俺は今だに驚きを隠せなかった。あのハル・エメリッヒ…通称【オタコン】とロイ・キャンベルがホログラム画面に出ている事に。
その様子を見ている2人は少しだけ笑っていた。
「あはは、驚くのも無理ないね」
「ああ、我々は本来この世界には存在しない者、それがあの女神によって顕現したのだからな」
「あの神様め…」
本当にボーナスをくれたもんだな。
お陰で何をどうするべきか分からねぇよ。
俺がそう思っている中で、オタコンの画面に1人の女の子が映って来た。
「ハル兄さん、この人が?」
「ああそうだよ【サニー】。彼がそうさ」
「あっ、【サニー・エメリッヒ】…彼女もいたのか」
まさかのサニーの登場に俺はまたしても驚いた。おいおい…歴代キャラの登場が多すぎないか?
「ははは…。まあそうだろうね、でも残念ながら僕らの知り合いはこれが全員だ」
「今回我々のみが顕現出来、他の者達は顕現出来なかった。いや…むしろこれが良しと言えるだろう」
「どういう事だ?」
キャンベルの言っている意味に俺は理解出来なかった。
これが良し…? 訳を言ってくれよ。
「余り違う世界に住人がこの世界に誕生すると、知っての通り世界バランスが大きく崩れる恐れがある。
故に既にあの女神が放ってしまったメタルギアが関係している、それが…」
「あの月光の事?」
「そうだ…、月光はこの世界に存在しない無人機だ。今ある物ではドローン技術が流行しているが、裏の世界では月光を入手している組織が多く存在する」
キャンベルの話を聞いた俺は思わず驚きを隠せなかった。マジかよ…月光を手にした者たちが大勢いるのかよ。
それにまだ月光が…ん?ちょっと待てよ…月光があるとしたらもしかして…。
「なあ、まさかとは思うが…月光だけじゃなく仔月光やウォーカーギアも存在したりしないよな? あれらもこの世界じゃあかなりヤバい代物だし」
「…残念ながらあるよ」
「ああ、既に確認されている」
かぁ~~~!マジか…、数で勝るあの仔月光と、使い手によって脅威になるウォーカーギアまでがあるなんて、全てはメタルギアの関係が原因か。
でも分からないのは何故この日本でメタルギアの複製物が生み出されているんだ?
それがどうしても分からない…。
「メタルギアが日本のみ出て来るか変わらない以上、それを調べる事に変わりはない。進一よ…この任務を是非受けて欲しい…」
キャンベルの言葉を聞いた俺は彼らを見る。
勿論、答えは決まっている。
「勿論受けるよ。あれを野放しにするつもりはない」
「そうか…ありがとう」
俺の答えを聞いたキャンベルは微笑みを見せながら礼を言った。
「僕は近い内にサニーと共に日本に向かうよ。目的は君のサポートに必要な物を渡す事」
「それってもしかして、サポートメカの様なもの?」
「あはは、流石だね。まあ楽しみに待っててよ、あとナノマシンの注射器を出来たら打って欲しいんだ。今後の任務に応じて体内通信機で連絡をして置きたいんだ」
「分かった。そうしておくよ。あっ、そう言えば皆は今何処にいるの?」
聞くのを忘れていた俺はオタコンとキャンベルに何処にいるか聞いて見た。
「僕は今オーストラリアに居るよ。勿論、サニーも一緒だよ」
「私は今国連の安全保障理事会の補助機関である【PMC活動監視監査委員会】に所属している。君の知っているあの設定と同じ所だ」
へぇ~…オタコンとサニーはまだしも、キャンベルはその場所に居るんだ…。しかもPMCね…。
PMC…民間軍事会社か、ある特定の場所に武装した社員を派遣、護衛、支援を行い、更には現地の警備員に訓練を行わせるサービスもある組織か…。
まさかこの世界にもあるなんてな。
「では頼んだぞ、君の活躍を期待している」
「それじゃあまた近い内に会いに行くから、待っていてね」
「それじゃあ!」
そう言ってオタコン達は画面を切り、俺は一息を付いて、ソファにもたれる。
するとチャドが寄って来て、俺の太ももにあごを載せてくる。
どうやら気を和らげたいみたいだ。
「よしよし、ありがとうな」
それにチャドは尻尾を振って、喜びの様子を見せる。
さぁ~て…明日からは忙しくなるな。
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そして翌日、俺は正式にリコリコで働く事なって、その為の作業着を着ていた。
それは皆と同じ着物で、色は灰色のものだった。
「うわ~~似合ってる♪」
「そうですね、それに綺麗に着こなせてますし」
千束とたきなは着物の感想を述べていた。千束は着物が合ってる事に褒めて、たきなは着こなしている事に関心していた。
「なかなかうまく着こなしてるじゃないか撫川君。それじゃあ今日からよろしくな」
「ええ、勿論です」
「それじゃあまず聞くことに、接客をした事はあるかい?」
ミカさんはまず最初に大事な事を聞いて来た、これは当然だよな。
ここは喫茶店、まず接客が出来なきゃ話にならない。
それに前の世界でコンビニのバイトをしたことがあるから問題ない。
「はい、勿論です」
「それは良かった、後他には何が出来る?」
「料理ですかね~? 自宅でいつも料理したりしてますから」
「ほう~、それは助かるな。ミズキ良かったな、お前が不在の時は彼が調理してくれるぞ」
「それはどうも」
ミズキさんは何やら面白くなさそうな顔をしている。
一体何があったのかは、あまり聞かないでおこう。すると千束がスマホを持ってやって来る。
「それじゃあ皆さん集まって下さーい♪ 記念写真を撮りますよ~」
っとそう言って千束は俺を隣に寄せて、写真を撮り、SNSに乗せて投稿した。
「記念写真と言いながら即行SNSか、即断即決だな」
「まあね♪ それにこうした方がお客さんが多く来てもらうから」
千束はそう言ってSNSを使って、お客さんを来て貰うようにしている様だ、なるほどな…でもそんなにお客が来ない様には見えないけど。
まあいいか、俺は仕事に移る前にチャドに一言。
「チャド。しっかりと看板犬として、役立ってくれよ?」
「ワンッ!」
開店の時間、お客が来て、コーヒーと紅茶、更には抹茶アイスを頼んできた。
それらを作る為、俺とミズキさんが分散でやる事に、俺は抹茶アイスを担当する事に、器用が役だったのか、素早く出来て、綺麗に盛り付けも出来た。
「完成っと」
「はやっ!?」
ミズキさんはその事に驚きを隠せなかった。
俺は抹茶アイスをカウンターの所に持っていき、千束に渡す。
「はい、抹茶アイスの注文の人のだよ」
「は~い!了解っと!」
そう言って千束は抹茶アイスを注文した人の所に持っていく。
なんだか働くかいがあるもんだなっと思いながら俺は厨房に戻って行く。
「なあ千束ちゃん、さっきの子は?」
「ああ、今日から新しく入った撫川進一君ですよ?」
「へぇーさっきの子が?」
「SNSを見たよ!なかなか良い男じゃない!」
っとなんだか俺の話をしている様に聞こえた事は言うまでもなかった。
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そして喫茶リコリコに働き始めて一週間。もう慣れたと言って良い感じになった。
今日は念願のバイクの納車日の為、ミカさんに頼んで午前中休みを取る事にした。
ヘルメットを持って店へと向かい、念願のバイクを受け取る。
バイクにまたがり、ヘルメットを被ってエンジンを掛ける。すると力強いエンジン音を鳴り響かせ、俺は店に挨拶をした後、店を出る。
「いや~、このバイクはいいね~♪ 大型バイクだけにパワーもある」
俺はバイクを若干吹かしながらリコリコに向かう。
…それにしてもあれから一週間はたったのに、まだ情報が入ってこない。
そう簡単にメタルギアの情報は掴ませてくれないか…。
まあいい、どうせこっちから調べる予定でもあるんだ。掴ませてくれないなら、あぶり出すだけ…。
そう思いつつ、俺はリコリコに到着し、バイクのエンジンを切り、ヘルメットを取る。
「うわぁ~スッゴイバイク!」
っとそこには千束とたきなが丁度やって来て、俺は振り向く。
「よう、丁度今日が納車日だったから、取りに行ってたんだよ」
「それで先生に午前中お休みを貰ったって事ね」
そう言う事だな、でもちょっと気になる事があるな。
千束はミカさんの事を先生と呼ぶことに。
「なあ千束、ミカさんの事を先生って言っているみたいだけど、何でそう呼んでいるんだ?」
「え!?あ! その~昔お世話になってた時があったの!それが理由ね!」
一瞬千束が慌てた様子に俺は疑問に思ったが、あんまり気にしない方が良さそうだ。
「そっか、悪かった。変な事を聞いて」
「ううん!私も変な事で動揺しちゃだめだよね!あははは!」
っと笑いながら千束はリコリコの中に入って行き、それを俺はただ見つめていた。
たきなは一瞬俺の方を見て、それに気付いた俺は問う。
「ん?どうした?」
「いえ、何でもありません…。ただ千束にとって店長は特別な存在って事ですよ」
「はぁ?」
その言葉に俺は理解出来ない感じだった。たきなはそのままリコリコに入って行き、疑問が増えたなっと感じた俺は2人を追いかける様にリコリコに入るのだった。
進一のバイクのモデルはヤマハのVMAX1700です。