『立香君、気を付けたまえ!おお、おお!いきなり狂戦士のサーヴァント反応だぞっ!!』
『それもかなり高位のサーヴァントだ。呉々も気を付けるんだよ、立香君』
ダ・ヴィンチちゃんとロマンの声が聞こえてきたかと俺の身体は真横に倒れていた。いや、俺は倒れているわけじゃない。これは間違いない、俺は誰かにお姫様抱っこされている!?
「えと、だれ?」
「貴方の母です、
あっ、やばい人だ。
マシュに助けを求めようと顔を動かす。
しかし、マシュは俺に対抗するようにお母さんにお姫様抱っこをねだっている。うん、そういうところもかわいい。
……いや、まずは落ち着こう。俺の母さんはサーヴァントじゃないし、ここまで母性的波動をぶつけるなんてことはしない。
フォスキアさんも微笑ましいものを見つめるようにこっちを見ている。俺の母さんじゃないからね?このサーヴァントはホントに違うからね?
「初めまして、
「あ、はい、これはご丁寧に」
ちょっと待って、所長も受け入れるのっ!?
〈カルデア"食堂"〉
自称・俺のお母さんと名乗る源頼光によって俺の生活は困ったことになっている。まず一人部屋だったマイルームかつロマンのサボり場は頼光さんによる侵略をし受け、キッチリとした空間になってしまっている。
まあ、それはいいんだけど。
「
「わ、わーい、やったぁ」
なんで彼女は俺の過去の出来事や好物も分かっているのだろうか。それとなく所長やダ・ヴィンチちゃんに訊ねると、どうやらサーヴァントとマスターはお互いの記憶を夢として見ることもあるそうだ。
「ロマン、それどうしたの?」
「ああ、これかい?流石に甘いものを食べ過ぎだってマシュと彼女に怒られてね。オリゴ糖なら大丈夫だろうと使っていたら更に怒られて、今じゃ角砂糖一つをコーヒーに入れるのも許可を貰わないといけないんだ」
そんなことを話しながらモグモグとおからケーキを食べているロマンに向かって「お肉や野菜もしっかりと食べて、しっかりと寝なさい」と言い聞かせるマシュのお母さんを見比べる。
ふと疑問が頭に浮かんだ。
「マシュのお父さんってロマンなの?」
なぜかシーーンッとなった。
えっ、俺またなんかヤバいこと聞いちゃったの?と焦りながらマシュを見るとビミョーな顔でうなずき、マシュのお母さんは神妙な顔で黙り込んでロマンを見上げる。
「立香君、まず僕はどうぶべらぁっ!?」
「藤丸君、こいつの話は聞かなくていいぞ。………まあ、どうしても?ロマニのやつが私と結婚したいと言うのなら考えてやらんでもない」
「………ツンデレだ!!」
そう叫んだ次の瞬間、俺は医務室にいた。