「はい、次は左!」
アリーナで訓練開始して、規定時間の半分使った現在。低空飛行の最低速度で移動させていたIS訓練機『打鉄』を左に旋回させる。無難に教科書通りに!地味だけど大切な事・・・・それ以上に?
「今のは大丈夫だったわね、一通りやれたから次は武器を扱いましょう・・・・あ、アサルトライフルからよ?ブレード使うのはまだね?」
同じく打鉄に乗る先輩から焔備とか言うアサルトライフルを渡されて出された標的に向け?目標をセンターに入れてスイッチ・・・・目標をセンターに入れてスイッチ・・・・決して、そう言われるままになってる状態では無いぞ。乗り始めた時なんだが?どうもギクシャクしてて目を丸くした先輩は先ずは基本と細かい動きを一通りと真剣に言って来たからだ。
打鉄で基本動作を確認したら、どうも反応が遅い・・・・山田先生の時も何かギクシャクしててやむを得ずパンチやらキック・・・・ボンバーだのダイナマイトだのが付きかねんのを矢継ぎ早に出して倒しちまったんだ・・・・先生が言うには千冬姉よりはマシだったらしい、本当に山田先生が試験相手で皆が助かった。
その内に訓練時間終了のブザーが鳴る。
「訓練して正解だったわね」
先輩は俺を真剣な目で見ていた。そう、誉めては貰えたけど、何処かバランスが悪い・・・・上手くシンクロ?とか出来ていないのか?って、言いたい・・・・まあ、本来は女しか動かせないんだから男の俺が使うんじゃ何かの不備があってとか終了後に言ってたら?
「そうじゃない!君の反応が速すぎるのよ!『磁石の力だなシステム使う前の初代みたいになり掛けたわね?』」
反応が速くてとかでソレはノリ良いな、原作でマグネットとかなシステムにしたのは例のと声優同じだから狙ったんかね?って言いたかったらしいに関しては同意だ。
「専用機でも作って貰えればわからないけど、無い物ねだりは駄目ね・・・・織斑君?今の時点での結論として決闘当日なんだけど、流石に今日みたいに君が訓練機でも相手が専用機は勿論、相手も合わせて訓練な場合になったとしてもね?私の考えが正しければセシリアさんは自分の力を披露しようとして一気には来ないでしょうから、当日は先ずは様子見よ?『馴染んでから』が勝負!先制攻撃とかは絶対厳禁!良い?」
同感だ。聞くところによるセシリア・オルコットはそういう性格。
ISに関しては、何故か反応が速いかどうかじゃなくて訓練機はコアの問題で使う度にデータがリセットされるから専用機持ち関係無く経験者が相手にはそれが正解だろうな。
真剣に向き合ってくれた先輩と別れて寮に戻る前に?
「先輩!訓練ありがとうございました!」
そう、訓練機の貸し出しからの根回しってかなり面倒だったろうから、何か不安な点があるのを気付けたの含めてしっかりお礼を言わなきゃな。
「べ、別に?せっかくのイベントで男性操縦者がいきなり大恥を晒したりしたら面白くないから仕方なくだから勘違いしないで」
「そうですね、気を使わせて申し訳ないです」
そして俺は退散した。そうだよなあ・・・・見方によっては言うようにイベントだからあっさり終わると都合悪いって考えなんだろなあ。
・・・・・・・・。
そして、寮に戻った私は?
「しまったああっ!ツンデレは通用しない相手にはあんな風になるんだったああ!」
ベッドにダイブして拳をボフボフって枕に打ち付け始めちゃったわ私・・・・って?嗚呼、そうだわ!名前すら言ってなかったわ!嗚呼、もう最低!訓練は成功だと思ったけど、此方は駄目駄目よおおっ!
い、いえそれはチャンスはまだあるにして!明日からまた頑張れば良い!・・・・負けるな私!
・・・・・・・・如何にもな訓練を無事終えられた一夏と名前明かす機会を逃した女性が一日のまとめに掛かる一方で、二名とは逆に暗鬱とした心境で過ごす者が自室で自分なりの戦いを始めていた。
「・・・・織斑、一夏・・・・」
訓練を見た。何処か動きがぎこちないのは訓練機では兵器と言え血の通わないものに自分の全てをシンクロさせられないのだろう・・・・だからなのかもしれない・・・・急遽自分の機体を後回しにされて、彼に回す専用機を優先させられたのは。
噂には聞いていた。解析すると姉に決して劣らない資質を秘めた少年・・・・自分にも何となくわかるからには、彼が師事したりした者達からは尚更だろう・・・・。
「私も組み上げてみせる・・・・お姉ちゃんみたいに自分だけで、私は・・・・」
決して誉められたものではないかもしれない、しかしやらないよりは良いとして、自分のコンピューターで専用機の組み上げ準備を始めた日本代表候補生たる『更識簪』は自分なりの歩みを改めて始めていた。
先輩の名前考案中。
流石に某四コマみたいに円盤投げの選手なら円盤投子と呼ぶような事はしない。