなれば放っては置けない。

一刻も早く破壊しなきゃな。

 

「分かったキャンベル。すぐに向かうとするよ」

 

「頼んだぞ進一」

 

そう言ってキャンベルは通信を切り、俺はすぐに出かける準備をする。

俺が行動をすると当然の様に…。

 

「進一君。私も行くよ」

 

「当然私もです」

 

千束とたきなが言い出して来た。まあそうだろう…だが今回はそうは行かないだろう。何故なら…。

 

「おい待て、何でお前等まで行こうとしてるんだよ?」

 

「なんでって…進一君1人じゃ絶対手こずる相手がいるかも知れないじゃない」

 

「アホか!!この間の戦闘を見て知ってるだろう! お前等が行く必要はねえだろう!」

 

フキは俺と同行する千束とたきなを止める様に言う、だがこの2人は既に俺について来て、経験済みしてるからな。

言っても聞かない事は知っているだろうし…。

 

「フキ、千束はお前が言っても聞かない奴だって事は知っているだろう?」

 

「それは分かってるが…それに今ここを抜けたら誰が店をやるんだ?」

 

っとフキの言った言葉に千束達は思わず言葉が止まる。

 

確かに今は営業中、俺達が出て行ってしまったら人手が足りなくなる。

するとエリカが言い出して来た。

 

「あの…でしたら私が此処に残って、お店の切り盛りをするってのはどうかな?」

 

「エリカが残るなら、私も残るよ」

 

エリカとヒバナがそう言いだし、それを聞いた俺達は大助かりだ。俺達が抜けたら店が続けられないし怪しまれる、彼女達が残ってくれるなら大丈夫そうだな。

 

「…エリカたちが残ると言うなら、私はこいつ等の見張り役として行くか…」

 

「先輩素直じゃないっスね。付いて行くなら行くで素直に言えばいいのに【バゴン!!】いって!!」

 

「黙れ!」

 

サクラの正論に苛立ったフキが一発拳を入れてそれに痛がるサクラ、やれやれ…ちょっとは分かってやれ。

 

まあそんな事もあってか、準備が出来た俺はミラーに移動用の支援ヘリを手配する様に頼んで、エリカたちの方を向く。

 

「それじゃあ後は頼む」

 

「は、はい…お任せください」

 

エリカは頬を赤くしながら言う。

ていうか何故頬を赤くしてるんだ…? 俺何かしたかな?

 

「はい進一君すぐに行く」

 

「店長行って来ます」

 

グイッ!!!

 

「ぐえっ!!? 何故俺の首引っ張るんだ!?ちょっと待って~~!!?」

 

俺が千束とたきなに引っ張られる様子を常連客は騒然と見ていて、ミカさんは頭を抱えながら見送るのだった。

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

そして俺が運転する車は支援ヘリが着陸する場所に向かい、そこにミラー達が待っていた。

 

「待っていたぞ進一!」

 

「ミラー、度々すまない」

 

「構わんさ。さあ出発の前に着替えてくれ、それと千束達はどうするんだ?彼女達にスーツは?」

 

その言葉に俺は一瞬足を止めて振り向く。

 

DAが存在しない以上もうスーツは必要ないと感じる。だがあのスーツはかなりの高性能のスーツで、柔軟性や防弾性もあり体温調節機能もある。

それを考えると勿体ない感じがする。しかし千束とたきなは慣れているとは言え初めてのフキとサクラは多分俺達のスーツには拒絶的だ。

 

あれを着てもどんな感じなのかは分からない。

 

だから今回は俺だけだ。

 

「いや、今回は俺だけでいい。千束もたきなもいいな?今回スーツは着ないで」

 

「え、あ~…うん。ちょっと名残惜しいけどね…」

 

「もうDAに隠す必要はありませんから」

 

「おい、一体何の話だ?」

 

フキはスーツの事を知らない為、一応俺はフキにその説明をする、それを聞いたフキは何やら気難しい表情をしながら言う。

 

「何だそれ…? そんなもん着て欺けていたって訳か?お前等は…呆れるぜ」

 

「いいじゃ~ん♪ あれはあれで結構良かったよ?」

 

「フン!それはお前等だけだろうが」

 

そう言っている内に俺は車の反対側でスニーキングスーツを着て、無限バンダナを巻いて現れる。

俺のスニーキングスーツを見て、サクラが頭を傾げた。

 

「あれ?前回のあれじゃないんスか?」

 

「あれは強襲用のスーツで、これは潜入特化のスーツだ。俺はこれで行く」

 

そう言って俺は支援ヘリに乗り込み、なんだかんだで千束達も遅れて支援ヘリに乗り込み、飛び立って沖縄へと向かった。

 

支援ヘリの中で俺は今回使う武器の調整を行い、月光破壊の為のC4爆弾をバックパックに入れる。

 

そしてミラーが千束達にある武器を渡した、それはSMGのMP5だった。しかもフルアップグレードされている奴で、ハンドガード部はM-LOKのタイプでマガジンはバナナタイプのじゃなくストレートタイプのマガジンだ。

しかも千束のみだけ非殺傷弾仕様の弾も用意されたものだ。

 

「うっわ何スかこれ!? 超凄いじゃないっスか!!」

 

「どうして私達にこれを?」

 

「ハンドガン一丁では心持たないと思ってね、俺が用意した物さ。そして千束には専用の非殺傷弾を使えるタイプの物を渡している、これなら大丈夫だろう」

 

「…ありがとう」

 

千束はお礼を言いながらもフキ達が使う銃を見て、少し複雑な思いを持つ。まあ千束は勿論たきなは足を撃って何とか殺しを避けてくれてはいるがフキ達は違う。

彼女達は千束達と違って即座に相手を殺す。それも躊躇なく…DAはそうやって訓練されて来てるからな。

 

俺もどうしても出来ない場合のみと、リキッドを殺す事だけを考えるつもりだ…。

 

後はM9の麻酔弾で眠らすか、拳で気絶させるだけだ。

 

まあどんな結果になるか分からないが。

 

するとフキがこんな事を言い出した。

 

「おい。今から見る月光…どんなもんだ?」

 

「無人機で大きい奴だ、それがどうした?」

 

「それを私達DAに役立つのなら鹵獲する、それだけだ」

 

それを聞いて俺は思わず眉を曲げる。DAの為に使う…?冗談じゃない…あれは下手に使えば自分達を襲う驚異の物だ。

生憎だがそんな風に使うのならお断りだ。

 

「やめとけ…あれはお前等が考えてるような代物じゃない」

 

「んだと…。あいつ等を兵器を奪って…こっちもあいつ等が行った行為を同じようにするだけだ!壊滅に追い込んだ事が間違いだったと思わせる様にな!」

 

「理解は分かるが無人機の扱いはあいつ等の方が上だ。制御端末を奪っても生体情報が識別されて俺達を襲いかかるようなっている」

 

「ああ、こればかりは進一の言う通りだ。俺達はそれを解析して既に破壊している、だから諦めてくれ」

 

それを聞いてフキは怒りが出て来るがサクラが慌てて抑える。機内で暴れるのはご法度だと流石に気づいているんだろう。

 

「チッ!! お前等がどう言おうと私はそいつを鹵獲する! 必ず奴等を同じ目に合わせて壊滅させてやる…!」

 

そう言ってフキは受け取った武器の調整に入る。

 

…やれやれ、本当にこいつは感情がすぐに爆発する奴だな。分からなくはないが…一応味わってみるのも良いだろう。

 

その言葉がどれだけ無力な事か…。

 

 

 

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