悪夢の中、知らない場所で千冬に似た女性に出会うシャルル、その一方で束は徐々に具体案を整えつつあった。
ついに、この日が来た!
『倉持技研』
織斑先生の同級生が所長を務めてて?実際に直接『白い闇』を届けに来たって聞いている。やってる事はISの研究、製造・・・・本来なら、スパイである以前に、違う国の代表候補生な僕なんか近付けないな場だけど、左腕怪我した一夏の護衛も兼ねている!けど?
『男性IS乗りを別々にしておくと危険』
建前上はそれ、現に僕はそれでテロに遭ったからで根回しが進んだ。対抗戦の時の訳ありっぽい乱入者と、この前のラウラの件で学園内でも危険かもしれないと。
それに?所長さんの方から僕に会いたいと要望があるって聞いた。
理由は『零落百夜』の派生型に当たる大型ブレード、普通のライフルとかと違って、他のISに貸せたりするの類いじゃないらしいから、それなりに気になったらしいんだけど、それを伝えて良いの?ってのを含めて、直接会わないと真相はわからない。
「こんなもんか?」
「割と、凝っているね」
目立たないようにしては上質な服とカツラだよね、これで変装して行く。
一夏は、何か泣き虫な悪魔人間のようなのにサングラスを掛けて、僕は?原作より出番が早目な男勝りなフロイラインの服装をゆったりした普段着っぽくした感じ、本音さんの差し入れ漫画で読んだんだ。
確かに、今の世の中では男性のIS乗りが迂闊に外に出回ったらだからにせよ?この凝り方は凄い。
「そりゃ、女の子を悪い意味で女扱いしない奴にはお仕置きなんて言われたからな?いい加減な変装はそれに当て嵌めるだろ?」
「うん」
「怖いぞ、お前の笑顔」
「親しき仲にも礼儀ありって、日本で言うんでしょ?ストレート過ぎるのも駄目だよ?」
「『親しき』・・・・嗚呼、そう言えば『親しい』と言える同年代はいつ以来かな、初日にやらかしてから、のほほんさんとかでも何か気まずい感じだったか、簪やセシリアでもなんか訳ありみたいになったし」
「もしかして、一夏って『友達いないの』?僕は会社に連れてかれる前は、近所で遊ぶ子はそこそこいたけどね」
「そんな事無いぞ!多分・・・・」
何か、気付かない方が良かったな顔になってるけど、僕・・・・とんでもない地雷踏んだ?
何かが抜けてる気がするけど?
鍛練ばかりで、確か『だん』や『かずま』とか言う男の子?とは、話したり何だりはしてたらしいけど、意識してなかった?ど、どうしょうか?・・・・このまま出掛けたら危ないかも?な、なら。
「じゃ、じゃあ、訳ありで気まずい相手って中で一番かもで、だからこそ寧ろ?な僕が友達になってあげようかな?」
「・・・・」
「あ、あの・・・・そんな泣きそうな目で見ないでよ?」
「わかった・・・・友達になろう、いや・・・・なってくれ!で、友達になるにはどうすれば良い?」
真剣過ぎない?この前の試合でも、こんな目はしなかったよ、え・・・・と?友達、友達になるには?
「え・・・・と、名前で呼ぶはもうやってるよね、次は『渾名』・・・・悪い意味は駄目で」
「渾名?のほほんさんみたいなか?それなら、お前は・・・・え、と?確か、本名はシャルロットだから、偽名でもそれなりに呼んだシャルルと共通してる部分・・・・は、で『シャル』ってのどうだ?」
『シャル』
「え、良いよ・・・・じゃあ、今日から僕を『シャル』って呼んで」
「わかった。じゃあ、行こうか『シャル』」
「うん!」
何か、良いかも・・・・会社は例外として、何年振りなんだろな『友達』・・・・えへへ♪♪僕、友達が出来たんだ。友達・・・・じゃあ、この後は・・・・この後?友達になって、どうするんだろ?僕、僕は?
『一夏といつまで一緒にいられるんだろ?』
「シャル?」
ハンカチを渡してくれた。僕、泣いてるんだね・・・・。
少し落ち着いてからで、変装して倉持技研がある場所の最寄り駅に行く為に?一旦町に出たけど技研に行く前に一応は顔見知りな相手のとこに行くんだから、やるべき事は?
『お土産の用意』
「多分、これで良いと思うんだが?」
「『ボディービルダーの男の人ばかり写ってる雑誌』?ねえ、女の人へのお土産がこれで良いの?」
「『尻』が写ってるからな、あの人は男の尻を弄るのが好きなんだ」
何か、相当な恨みがあるみたいだ。僕はそれに触れないように一緒に『ワリカン』で会計を済ませたら?
「ちょっと、そこの男?私のも払っておきなさい!?」
うわ来た。最近は忘れられてたけど?フランスにも時々出たらしい『女尊男卑思考者』・・・・どうしよう?一夏なら蹴り一発で仕留めるだろうけど、騒ぎになるのは。
「わかりました。これを」
「あら、殊勝な事」
一万円札を渡していた?で、でも良いのかなと思ってたら・・・・いきなり、手を引かれて駆け出したら後方から?
「ぶぎゃああああああっ!」
「何、したの・・・・?あの一万円札は?」
「知りたいか?」
何か、暗い笑顔だから止めた。触れた物を全て爆弾に変えるような特殊なのを使ったくらい恐ろしい事をしたのかもしれない、そう言えば聞き忘れてた。
『一夏って、女尊男卑の社会をどう思っているんだろ?』
一方、学園では?
生徒会長の私は、虚ちゃんと本音ちゃんを自室に招いていた。何か、宛が外れちゃったのよねえ?
「え~と?今日は休日出勤?みたいになってご免なさいね、今回は『大誤算』が起きたものでね?」
「『大誤算』ですか、今回?織斑君からは会長が先日の縁で同行を頼まれるか申し出てあげるとするハズが、シャルル・デュノアを指名してしまった」
「気にする事無いと思いま~す。私もおりむーが同級生頼るのは驚いたから~」
そう、織斑一夏は?本人からしたら?
『友達がいない』
断っとくけど、不可抗力ね。
調べたけど、それなりに親しい相手はいるわね、この前の食堂で会わなかった男の同級生や気付かれないままな妹や例の『鳳鈴音』迄、かなりの数がいる。
世間一般的に考えると、充分に『友達』よ。
けど?気の毒な意味で落とし穴がある。
一つ目は、基本的に織斑先生と篠ノ之博士を目標にして精進していたけど、これは悪く言えば二人以外はどうでも良いとして何年も過ごしていたが為に、概念事態が無い。
篠ノ之箒に付き纏われた日々すら覚えてないくらいに他は悪さをしなければどうでも良いで済ましているのだろうし、にしては?な辺りは調査中なのよ、危険域手前だしね?話題をこの前、織斑君の地元を直接見た事からの関連に移したわ。
「成る程、織斑君の地元では女尊男卑社会の風潮が『一切感じられなかった』・・・・一方『外』ではどうか?として、調べた結果がこれ」
「うん、そうよ?何やら、意図不明な道具?の数々で?外から来たり、或いは地元の人が外に出た際に絡まれたりな度に、その場か後で懲らしめられてるらしいわね、気になるのは?これだけやれるなら、もっと大々的なやり方で良いんじゃない?って事よ、騒ぎを大きくしたくないのかしらね?」
「でも~、これも~あれも!私、使ってみたいかも~?」
自室で休日会議中な私は本家に調べてもらった結果、度々例の青い猫型が子供達に貸すようなレベルの便利道具で、度々調子に乗ったのを懲らしめていると判明した。道具を貸してるのは、間違い無くなレベルで?
『タバねもん』
あ・・・・いや、違った。名字に博士な人よね、この前のラーメン屋だけでわかったわ、聞いた通りなら、そんな風に言いたくなるくらいに地元の人達と上手くやっている?
『天才だけど天災』
そう言われるくらいに、与えた影響が大きい存在なのに、まるで見当違いで、逆じゃな・・・・い!?
ガタっ
「「お、お嬢様(~)?」」
(逆、見当違い・・・・その通りなのだとしたら、どうなのか?世間で知られたり広まったりしてる事が『逆で見当違い』の片方か両方!全て、これが当て嵌められちゃうのだとしたら?私がこんな事を考えられちゃう理由・・・・それは!)
急速に仮説が組み上がり続けた!
これよ!きっと、これが真実!
何て事なの!?世間も!それっぽい人達も!全員が?
『騙された!!』
けど、それ等を白日の元にする為には?
『最後の問題がある』
それさえ解決出来れば、完全に・・・・そして、それには多分、タイムリミットがある。
『織斑君が、卒業するまでが勝負!』
遅かったのか、又は早いのか?少なくとも楯無は、仮にも『候補』に上がっていた訳ではない成果を出した。現時点でシャルに近いものを持っていた為に真相に向けて急接近してしまったのだ。
次回。
一夏、シャル・・・・『魔窟』に行く。
キャラ紹介?
篝火ヒカルノ。
千冬と束の学生時代の同級生、それなりに親交があるが?事ある毎に一夏の尻をスキンヒップならぬスキンシップな意味で狙っていた。