大事なレースがいきなり最悪のデスレースに変わってしまった事に俺は心底がっかりしていた。
全く…どうしてバカ共はこうも面白半分で最悪の事を思いつくのだ…。全く仕方ないぜ。
そう思っている中で、後方で追いかけているフェラーリ360がミニガンを撃ちまくりながら俺を狙っていた。
「たくぅ…、少しはレースを楽しませろ」
っと俺はそう思いながらサイドブレーキを引き、R34を反対にしてすぐにシフトをバックに入れる。
そのまま出せる分の速度を出して、俺は奴と対面する。
当然その殺し屋はその行動を見て目を細め、その後ろを走っていた相葉達は驚いた。
「おいおい!!」
「あいつ何やってんだよ!?」
「何する気なんだろう…?」
っとそう思っている中、俺はシフトノブの横のボタンを押して、ハンドルをレース用から戦闘用のハンドルへと変える。
このハンドルはいつも仕事で使っている物で、マザーベースで改良の際に取り付けてくれた物、そのハンドルには様々なボタンがあり、その内の1つを押す。
するとR34のフロントバンパーのグリルが開き、その中からミサイルが展開する。
それを見た殺し屋がすぐにコンソールの端末を押して、同じようにフロントバンパーからロケット弾を展開する。
俺はそれを見てもお構いなしにミサイルを発射ボタンを押し、ミサイルを発射して飛び出す。
同時に殺し屋のフェラーリ360のフロントバンパーからロケット弾が発射され、2つの物体がぶつかって爆発する。
それを見た相葉達たちは驚きを隠せない。
「おい見たか!!?」
「何だよ一体!!?」
「何が起こってるって言うの…?」
相葉達が驚いてる中で、俺は1発目が止められたのを見て、俺はすぐに2発目を発射する。
同時に殺し屋の方も2発目を発射して、そのミサイルとロケット弾は止められた。
「チッ…」
舌打ちをする俺はすぐにR34を前方に戻して、そのまま走り、殺し屋のフェラーリ360は追いかける。
そして相葉達は唖然としたままその様子を見ていた。
「おいおい…」
「俺たち…いったい何を見せられたんだ?」
「そんなこと言ってないで追いかけよ!!」
っと北原はそう言って相葉と八潮を抜いて追いかけていく。
「おい望!!」
「あっ!クソッ…! 追いかけるぞ!!」
そう言って相葉と八潮は北原を追いかけるのだった。
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進一が殺し屋と戦っている中で、実況席のエドワードが高笑いしながら見ていた。
「ガハハハハ!! 何だよおい!こんな場面は俺は望んでねえぞ? どうせならもっとド派手に散ってくれれば面白いのによ~!」
「(エドワードさん…。もう駄目だ…エドワードさんはもう壊れてる…!)」
ステファニーは口元を縛られて、手足をロープで拘束されながらその様子を見ていた。
エドワードの異常な光景…それが彼の本性である事に心の奥底で恐怖を感じているからだ。もう誰も止めることは出来ない。
っとその時だった。
「ほいっと!」
ドスッ!!
「ゴホッ!!!」
何者かがエドワードの首元に手刀と入れて、気絶させたのだ。それを見たステファニーはその人物を見て唖然としていた。
「ほい、完了っと」
「意外にあっけなかったですね」
その人物は千束とたきなであった。
千束とたきなはここに来る途中、妨害である警備員を麻酔銃で眠らせた後、この実況席にたどり着いたのだ。
「やれやれ、この人はとんでもない事をしてくれるもんだね~」
「進一さんが出場しているレースをこんな風にしたんですから、相応の罰を与える必要がありますね」
そう言った後、たきなが拘束されているステファニーの方により、拘束を解いた後ステファニーに言う。
「今から言う事を実行して下さい。まずは会場内の人たちを非難させる様に放送をして、その後に事故した人たちをも救出して下さい」
「え?でも後の人たちは…?」
「進一さんは問題ないと思います。ですので早く!」
「は!はい!」
ステファニーはすぐにその事を実行に移し、会場の人たちに放送をし、それを見たたきなは千束の方を見て頷き、それを見た千束は頷きながらインカムで連絡する。
「先生、OKだよ」
連絡を貰ったミカは頷きながら言う。
「了解した、ミラー、千束とたきなは無事制圧したようだ」
「分かった、各ピットに居る者たちも動き出したらこちらも動き始めるとする。その際無線は進一の体内通信で連絡させる、クルミ、進一は今どのあたりだ?」
「今は…出た、ウォーターパークエリア近くだ」
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そして俺は殺し屋のフェラーリ360から放たれるミニガンを耐え、一向にダメージが通らない事に殺し屋は舌打ちをしながら前に出てくる。
俺はそれを見て、ハンドルのマシンガンのボタンを押す。
するとフロントバンパーからマシンガンの銃口が開き、そこから5.56㎜弾の弾が飛び出してくる。
放たれた弾が殺し屋のフェラーリ360に直撃し、火花が飛び散るがそれでも奴のボディには傷が付いていない。
それを見た俺は思わず目を細める。
「(何だあれ…、普通の車なんかじゃないな、さっきのロケット弾もそうだし、普通じゃない)」
俺がそう思っている時に、フェラーリ360のリアバンパー部分が開いて、投擲弾らしき物が見えた。
それを見た俺はすぐにあるボタンを押し、ボンネットから小型のショットガンが出てくる。
これは自動追尾ショットガン、ミサイルや投擲武器などを破壊するために作ってくれた物。これがあればミサイルなど朝飯前…ってさっきロケット弾はミサイルで撃ち落としたよな?
それならこれいらなくないか…と思うくらいだよな。
そう思っていると車から投擲弾が発射され、それを感知した自動追尾ショットガンが火を噴く。
投擲弾は放たれたショットガンの散弾により直撃して爆散し、それにより殺し屋はまたしても舌打ちをして、リアバンパーの投擲武器をしまう。
しかしよくまああんな所に投擲武器を隠していたと言うよりも、武器を仕込んでおいたな?
「…ん?」
すると俺は横にある場所を目にする、それは水場の遊び場として知られるウォーターパークエリアだ。
よーし…あそこに奴を誘い込もう!
そう思った俺はすぐにコースを変えて、そのウォーターパークエリアに行く。
俺がウォーターパークエリアに向かったのを見た殺し屋が思わず急ブレーキをし、すぐに進路を変えて俺の後を追いかけていった。
そして相葉達はそこを通過した後、路肩に止めてそのウォーターパークエリアに向かう俺たちを見る。
「…あいつ、一体あそこで何をするつもりなんだ?」
相葉がそう答える事に、八潮や北原は答える事は出来なかった。
さあ…いよいよフィナーレが近いな。