前世の記憶が戻ったので、シャーレでハッピーエンドを手に入れたい 作:うどんそば
「10キロ圏内で爆発を感知! 場所は……柴関ラーメン!?」
運動しに行っていたシロコ、勉強しに行っていたアヤネちゃん、バイトの準備に行っていたセリカちゃんが戻ってきて、せっかく集まったことだし、昼食は集まって食べようと準備をしていた折、唐突にアヤネちゃんが声を上げた。
「は? なんであの店が狙われるのよ!」
バイトしていることもあり、店に思い入れが深いセリカちゃんが、机を叩いて怒りをあらわにする。シロコは眉をひそめ、やはりこちらも怒りを隠せていない。
「皆少し落ち着いて。こういうときに焦ったらもっと悪い結果が待ってる。そうだね……準備をしてくれてる先生を呼んで急いで向かおう。武器を持ってくるのを忘れないでね」
そう言うと、皆無言でうなずき、丁寧に置かれた銃を持つと、正門に向かっていった。アヤネちゃんも早速通信の準備をしてくれている。うん。これだけ素早い動きができれば大丈夫だね。
とりあえず私は急いで先生を迎えに行くと、当の先生は調理場で呑気におにぎりを握っていた。
「先生! 大変だよ!」
”ん? どうかした?”
「柴関ラーメンが襲われた!」
そう言うと、一言で状況が理解できたのか、先生は握り終わってラップに包まれているおにぎりを持って、急いでこちらに駆け出してくる。
”わかった。行こう……ごめんね、アヤネはあるものを食べてて”
先生は通信機を起動すると、アヤネちゃんに連絡をして、私に目を合わせた。
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皆で先生が握ったおにぎりを食べながら急いで柴関ラーメンに向かうと、明らかに異様な空間が姿を表した。
瓦礫が飛び散る道、さっきまで店舗があったはずの焦げ臭い空き地、燃える店の残骸。それは間違いなく報告通り連鎖的に大量のC4爆弾を起爆でもしない限り起こり得ない状況だ。
硝煙の香りがましになり、砂埃の先が少しずつ明らかになったそこには……便利屋が、堂々たる姿で……いや、カヨコはめっちゃ苦しい顔してるわ。
「あんたたち、絶対許さないから!」
なにがあったのか、だいたい把握したセリカちゃんは、その感情をぶつけるように大きな声で叫んだ。皆も厳しい顔で便利屋を見つめている。
”店長さんは大丈夫だって!”
先生が言い、ほっと一安心した様子の皆は、これで心配事はなくなったと行った様子で、更に空気を厳しいものへ変えた。
「仕方ない……どちらにせよ、いつか白黒つけとかないといけなかったから……確保していた傭兵をこっちに呼ぶ」
「……そ、そうよ! これでわかったでしょ!? アビドス! 私がどれだけ悪党かを!」
の割には声震えてますけど。
「さ、さあ! かかってきなさいよ!」
その言葉とともに、戦闘が始まった。
「真のアウトローを見せてやるわ!」
一気に走り出した私は、ムツキを狙った。確かに便利屋は全員厄介だけれども、狡猾な動きをしてくることも多いムツキは、特に戦場では厄介だからだ。
勿論、アルちゃんやハルカちゃんも問題だが、アルちゃんは焦っていて、ハルカちゃんはバーサーカー気味なので、正直頭を使えていない。
っと、爆弾が飛んてきた。これがまた……ゲームではよくお世話になっていたけれども、爆弾がバッグに入って飛んでくるなんて、正直怖い以外の何物でもない。でも……
私は、それを佩いていた刀で切った。素晴らしい切れ味の刃先で衝撃を感知する機械ごとぶった切り、爆発しない様にだ。
ムツキちゃんは驚いた顔をする。そりゃあそうだろう。通常全く衝撃を与えないほど綺麗になにかを切るなんて、至難の業だ。技量も、その刀も、相当じゃないといけない。
でも、私はそれをなんとかできる才能があったし、この刀もそうだった。なんとなく最近どんなものなのかわかってきた。材質は玉鋼なんだけど……それに、私達がお世話になったあの石が入ってる。だからこんなにきれいな色をしているんだ。
頭にきたのか、少し怖い顔で、銃を取り出すムツキちゃん。MG5……汎用機関銃だ。
それならば……私もと、ミニくんを取り出す。飛び込んで近距離の銃撃戦だ。向こうも反射神経がいいので、お互い高速の攻撃になっている。
頬を一発銃弾がかする。向こうにも一発あたった。と思ったら大きな隙ができる。そこを見逃さず思い切り叩き込むが、流石にダウンさせる前に殴り飛ばされてしまった。さすがの反応速度だ。便利屋をやっているだけある。
お互い見合って、一挙手一投足を監察する。と、そこに轟音が響き渡った。迫撃砲の音だ。
聞き覚えのあるとある学園の制靴の音が、規則正しく聞こえてきた。まるで今から戦争でもしようとしているんじゃないか? と疑いたくなるような光景。
それは少しずつ、少しずつ近づいてくると、大きな圧力を持って立ちふさがった。
「これは……風紀委員会か……」
思わず言葉が漏れてしまう。ストーリーで見たときはそんなに感じなかったが、正真正銘の大群に、思わず眉をひそめた。これを独断で動かしたっていうんだから、そりゃあ反省文あんなに書かされるよね……! 絶対チクってやる……!
私はスマホを取り出した。
青い刀身、お世話になったあれ……一体何で出来てるんだ〜