私、更識楯無が従者姉妹と学園に休日出勤をしつつ状況を推測してた時だった。
「何ですって、懲罰房に侵入者?」
「はい、痕跡があったようです」
『懲罰房』
今週始めのタッグマッチトーナメントで、ラウラ・ボーデヴィッヒが試合中に暴走した時に介入しようとした篠ノ之箒が入れられているけど、そうなるまでの暴れっ振りが酷かったので拘束椅子に座らせられるし監視カメラ迄が設置されているしなハズとして出た画像は微妙にブレている。
直接見に行った私達が目にしたのは悪い予感的中だった。
「やられた」
拘束椅子にくくりつけられているのは変わらないが、何かの機械のメットを被らされているわね。何をされているか知らないけどとした時に。
「休日出勤とやらですまんな」
多分、私達と似たような経緯で織斑先生が後ろから来たわ、何となくやる気を感じない、一応は【親友の妹】なんだろうけどとするのは今更かもしれないわ。
そうして案内された場には。
「どうも・・・・『生徒会長』さん」
簪ちゃんが居た。電子的なサポートする用意してるけど・・・・と言う事は、あの被り物は?
「篠ノ之が被らされている物は影響が不明だがアレを中心にして何かに意識を飛ばしてアクセスする類いなのは間違いないと判明した。ISのコアネットワークの類いに似ているが、今のところ周りのシステムには目立った異常は無いな、だが何かあってからでは遅い」
で、専用機を出した私がこれからやるのは特定された場への【電脳ダイブ】なのよ・・・・仮想空間で何が起きてるかを調べないといけない。
「周りは私達が守るとする。今はお前くらいの実力者が安全だ」
「あの、私より顔見知りな織斑先生の方が篠ノ之さんと仮想空間で会った場合に話が通じるのでは?」
「行けばわかる」
即答。考えてみれば自分達の事は話さないしね・・・・こういう事態にクロエさんみたいに篠ノ之博士に連絡出来そうなツテを使わない時点で怪しいんだけど、ここは簪ちゃんと虚ちゃんに本音ちゃんを信じて行くわ、先生の意図にも敢えて乗るわ。
「じゃ、行きますね・・・・サポート宜しく」
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で、たどり着いたけど。此処って・・・・もしかしてもしかすると?
『篠ノ之道場』
寄りによって、以前に一夏君の地元に同行した際に【行くのを避けてた場所】・・・・にしても周りが静かと思ってたら、道場から竹刀の打ち合う音が聞こえたから、抜き足差し足忍び足で中の様子を見たら。
「どうだ一夏!剣道は良いものだろう!」
「オウっ!」
見た感じ、昔の篠ノ之箒と一夏君。防具を着けて剣道をして・・・・『剣道』・・・・嗚呼、うん。そうよね・・・・剣道よ。
何て言うか、アレだと?と考えた時に、大人が入って来たわね、確かあの人が。
【篠ノ之柳韻】
実は、織斑先生ですら頭が上がらない存在とされてる人よね、通ってた道場の主なだけじゃなくて両親に捨てられて苦学生やってた時に面倒見てくれた人らしいからそれも有り得るわよね・・・・けど、待ってよ。あれが【父親】だって言うの?
「はは、箒はいつも元気だな」
一見は、お転婆な娘に掛ける言葉よ。だけど何か【棒読み】に近い声色、私が言えた事じゃないけど、悪い意味でそのままでいなさいって接し方。一夏君は、我関せずね・・・・で、また試合始まったから見てたけど、確信したわ。
【あれじゃ駄目だ】
一見は、普通に渡り合っているけど。いつでも一夏君はあの手この手で箒さんから一本取れるわね。けど、まるで父親が娘の剣道遊びに付き合ってやってるような動きだわ、しかも箒さんが実家の流派をやれてる気になってて始末に悪いわね、理由は何となくわかる。頼まれて仕方無くな感じね、あんなんじゃお互いの為にならないわとした時に空間が歪んだ。
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一夏君が、違う女性と話してるけど。さっきのと違って照れ隠ししてるのか、ぶっきらぼうなようで楽しそうな表情だわ・・・・あんな顔もするのね、真っ直ぐに見つめている人は・・・・まあ、推測するまでもなく【篠ノ之博士】・・・・そういう事なんでしょうね。一夏君は、例えばIS学園の学生達を女性とは先ず見てない・・・・理由は簡単、一夏君は?
【篠ノ之博士に恋している】
初恋のお姉さんってものよね、て言うか・・・・篠ノ之博士の方もこのまま自室にでも連れ込んじゃって頂いちゃいたいって表情してるわ!頬擦りしたりなんだりで見せないようにしてるけど、こりゃご馳走様!としてた時に違和感に気付いたわ、これは箒さんの意識が関連した仮想世界だとすると?とした時。いつの間にか二人に箒さんが竹刀じゃなくて、真剣で斬り掛かって・・・・。
【一夏君を庇った篠ノ之博士の背中を斬り付けた】
鮮血が飛び散り、周りが凄く深い闇に覆われたわ。
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目を覚ますと、保健室のベッドだった。脳の疲労で身体が動かせない、何か後処理が済んだからな光景よ。そして、近くにいた織斑先生が乾いた笑みを浮かべて私の顔を覗き込んでて来たわ。
「ご苦労、万一に備えるのと、見せてやりたくなったから行かせた先でお前の疑念は晴れたかな?」
ゾッとしたわ、あの光景の後に一夏君が何をしたかと考えた時に・・・・確かに私の中では疑念が幾らか晴れて真相に繋がり始めた。
「私を指名した理由はこれですか・・・・一夏君が箒さんを邪険に扱う理由は・・・・」
「そこまでだ。そして聞け、クロエに解析してもらった結果を見た。大体想像は付いていたが私も驚いたよ、どうあっても仮想空間の一夏は箒の都合良い思考にはならない・・・・余程に束が恋しいようで箒の味方にならない展開ばかりが続いてたようだ。だからこそ、何日も他に影響が無かったのだな」
「それはわかります。では、一夏君が箒さんを忘れている理由を」
「それは答えられん、だがこれを頭に入れておけ。お前のプライベートと家の成り立ちを考えると、今回下らん事をした奴等は一夏がIS学園に入らずともお前に搦め手を掛けると予想していた。いっその事でお前に手を貸して貰おうとしたら【デュノア】が予想以上だったものでな、落とし処が困難になった。わかるな?」
「最初から間違いだらけだったんですね、だから噛み合わない」
「ああ、連中は私達の事を大いに思い違いをしていた。詳細は自分で考えろと言いたいが、ややこしい事に手を出す前に身近な事を把握しておかないと痛い目に遭うぞ」
意味深ね、私はシャルルさんと組むのを考える前に・・・・身内と向き合えって言われた。つまり、私はこのままだと?
【簪ちゃんと血生臭い事になるって、遠回しに言われた】
八巻の内容を楯無ちゃん主体に弄りつつ簡要にした回。
原作で箒が束さんを傷付けた事があるらしいのと一夏が何気に束優先思考を参考にした過去でした。