決闘に敗れたセシリア・オルコットはシャワーで汗を流していた。涙したのは決して恥とは思わないのが不思議だとしながら自分を打ち負かした男の事を考えていた。
(織斑一夏・・・・)
もう一度戦って、ブルー・ティアーズを何とか上手く使えば少しは違う展開になるかもしれない・・・・ですが・・・・。
(勝てない・・・・)
本能で悟らされましたわ・・・・織斑千冬の弟なだけあって、才能はありますが・・・・それすら上回るかもしれない何かがありますわね・・・・けど。
「挑ませていただきます!」
そうですわ!貴族の誇り以前に意地があるのですわ!
この後に色々あるでしょうが、専用機持ち同士なら訓練でも手合わせをする機会からして他より多い!勝てないならば、勝つまで諦めませんわ!
セシリアなりの決意・・・・それは一夏に聞かせたら歓迎されるだろう、競争相手から訓練相手に最適な実力と知識持ちも多く欲している身だからだ・・・・ただひとつ、セシリアが見落としていた事があった。それが思わぬ結果に繋がる。
・・・・・・・・。
(何とかなったか・・・・)
正直、不安は多かったんだよな・・・・ぶっつけ本場だったし・・・・けど、上手くは行った。当面は強力してくれた先輩達と釘を刺してくれた千冬姉に感謝かな。
シャワーで汗を流した俺は篝火さんがやはり待ち受けていたので、逆に背後を取ってやった。
「あら~?やっぱり上手くいかないねえ」
「何で、事ある毎に俺の尻を狙いますか?」
「そこに君の尻があるから♪♪」
山みたいに言うな!と思ってたら?
「え~?別に良いじゃん、君が心配だったのよ~?このご時世では君絡みなんか特に不祥事多そうだし」
まあ、そりゃそうだ。俺の周りは不自然な程に平和だったさ・・・・女尊男卑の風潮なんかどこ吹く風に近いぜ、五反田の爺さんみたいなのなんか闇討ちにでも遭ったって返り討ち・・・・っ!?
「ど、どしたの?」
嫌な予感がした!
『俺の周り』だって!?
そうだ。俺は『他』は知らない・・・・例えば、ドイツの黒ウサギ隊のとこに千冬姉が来なければどうなってたか?とか考えたのが精々。
「織斑君、お疲れ」
「簪!セシリアは違うシャワー室か!?」
「え、そうだと思うけど・・・・」
「どこだ!?」
「・・・・っ!そうか!?」
篝火さんは事態を察したようだ!簪には場所を教えてもらって千冬姉に連絡を取ってセシリアの居場所を探すよう頼んだ!途中に束さんの妹が立ちはだかったが、俺と篝火さんは両脇をすり抜けてセシリアが使ってるかもしれないシャワー室の扉を開けたけど。
『遅かった』
俺達の目にしたのは、背後から刺されて血の海に沈んだセシリアだった。
・・・・セシリアには辛い展開でした。