千束達の元にオタコンが駆け付けた頃、フキ達と共に行動をしているレイブンはオセロットと激しい銃撃戦を繰り広げていた。
オセロットはSAAを撃ち、レイブンが隠れている場所に向けて跳弾をさせる。
跳弾を仕掛けて来るオセロットの攻撃にレイブンはそれを予測しながら別の場所に移動し、その跳弾を回避する。
ミニガンを撃ちまくるレイブンは鼻で笑った。
「フン!随分と跳弾を使うのが減ったな…大将」
「シャーマン。私は常に頭を使っているのだよ、お前と同じように」
そう言ってオセロットはSAAを撃ち、跳弾を使って再びレイブンを狙う。
レイブンは冷静に回避場所に向かって躱し、レイブンがミニガンを構えようとした時にはオセロットの姿が無かった。
《また会おうシャーマン! お前との勝負はまただ!》
そう言ってオセロットは完全に姿を消した。
「大将め…逃げ足だけは早いな」
「おい!あいつは仕留めたのかよ!?」
フキ達がレイブンの方にやって来て、レイブンはミニガンを下ろしながら言う。
「いや、あの大将は退き際をよく分かっているからな。また何処かで現れる」
「何言ってやがる!!あの野郎は私等の仲間を拷問し、リコリスの本部を吐かせた奴だぞ!!」
オセロットを逃した事に怒りを露わにするフキ。オセロットのせいでリコリス本部は壊滅した。フキにとっては完全に仇当然。
どうしても仇を打ちたかったフキは取り逃がした事に不満であった。
「焦るなリコリスの少女よ。あいつはまた現れる…その時がまたの再戦だ」
レイブンがそう言った時だった。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!
突如地鳴りと共に揺れが起きて、それにフキ達は驚く。
「な!何だ!?」
「地震っスか!?」
「でもこんなタイミングで!?」
突然の地震に不自然を感じるレイブン。するとマザーベースの戦闘員が。
「レイブン!!こっちに来て外を見てください!!」
その言葉にレイブンの他、フキ達も外が見える場所にやって来て外を見る。
すると延空木のすぐ近くにある雑居ビルが左右に分かれ、そこから地下に通じる道が現れる。
そしてそこからメタルギア・ゼロがエレベーターによって上げられて、地上へと姿を現す。
「な!何だあれは!?」
「でっか!?」
「…あれがメタルギアか」
レイブンの言葉にフキ達は振り向く。
「メタルギア!?」
「まさか撫川達が探していた奴か!?」
「そうだ…しかしどうしたものか。進一に何かあったか?」
その言葉と同時にすぐにエリカは進一に連絡を入れる。
「撫川君!聞こえる!? 撫川君!」
しかし進一からの連絡は一切なく、それに不安が高鳴るエリカだった。
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オタコン博士からヘリで迎えに来てくれて、私とたきなは一緒に乗って今延空木に向かってる所。
ヘリの中に居るのはオタコン博士だけじゃなく、ミラーさんやサニーちゃんにミズキとクルミも居たの。
「でもどうしてミズキたちがいるの?ミラーさん達がいるのは分かるけど」
「いや~サニーと一緒にこの後の事態を片付ける準備をしていてな。ボクだけじゃ流石に時間が掛かるから、一緒に手伝ってもらってるんだ」
「でも意外だね~、クルミちゃんのデータ見せて貰ったけど、全部調べられるぐらい簡単だったよ?」
「何だと!?」
サニーちゃんの言葉にクルミは怒りながら反論した。って言うかサニーちゃんクルミのデータを調べられる程の簡単って…。
それはそれで凄いと思うけど…。
ってそれ所じゃなかった!
「博士!ミラーさん! 進一君は今何処にいるの?!」
「今メタルギアのある地下施設だよ。彼は戦闘の際に瓦礫に埋もれてしまったんだ。今ブレードウルフが至急瓦礫を撤去している最中だよ」
「し、しかしメタルギアってそんなに強かったんですか?」
「いや、それはまだ分からない。何しろデータはまだ調べてる最中なんだ、でも僕が見た限りじゃあれは絶対に普通の武装じゃない…」
博士はパソコンを操作しながら今のメタルギアの性能を調べてる様子。でも私は心配なのは進一君だよ…。
大丈夫かな…。
「進一さん…」
「たきな…信じよう」
私が言うとたきなは私の方を見て、少し微笑みを見せて頷いた。
うん…今はそんな感じが良いよ…。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!
突然地上から地鳴りが聞こえ、それに私達は慌てて外を見る。
すると雑居ビルが二つ割れて、そこから何やら鉄の塊みたいなのが出て来た!?
ええ~!?あれ何!?
「皆!あれがメタルギア・ゼロだよ!」
すると、博士が外を見ながらそう言った。
「あれがですか!?」
「あれがメタルギア…」
私がそう呟いた瞬間だった。
バアン!!!!!
突如ハッチの爆破されて、温かい空気が一気に外に出る。
私達がそのハッチの方を見ると、強化服を着た兵士数名が入って来て、私達に向けて強烈な光を浴びせる。
「ぐっ!!」
突然の事に私は光を思いっきり見ちゃった!眩しいー!!見えない~!!
ビッ!!!
「うっ!」
「か!身体が…!」
私達の身体が突如動かなくなってしまったの、これって前にもあった様な…!
外から人形を2つぶら下げた変な物を着た奴が空中を飛んでるのが見えたの、ってあれって確か!?
「す!スクリーミング・マンティス!?」
「馬鹿な!何故奴が此処に!?」
博士とミラーさんが驚く中、私達は身体が動かないまま奴の元まで運ばれる。
「『さあ…一緒に来て貰うぞ?』」
「千束!!」
「たきな!!」
ミズキたちが私達の事を手を伸ばそうとするも、私達はそのまま別の場所まで飛んで、強化服を着た兵士達も撤退した。
その際に私達はマンティスによって意識が徐々に薄れてしまって、そのまま気絶するのでした…。
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…ン!!
…ワン…。
…ワン!…ワン!!
何だ…?なんだか犬の鳴き声がする…。
それどころか…俺は一体…。
「ワンッ!!!」
「っ!!」
すると大きな吠える声がして、俺は一気に目が覚める。
此処は確か…メタルギア・ゼロがあった地下施設。そうか…俺は確かクラスターミサイルの爆風によって飛ばされてしまって、その後がれきに埋もれて気絶したんだ。
クソッ!情けない…! 爆風ぐらいで気絶するなんて…!!!
俺はスーツの人工筋肉を最大限まで強め、がれきから立ち上がって拳を振り上げる。
「オラッ!!!」
振り上げられた拳はそのままがれきを吹き飛ばし、近くにいたブレードウルフは少し避難していて、呆れた様子だった。
『スネーク! 全く…起きたのならさっさと出て来い』
「ウルフ…すまない「ワンッ!!」っ!」
犬の吠える方を見ると、そこには店で留守番していた筈のチャドが居たのだ。
「チャド!」
「ワン!!」
チャドは尻尾を激しく振りながら俺の顔を舐めまわす、その様子にブレードウルフは言う。
『俺ががれきを退かしている最中にチャドがやって来て、がれきに向かって吠え出したんだ。全くチャドも強引だ…何も装備されてない状態で此処に来たんだからな』
「そうか…。すまないなチャド」
俺はチャドを撫でて謝る、こいつも俺と似てるよ…本当に。
それにしてもメタルギア・ゼロが外に出てしまった…。何とか追いかけないと。
「ウルフ、オタコンのメタルギアMk.4は?」
『あそこだ』
ウルフは端末にある方を見て、俺がそこに目を向けると、メタルギアMk.4が接続ケーブルを出してデータを収集している最中だった。
俺はそこに向かい、オタコンに話しかける。
「オタコン!」
『っ!!進一!!』
「すまない!気を失っていた! 今からメタルギアをおい──」
『進一!!今はそんな事を言ってる場合じゃない!』
っとその言葉に俺は思わずオタコンの方を見る。
「はっ!?一体何を言って…」
『たった今、千束達がマンティスに連れ去られた!』
「っ!!何だと!!?」
その言葉に俺は思わず驚いて、動揺を隠せなかった。あの千束とたきなが連れ去られた…!?そんなバカな!
でもマンティスの事を考えれば…あり得ない話じゃないな。
「分かった!こっちもすぐに地上に戻る! でもメタルギアはどうするんだ!?」
『その事なんだけど今地上では大変な事が起きてる! 早く戻って来て!こっちもデータ収集が完了したから!』
そう言ってオタコンのメタルギアMk.4が接続ケーブルをしまい、俺の所に来る。
「分かった!すぐに戻る! いくぞ!チャド!ウルフ!!」
「ワン!!」
『おう!!』
俺は落とした武器を拾い、周囲を警戒しつつ構えながら地上へと目指すのだった。
ようやく進一視点に戻りました。
地上はもう皆さんの想像通りでしょう。