報告。
セシリア・オルコットが決闘後に何物かに背後から刺された。
生命措置で何とかもっているが、出血が多かったので意識が戻っても後が心配だ。
第一発見者の織斑一夏の証言は?
『今までのと似たパターンだった』
そう、ISの普及以降は珍しくはない・・・・政府が男か女かを問わずに都合上で暗殺程度は珍しくない彼は自分なりに調べたようね。
同行した篝火ヒカルノにしても似た例を知っているが為に深くは言及されていない。
さて、問題は篠ノ之箒。
立ちはだかり、待ったを掛けたのはブレードの使い方で口を出そうとしたかららしいが・・・・小手とかやらずに真っ二つにするようなやり方を所望?な感じだったようですが、発見が遅れかねない事をやる意味は重大だ。
実は、織斑君は覚えてないらしいが?一瞬の小学校に通っていた頃に彼と会話した者に襲い掛かったりしていた事はある程度知られている。
織斑君は篠ノ之博士と織斑先生を目指して精進あるのみな日々だったので滑稽極まるものだが周りはたまったものではなかったろう、IS普及後に地元から離れたのは現地の者達からしたら歓迎された。そう・・・・織斑君自身が気付いてはいるが、あの辺りは女尊男卑の影響が少な過ぎるのだから。
(この辺り迄ね、危険域に入った気がするけど、篠ノ之さんと同室な時点で今更よ・・・・今回のは方向はこれまでっと)
・・・・・・・・。
決闘終了から三日後、学園内の施設でセシリアは目を覚ましたので・・・・漸く出た許可が出て俺は見舞いに行った・・・・下半身が半分以上動かないので長いリハビリが必要らしいな・・・・学園は一週間は休学となって来週から再開だ。
「あら、ご・・・・労、足・・・・な事・・・・」
気丈に振る舞っているけど、苦悶な表情だな。
病室に運ばせた歩行用のリハビリ器具で必死に足を動かしている。実はイギリス代表候補生ならもっと良い方法を宛がってもらえるだろうけど?
(・・・・切り捨てられたか)
そう、イギリス政府内では『没落したけど立て直しかけてる家の娘』なんて扱いが困るのが多いんだろうな。
只し、あっさりやったら『周りの目』が煩いから『生かさず殺さず』を選んだか、このまま車椅子生活を続けさせて、機を見て・・・・か。
『損して得取れ』だな・・・・一旦休憩に入り、息を整えたセシリアは俺に言った。
「時間を・・・・頂けません?」
「?」
「負けたままは性に合いません、雪辱を挑みたいのですが、この体たらくなので」
「構わない、じゃあこれ」
「本ですか?」
「ああ・・・・『 』でな」
「まあ、負けた証に頂いてあげますわ」
「ハイハイ」
まあ、これなら大丈夫だろうな。後は我慢しながらやってもらうしかないとして退散した。正直『他任せ』だから何言われてもどうって事はない。
その夜。
渡されたのはリハビリ関連に役立ちそうな本が三冊。セシリアが一夏から聞いたのはある『暗号』を元にしての読む順番だ。タイトルとページ数を指示通りに順番に読んだ結果?
『治せる人に連絡しておいたから二週間我慢しておけ』
(・・・・全く、男のくせに・・・・)
泣きながら本を抱き締めていた。
正直、信頼は出来ると思っている。彼の連絡した相手はセシリアから見てもそれくらい簡単と言える存在だからだ。
あの男に対する情に流されまいとしながら、セシリアはただ泣くしかなかった・・・・しっかりして欲しかった父が死んだ後に、父は思いと在り方に気付いて以来かもしれない程に揺るがされたものに必死に抗った。
次回、学園再開。