番外編 その1
ハワイでリコリコの仕事をしている中で、当然裏の仕事も受け持つ事になっている。
日本とは違い銃での犯罪がかなり多い為、銃撃戦は日本より多い。
今現在、俺は千束とたきなと共に裏の仕事をしており、密輸業者とカーチェイスをしていた。
「くそっ!こいつ等しつこい!!」
バンで逃走する密輸業者達に対し、俺はマザーベースで改修作業が終了したGT-Rに乗って追いかけている。
そして助手席には千束が窓を開けて、身体半分外に出しながら叫ぶ。
「おらおら!もっと逃げろ逃げろ~!」
「千束、何故煽ってるんですか?」
後ろの席に座っているたきながその事に呟き、その際体内通信でクルミが通信をしてくる。
『進一、奴はこの先で仲間と会うつもりだ』
「分かった。その前に奴等を止める」
クルミの報告を聞いた俺はGT-Rに搭載された機能を使う。
ハンドルに搭載された複数のボタンの内の1つを押し、フロントバンパーのエアダクトからEMPが発射される。
EMPはバンに直撃して、バンは機能を停止し、近くの電柱に直撃して停止した。
俺は90ターンしながら停止し、GT-Rから降りてM9を構えて近寄る。
千束とたきなも共に降りて、銃を構えて俺の隣に立ち、バンから男達がボロボロの状態になりながら投降して来た。
「う、撃たないでくれ…!」
「だったら、大人しくお縄に付くんだな。そしてこの調子で賞金ゲット!」
「そして美味しい物沢山買うんだ!」
「欲張り過ぎです。2人共…、クルミ、バンの密輸業者達を確保、この先の彼等達は?」
『それならさっきフキ達が全部片づけたぞ。後はクリーナーに任せて行け』
その通信を聞いた俺達はクリーナーに任せ、密輸業者達を柱に縛り、その場を後にするのであった。
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仕事が終わり、俺達は隠れ家であるホームに戻って、ソファーに座って一息する。
「ふぅ~…」
「お疲れ様、はいアイスコーヒー」
エリカが俺にアイスコーヒーを渡して来て、それに俺は受け取る。
「ありがとう」
「進一く~ん…私には~?」
「進一さん、私も飲み物が欲しいです」
っと千束とたきなが俺の左右に座り込んで来て、俺は思わず見る。
「え、ええ~…(おいおいどうしたんだよお前等~…)」
「アタシの前で見せびらかすな!!」
ミズキさんは俺達の様子を見てイラつきながら怒鳴り、フキ達はそのミズキさんの様子に呆れ返っていた。
ミカさんは小さく笑っていて、俺の方を見る。
「進一君、出来たらお願いしたい」
「わ、分かりました…」
それにお答えするしかない俺は立ち上がってコーヒーを入れる、アイスコーヒーでもいいかな…。
俺がコーヒーを入れている中、ヒバナが俺にGT-Rの事を言って来る。
「ねえ、あの車どう? 前とは違ってかなり違うけど」
「あれか?かなりいいね…やっぱり前のスポーツカーとは違いGT-Rは4WDだからかなり速いよ。それにミラー達が改修してくれたお陰でもあるし、今回は武装も付いていたからな」
そう、今回のエージェントカーは武装が取りけられている。本来だったら前のスポーツカーにも武装を取りつけたかったようだが、俺がバレると思って断っていた。
いや…うん…普通に取り付けられても可笑しくなかったな…、考えてみればこれだけ隠せる要素が多いから問題なかったね! 単に俺のわがままだわ!
「うんうん! それのお陰で依頼対象も無事確保出来たし、一石二鳥って感じだよ!」
「一石二鳥…ですか? 私にはそうは感じませんでしたけど」
「これにはたきなに同意だ」
「おいコラフキ! アンタは参加してなかったから言えないでしょうが!」
「んだとこら!!」
その事を聞いたフキは千束に睨みかまして、千束も同じように睨み返す。
2人の光景に俺達は何とも呆れ返っていた。
そしてクルミはミカにある事を聞いていた。
「おいミカ、この後の仕事はどうなんだ? 僕のPCでは依頼案件が来ないが」
「こっちもだ。まあ今はちょっとした休暇として休んでも良いだろう。皆も明日はお休みだ」
「マジっすか!! それじゃあ海に行きましょう先輩! アタシハワイの海始めて泳ぐんです!」
「勝手に泳いでろ」
サクラがフキを誘うも、フキは興味なしと言わんばかりに拒否した。
それにサクラは涙目でフキにしがみつき、フキは鬱陶しくサクラを蹴り飛ばした。
そして俺は考えた。
「(明日はお休みか…。ならハワイに来たなら面白いショッピングモールに行って何か見てこようかな)」
「ねえ進一君!明日休みなら一緒にショッピングモール行こう!」
「実は進一さんに選んでほしい物があるんです」
「え?」
千束とたきなからその事を聞いた俺は思わず振り向く。千束とたきなが選んで欲しい物…?何だそれは?
まあ別にいいけどね、丁度俺もショッピングモールに行く予定だったし。
するとエリカが少し戸惑いながらも、声を掛けて来る。
「あ、あの…私も一緒に行って良いですか?」
「エリカもですか?」
「別にいいよ? ね♪進一君」
「ああ、別に構わないぞ。ヒバナ、お前は?」
俺は残っているヒバナの方を向くと、ヒバナは手を横に振りながら言う。
「あたしはいいよ。4人で楽しんで来て」
「そっか~。じゃあ明日楽しんで行こう! あっ、勿論進一君運転よろしくね~♪」
楽しそうに言う千束に俺は若干苦笑いをしてしまう。
まあいいか…、ここしばらく休みが無くて大変だったからな。明日はしっかりと楽しんで行こう。
そう思いながら俺は自分の部屋に戻って、明日に備えるのであった。