思わぬ形で一夏の過去を見てしまった楯無。自分の最悪の可能性を遠回しに突き付けられた楯無の今後は?
【お泊まり】
倉持技研に着いて数時間じゃ無理だから僕と一夏は今晩はお泊まりになった。夕食は釣った魚じゃなくて【山菜料理】だった。おこわとか副菜類主体に使って、キノコの汁物とかも身体に良い味だよと楽しめた・・・・【肉類】を避けてくれてるのは有難いよ、まだ駄目だから。
そして?
「何だろ?この【丸くて大きいベッド】」
「来客用のが無いから、これを分けて使えって事なのか?枕が三つ並んでるし」
とにかく、中央をラインにして寝ながら消灯しようとしてベッドのランプとは違うスイッチ押しちゃったと思ったら。
「わっ、これ丸いベッドが動いてる!回転してるよ!アトラクション?」
「お、おぉっ!あのヒカルノさんがそんなサービスしてくれるなんて珍しい!少し楽しむか」
何だか、遊園地とかにあるアトラクションみたいだ。近くで寝るのは恥ずかしいけど、少し気が楽になった。
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「不覚!まさか、オモチャ感覚なんて!」
途中で聞き耳立てたり生体反応用のセンサーでアレな事をしてるかチェックしてみたらそう来たかとヒカルノは敗北感を味わっていた。
「そもそも、若い子達はあんなの知らないのでは?」
「えっ?」
「その前に男女だから整えてやれば良いとは限らんとくらいは認識して欲しいです」
「う~ん、せめて相手が相手が篠ノ之束さんならともかくねえ?」
「そうそう・・・・え?」
「やあ、久し振りで良かった?」
周りが愕然としていた。ウサギ耳にエプロン姿の何やら不健康そうな隈の出来た顔の美女は話に聞いた篠ノ之束であった。いつの間にか所員達に紛れていたが、ヒカルノは真っ先に平静を取り戻した。この程度は朝飯前な相手だからだ。
「驚かして失礼だね、君は私の同級生でそれなりらしいから・・・・ちょっと頼みがあるんだよ」
悪戯っぽく笑いながら述べた内容に全員が驚愕した。
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「大丈夫みたいです」
あの丸いベッドは寝心地は良かった。昼前には白い闇の左腕の修理が終わり、部分展開した一夏が以前よりスムーズに動かせてるみたい。後は怪我が治りきらない内に無理しないように見てなきゃねとした時。
(こっちへ、来なさい・・・・)
僕は、何かに引き寄せられるように歩を進めた。途中でヒカルノさんが【トイレならあっちだよ】とか行ってたけど、何か右から左って感じだ。
(そっちじゃないわよ・・・・)
何だろ、何かが聞こえてるんだけど。怪しいなんて思わなかった・・・・寧ろ・・・・とした時に扉が見えた。僕は無造作に開けたら?
「シャルロット・・・・」
「・・・・お母さん」
目の前にいたのはお母さんだった。そんなハズが無い・・・・死んだんだ。お母さんは死んだんだ・・・・と改めて向き合ったら?
「え、周りが?」
まるで学園のアリーナみたいな広さになっている。そして、お母さんが見慣れないISを纏っていた。
「シャルロット・・・・【此方に来なさい】」
僕は、いつの間にか引き寄せられるようにしてお母さんの花びらのようなスラスター・ウイングを持つISに近付いて抱き締められていた。その光景は何故かお母さんの好きな花だった。
【コスモスを思い出すものだ】
「シャルロット・・・・私に力を貸して」
「え?」
「私と一緒に【デュノア社に復讐】をしましょう」
【復讐】
嗚呼、そうだよね。無理矢理連れて行かれて実験動物や戦闘兵に短期間で仕上げる仕打ちを受けて・・・・そう、誘われたようにお母さんの分も合わせて奴等に・・・・奴等を。
【苦しめて殺してやりたかった!】
だがら゛・・・・い゛っショに゛デュノア社の連中を゛・・・・連、中・・・・。
何だろ、ちょっと違う。僕は大事な事を忘れてる。
「シャルロット、どうしたの?早く一緒に行きましょうよ・・・・」
やっぱり、お母さんの声だ。けど、違うんだよ・・・・それは、何で違うんだろ?知っている声なのに・・・・。
「やめろ!」
振り向いたら、一夏がいた。けど、何で邪魔をするんだよ・・・・僕は、お母さんに会えたの、に?
【お母さん】
痛い、凄く・・・・頭が痛い!いつの間にか頭を抱えてうずくまっていた。
「どうしたの、立ちなさい?」
「おい、シャル!立たないで良いから、そのままで良く考えてみろ!お前の過去を少し探ってみろ!」
【過去】
デュノア社にいた頃より、前の・・・・!?
「そうか、そうだよね・・・・お゛ま゛え゛は、お前は・・・・っ!」
「シャ、シャルロット?」
「お前は、お母さんじゃない!」
ISを展開して、パイル・バンカーでお母さんの形をした何かの身体を粉砕した。少し寂しそうに笑ってたのが気になるけど、やっぱり違うんだ!
そうだよ、力があっても会社への復讐なんか言い出したりしない!甘えかもしれないけど、僕が苦しんでたら手を差し伸べるより私事優先なんてお母さんじゃない!一夏の方がまだお母さんに近いよ・・・・。
「シャル、お前がやる必要無かっただろ」
「駄目だよ、人任せ・・・・にするのも駄目なんだよ!」
ISを解除した僕は近くに来た一夏に抱き着いて泣いた。何年振りかわからないくらい大声で泣いていた。
~~~~~~~っ!
視界が揺らいで暫く経って僕は元の部屋にまたもISを纏って立ってたら扉が開いた?
「シャル、説明は上手く出来ないけど無事なようだ・・・・な?」
説明・・・・うん、多分だけど何かで一夏が助けてくれた。それはわかる・・・・夢の中で出会った女性みたいな目の色になってて、少ししたら元に戻った・・・・戻ったんだけど。
「はあ、こりゃ・・・・前代未聞だね。シャルル君、君のIS確認してごらんよ?」
言う通りにしたら、僕のISはお母さんの姿をした何かが纏ってたISの花びらのようなスラスター・ウイングが装備されて、細部がかなり変化していた・・・・だけじゃない。
「【コア】の反応が二つ・・・・シャルル君、わかった事だけを率直に言うね・・・・君、この倉庫にあった試作機と自分のISを【融合】させちゃったんだね」
前代未聞過ぎる!何が起きたかはわからないし説明は上手く出来ないけど、不思議と確信してしまった。
【僕の勝ちだ】
わからないよ、何でこんな事を思っちゃうんだよ?
怖い、怖い・・・・よ・・・・一夏・・・・僕、怖い。
僕は近くにいた一夏にISを解除してすがり付いて、泣き出してた。
早期展開でシャルのISがハイブリッド・コアになったけど、原作よりはまだ控え目。