突如、黒い何かに覆われたラウラのISは嘗ての千冬のIS『暮桜』を模した何かに変貌してしまう・・・・何故か、シャルルを狙うラウラに対してクロエの予想外な結論となる。
『零落百夜』
暮桜のものを模した機能を搭載していた白い闇の大型ブレードを借りたシャルルはラウラを救い出した・・・・だが、余波のせいかシャルルのISスーツすら無くなる事態になり、珍妙さが混じる退散が始まる。
(どうしょう・・・・)
「おい、シャルル?胸じゃなくて下を隠せ!」
「そうです。私の幻影を宛にしてるばかりではいけませんよ?」
そう、男になったつもりで両手で股間を隠すんだ・・・・マドカとクロエさんが知っているのは別に驚かない、ラウラを連れて医務室に向かう途中、現れた教員達に一夏が?
「武士の情けをかけて下さい!」
あまりに恥ずかし過ぎる・・・・見た目が余りにも異質なせい?
そうだよね、ラウラを抱えたクロエさんの幻術で誤魔化てるにしても?全裸の男子をIS姿の肉壁?で隠しながら移動する団体って映ってるハズ・・・・画像にしたらどれだけ笑われちゃうだろ?
事態を理解してくれたのか、申し訳無さそうに暖かい目と笑顔で道を譲って貰ったけど・・・・バレてたらそれまでなんだから良いけど・・・・何で、正しく男の一夏は全然気にしてないんだよおおぉぉっ?
そうしている内に、セシリアが必要以上に警戒している理由が思い当たらないままだったのが不覚だったと、この場の全員が後に自覚する事になる。
「な、何とか・・・・なった?みんな、ありがとうね」
医務室に移動して、布仏さんが取って来てくれた服に着替えた。見られてても別に構わないと思った・・・・僕、ラウラを助けられたんだ。
「ほう、少しは口調が普通になったな?ショックのせいか?」
マドカが言ったように、何となくだけど。口調がマトモになっていた?ショックのせいなのかどうか、先ずは?
「うん、テロ・・・・の?い、一夏!?左腕!」
「ああ、出血が多いけど?深くはない」
「駄目!洗って消毒!」
何となくだけど、一夏の傷も少しは見れる?けど、まだこういうのはまだ怖いから・・・・何か擦り傷のような言い方しか出来なかったから?
「無理するなバカモノ!それと素人は引っ込んでろ!」
マドカは『経験者』らしいから戦場で負うレベルの怪我の治療も心得ているんだろうと思っていたら?不必要なくらいに一夏に悪態をついて・・・・それに、時々僕を睨んでる?・・・・そ、そうか、僕を庇ってああなったんだから・・・・。
とにかく、一夏の左腕は鍛えていたお陰で、骨は異常なくて破片で数ヶ所深目に斬れたりしたくらいだった。数日は安静と言われたけどね?
事情聴取されながら、どうやらラウラの専用機に『違法』のシステムが搭載されていたらしくて、身体の方は早目に救出したから深刻な程じゃないけど?数日は安静で織斑先生自ら事情聴取をするらしいと聞いた。
僕の『裸』については・・・・まあ、良いかと思った。ラウラの命と一夏の左腕が無事だったからそれだけで良い。
で、その夜だけど・・・・何となく、悔しく思っていた事に対して?
『仕返し?の機会が来た』!!
『ゴシゴシ・・・・ゴシゴシ』
程好く鍛えられた身体の背中と言うか、広背筋は心地良いくらいな触り心地だ。恥ずかしいけど?エッチな恋愛もののように、この場で背中に頬を押し付けるような真似してあげたら・・・・面白いかも♪♪
「どう?一夏♪♪異性扱いされない気分は?僕は裸でも女らしくないのかなあ?」
「マジで済まんかった・・・・」
都合上、寮長室のを使ってばかりで大浴場は使えてなかった僕達に対してご褒美?山田先生が掛け合ってくれたらしいけど、一夏が左腕を怪我したから、『同性同士』として面倒見てあげるの兼ねたって話だ。数日これだから、たっぷり『仕返しを兼ねて』背中流したりしてあげるんだ♪♪勿論、例の処置は使ってはいるから見た目はそれなりな女の身体に赤面してる♪♪監視カメラ関係は一夏が『ツテ』で調べてくれて問題は無い。
湯船に浸かりながら、色々話したけど?怪我治ったら、改めて手合わせとかくらい・・・・まあ良いや・・・・いや、その前に違法システムで僕に襲い掛かって来たラウラの攻撃から守ってくれたから・・・・そうだよ、ね?それに、気になるんだ。試合中に自分が感じていた事・・・・もしもとか思っただけのハズで、いや違う!その前に。
「一夏?庇ってくれてありがとう・・・・左腕、大丈夫・・・・だよね?」
「気にするな、片腕失くなっても治療の宛はある」
まあ、そうだろうね?それくらい出来る人が知り合いにいるから・・・・でも、何か嫌だな・・・・安易な意味でじゃない、ハズ。
何か違うんだ・・・・一夏が宛にしている人が誰かは?セシリアや僕くらいで充分な想像が付くけど、違和感がありすぎる。
そもそも、一夏は・・・・何て言うか、武道なんなじゃなくて戦争をやっていた人のような度胸がある・・・・戦争か、軍人のラウラはどう思ってたんだろう?
立ち直りつつあるシャルルが一夏の違和感に近付こうとした頃、目を覚ましたラウラは自分のISに搭載されていた『VTシステム』について千冬から説明されたが、受け入れた原因を言ってしまった事を後悔し始めていた。
『私は・・・・白騎士を倒してやりたかった』
そう、元はと言えば白騎士事件が始まりなのだ・・・・あの事件以降にISが広まった。千冬に救われるまでの苦難は記憶に新しい・・・・本来、ラウラの怨敵は白騎士だ。
「だから、白騎士に似たISを纏う一夏と互角に戦い始めたデュノアに嫉妬して、システムからの誘惑に負けた・・・・か、小娘らしいよ」
何かを受け入れている声色だ。そう・・・・何となく避けていた事・・・・ある意味で、世界中の全てが推測している事。
『白騎士の正体』
有力候補は説明不要だ。だが、それに踏み込めない理由は・・・・。
「ボーデヴィッヒよ?私を殺したいか?」
ギクッとなった・・・・そう、そうなのだ。白騎士を倒してやりたい・・・・つまり?
「いつでも来い、但し?『デュノアと力を合わせてだ』・・・・そっちの方が都合が良いし、手間が掛からん」
それを聞いて、ラウラの中で何かがキレた。シャルルを都合良く使う思考は許せない、録に力が入らない身体での拳を鳩尾に放つが、千冬は微動だにせずに受け止め、手首を掴んで吊し上げた。
「ほう、良く私に拳を向けた・・・・命が惜しくないようだな」
「当たり前です!貴女は私に周りの人間をそんな風に扱う事を教えましたかっ!?」
「何?『人間』だと?・・・・あいつをそう見ているとは・・・・『可愛くなった』・・・・それで良い」
ラウラは目だけは逸らすものかとしていた自分をベッドに放り出した後の千冬の目を見た時に後悔した。一夏を仕方ない奴と言いながら誉めている時の目だ・・・・尊いものに向けている時の目だと理解していた。
「調査中のレーゲンは『私の権限』で、数日中にお前に返還してやる。学園の連中と仲良くやるんだぞ?それが私に言える全てだ」
「きょっ『先生だ』・・・・せ、織斑・・・・先生」
「そうだ。不詳のだがな」
回想を終えたラウラは改めて後悔した。千冬を憎む事を避けていたが・・・・あれは違う、自分の私怨を向ける対象ではない、ラウラは自分には千冬を憎む事は出来ないと痛感した。
設定?
クーちゃんの能力はIS込みでかなり便利です。加えて不用意に幻影だけが取り柄と判断して仕掛けたら、私作のラウラみたいに『お師匠様直伝の護身術』の餌食になります(汗)