白い闇から来た騎士   作:くまたいよう

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 今回から夏休み編。


第四章 学園夏休み。シャルの突破口
夏休みの提案


「早過ぎたのではないか?」

 

「かもね、だから学園にいる生徒会長に協力仰ぐなりなんなり好きにしろな条件付けたよ、一人より二人ってね」

 

 深夜に海を見ながら黄昏てる束を見掛けた千冬がシャルに打ち明けた事について言及した。確かに見てしまったからには仕方無いがとしながらお互い表情が曇る。あの日は忘れようが無い事の一つだ。

 

【篠ノ之束がISの力を見せ付ける為に各国のシステムをハッキングして発射させたミサイルを白騎士が全て阻止した事件】

 

 世間がイメージするマッチポンプな流れは決して自分達も考えなかった内容ではないが、後に白騎士事件と名付けられた騒動が一段落着いて自分達の元に帰って来た一夏がまるで自分の双子のようになっていた姿を見た千冬は泣き崩れた。忘れたかった事をそのまま突き付けられた気分だったのだ。その後に機転を効かせた束が必死に【茶番】を開始したのはともかく、元の身体に戻った一夏の記憶が白騎士に触れる数時間前迄消えていたのもショックだった。

 

「あの後だったね、自分が忘れられたりするの怖がったちーちゃんがいっくんに写真を取ったりとか奨めてたのは。事件の時に全てを打ち明けるべきだったのかもしれないけど、束さんもやっぱり嫌だよ・・・・いっくんかちーちゃんに殺されるのは良いけど忘れられちゃうのはね」

 

 座ってた岩場に着けてた手に力を込めただけで握り潰しながら束は千冬に本心を漏らす。兎が寂しがり屋なのは迷信であるが、決して間違いではないとする例かとして千冬は斜に構えているのが精一杯だった。

 

 

 

 ――――――――。

 

 

 

 

(モヤモヤする・・・・)

 

 僕は一晩謹慎だけで済んだ。独断先行にしては軽いのは決して甘えるべきじゃない。一夏が無傷だった理由について、元々何かあるのは察していたのばかりだから様子見だね。

 

【問題を先送りにしてばかり】

 

 それも本来は駄目だけど、先送りにしてる問題を片付ければ良いって程度ならどれだけ楽かって事も予感してる。

 

 例外の箒さんが右頬に湿布と首を痛めた時のコルセットしてた以外は専用機持ちは無傷だった事については周りは無言だったし、彼女には一夏は怪我が治ってた事については言ってなかった。僕以上にお咎め無しなのが良い事なのか以前に何かあるとしていている内に二泊三日の臨海学校から帰りのバスに乗ろうとした時。

 

「俺は・・・・あの人に勝ちたい」

 

「そうだね。男子たるもの外に出たら敵が大勢いると思えってやつだねえ」

 

 誰だかはさておき、いきなり現れたアメリカ美女に頬にキスされた一夏は隙だらけな自分を恥じてた。何故そうなってたかと言うと篠ノ之博士がいつの間にかいなくなってたからみたいだね。最初から自分なりに格好着けて挨拶とかしなかったとかで・・・・義娘のクロエさんだって何か言いたそうにしてたのに・・・・あ~、何でこんなにムカムカするんだよぉ!?

 

 それより次の目的は、篠ノ之博士に言われた事についてなんだけど。その前に?

 

 

 

 ―――――――――。

 

 

 

 

「情報交換とするのは良いけど、爆弾貰った気分ねえ」

 

 更識会長に会って、二人の気付いた事を述べ合った。確かに今の世界を構築した事項の前提が崩れた。まだ全部解明してない事で各国は白騎士事件を起こせる篠ノ之博士に屈したような姿勢を見せてた。実際にやろうと思えばやれる実力あるの事実だろうけど、アレが実は博士の自作自演じゃないとしたら何もかもが極めて遠くて近い。各国の市民は完全に?

 

【騙された】

 

 更識会長が一夏の地元民を直接見て気付いたように篠ノ之博士の実像からしてズレていたんだ。とても世間が認識しているような事には当て填まらない。

 

「篠ノ之博士は、白騎士の正体についてどうするのか君に全投げにした。それ用な人材探してたのはもっと前からで私も候補だったらしいけど君が現れたって流れね。何だって一思いに自分達でやらないのかが問題ね。案外、博士と先生だけじゃ対処出来ない問題があるとか?」

 

 それだけど、更におかしい。悔しいけど、篠ノ之博士に提供されたコアをどうにか使ってるような側は当の博士が手を打てない事態には成す術が無いハズなのに。

 

「まあ良いわ、元々【IS】って何なのか博士と織斑先生くらいしか理解してない。この条件だと勝負は・・・・そうだ。シャルろ、じゃなくてデュノア君、アナタに素晴らしい提案があるんだけど?」

 

 何か悪戯っぽい笑みを浮かべる会長からの案は確かにとすべき内容だった。問題は一夏だけど・・・・アッサリ了承してもらえたのが何か複雑だった。

 

 

 

 ――――――。

 

 

 

「よ、宜しくお願いします」

 

「もっとシャンとしないか、夏休みだけでと言ったって、お前は学園じゃ俺と同室な奴だろ」

 

 会長からの提案、夏休み中に織斑家に世話になる事。僕は休み中の過ごし方は丸投げされてる立場だった。下手したら学園から出られなかったけど、会社やフランス本国はスパイが長引いたらどうする気だったんだろうね。連絡通じないし。

 

(甘えた言い方だけど、先生に保護された形だから迂闊に何か言って来れないし、僕にあんな秘密打ち明けた博士が何かをやったのかも)

 

 当面は確かに一夏の家は学園で同室よりはマシかもしれない事。

 

【幾らかを除いて、僕が女とバレてない恩恵】

 

 男同士なら文句は出ない。マドカがいると思ってたけど、何故か用があって夏休みは織斑家には留まらないらしい。そもそも、僕が想像するだけでもイギリスから専用機貰えてるのは、以前に何者かに刺されて重傷なセシリアを切り捨てる事を含めての算段だった・・・・な割には、アッサリ治って予定が狂った。

 

 これって篠ノ之博士が何かしたのかも含めた事をて察したのか不明・・・・そんなワケで【僕達の】夏休みが始まる。

 

「考えてみたら、僕の日本に来たばかりな状態って単に違うショックのせいで一時的に吹っ切れただけかもだしね」

 

 取り敢えず買った材料をリハビリやチェック兼ねて電磁調理器使って調理。この家って留守が多いからガスとか止める場合多いから便利な器具あるんだね。

 

「ホイル焼きか?」

 

「パピヨットだよ」

 

 魚とかをアルミやクッキングペーパーで蒸し焼きにするんだけど、日本じゃホイル焼きと言う類い。ソレを言い出したら竹の中に入れたり木の皮で包んで焼くなんてあるらしいから凄いよね。結構気に入ってもらえたようだ。入浴も終えて、空いてる部屋に案内されたけど・・・・そうだよね、学園とは違うんだから同室なんて無いか。

 

「じゃあ、お休み」

 

 そう言われたら僕は同じように返してベッドに入った。夏休みの間、僕は一夏と一緒にいるんだ。出来れば、今日みたいな日を少しでも過ごしたいと願いながら消灯した・・・・【予定した日】に何か起きるってわかっていても嬉しかった。




 原作で他の海外組はともかく、少なくとも自由度は低そうなシャルが表向き女とバレてない展開の答えな展開。
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