キャンベルからの連絡を受け、沖縄に月光がある事を聞いた俺達は支援ヘリで沖縄へと向かった。
その際にフキが月光を鹵獲すると言うバカげた発言を聞いて、当然俺はそれを拒否した。
あれはあいつが考えてる様な代物じゃない。
下手すればこちらを殺すヤバい物になりかねない。
こっちとは違ってそれを制御する物があっちにはないかなら。
そう思っていると支援ヘリはアフターバーナーを使用しつつ、目的地の沖縄に近づいて来た。
「進一!目的の場所に近づきつつある!」
それを確認した俺は再度確認を取る。
「よし、もう一度確認だ。俺達は月光を破壊する為、沖縄に居るPMCに奇襲を掛け、無力化しつつ月光の元に向かい破壊する。1人は手に入れたがってる様だが却下だ」
「お前の許可など要るか!! 私1人でも鹵獲してやる!」
「フキ~…」
「…本当にしつこいですね」
千束とたきながそう言う中で、サクラは頭を抱える様が窺える。もうこの様子にウンザリして来たんだろう。
ドアを開けて俺達が武器を取ろうとした時だった。
突如地上から地対空ミサイルが発射され、ヘリ内に警報音が鳴り響いた。
「何だ!?」
「地対空ミサイルです!ロックされました!」
「クソッ!何かに捕まれ!!」
俺がそう叫んだ時に支援ヘリがフレアを放出し、ミサイルがそれに誘導されて爆破する。
だがその爆風が支援ヘリに直撃し、機体が大きく傾き、俺達は思わず体制が崩れた。
「うわっ!!」
「たきな!!」
たきながドアの元に体制が崩れ、落ちそうになった時に俺が瞬時に手を伸ばして元に位置に戻す。
だがその代償として逆に俺が体制を崩し、ドアから落ちてしまった。
「どあああああああああ!!!」
「進一君!!」
「進一さん!!!」
そしてそのまま俺は海に落ちてしまい、支援ヘリはそのまま飛び去ってしまう。
その際に千束とたきなが叫ぶ。
「パイロットさん!!戻して!!」
「進一さんを救出しに行って下さい!!」
「無理です!! 今戻ったらまたミサイルが飛んできます! 先ほどのフレアがもうありません!!」
それを聞いた千束とたきなは言葉を無くし、ミラーは舌打ちをしながら言う。
「ちっ!迂回して行け!! 安全な場所に着陸するんだ!!」
「了解!!」
ミラーの言葉を聞いたパイロットはすぐに迂回して、安全な場所に向かうのだった。
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そして海に落ちた俺は何とか砂浜に辿り着いたが、事態は最悪だ…。
何故なら今の俺は武器が何一つ持っていない。
持っているのは端末と身に着けているのはオクトカム内臓のスニーキングスーツと無限バンダナのみ…クソッ。本当に最悪だ…。
端末を開かせて武器と取ろうとした。だが画面に映し出されるのはマップのみで、武器画面が表示されなかった。
「おいおいマジかよ! こんな時に限って一部が故障かよ!?」
すると俺が声を出した事が仇となり、近くで巡回していたPMCの兵士2人が異変に気付いた。
「おい、今そこで声が聞こえなかったか?」
「確認しに行こう」
っ…不味い、下手に声を出してしまったせいで敵に気付かれてしまった。
仕方ない…一気に距離を詰めて気絶させるか。
PMCの兵士2名が砂浜に到着すると同時に俺は一気に距離を詰め、2人が俺の存在に気付いて銃を構えた時に彼らの銃を蹴り飛ばし、同時に彼らの首に手刀と入れ込んで気絶させる。
俺の手刀に倒れて気絶した兵士2人、俺はすぐに彼らの装備品をあさる。
まず拳銃の方だ。ハンドガンは【FNX-45 タクティカル】だ。45ACP弾が15発の入る銃だよ…よくこんなの持ってるな?しかもサプレッサー装備だし。
蹴り飛ばしたライフルの方は【G36K】だ、しかも固定倍率スコープのじゃなく、スコープマウントが搭載できるトップレール式だ。光学サイトはホロサイト。
取り合えず弾を取って、スライドを確認してチャンバー内に弾が入ってないか再確認した後、トリガーを引いて使えるか試してみる。
ガチャ!
するとトリガーを引いても全く引けなかった。それを確認した俺は舌打ちをする。
「チッ…やっぱり【ID銃】か」
ID銃…ID登録武器と呼ばれる個人認識装置とこいつはナノレベルのドックタグで、これに登録された使用者以外の者はこの銃を撃てなくなる代物だ。
これを使用しているって事はリキッドの組織はSOPシステムを採用しているって事になる。
クソッ…これは不味いぞ。弾は何とかなるが、武器のみは駄目だ…どうにかしないと。
そう俺が考えていた時だった。
「ウキッ!」
「ん?」
突如猿の様な鳴き声らしきのが聞こえ、俺はその方向を向く。
するとオムツを穿いた小さな猿がそこに居て、俺の方を見ながら【こいこい】とジェスチャーするかの様にしていた。
ってこの猿はまさか!?
俺は思わず立ち上がりその猿の元に行き、猿は嬉しそうにしながらある場所に案内するかのように進んで行く。
そしてその猿を追いかけて行くと、大きな建物の所に来た。
猿はその建物の階段を降りて行き、俺はその猿を追いかける様に降りて行く。
そして地下2階にある駐車場で俺は猿が止まったのを確認して、辺りを見るとある乗り物が目に映った。
それはマザーベースと同じのストライカー装甲車があって、ボディには【EYE HAVE YOU】と書かれてある。
おいおいおい…嘘だろう?
「この乗り物…まさか」
「驚くだろう?」
「っ!!?」
背後から突如男の声が聞こえ、俺は思わず撃てないFNX-45を構える。
「まあ待て、銃口を向けるな…」
その男の声を聴いたと同時に俺は思わず銃を下ろした。
何故ならそいつは金髪の黒人男性で黒いスーツにBDUのズボンを穿いており、両手を上げたまま右手には白いハンカチを持って、降参のサインを表している。
「俺は敵じゃない。そしてまだ…味方でもない」
「…嘘だろう。お前なのか?」
俺はその言葉を聞いた静かに問いかける。
「…“武器洗浄”を得意とし、ID登録銃をも解除する事が出来る武器商人…。【893番のドレビン】!!」
「おっと~♪ まさか知ってくれているとは驚いた。流石はメタギアファンの上に女神からの転生者…驚きだな」
そう言ってドレビンは白いハンカチを胸ポケットにしまい込み、近くに置いてある氷入りのバケツからコーラを取って飲む。
「ゴクッ…ゴクッ…ゲプッ。まあそう驚くなよ…俺は此処で今商売している者だが…最近つまらない商売ばかりでね。そうだ…あんた…俺と取引しないか?」
「取り引き…? どう言う事だよ?」
「あんたは今お目当ての物を壊すミッションを受けているだろう? それを壊さないで俺の所に引き渡して欲しいんだ…。心配はない…これは俺が必要となる事でね」
その事を聞いて、俺は思わず考え込む。
ドレビン…ゲーム内でスネークをサポートしてくれた武器洗浄人。実際はその通り武器とアイテムを売って協力してくれた。その正体は愛国者達の武器洗浄人だった事が驚いたけどね。
でも何でドレビンが此処に…? 意味が分からない。
だがそれよりもだ…。俺のお目当て…まさか月光の事を示しているのかよ?
「お前…月光を手にしてどうするんだ?」
「な~に…あんたの“ポイント分”として振り分けるだけだよ」
「ポイント?」
「ああ、これはあんたを助ける為の必要となる物だ。俺はその為に此処に送られたんだよ…女神からな」
「どういう事だよ?」
ますます意味が分からない、女神が直接送り込んで来たって…あいつ一体何がやりたいんだよ?
するとドレビンがまたしても言い出す。
「まあこっちに来てくれ。あんたにはある物を打たせてほしい注射があるんだよ」
ドレビンはそう言ってストライカー装甲車の方に行き、俺はその後を付いて行く。
するとドレビンはある注射器を持って来て、俺の方に向ける…っておいおいおいこらこらこら!
「いきなり注射器を人に向けるな!」
「おっと失礼、これはアンタの体内ナノマシンを抑制・強化するナノマシンだ」
そう言ってドレビンは俺の許可なく抑制用のナノマシンを打ち、それに俺は驚いた。
「こら!!俺の許可なく打つなよ!!」
「今は時間がないからな。強引にやらせてもらったぜ。後それで今持っている武器…使える様になったと思うぜ? 撃ってみな」
ドレビンの言葉に俺は少しばかり引っかかりを感じつつ、FNX-45とG36Kの弾を装填し、トリガーを引いた。
バンッ!!
するとFNX-45とG36Kの引き金が引ける様になり、それに俺は驚いた。
「おいおいマジかよ…」
「なあ…撃てるだろう? それじゃあお目当てのブツ…よろしく頼むぜ」
っとそう言いながらドレビンは自分のペットである【リトル・グレイ】を連れて装甲車の中に入って行った。
ご、強引だな…おい。
しかし何とかなったのは良いけど、これ…一応千束達やオタコン達にも報告するのだった。
ドレビンの登場。
ID銃関係だったら、彼の右に出る者はいません。